2015/11/14 のログ
■マーラ・パーピーヤス > さすがにそんな風に見詰めていれば、気付いた店員に声をかけられた。
何か欲しいものでもあるのかと、そう問いかけている途中で何か引っ掛かってか首を傾げる。
しばしの間、少女が誰か分かったのかぽんっと手を叩く。
改めて、欲しいものがあるのか聞いてきた。
欲しいものがあるならそれをくれてやると言ってくれる。
態度を変えないのは、そこまで偉い訳でもないし、それでも大丈夫だと思わせる雰囲気が少女にあったからだ。
「あ、ありがとうございますなのです。
そ、それじゃ、これと…これをお願いするのですよ…?」
ちらっ、ちらっと上目使いで何度も見詰めながら少女は何種類かのパンを指差す。
もうちょっと重いものでもよいのだけど、今はなんとなくパンの気分だから。
店員は袋にパンを何個か詰めると、それを少女へと手渡した。
少女は受け取った袋を大事そうに両手で抱え、ありがとうなのです、とぺこりと頭を下げる。
ご案内:「魔族の国」に魔王ベルフェゴールさんが現れました。
■魔王ベルフェゴール > (クマのぬいぐるみを抱いてアイマスクを着用した、ふわふわと浮いている少女は丸まって寝ている。方向性が定まらず、あっちへこっちへフラフラと風に流されるように浮いているが。道行く人が易々と声をかけないのは、大罪の魔王と知っての事だろう。時々、『ヒィッ』と逃げ出すものもいたりして)
『……………ん~?…良い匂い……』
(もぞもぞと動いて寝言のような声を出すが、まだ完全には目覚めていないようで。ゆっくりと、露店のほうに流れてくる)
■マーラ・パーピーヤス > 本当に久々な食べるもの、露店から離れようとしつつ、もぞりとパンを一つ取り出した。
あーんっと一口食べようとしたところで、やっとこちらへと向かって浮いてくる存在に気付く。
見覚えはあるんだと思う、色んな魔王にお世話になっている少女だからだ。
すぐ側までやってくる相手に、やはり邪魔にならないように一歩横に動いて道を開けた。
その相手は寝ている事が多いのを知っているから、声をかけるのも悪いと思ったから。
通り過ぎるんだろうと思い、流れて行くだろう相手をじーっと見ているのだが…
きっと匂いに反応するのならば、通り過ぎずに側で止まる事だろう。
■魔王ベルフェゴール > (ピタッ、と。予想通りというか、マーラの前で移動は止まり)
『パン…しかも、推測…美味しいパンの匂い……』
(半分ほどアイマスクが勝手に上の方にずれて視界を確保する。それからじーっとマーラの方を見て)
『……一口ください………』
(色々と順序をすっ飛ばして、唐突に告げる。一世紀ほど寝ていてひさしぶりなので会ったこともあるのかもしれないが、それでも知り合いだとかなんだとか、自分で買えばいいとか、そういう会話の流れも怠けて端折ってこういう感じになる)
■マーラ・パーピーヤス > 通り過ぎると思われた相手は、やはり目の前で止まった。
視線を向けていた少女の顔もそこで止まる。
アイマスクがずれれば、ちょうど目と目が合う感じかもしれない。
「あわっ…パン、欲しいのですか?
