2020/03/01 のログ
■タマモ > 歩みを進めながら、思案するように腕を組む。
すでに、見付からない事を想定し、野宿を考え始めたのだ。
「考えてみれば、こちらとあちら、生息する植物も違うか…」
周囲を見渡し、考えの一部を口にする。
まずは食料の面を、どうにかしなければならないのだが…
上手い事いけば川があって欲しい、無ければ動物を狩らねばならない。
最悪、そこらにある山菜やらを狙うしかないのだ。
ただし、どれでも言える事が一つ。
失敗したら、腹を下す。
いや、他にも病原体やら、そう言うのもあるだろう?
そう言われるかもしれないが、少女は、無駄に、そうした耐性は強い。
諸々を含めた影響を受けようと、その程度で済むのだ。
色んな意味で、あれだが、そんなものなのである。
■タマモ > と、そんな事をしている中、黒い影が少女の元へと飛来する。
『遊んでいる場合ではない、馬鹿狐。
緊急召集だ、薺殿が呼んでいる』
寸前で制止した影が、少女へと伝える言葉、それは男性の声。
その姿は、黒い翼を広げ、鴉の嘴を象った仮面を被る黒装束。
その言葉に、ちらりと視線を向ける少女。
「………む?…全員をか?
例の件じゃろうか、仕方無いのぅ」
組んでいた腕を解き、深呼吸を一つ。
すぅっと表情を一変させるように、少女は表情を消した。
「では向かおう、急がねば何を言われるか分からん」
とん、と地面を蹴れば、ふわりと少女は浮き上がる。
己の拘りに執着している場合ではない、そんなところだろう。
男の横へと並ぶように付けば、確かめるように、頷いて。
次の瞬間には、二つの影は、消え去っていた。
ご案内:「魔族の国」からタマモさんが去りました。