2016/09/17 のログ
ご案内:「北方帝国シェンヤン「八卦山」」にカナムさんが現れました。
ご案内:「北方帝国シェンヤン「八卦山」」からカナムさんが去りました。
ご案内:「北方帝国シェンヤン「八卦山」」にハナビさんが現れました。
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ハナビ > 八卦山中腹

この近くに自分の求める宝具が眠っている。そう感じたハナビはカナムの修行を兼ねて中腹まで探索の範囲を広げていた。
当然、敵の強さもさることながら、ダンジョンとしての難易度も上がっていく。酸素は薄くなり、霧は濃くなり、視界も悪い中強力な妖怪が出現するようになっていく。
空飛ぶ頭、チョンチョン。突風とともに斬撃を繰り出す鎌鼬。心を読む魔物サトリ。女性の体を乗っ取る巨人ヤマノケ、普通に戦うだけでも厄介な能力者達なのに、そこに自然までもが敵対する中腹地帯。

今回の修行の課題は、敵の弱点を見つけて効率よく倒せ、であった。
無駄な力を抜くことが発勁に繋がるためである。

「カナムー、そっち終わったー?」

二尾の妖狐は相変わらず。この程度のザコなら苦戦しないのか屍の山を築いていた。
パンパンと砂埃を払いつつ歩み寄る少女。

「ボクの感覚だと、たぶん宝具は爪だと思うんだけど・・・なかなか見つからないねぇ」

そもそも本人すら なんとなくある気がする 程度の代物。実在するかは怪しいが、まるで地図でもあるかのように歩み進めていくのであった

カナム > 正直言えば宝探しを舐めていた
自分とハナビが居れば宝具なんてすぐ見つかると
実際は自然の猛威と訳の分からない妖怪連中に悪戦苦闘
正直自分だけで来ていたら死んでた

「終わった…けど……はぁ、これ修行なんだよね?死刑とか拷問じゃないんだよね?」

ぜぇぜぇ息をしながら仕留めた妖怪から視線を外す
花火の修行で多少は強くなっていた、いやなった筈
なのにハナビが死体の山を築くまでに僕ができたのは妖怪を数匹仕留めれただけ

「爪が宝具?…てか、ハナビってこの山のボスだよね。生態系のトップって感じがする」

また散っていった妖怪を見る
呼吸をするように倒す姿には憧れるがまだまだ追いつける気がしない
何とかハナビのペースに食らいつきながら山を進む

「手がかりが勘頼りってのも不安だけど…信じるしかないよね」

ハナビ > 「まぁ修行はついでだけどね 山頂付近はもっと敵が強くなるよ それこそ邪仙とか妖狐とか、天狗といった上位妖怪が出てくるから そこまでいくと僕も命かけないとダメかも」

くすくすと笑いつつ、歩き進める少女。その瞳には抑えきれない興奮がにじみ出ていた。
背後に積み上がる死体。足りない、足りない、と強い殺気が溢れ出ていく。それはカナムに向けてはいないものの、いつ我慢しきれなくなるかわからないような代物。

「・・・ボクはこの山に来たのは最近だよ それまでは王都にいたから。ここのボスは、もっともっと強い・・・見つけたら喧嘩売らないで逃げるんだよ」
念のため釘を刺しつつ先を歩く少女。高揚とイラつきが混ざった様子。
混沌の力を得てから破壊衝動がどうにも強く、それが本能的に来るものだから抑えるのに相当な神経を使うのだろうか。よく見れば死体も数を重ねるごとに惨殺に近いものへと変わっているだろう

カナム > 「ハナビで命がけってそれ…僕に死ねって言ってるようなもんだよね?
そんな所行かないよね?」

割と本気で尋ねる
ハナビで命を懸けないといけないなんて僕にはまだ無理絶対死ぬ
あの目は何だか楽しみにしている目だ、僕が責任をもって止めないと
さっきに充てられて鳥は空へ小動物は脱兎の如く
…今日晩ご飯食べれるかなぁ

「へーそうだったんだ。そのボスってのには絶対喧嘩売らないから大丈夫」

釘を刺されなくてもそんな危険すぎる相手に喧嘩なんて売ったりしない
声の様子から一回挑んだのかな…なんて考えてみたり
ハナビのイラつきと比例して妖怪達の死体が大変な事になってきた
段々原型が無くなってきて怖いんだけど?

