2016/12/08 のログ
イーヴィア > ……そうさ、俺と御前の我儘。
……でもな、俺じゃ御前の代わりにゃなれない。 母親は、御前一人なのさ。
だから、そうだな…、……こっちにいる間、時間が在るなら…存分あの子達を、抱っこしてやれよ。

(父親が、真の意味で母親を兼ねる事は、矢張り出来ないのだ
子供が明確に、母親を求めているのだろうと感じる時だって在る、其れは事実だ
だから、決して育児から女を締め出す訳じゃない、女にしか出来ぬ母親としての役目は
当然、果たして貰うべきだろう。
だが、気負う必要はないのだとも、同時に。)

……もし疲れてたら、無理すんなよ?
……俺は、逃げやしないから、よ。

(静かに、女の指先が、己が衣服へと掛かる。
鍛冶屋にて、工房の中で作業する為の革のバンドやらは、然程問題無く解く事が出来る筈
己もまた、女の衣服を緩めては、其の前を寛げて、互いの肌同士を重ね合せよう
するりと、寝台の上に落ちた布地、互い裸身を晒しながら
まだ僅かに暖まりきらぬ部屋の中が、微かな冷気を伝えるかも知れない
それでも、きっと、互いの暖かさが、より感じられる
ゆるりと、腰を揺らしては、女の腰と擦り合せる様にしつつ、時折小突くようにして
女の下胎を、とん、とん、と叩いてやるか
次第、女にも感じられるだろう、下肢の熱、重み、雄の形
女の体に刻まれた、其の剛さを、緩やかに胎の奥へと思い出させてやりながら
――かちりと、不意に、女の腰裏にて、小さな音が響くだろう
かすかに、薬指の指輪が仄かな光を帯びる――紅く、妖しい、魔力を解放する光を)。

ご案内:「ルミナスの森 城」からイーヴィアさんが去りました。
テイア > そして二人は肌と肌で触れ合い、熱く交じりあったあと眠りにおちる。
ご案内:「ルミナスの森 城」からテイアさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡 地下大闘技場」にソル・グラディウスさんが現れました。
ソル・グラディウス > 無名遺跡、地下大闘技場。
先週請け負った無名遺跡の物品回収の依頼で偶然発見した巨大な闘技場。
発見当時は別に何ともないと思っていたが今になってはとても良い物を発見したと思う。
アリーナの中央付近へやって来て、背中の両手剣を地面に指して、近くの壁に寄りかかりながら地面に座る。

『……何故ここに来た』

突如聞こえて来たのは男性のモノとも女性のモノとも区別できない中性的な声。
その声は自分に囁きかけるように優しく、それでいて何か背筋を凍り付かせるような畏怖を感じさせた。
突然、耳元で囁かれたような言葉にも動揺せず、目の前の突き立てられた剣を見て口を開く。

「いい加減さ、決着ってのを付けようじゃねぇか」

立ち上がって、尻に付いた埃を払いながらそう返す黒尽くめの青年。
剣を真っすぐと見据えて、一定の距離を保ちながら拳を握る。

この中性的な声の持ち主。それは目の前の魔剣だ。
魔剣が意思を持つのは珍しい話じゃない。
しかし、この剣の特徴は魔剣が持つ意識を他人に感知されにくいという物だ。

実際、この会話も魔剣側は念話という物を用いている。
青年の方も念話で会話が可能なのだが…

『口を開いて喋る必要はない。念話を使えばよいだろう』

その声は彼の言葉にそう返した。

ソル・グラディウス > 「別にいいじゃねぇか。念話ってのは、俺が変人に見られないようにするためのモンなんだろ?
 幸いなことに、今は人は居ない。口を使って会話させてくれよ。」

