2019/02/02 のログ
ご案内:「魔族の国」にアッシェさんが現れました。
ご案内:「魔族の国」にバルベリトさんが現れました。
■バルベリト > 魔族領、タナール砦からは幾分離れた場所。
周囲の植生から視界は遮られ、僅かながら飲める水が確保できる場所。
曲りくねる樹木は瘴気による物か土地の成分か。品質其の物なのか。
太く、柔らかな弾力はまるで筋肉を連想させる不思議な触り心地。
その樹木が一部だけ取り払われている森の中の草地にテントが1つ。
テントにはネットを被せ、そこに樹木や周囲の叢等で偽装を施していた。
――そして木の切り株に並ぶのは7度目の朝食。
瓶に詰めた食料の半数以上が無くなった。手紙の通り、7日が経過したために、この場所で取るのは最後の食事となるだろう。
「今日で7日目、と。なんか悪ぃな護衛までしてもらったみてぇで。」
僅かな水辺から組み上げた水でコーヒーを淹れる。
出発の間際だが、食べる物は食べておかないとならない。
テントを畳み、ネットも含めてほんの一抱え程度のサイズにしてから切り株のテーブルの上に食事が並ぶ。
パンに干し肉、野菜は鮮度が喪われたので火を通して炒め物にした。
簡単だが塩胡椒と野菜、豆乳で作ったスープとコーヒー。
自分の周囲に纏われた白銀の霧は相も変わらず瘴気を無害化させ、体調に変調などは現れていない。
竜の姿である少女も同様だろう、とは思う。魔族の国と行き来を行い、商いもしているらしい。
7日目を示す空き瓶の数を数えてもそもそと食事を取っている。
「とりあえず、魔族の都市まで運んでもらった後の相談してもいいか?」
■アッシェ > 特に問題のない 問題など些細な事は気にしない大きな竜が一柱。
魔族の国だろうが 人間側の国だろうが その大きさと覇気を伴う存在感は害を齎す存在すらも近寄りません。
近寄ったら近寄ったで、後悔など思い浮かべる前に 滅するからです。
本体たる竜は近くで座り込み 尻尾が時折ブンっと動くとバキバキっと木々が倒れます。
黒い鱗に覆われた獰猛著しい顔、赤い瞳が遥か下にいるバルベリトの姿を捉えます。
竜の息がバフゥっと大きく音を鳴らしてから首を下げて…人の時の姿とは違う低い声を轟かせて。
『構わぬ。運んだ後の相談とな。』
彼と話をしている最中でも 竜の頭の中では並列思考により他の竜の動きが念話で左から右へ 右から左へと流れている。
順調に この身がいなくても商売と輸送が成り立っているようだ。僥倖僥倖。
■バルベリト > 「一応都市伯と領地持ちの面会になるから、儀礼上は『外交』に当たる。
で、だ。そうなるとドラゴンに運んでもらった時点なら安全に運んでもらう為って言い訳は成り立つ。
都市伯は、俺も知ってるし相手も俺を知ってるから竜という立場を無闇に洗浄に引きずり込んだり、戦力にしねぇって知ってるけど。
それ以外の魔族から見りゃ、『人間が竜の威を借りて威圧外交しにきてる』って見られ方が有り得る。
そうなるとアッシェに不利益も出ちまうから――。」
もぞもぞと懐から革紐のアミュレットを取り出した。
これは簡単な通信機――ではなく、合図機のようなもの。
自分の持っている革紐のアミュレットを千切ると、連動してもう1つのアミュレットも千切れるという物。
見た目はただの革で編まれただけの紐だが――。単純な効果の分だけ、距離が長くても信用出来る性能は持てる。