えとえと、あんまりないのですがそれくらいなら…ど、どうぞなのです、はい」
あわあわと慌てた様子で一口、という女の子にパンをあげようと手を袋に突っ込もうとして…その手にそもそもパンを持っていた事に気付いた。
第三者から見れば、やってきていきなりパンを請求する女の子の図。
でも少女は何の疑問も違和感も持った様子が無く、手にしていたパンをはいっ、と口元に寄せてあげた。
■魔王ベルフェゴール > 『……はむ………』
(差し出されたパンを当然のように一口齧る。しばらくそのまま停止)
『………………もぐ………もぐ………』
(5秒ほど咀嚼が少しだけ面倒くさくなったらしいが、非常にゆっくりとした速度で咀嚼は始まったようで口が動く)
『……匂いからの期待値ほどじゃない……というか、水分すいとられるし噛むのめんどい……』
(貰った食べ物に独り言気味にダメ出しする失礼な子。そもそもぱさぱさしたものが苦手だった。理由は噛むのがしんどいから)
『ねぇ、君はどう思う?……というか、何となく君の姿に見覚えあるんだけど気のせい?……』
(非常に眠そうな様子はいつもの事なんだけど。パンの感想の後に、気になったことをそのまま投げる。あと会話が非常にゆっくり)
■マーラ・パーピーヤス > ゆっくりとした口の動きでパンを食べる女の子、パンを差し出したままの少女はそこから動かずにいた、律儀なものである。
「そ、そうなのですか…?…はむっ…」
自分もまだ匂いしか嗅いでない、首を傾げながら、じぶんも一口。
もぐもぐ、ごくん。…あれ、美味しい?
きっと味覚の違いか好みの違いなんだろう。
「えっとですね、わ、私は美味しいと思うのですよ。
あれなのです、きっと寝起きだからなのですよ、はい。
わ、私ですか?あのその、マーラです…一応、欲望の…」
実際の理由は違ったみたいなのだが、自分なりの感想を言ってみた。
そして自分の事を問われれば、やっぱり律儀に名乗る。
ただちょっと名前は言い難そうに、最後の方はもっと言い難そうに。
むしろ自信が無さそうに。
■魔王ベルフェゴール > 『味はいいけど……ボク、ぱさぱさしたの苦手……』
(だからそもそも飲み物かスープがないとパンが苦手ということなのでパンにもパン職人さんにも罪は無い)
『何処のマーラ?……欲望の?……何?…』
(最後の方が聞き取りづらいのか聞き返す。名前に関しては特に気にした様子はないのだけど。面倒くさがりなのに少し興味を持つとわりと食いつく所が習性だ。)
『あ……申し遅れました……ベルフェゴール……です。』
(やる気無さそうなお辞儀をしてみせるが、変なところでは律儀な魔王であった。名前を聞くなら先に名乗らねばと)
■マーラ・パーピーヤス > 「あ、そうだったのです…の、飲み物がなかったのですよ…はぅ」
言われてみれば飲み物が無かった、自分だって飲み物がなければパンばかりではちょっと辛い。
…飲み物を探さないとなのですね、かくんと項垂れながら頭の隅で考えていた。
「マーラ・パーピーヤス、えとえと…一応、欲望の…魔王、なのです」
名前も立場も伝えるのがちょっと苦手である。
もぢもぢと両手の指を合わせながら、さっきよりも大きいけどやっぱり小声で答える少女であった。
「あ、そうそう、そうでしたのです。ベルフェゴール様なのですね」
うんうんと頷き、言われてそういえばそんな名前だったと思い出す。
まぁ、本当に長い事会ってないんだから仕方ないといえば仕方ない気がしないでもない。
■魔王ベルフェゴール > 『………そう…飲み物……』
(カックン、と頷くのはともすれば今にも寝ちゃいそうに見えるけど一応起きてる)
『……あ~……じゃあどっかで会ったのかも…ね』
(大罪に属する魔王ですら名前がうろ覚えの少女はやっぱり完全には思い出しきれずに。けれど、相手が何を恥ずかしがっているか察するほどに察しは良くない)