『口頭での会話など信憑性が低い。君だって騙されたことくらいあるだろう。
 君との場合は念話の方が信憑性が高いし、安心する』

会話と念話について。
自分と剣との間の契約により、念話でいつでも何処でも会話は可能だ。
その方が信憑性が高いと主張する剣にため息を吐く。

「だったら、俺の心を読めばいいだろ」

『それは不可能だと何度言ったら…』

「…いや、そんなことはどうでもいい。本題に入ろうか」

本題に入ろうと話を切り上げる。
わざわざこんな所まで来て、目の前の剣と喋っている理由。
それについて話をしようと口を開いた。

「お前、俺の金玉に細工してるだろ。子供が出来ないように…
 それを解除しろ」

怒気の籠った声色でそう言い放つ。

ソル・グラディウス > 『くっ…はははは!』

「笑ってんじゃねぇよ。こっちは真面目な話をしているんだ。
 何がおかしいってんだよ」

『いやはや、そんな真面目な顔で《金玉》とか言っているのが滑稽でね。
 失敬。しかし、何故にその希望を今更突き出して来たのかい?』

「言わなくても分かるだろ」

笑い出し、すっ呆けて理由を問うそれに苛立ちの籠った声でそう返す。
明らかに不機嫌そうに腕を組んでいる青年に対し、剣は余裕そうな声色で喋り出した。

『君の愛する女性達か。シンシア、ネネ……
 何故君がそこまで彼女たちに深入りする理由は分からないが…
 
 却下する』

「…だろーと、思ったよ。」

『6年前の事を忘れたのか?恋仲など作っても無意味だ。
 君は賢いと思っていたが…』

「あぁ、俺は賢い。だけど同時に欲に忠実で独占欲が強い。
 それはお前が一番知っているだろ?」

『知っている。だから所有者に君を選んだ…が、今回の君の選択は愚かだ。
 血迷っている訳ではなさそうだが…しかし、何故…』

ソル・グラディウス > 「お前の"何故"、"どうして"とかいう無知アピールは知らんが…
 俺の提案を飲めないなら無理やり認めさせる。」

『ふむ。では、どうやって認めさせるつもりかな?』

腕を組んで眉間に皺を寄せる青年。
魔剣のその言葉が聞こえれば一転してニヤリと笑いだす。

「俺と戦え。それで、俺が勝ったら細工を解除して貰うぞ」

『いやはや、しかし…私がその提案を拒否するという選択肢を考えないのかね?』

「お前なら飲むだろうさ。だってお前の方が勝つ確率の高い勝負だ。
 それに…内心は"愚かな選択をする彼に負けるはずはない"とか思ってるんだろ?」

剣に対して、どの様に認めさせるかを決める。
その方法とは戦闘。目の前の魔剣と戦おうというのである。

『そこまで言われたら私が断わる理由がなくなってしまうではないか。
 …わかった。引き受けよう。ただし…』

「ただし?」

『君にかけている加護や恩恵は没収させてもらう。
 君の願いだ。君自身の力で叶え給え。』

その様な発言が飛んで来れば、剣から光が放たれて辺りを照らす。
閃光のようなその眩い光に視界を手で覆って目を守る。
次の瞬間、剣があった場所には下半身の無い禍々しい炎の巨人が存在した。
下半身の無い巨人は宙に浮いており、それから発される熱は瞬く間に周囲の空気を一変させた。

「それがお前の本当の姿か?」

『いや、原初の姿はもっと巨大だ。
 それに形も違う…本物の姿の一部、という解釈にしてくれ』

「なるほどな…それじゃ、始めようか。
 コインが落ちたらスタートだ。」

ポケットからコインを取り出せば、その巨人へと示す。
親指でそれを弾いて、宙に浮かせれば…地面へと落下して戦闘開始の合図となった。

ソル・グラディウス > コインが落ちた瞬間、青年は後ろを振り向き走り出す。
剣の加護が無い今、彼の走るスピードはそう速いものでは無い。
背中を見せる彼に巨人は掌を向ける。

『いきなり背後を見せるとはな…しかし、真正面から無謀にも戦いを挑むよりは賢明ではある』

巨人の掌からは炎が放たれ、まるで激流のように彼へと迫っていく。
激しい炎の奔流。正しく烈火と言わんばかりの攻撃を視認すれば、近くの遮蔽物へ身を隠す。

「あっっち…!?」

直撃は回避したものの、炎の熱気が迫りそう声を出す。
遮蔽物を駆使して炎からは逃れたが炎が命中した場所に目を向ければ
建物を構築している石が溶けてマグマとなっている。

「畜生…ちょっとばっかし手加減とか恩恵を残してくれると思ったんだけどな…!」

それを見れば、暑さと緊張のせいで汗が吹きでてくる。
溶けてマグマと化した石を見れば相手の本気度が伝わってきて、改めて自分の提案の無謀さを思い知る。
しかし、ここで諦める訳にはいかないと策を練る。

「……何はともあれ、武器だ。武器が無いことには戦闘は出来ない」

遮蔽物からチラッと顔を覗かせればこちらに近づいてくる巨人。
地獄の主のような風貌に熱いはずなのに寒気を感じれば、再度走り出す。
目指すは観客席の下にある武器庫。
そこならば、まだ使える武器位はあるだろうとアリーナの出入り口へと向かう。

ソル・グラディウス > 『君の意図は分かる。
 しかし、それを許す程、私も甘くはない』

無数の火球を出入り口へと飛ばせば、着弾した地点にマグマが広がる。
瞬く間に出入り口は溶岩地帯と化し、向こう側に渡るのは困難となった。

(チッ、上手いな…もうちょっと楽に行くかと思ったんだが…!)