「外交やら面会が終わった頃に、コイツを千切る。
そうするとアッシエに渡す紐も千切れるから、その後で3度目の輸送をしてもらうために来てもらえるか?」
少女はドラゴンを戦争に使われるのを嫌う。
まぁ外交も戦場である点で、知らず利用されるのは気持ち良いものではないだろう。
最初から都市に入るのは自分だけのつもりのドラゴン急便の輸送契約。
少女の動きに制限を与える訳にもいかず、魔族から少女が目を付けられすぎるのも拙い。
ドラゴンを統率する以上、自分以外のドラゴンに危害が及ぶのは少女が良しとしない可能性だってあるのだから。
■アッシェ > 竜は話を聞いているのみ。時々 吐息で旋風が発生する位。
狭いところにいるような存在じゃないので、地べたに座っている事自体ちょっと珍しいともいう。
普段 空にぷかぷか浮いているだけともいうのだが、一定の場所にいすぎると
―特に今回の様な7日間待機とか等になると、そろそろ 妙な気配も近寄ってくる気がしないでもない。
某王国軍の研究副師団長とかが。ただ今回は個人依頼とはいえ違う師団長が一緒なので言い訳は聞くというか。
いかんいかん 並列思考しすぎた彼の方に意識を向けよう。
竜の図体がでかい為、彼が体から何かを取り出すのは類稀な視力で見えている。
革紐のアミュレットの様のようだが、小さすぎて紐にしか見えん。
まぁ、終わったらそれが合図に呼び寄せる仕組みな様なので理解した。
『ふぅむ。うちでかいしなぁ。威圧と宣戦布告みたいな単騎蹂躙出来るしのぅ。…やる事はないが。
威圧外交通り越して 多分 うち=降伏勧告じゃろ。
終わったら切れるのだな?分かったが、迎えの際も竜の姿の方がええか?』
この身というか、旦那が戦争大反対な為です。
この身はあくまで酒を造れれば輸送出来れば後は無害に徹するために、
酒輸送のおまけとして ドラゴン急便の仕組みが出来てその現場をしているのみ。
まぁ、今回は本当に輸送契約なのでそれ以外なんとも此方からけしかける事すらできない。
王国内とその周辺に飛んでおり尚且つ統率とれているドラゴン数は家族を除き10匹。
後は入れ替えがあるとして内で待機しているかどうかだ。
竜の外見で10匹という制限があるので、それ以外の竜種は別の竜だろう。
■バルベリト > 「蹂躙とかやべー単語が聞こえた気がするが、まぁ聞かなかったコトにするとして。
まぁ相手側も刺激させたくねぇ、周囲の好戦的じゃない魔族も刺激したくねぇし。
んー。いや、竜の姿だと騒ぎにもなりえるから、近い場所に降りてもらって、人間形態になってもらって良いか?
都市から見えなくなったら竜になってもらって帰る感じで。」
ベストかはわからないが、頭の中だけの会議で出した結論がそれだった。
革紐を差し出したはいいがどこに付ければ良いか悩ましいようだ。
一応見える場所で千切れた方が判りやすいとは思う、のだが。
そして穴を掘り始めた。その穴の中にテントとネットは埋めていく。
後は土を被せ直してその上に植生を戻し、即席の竈やらを解体。
石を適当に放り投げて、まぁ、人が居たようには見えなくさせる。そんな偽装に費やす時間。
「よし、と。これでまぁいいだろ。ちょっと穴掘ったりしちまったが塹壕掘ったわけでもないし。
……てことですまねぇ、アッシェ。どうやって登れば良い?」
自分は人間サイズなら大柄だが――流石に山のようなドラゴン相手だと何処から上れば良いのか?