『……ん~じゃ、ヤスはこの辺が領地なの?…ボク、一世紀ぐらい寝てたからその辺がよくわかんないけど…』
(変な部分をとって呼ぶ。)
『あと、ボクはここに何しに来たんだっけ?』
(と、首をかしげる。昔だからというか、しょっちゅう寝て起きているのでいつも寝ぼけている様子だ。相手が来た理由なんか知るはずもないのだけど)
■マーラ・パーピーヤス > なんとなく思い出してきたような気がしてきた。
そういえば、この方はしょっちゅう眠そうに…むしろ眠ってた時もあった気がする。
その辺りはあんまり気にしない方が良い、そう結論付けた。
「えとですね、会ったとも思うのですし…どこかに泊めて貰った事もあるはずなのですよ、多分。
あ、後ですね、私はその、領地はないのですから…いつもお泊りなのですよ、はい」
そう、誰かの領地にいっては宛がわれた場所で休む、そんな生活。
名前の最後の部分を取って呼ばれれば、あ、まだそっちのがマシな気がしないでもない?とかなんとか。
自分もうろうろしてばっかりなのでよく分からないのです、と付け加えた。
「えとあの…な、何なのでしょうですかね?」
同じように首を傾げる、実際に分からないので答えようが無い。
心を読むとか、行動を予想するとか、そんな難しい事が出来る子ではなかった。
■魔王ベルフェゴール > 『……………思い出した。…ドラゴンの鱗と…血と…クラギュル(後半文字表記不能)ダーの外骨格と…金剛石を探しに来たんだった』
(なんだか非常にグロテスクな意味で文字表記不能なブツの名前を言いながら、欲しいものが非常に貴重品であったり高級品であったため、流石に魔族のとはいえ普通のお店に売っている者ではなくて。ダンジョンとかで探さなきゃいけないとなるとめんどくさいなと思いついつい路上で空中寝してしまったのだけど)
『なら、今日もお泊り場所探してるの?……』
(ススーッと、マーラと息がかかるくらいに距離を詰めて、直立で浮いたままジィッと顔を見る)
『ウチ泊まる?…』
(と、気軽なお誘いのように、けれどそのタイミングで、見えない手がマーラの腰や太もも、お尻や背中脇腹辺りをなでなでとしようとうごめき)
■マーラ・パーピーヤス > 「な、なんだか色々といっぱいなのですね…?」
一部を除いてほとんど分からない材料の名前、かくん?かくん?と単語が出るたびに首が傾く。
とりあえず、分かった事は普通に集まるようなものじゃないのですね、って事くらいだった。
「そ、そうなので…すっ?」
もちろんその通りであった。
言葉の途中で近過ぎる距離になる女の子、こうじっと顔を見られると…かなり恥ずかしい。
きょときょとと視線をついさ迷わせてしまって。
「はわっ…よ、よろしいなのですか?でしたら、おね、が…ふぁっ!?え、えええ、えとえと…?」
ぱぁっと顔を輝かせながら確認しようと言葉を続けようと…したところで、見えない何かに体が触れられる感触。
慌てふためいてきょろきょろ、見えない。
見えないのだけど、こうされてしまうと周りが気になったのか、ちらちらっと視線が周囲へと向けられる。
■魔王ベルフェゴール > 『そうなの……』
(これを集めに行くのが非常に面倒なのでもう新しい発明をあきらめかけているんだけど)
『枕としては…及第点……』
(個人的には男性も女性も肉付きが良いのが一番枕に良いのだけど。可愛い女の子は肌心地も良いので好き)
『んじゃ、場所教えるから…一緒に、行く?』
(そう告げると、ふわりと浮かび上がってマーラにおんぶされようと。見えない手は、次は胸の辺りのサイズをチェックするように胸を揉もうとしているはず。)
■マーラ・パーピーヤス > 「んん、よく分からないなのですが、頑張るなのです…か?」
すでに諦めかけているなんて思いもしない、そんな多い材料を集めようとしてるんだろう女の子に応援の言葉を…疑問形?