「ハナビ落ち着いてよ、そんなイラついてたら危ないし怖いよ
僕ハナビは笑ってる方が好きだよ」

ハナビ > 「今のところ行くつもりはないよ カナムの修行には不要だしね」

強くなるだけならそれもありだが、技を極めるのに命懸けの訓練はまだ速い。まず基本ができてからである。
もっともそれを実戦レベルに昇華するには相当な訓練が必要ではあるが。


「・・・ん、ボクそんなにイライラしてた?」
自覚があるのかないかはさておき。誰が見てもイラついていただろう。
破壊の衝動を押さえ込むのに精神力の大半を費やして余裕がない。

「・・・物足りないんだよね 力が・・・吹き出てくるんだけど、それを全部使うといけないってわかってるのに、頭の中でもっともっとって叫ぶんだ」

自分の積み上げた死体の山を一瞥してから、山の奥へと入っていく。

カナム > 「ならいいけど…絶対僕の修行レベルじゃないよね」

強くなれるとしてもそんな化け物の相手はしたくない
さっさと強くなれるのは良いけど限度はあるしね

「ここらの動物が尻尾巻いて逃げ出すぐらいには」

人から見ればよく分かるって奴だろう
それにハナビにはあまり余裕もないのだから気づかなくても仕方ない

「物足りない…かぁ」

死体の山
もし僕がハナビの力を全部受け止めたりしたら
こいつらの仲間入りを果たすんだろう
いや、死体も残らないか

「もっと力があればなぁ……」

落ち込んでばかりでも居られない
今は宝具、ハナビの後を追いかける

ハナビ > 「そこまでいくとなると本気でパーティ組まないとだね 行けなくもないけどどっちかが確実に死ぬし、今はやめておこう」

今は、と暗に言いつつ。自分がそんなに殺気を放っていたのか、と改めて落ち着けようとするが・・・殺気自体は収まるものの、酷い脂汗をかいている。
相反する衝動、とくに闇の衝動を押さえ込むのには相当な労力がかかる。何も考えず、耐えず、殺意と本能に任せて動けたならここまで苦労はしないだろうが、そう簡単ではない。

