2016/10/15 のログ
■魔王ネス > (しばらく考えたが、良い策が浮かぶ気がしなかった。この現状で裂ける戦力はすべて裂けてきたが、一向に戦況が良くなる気配がない。このままでは主戦場で戦っている
魔族たちが全滅してしまうだろう。しばらく悩んだ彼女は、立派に装飾された玉座から立ち上がり背からはドス黒い翼をはためかせる。どこまで蹴散らすことが出来るかはわからないが、自分がいる赴けば魔族側の全滅は避けられるだろう)
私が行くわ。
貴方達はこの子をお願い。
(魔族たちの顔をまじまじと見つめ、怯えるような顔を浮かべるリトを魔族たちへあずける。リトだって強力な力を持った魔王だ。もし主戦場から命からがらここまでたどり着いた人間がリトを殺そうとしても返り討ちに合うだけだろうが、一応ここにいる魔族たちは皆王都で御尋ね者として扱われる優秀な者ばかり。彼らに任せればリトをちゃんと守ってくれることだろう)
じゃあ、行ってくるから...
(その凛とした瞳に光彩は見えない。まるで、何もかもを壊してしまうのではないかという眼力と殺気。禍々しい魔力を翼へ込め、砦の窓から飛び立った。向かうは人間、魔族の悲鳴が響きわたる国境。途中、魔族の国とマグメールをつなぐ道で、同族に襲われる人間を見つけるも構わない。ただ、一点目指すは国境戦場)
■魔王ネス > (国境近くまで飛び続けていると既に聞こえる人々の悲鳴。今回の戦争は、自分達の一族「アプル・ポイズニー家」以外にもかなり強豪な一族も参戦しているはずだが、これほどまでに魔族側が押されているとなると、人間サイドに裏切り者、つまり魔王や魔族が肩入れしていると見て間違いないだろう。でなければ、ここまで戦況が悪化する筈がない)
.....
(やっと見えてきた戦場。そこは既に地獄絵図と化していた。そこら中に転がる魔族や人間の死体。血液で赤く染められた地面。黒い煙が辺りを多い薄暗く日の灯りを遮っていた)
......
(聞き取れないほどの速さで呪文を唱え、自らの歯で指を噛み切る。流れゆく血は美しく光を帯びており、それは徐々に形を変え、傷口から流れ出る血液の量は増していく。それは弓の形となり、矢は王国軍の拠点へ向いていた。ここでこの奇襲が成功すれば王国軍は混乱に陥り、このままこの戦争を終えることも叶うだろうが、きっとそう簡単にすべてうまくいくはずもないのだ)
(矢を引いたネス、だったが、矢は思い通り敵陣へ打ち込まれることはなく、勢いよく二つの勢力がぶつかり合う戦場に落ちていった。間もなく轟音とともに轟音とともに弾け飛ぶ人間と魔族たち。規模は、小さな村一つ消し飛ばす程度のものだったがそれでもかなりの範囲を風化させてしまった。まさに地形が一瞬にして変わってしまったのだ)
■魔王ネス > 【中断】
ご案内:「300年前-王国軍対魔族国境防衛主戦場」から魔王ネスさんが去りました。