「枕…?えぇ?枕?」
枕はさすがに分かるのだけど、どこに枕?みたいな感じだ。
まさか自分が例えられてるとは思ってもないらしい。
「あ、行くのです。泊めて貰えるなら行くので…すぅっ!?」
何が体に触れてるのか分からない、でも触れていた。
難しそうな表情を浮かべてたのだけど、言葉と共に背中に被さるように触れる女の子の体。
慌てたように女の子の体を両手で支えれば、当然手は塞がってしまう。
見えない手には、見た目は成長過程っぽい割にそれなりの膨らみが感じられるだろう。
■魔王ベルフェゴール > 『頑張るとかしたことないし……』
(怠惰の魔王は頑張っちゃいけません。何一つとして頑張らない)
『うん、たまに枕になってくれるなら泊めたげる……』
(おんぶされているので耳元で囁くように、ふぅっと息をかけてみたり)
『え~っと、とりあえず……あっち』
(とある方角を指さして、自分のダンジョンの方へと案内。そもそも連れて飛んだり、転送魔術を用いれば一瞬なのだが。今は少し遊んでみようと。おんぶされながらも見えない手は、服の襟元から滑り込んで、直接その胸を確かめようと、放っておけば先端辺りをいじくりだすはずで。下半身も内腿から滑り込んで擦るように、マーラに悪戯するはず。)
『……ん~、やっぱり胸かな?…太もももいいけど……』
(とか、どこを枕にしようかと勝手に考えつつ)
■マーラ・パーピーヤス > 「はうぅ…そ、そうなのですか」
材料集めは頑張らない、あれ?なら材料はどうするんだろう?
頭の上にクエスチョン、浮かべたところで何も解決はしないのだけど。
「はわっ、わ、私なのです!?う、うぅ…んっ…と、泊めて貰えるなら、頑張るのですぅ…」
耳元にかかる吐息にぞくんっ、としながら、枕ってどんな枕なんだろう?とか考えて。
「わ、分かったのです…ひゃっ、あっ…やんっ…そんな、されると、おんぶが…
ふぁっ…ふわ、あっ…だ、だめですぅ…」
言われる通りにおんぶして歩き出すも、相変わらず見えない手が体を弄り続ける。
その手がじかに胸を、太股を、弄り続けていけば刺激を受けるたびにその体がぴくん、ぴくんっと震えていってしまう訳で。
周りの目を気にして震えを抑えようとはしているみたいなのだけど…じっと見られると分かってしまうくらいか。
「あぅ…あううぅ…っ…」
枕の事をのんびりと考えている女の子をよそに、悪戯の続く少女は恥ずかしさに赤くなっている。
それでも頑張っておぶり続けているのであった…泊めてもらう為に。
■魔王ベルフェゴール > 『ヤス可愛い……』
(なんかお気に召したようで、おんぶされたままマーラが震えると乗り心地は悪くなるのだが)
『ほら、頑張って……帰ったらお部屋用意してあげるから…』
(一応、客人としてもてなすつもりはあるらしいが今は戯れにこの少女を弄んで。ささやきながら、耳を軽く甘噛みしてみたり。それでもマーラが途中で限界になればあっさりと自分で連れて転送魔術を用いて己のダンジョン、ユースレスファクトリーに案内するんだろう。その後は基本的に長時間寝ている魔王は、とりあえず一晩、添い寝するくらいで後は放っておいても大丈夫なはずです)
ご案内:「魔族の国」からマーラ・パーピーヤスさんが去りました。
ご案内:「魔族の国」から魔王ベルフェゴールさんが去りました。
ご案内:「魔族の国 禍々しき山の頂」に魔王アスタルテさんが現れました。
ご案内:「魔族の国 禍々しき山の頂」にロトさんが現れました。
■魔王アスタルテ > 邪悪な雲が渦巻く空に、豪雷が轟く。
禍々しき雰囲気を漂わせた山。
いかにも“魔界”にある標高が高い山を連想するだろうか。
その山の頂にある大きな岩の上に、魔王アスタルテはちょこんと足を組んで座っいた。
稲妻を背景に、その漆黒の翼を広げる。
魔王軍四天王や配下の魔族といったものは連れていない。
空を見上げると、野生のドラゴンの群れが通り過ぎるところだった。
この山は道中は険しく、かなりの腕がある者しか登ってくる事はできないだろう。