マグマに覆われて通れなくなった出入り口を見れば、遮蔽物へと隠れて別の場所を探し始める。
ここの他に出入り口がある場所は真反対。
巨人の猛攻を回避しつつ向かわなければならない。

「いや、そうでもないか…!」

ボロボロになった石壁を見て、そう呟く。
下の方へと目を向ければ、大人一人がギリギリ通れる程度の小さな穴が開いていた。
あそこへ行けば…幸い、巨人はまだこちらを見失っており、到達は容易なはずだ。

『出てこないのか!では、こちらから行かせてもらう!』

耳に鳴り響く声。
それと同時に巨人が手を地面へと掲げれば、そこを軸に溶岩がアリーナに伝わっていく。
超高熱の溶岩に満たされていくアリーナを見て、即座に走り出し小穴へと飛び込んでいく。
溶岩は物凄い速さでアリーナを満たし、瞬く間に溶岩湖と化した。


小穴へと飛び込んだ彼は真っ黒な通路を歩いて武器庫へと向かっていく。
恩恵が無い故に本当の暗闇に包まれており、僅かに差し込む光と手に伝わる壁の感触のみがこの先の安全を知らせる素材であった。
先ほどの攻撃で既にここまで熱が籠っており、高温で汗が吹き出る。

(やべぇな…早いところ片を付けないと暑さでこっちがぶっ倒れるぞ)

武器庫へと向かいながら、汗を拭ってそう思考する。
思考する体力があるうちに相手を倒せれば良いが…

ソル・グラディウス > 「ここか…」

石製の大扉を見つければ、それを押して中へと入っていく。
中には無数の剣や槍、弓矢、ナイフなどの武器が収納されていた。
それとは別にバリスタの槍や大砲の弾。そして、いくつかのポーションが陳列していた。

「ここか。…よし」

ポケットからマッチを取り出して、それを擦り火を付ける。
小さな灯りを頼りに装備を整えていく。
腰にまだ使える剣と鞘を装備し、背中にバリスタの槍の入った筒を携える。

「恩恵が無いと重いな。でも何とか移動は出来る。…後は」

並べられた大砲の玉を二玉抱えれば、武器庫を出ていく。


『…居ない。武器庫に到着してしまったのだろうか。」

溶岩地帯と化したアリーナの中央。
下半身がなく、常に浮遊している巨人は腕を組んで周囲を見渡していた。
アリーナには居ない。ともすれば既に逃げられ、武器庫に到着したのだろうと予想していた。

ソル・グラディウス > 周囲を見渡す巨人。
すると突然轟音が鳴り響き、巨人に大砲の弾が向かっていく。

『…そこか』

大砲の弾が命中するであろう場所に自ら穴を開けて、弾が通り過ぎるように道を作る。
巨人の体を通り過ぎた砲弾は複数ある柱に命中した。
元々老朽化により脆くなっていた柱は弾の命中により瞬く間に瓦解し、崩れ落ちる。
巨人が轟音がした方を向けば、青年が櫓の上で大砲を操作していた。

「チッ…バレたか!もう一発…!」

古ぼけた大砲の筒に砲弾をねじ込んで、火砲の尻に先ほどのマッチで火を付ける。
火砲は火を吹きながら砲弾を巨人の方へと放つ。
先ほど同様の方法で回避をする砲弾はまた別の柱へと命中しそれを崩壊させていく。

『無駄だと言っているだろう。君はもう少し賢いと思っていたのだが…』

石製の櫓へ無数の火球を放つ。
その光景を見れば即座に青年は走り出し、櫓から観客席へ飛び移る。
それを追うように火球が降り注ぎ、辺り一面を溶岩地帯にしていく。

雨のように降り注ぐ火球を回避しながら、次はバリスタのある櫓の元へと向かっていく。

ソル・グラディウス > 「賢い賢いって、あたかも自分が頭の良いように喋ってんじゃ…!」

バリスタへ飛んできた火球に対し、腰の剣を抜き迎撃する。
火球を弾いた剣には溶岩がこびり付き、瞬く間に錆びた鉄を溶かしていった。
剣身が溶け、柄だけになった剣を見れば舌打ちをしてさらに飛んできた火球にぶつかるよう投擲する。

『私は頭が良い。実際、私が君の立場ならこのように勝ち目のない勝負はしない。
 何故君はこの勝負を挑んできたのだ?今まで、女性に対して子供を孕ませるようとは思ったことはなかっただろう?』

飛んでくる無数の火球。
水の初級魔法で迎撃しながら、バリスタを装填していく。
向けられた言葉には返答せずに槍を装填していけばすかさず相手の方向へ向けて撃ちだす。
しかし、焦りや緊張からか狙いは大きく外れる。

「やべっ…ミスった…!?」

次の槍を装填し始めようとしたとき、目の前に熱気が迫る。
巨人が眼前にまで迫り、燃え盛る拳を振り上げていた。
そのまま巨人が拳を振り下げる動作を見れば即座に櫓から観客席へと飛ぶ。

巨人が櫓を殴れば瞬く間に溶岩と化し、巨大な水の塊を殴ったかのように周囲に飛沫を飛ばす。