2016/10/18 のログ
ご案内:「九頭竜山脈 ドラゴンフィート離れ」にレン・レイトさんが現れました。
レン・レイト > 九頭龍山脈麓の集落、ドラゴンフィート、その離れ。
一応はドラゴンフィートの範囲内に含まれているが、少し遠くに壁が見える以外は、ほとんど野ざらしの山の一部。
そこで一人、汗を流しながら懸命に槍を振り、拳を放つのは、このドラゴンフィートで世話になっている人間の少年。

修業の場としてこの場所をよく使う彼は、一度稽古を始めればその一日のほとんどをこの場で過ごす。
朝から槍を振るい、今も巨岩を拳で打ち付けている。
初めは気も十分に張り詰めその巨岩を少しづつ削るような痕を残していたが、もはや息も切れ切れで、その拳も精細をかき、指の甲はボロボロだ。
しかし、たとえ速度が落ちようと、もはや如何ほどの威力がなくとも、それでもひたすらにまっすぐに拳を岩に打ち付ける。

その姿には明らかな疲労が伺える。
しかしその瞳に灯る、その色によく似た炎のような意志は少しも衰えはしない。

レン・レイト > 最早腕は鋼鉄の様に重く、練気どころか整息もままならず、生きも絶々に拳を打ち付ける。
苦しいはずなのに、蒸気が上がるほど汗が体が熱くなっているのに。
その体の火照りが心地よく…呼吸すらこんなんなのどの痛みと全身の疲労に生の実感を感じる。

………充実している。
この街へ来たことにより、少年の生は初めて満ち足りていた。
人々が隣人が優しく、帰るべき場所があり、愛する家族がいる。
その当然の日常が、今までの少年にはなかったからだ。