最も、ある程度の実力を持つ魔族にとっては、この山を登るのなんて容易な事だが。
山に登りたい気分になったから、今日は一人で登山だよー。
そのために、魔王のお仕事を早めに終わらせたよ。
今日は、魔王城内でのお仕事がメインだったね。
「たまには、こーいう場所で一人過ごすのも悪くないよねー。
あははー♪
まあ、魔王城内で女の子を可愛がっちゃってもよかったんだけどね!」
(暗黒の空を見上げて、そんな事を言ってみる)
■ロト > はるか上空に野生のドラゴンが飛んでいたが、そのうちその群れは乱れた。
その内の一匹のドラゴンの頭と胴体が分離し、空を切り取る勢いで血飛沫をあげ落下する死骸、
逃げ惑って飛び去って行く群れは放置し、落下する頭を掴むと
音もなく 階段を下りる様な仕草で持って、すとんと降り山の頂近くに立った女が一人。
すらりと伸びた角を持ち、場所が場所なだけに吹き荒ぶ風が凄まじいが、
女の周りは何故かそよ風な物で ドレスの裾がはためくではなく僅かに揺らぐ程度。
何かしらの術を使っているか定かではないが―一寸した移動手段にこの山を越えてーその途中だったのに降り立った理由は。
「……奇遇で御座いますが、魔王アスタルテ様。」
…遅れて ドゴォ と地面に叩きつける勢いで落下して転がって来たドラゴンの胴体部分。
掴んでいた頭を造作もない位に 邪魔にならない場所にゴトッと置いてから、彼女に跪座はしよう。
■魔王アスタルテ > (なんと、上空に飛ぶドラゴンの群れの一匹の頭が斬られちゃったよ。
群れの中でも特に大きかったから、多分ドラゴンのボスかな?
血飛沫が空を舞い、切り裂かれたドラゴンは地面に落下していく)
「ドラゴンも災難だねー。
まあ、この魔族の国ではドラゴンが狩られるなんてよくある事だよ」
(魔王は、呑気にそう言ってみせる)
(ボスが一瞬にしてやられたので、残された連中がとる行動は大抵、仇を討つか怖くて逃げるかのどっちかになるだろう。
ドラゴンの群れは利口なのか、あるいはボス竜に魅力がなかったのか、さっさと逃げる方を選んだ。
落下するドラゴンの頭を掴む少女が山の頂に降りてくる。
その少女、ロトの周囲にはそよ風が吹いていた)
「わぁ~、ロトちゃんだぁ~♪
ほんとに偶然だねー」
(アスタルテは、ロトに子供のような無邪気な笑みを向ける。
その直後、ドラゴンの胴体が降ってきて、地面に叩きつけられていた。
ロトは、適当な場所に竜の頭を置く。
アスタルテは、大きな岩から飛び降りてロトに歩みよる)
「どこかに向かってる道中だったの?」
(きょとんと首を傾げて、そんな質問をしてみる。
そして、ロトの髪にさり気なく、優しく触れようとしていた。
なんとなく甘い雰囲気を漂わせようとするだろうか
ロトって鬼将という称号があるけど、すっごく可愛らしいもんね!)
■ロト > 武器は一切持っていないで ドラゴンを即殺したともいう。
進むべき軌道上に居る邪魔者は ドラゴンだろうが何だろうが―いや、魔王クラスは除くとして
容赦しない、寧ろ刈り取って進んでしまう。通った後が血みどろ殺戮凄惨だろうが容赦なし。
逃げていくドラゴンは追わず、刈り取った頭を一旦置いたとはいえ、何処にしまうのかーさっといずこ―能力で巨大な胴体と頭を仕舞い込んで。
「…取り巻き いないのですね。御一人とは珍しい。」
視線が上から下へと追ったのは 彼女が降り立って近くまで寄って来たから。跪座はやめて立ち上がろう。
「向かっていた先は…我が領土…いえ、散策です」
領土と言うか酒造の支店が魔族の国に点在しているので、その一店舗に向かって居た事を伝えて、
髪に触れられてもどう対応しろと!? という戸惑いの顔のまま凝固しかけて
一応 面と向かって魔王というか対等に出来そうなのはハスタ―位。アスタルテとは出来そうにない。
「えぇと…な何か…?」
■魔王アスタルテ > (ドラゴンを容赦なく即殺したのが、可愛らしい少女だから、
何か、そそるものがあるよね!)
