2020/02/29 のログ
ご案内:「魔族の国」にタマモさんが現れました。
■タマモ > ここは魔族の国、タナール砦から離れ、それなりに深く入った場所だ。
鬱葱と茂る草木に出来た獣道、少女はのんびりと、人間の国へと向けて歩いていた。
久々に会った相手、まぁ、宴やら何やらもあって、気分良さ気に、ゆらゆらと尻尾を揺らす。
今日は、いつもの気紛れで、とある魔王の領土に遊びに行っていたのだ。
この九尾狐、王城内での知り合いもいれば、今や王国のものとなったティルヒア、そしてシェンヤン、果てはこの魔族領土の魔王さえも見知った仲が居るのだ。
まぁ、そんな顔の広さに反比例し、顔は覚えれても名前は覚え難がっているのはご愛嬌。
「ふむ…まぁ、今日中に砦はあれか。
途中、適当に村か街があったら寄るとするかのぅ」
よいせ、と茂みを掻き分けたり、なるべく歩き易い道を進む。
そんな呟きを漏らす少女だが、地理も疎い。
思い通り、それ等が見付かるかどうかは、何とも言えず、な状況であった。
■タマモ > 「むむむ…方向は、間違っておる訳ではないんじゃが…」
木々の隙間から見える空を見上げ、はふん、軽く溜息。
あそこから飛び上がり、上空から見渡す、それは出来ない事もない。
だが、あれだ…何と無く、それをやると、負けが気がするのだ。
そんな訳で、徒歩を続ける少女であった。
………無駄な拘りは、苦労するだけなのだが。
時折、足を止め、耳を澄ませる。
聴覚には自信があるのだ、何かあれば、聞き取れよう。
ただし、近くで大きな音を立てる、それだけは許されない。
研ぎ澄ませた聴覚に、近くでの騒音はご法度である。
一長一短、それは当然の理なのだ。
まぁ、本当にそんな事があれば、飛び蹴りの一つでも叩き込もう。