見当すらつかないのだ。首を傾げてドラゴンを見上げていた。
■アッシェ > 「うちにしこたま花火のついた弾と火が付きやすい可燃物を持たせて
上空から落としたら 見事に絨毯爆撃とか奇襲蹂躙と化し放題よ。
まぁ、今回は 人間1対と小物と物資だけなのだから、軽い軽い。
…そう、つまらない。
赤い姿は見た目も派手だから、黒い姿で行きましょ。
相当離れないと うち図体デカイから見えちゃうわ。」
彼を運ぶだけの行きの契約。帰りの時は人間形態で至近距離にまで迎えに行くため、
その際にろくでもないサプライズを実行すればいいかと
竜の顔は変化ないが内面は相当アクドイ顔をしていたという。
小さすぎて紐というかなんというか。彼の手元にあるそれを浮遊魔法で受け取ろう。
ふわふわと紐だけが浮かび、それは竜の棘だらけの頭上の一つにきゅっと引っかかった。
固定魔法、というか身扱いにしてある一定の条件以外に外せないように固定。これで完了。
そうしていたら 彼の撤収作業が終わったようだ。
この身は残念ながら全長500mちょいの棘だらけの図体デカイ竜である。
背に跨るとか引っ付くのは無謀と無茶である。普段から威圧をしない様に
高高度を飛び急降下と急旋回、急上昇など図体に合わない動きをする為、
背に跨るのは非推奨、であるのならば、竜は右掌を彼の前に どすんと置いた。要はそこに乗れと。
『掌に載せて 運ぶ。登る以前にうちは物輸送専門やからな』
■バルベリト > 「単体で地形変わるなぁ。まぁ、あんまり力有り過ぎるのも窮屈そうだ。
ハッハッハ。人間サイズじゃ重量ある方なんだが――素直に甘えさせてもらうか。
――おお、魔法って便利なんだなぁ。」
魔法の才能は殆どない。だから手元の小さな紐だけを浮かせるその力に羨望の眼差し。
魔獣の革紐が固定されるとほんのりと淡く、青白く光る。
魔力のパスが繋がり同調が提示された。
「んじゃお邪魔します…と。いやぁ竜の掌ってこうなってんだなぁ。
……あれこれもしかして」
竜の掌の上に乗ると言えば聞こえは良い。
だがこれは高所恐怖症からすれば一大イベントではなかろうか――?
なんとなく、ひし、と竜の掌の微妙な凹凸に引っ付くのは人の子の性
心配性というよりビビってるのが少し見て取れる
■アッシェ > 『ドラゴンブレスで掃射し、急降下着陸でその辺の地面を抉り捲り、
ばったんばったん動きまくれば 終わった頃には草木も生えない焦土よ。
単体でこれやから、地形どころか小さな島なんて跡形もない。
竜の姿でいるより 人の姿でうろついている方が楽よ楽。
詠唱がメンドイから、無詠唱で触媒なし。この辺はうちの子供たちも一緒。
魔法というか竜とか高位系はその辺の縛りないわ。』
魔法というか魔そのものを使用している高位竜。
術式とか全く組み立てていない純粋な力で発動してしまっている。
彼が乗ったのを確認すると 握る一歩手前まで指を動かし固定、腕を動かしある程度の高さまで引き上げる。
『あっという間やから、言っておく。耐Gが凄まじいので、バルベリトはんに斥力かけておく。
…これで問題なし。では逝くぞ!』
高所恐怖症だろうが、出立もとい彼が掌の中な時点で後戻り不能。
発音が少々おかしいが、出立を告げておく。手のひらから見える光景は格段に良いだろう、
その内 雲が眼下に見える凄まじい光景しか見えなくなるので、地上とのお別れはすぐそこ。
ドラゴンは翼だけで飛ぶ存在ではなく、魔力も少々使っての浮遊といどうをするナマモノの為、
羽ばたきはあまりせずに ふよ~と浮かんだかと思うと、大きく羽ばたいて急浮上し
―衝撃波を伴って空に爆音轟かせて 一気に空を切り裂く感じにその場を飛び去ったという。
■バルベリト > 「……何故だろうな、少女の姿は可愛いのに話を聴いてると神棚でも作ってお願いをしたくなるなぁ。
破壊しないで済むお互いにとって利益のある関係が続く方が良さそうだ。
軍事とか関係なく、酒やら交易やらでな。」
斥力からの保護なのだろう、自分の周囲に目には見えない保護幕が降ろされていく。
ぐるりと自分の周囲を巡り、そして空に浮いた――次の瞬間。
慣性やGと言ったものこそないが。
ジェットコースターよりもずっと早く周囲の景色が流れ、音の壁すら超えていく速度のドライブが始まる。
摩擦により生じた大気中の霜が生まれ、儚く散る。ドラゴンの体表ではなく、通過した後の大気に生まれるそんな光景。
僅かな時間とは言え――幻想的な光景を楽しむのも悪くはない。
そして目的地である魔族の国。そのとある都市へと到着したのは直後の話だった――。
ご案内:「魔族の国」からアッシェさんが去りました。
ご案内:「魔族の国」からバルベリトさんが去りました。