(ロトは、跪座をやめて立ちあがる)
「あははー。確かに、誰も連れていないあたしを見るのはけっこー珍しいかもだね。
だけどあたしもたまには、一人でいたい居たいと思う事もあるんだよー。
ロトちゃんも、そーいう時ってあるよね?」
(散策してたのかぁ、とアスタルテは一度頷いてみせる)
「ロトちゃんの領土といえば、酒造所だっけ?
ロトちゃんの所のお酒は、魔族上層部の間でも評判がいいからねー。
あたしは、お酒飲めないんだけどねー」
(幼女の外見通り、幼女らしくこの魔王、お酒は飲みません。
ロトの髪に触れると、彼女は戸惑いの表情を見せていた。
その形相も、ステキだね。
何か? と質問されるとにこりと笑う)
「あ、ごめんねー、つい髪に触れちゃったよ。
ロトちゃんって間近で見ると、もっと可愛らしく見えるなぁー、とか思ったんだよ。
髪も、とっても綺麗だしねー」
(謝りつつも、髪には触れ続けている。
髪の感触を、手でじっくり味わっている感じだ)
■ロト > (軌道上にドラゴンが居たのが悪いと言わんばかりにやらかした女は、その所業が如何に有り得ない
…いや魔族の国ではありがちな事だが 分っていない。)
「では、今日は極めてレアな事だと認識しておきますが。
時々一人になって過ごしたいのは…私はその時は、稀に?
ありますね…ただ、引き籠ってしまう方なので表立っては無きに等しく。」
(散策としても 高速長距離移動という行為をしてまでする事ではない、
転移魔法とは違う芸当を散策の為に使うのは色々と有り得ない)
「私の領土は酒造書と畑位です。ほぼ酒造しかないですね。
酒が飲めませんでしたか。飲めるものとしてはワインにする前の葡萄ジュース位なら作れそうですが…。
まだ葡萄自体が絞れるだけ生育して居ないので難しそうです、すみません」
(…呑めない?外見と中身が違う事が多い魔王にしては珍しいと首を傾げ)
(触られている、何だろう これ。すっごく何と反応していいか分らない。
その内 可愛いとか言われた気がする そこでハッとしたとも)
「…。可愛い!? いや、私よりもアスタルテ様の方が可愛らしいと思いますが。私には恐れ多いです。」
■魔王アスタルテ > (エンカウントする魔物を即刻倒すのは、実力ある人間でもけっこーやっちゃってるよね。
ドラゴンの群れともなると、さすがに出来る人は限られてきそうだけど)
「こーいう変に禍々しい山で、たまに一人で過ごしてみるのも悪くないとも思うもんねー。
そっかぁ、ロトちゃんは一人で過ごそうとする時は籠るんだね。
一人で過ごせる静かなスペースでのんびりとするのも悪くないよねー。
あたしもけっこー、籠って読書を嗜んだりはするんだよ」
(魔導書とか冒険譚とか、そういうの読むのは楽しいよね)
「ごめんねー、お酒は苦手なの。
葡萄ジュース作れるの?
わぁ~い♪」
(葡萄ジュースと聞いて、無邪気に喜ぶ幼女魔王。
ワインよりもジュースな、子供舌であった)
「じゃあ、葡萄が生育した時に、葡萄ジュース注文してもいいかな?
すっごくおいしいの、お願いするよー」
(どう反応していいか分からないロトを見るのも愛らしくていいけど、
困惑させるままだけだったら、いけないよねー)
「あははー。それは、ありがと~♪
ロトちゃん、謙遜する事はないよー。
あたしが、ロトちゃんの事を愛らしいと思っちゃったんだからね。
まあ、そんな謙遜するロトちゃんもステキなんだけどね!」
(アスタルテはロトの髪から、手を放し、
今度は、彼女の顎を優しく掴んで、その瞳をじっと見つめてみせる。
ロトの方が背が遥かに高いので、アスタルテは見上げる感じになってしまうが)
■ロト > (その気になればドラゴンの群れごと 分解可能。ただし それをすると辺り一面が事件現場になってしまう。
寧ろ 一方的な殺戮現場ともに為り果てるのでお勧めも出来やしない、何よりドラゴンの群れを一つ消すと後後面倒。)
「後は 瞑想ですか、座禅とも言いますけど。
山とか外で一人になる事は余り無いので……。
読書…兵法とか?最近はもっぱらチェスとかの本が。」
(主に魔王ハスタからチェスをしようとか言われ続けた結果とも。頭を使う芸当は苦手だと言うのに)
「まだ 葡萄の生育が遅れております。
ワインが造れるレベルに達しておりませんのです。
ただ、葡萄ジュースは発酵する前に加工してしまうので、
ワインの前に造れる目途がつけば出来ましょう。
…出来るとしたら 濃縮か搾り立てのどちらかでしょうね。
どちらがよいでしょう?」
(まだ生産レベル 100で出荷だとしたら、30なのだ。
今すぐは無理なレベルでしかない。植えた葡萄は甘い品種だった、出来たら多分 超甘口かもしれない。)
(凝固と言うか反応が鈍いだけ。)
「いえ、愛、愛?そ、そんなに触られるとっ
…座った方がいいですかね?身長差が洒落に為りませんでしょう。」
(一応は気づく、身長差確か40cmか何かだ、彼女が浮けば顎を弄るのも造作ないが、でなければ難しい筈だ。
跪座をすれば割と問題もないと思い 再び跪こう。)
「えと、今度は一体」
(これは観察ですか 違いますか と真意を量りそこねており)
■魔王アスタルテ > 「魔術の流派によっては、修行で瞑想とかしたりするよね。
集中は、魔力コントロールする際大事だからねー。
魔術関係なしでも、瞑想は心清められるよね。
兵法かぁ。軍を率いたりするなら、必須スキルだね
ロトちゃんもチェスに興じるんだね。
今度、時間ある時に指そうよー」
(アスタルテもけっこーチェスに興じるタイプで、しかもその実力はかなり高い。
というか、チェスには理論上、必勝法がある。
それを全て記憶しておけば、負ける事はないという事である。
まあ無限とも言えるパターンを把握するのは、普通なら無理かもしれないけど)
「まだ葡萄ジュースが出来ないなら、気長に待つ事にするよー。
わぁー、ワインよりかは早く出来るんだね!
なら、搾り立てをお願いしようかな。
それで、いつぐらいに出来そうなの?」
(きょとんと首を傾げて、訊ねてみる。
子供舌なアスタルテにとっては、甘口の方が都合がいいよー)
「そうだねー。
あたしがちょっと飛ぶ事にするよ」
(そう言って、アスタルテの翼はパタパタと動き始める。
そして、頭の高さがロトと同じぐらいになるまで宙に浮いた。
ロトの顎を掴んだまま、ロトの瞳を見つめる)
「そんなに触れられると……?」
(にこりと笑って、首を傾げる)
「あははー♪
ロトちゃんって、瞳も綺麗だねー。
相変わらず、キルフリートは可愛らしい女の子が多いなぁー」
(顎に触れていた手は、優しい手つきでロトの右頬にもっていった)
■ロト > 「そうですね、私のは瞑想とかする方ですね。
無の境地になって高めると言いますか…何も考えない方が良いとも。
軍は率いたりしても 実際の戦場でそれが役に立つか正直疑問が浮かびますが、一応スキルとして身に着けてみようかと。
いえ、正直申せば 頭を使うゲームは苦手です。
…勝負のしの字にすらならないと思いますよ?」
(相当ヒドイらしい。頭使うより体を使う鍛錬や仕事の方が慣れていると言うある意味職人肌。
上にいて幹部じみた事が出来そうにない根っからの気質。それが頭を使うゲームに興じても 結果が悲惨)
「……気長。ワイン造るより早いですよ、
手順は違うとはいえ 搾り取る対象が白葡萄ですので、
発酵するか否かです、ただ品種が一本の樹からグラス一杯という量なので、
それを集めて瓶詰するのに手間暇が。…一週間待って頂ければ」
(目途はついている、ただ安定して居ない。主に搾り取る量が少ない点が。暫くは完全限定生産だろう
葡萄にも二種類あるが 主に該当するのは白葡萄)
「え、はい。では」
(翼がある彼女、此方はないし、純粋な魔族とは違う点は大きく言えば 翼が無い位。
彼女が浮いたので 何とも不思議な気分になるがすぐに慣れる。
見つめられると 何とも不思議な気分に)
「ええと、キルフリートには 他に女の子いるのです?
ロザリア様以外では、私が逢った限りではマチルダさん位しか…逢っておりませんが。」
(右頬に添えられた手が意味するのは一体)
■魔王アスタルテ > 「そっかぁ。
ロトちゃんは、けっこー鍛錬とか熱心な方?
頑張る女の子は、素敵だと思うよ。
戦場は激しく動くからね。
結局は、将の機転が大事になっちゃったりはするんだけど、
兵法みたいな基本を押さえておくのは大事だよ。
基本を学んでこその、応用だからねー」
(『名人に定跡なし』とは言うけど、あれは定跡を知り尽くした名人だからこそ言える事だからね。
ロトは、チェスの本を読みはするけれど、どうやら苦手のよだ。
どれぐらい酷いかは、想像するぐらいしか出来ないけれど)
「まあ、得手不得手はあるよね。
ロトちゃんは、どちらかと言えば頭よりも体を動かすのが得意なタイプかな?」
(そんな質問をしてみる。
登場する際、ドラゴンの首を断ってみせたぐらいだからね)
「一週間だね? 分かったよー。
じゃあ来週に、ロトちゃんの所まで取りにいこっか?
それにしても、一本の樹からグラス一杯の量しかできないものなんだね。
あははー。
さすが完全限定生産だね!」
(感心するようにして、頷いてみせる)
「ロザリアちゃんに、マルチダちゃん。
あと、魔導機械の人形エルレストベーネちゃんがロザリアちゃんに仕えているね。
みんな、すっごく可愛らしい!
あははー。
すっごく羨ましくなるお城だよねー♪」
(そう言いながら、ロトの右頬を優しく抓ってみせた。
痛くはせず、ロトを愛でるようにと。
そして逆の手で、ロトの頭を軽く撫でてみせる)
「葡萄ジュースを取りに行く際は、ロトちゃんもちゃんと可愛がっちゃいたいねー♪」
■ロト > 「え、ええ。
熱心というか血が疼きますが。やはり 鬼って体を動かして
何ぼみたいなようです。
…今は丸腰ですが 何かしら武具は持った方が見栄えが良くなる様な。
軍を率いるより 単体か少数精鋭で動くのが性に合う気がしています。
…いや、私って前線に出てしまうので 兵法とか読んでも大差ない気が。」
(前線で切り込み隊長的な事を仕出かしてしまう。本を読んでも実践が伴っていない。なので知識は補ってもそれが智慧として使えるかは別の問題)
「…う。どっちかといえば 体使う方です。
然し それでは問題がありましょうから 付け刃的に本を読み…所詮そんな状態です」
(言わずもがな 本当に素手でドラゴンを狩った女だ これが頭使うタイプだったら 違うことしてる。)
「値段 考えていませんよ、5ケタゴルド…?
時価にして置きますけど。来週くらいに え、お越しに為ります?
支店に?…グラスでその量なので 3本から絞らないと纏まりません。」
(取りに来るって、王都の支店に?来ても問題はないけど)
「エルレストベーネさんは存じませんが 魔導機械?人形ではなく?
最近 ロザリアさまとお話してませんし…詰らないです」
(撫でられている、いや、人に撫でて貰う事が余り無い。
なので どうする事もなく暫くされるがまま)
「え、えと。お待ちしています…?
そろそろ 私 行こうかと思いますので お別れを致したく。」
(そもそも ここに来たのは通りかかったためだ)