「・・・ねぇ、カナム もしボクが理性をなくしてただ殺すだけの魔物になったら・・・ボクのこと、殺してくれる?」

ボクが君を殺す前に、と視線を向け図に背中を向けたまま語りかけた。

カナム > 「パーティねぇ、信用もできないしその方が良いよ」

命を懸けて背中を他人に任せるとかぞっとする
冒険者ってやばくなったら切り捨ててきそうだし

「…ふざけた事言わないの、大体本気のハナビを僕が倒せると思う?
ゴーストの僕に化けて出られたくなかったらしっかりしてよね」

殺せない、殺せるわけがない
実力的にも精神的にも
だから正直にそう答えた

「でもまぁ、そのうちハナビが理性プッツンしても手綱を握れるぐらいには強くなるよ。だからもう少しだけ頑張って」

ハナビが魔物になれば僕が抑えればいい
そうすればハナビも冷静になれるかもしれない
だから絶対に殺したりなんてしない

ハナビ > 「・・・わかった うん、しっかりするよ」

優しく微笑みながらも、どこか陰りのある声。
ーいつまで我慢すればいいんだろうー
普段は感じないネガティブな考えが、頭の中で交差する。

そんな中、歩み進めていれば崖が見えてくる
白い霧で覆われた崖。その下に、うっすら見える祠のようなもの

「・・・・・・ん? カナム、あそこ」

指差すその先。そこから強い魔力を感じる。それが求めているものかはわからないが・・・

カナム > 「…ごめんね」

ため息と一緒に小さく漏らした
いつになればそんな事できるんだろう
それにそれまでハナビが持つのか…

「ん?…うわぁ、落ちたら死ぬんじゃないのこれ」

霧に隠れて下が見えない
なんて殺意の高い崖なのか
ハナビのさす場所をよーく見ればなんだか祠?みたいなものが

「…行くしかないけど、これどうやって降りる?」

魔法が使えないので力技で降りるしかないか
ロープなんてないし…と悩んでいる

ハナビ > 「・・・そうだね 普通に降りていこうか 出っ張りとかたくさんあるし」

崖のあちこちを指さしつつ、そしてそこへ向かってジャンプする少女。数m落下したあと出っ張りに着地し、また次の出っ張りへとピョンピョンと降りていく。


「カナムもおいでよ、無理だったら抱っこしてあげるけど」

ちょっとからかうように言ってみた。実際崖自体は一般人からしたら急なものの、ある程度の力量を積んだ冒険者なら降りることは可能だろう。
特にレンジャーのような自然を相手にしている職業なら尚更楽なものである。

カナム > 「出っ張り?」

普通に降りるって何を言っているんだろう?
そう思ってたら普通にジャンプしていってる…

「む、そんなの要らないよ」

生まれてこの方傭兵家業をしてきた
少しの崖ぐらいなら上ったり下りたりしてきたんだ
それにハナビにものすごい小さい子扱いされてるのがむかつく
ハナビの通って行ったルートを確認して

「よし、僕でもできる!」

筈、とは口には出さなかった
出っ張りに飛び乗りまた次へ
ハナビの様にピョンピョンとはいかないがそれでも祠には自力で到着
どんなもんだいとハナビを見上げる

ハナビ > 「そうそうその調子」

くすくすと笑いなが崖下に降りてきた。
自慢げに見上げてくるカナムによく出来ましたと拍手しつつ、祠に視線を向ける。


「こういうのって大抵ガーディアンなモンスターがいるんだよね カナム、気をつけてね」

そう言うと、一歩祠へと近づいた。その瞬間、二人の視界が急に暗くなる。
闇に閉ざされたのではない、大きな影が頭上に現れたのである。

そして一気に明るくなる視界、迫り来る熱気。
祠の周囲に炎が立ち上がり、バサバサと激しい羽ばたきが聞こえ始まる。

頭上を見上げれば、灼熱の炎を生み出す羽根で覆われた真っ赤な霊鳥。フェニックスのような鳥がこちらを見下ろしながら滞空していた。
帝国の魔物学に通じていれば、あれが伝説の霊鳥スザク、別名ホウオウということがわかるだろうか・・・!

カナム > 「寿命が縮んだ…空飛びたい」 

魔法が使えないのが悔やまれる
鳥みたいにぴゅーっと飛べれば楽なのに
まだ子ども扱いが止まらないし…

「いいね、何も居ないよりは分かりやすいし何か有りそうで」

守護者が居るという事は何かを守っているという事
なら、狙いの宝具がある可能性も高い
…何だかいきなり暗くなった、嫌な予感がすぐ当たった

「……ねぇ、あの空飛ぶ焼き鳥何?物凄い嫌な予感がするんだけど」

山に居た妖怪たちが可愛く見えるような化け物が飛んでいる
確かシェンヤンで確認されたスザクだったか、にしても実際に見ればその威圧感と化け物じみた強さを肌で感じる

「ハハハ、良いじゃん良いじゃん。お宝の予感が一気に強まった!
今夜は贅沢な食事ができそうだし!」

鉈を構え声を上げる
相手が化け物でも引くに引けない
自分を鼓舞してヤル気を引き上げる

ハナビ > 「・・・うん、あれがここのガーディアンみたいだね」

見上げる視線。上から感じる威圧感はここらの魔物の数段上。山頂付近クラスの魔物。
こちらが戦闘の意思を見せたことに気づいたのか、霊鳥は天を裂くような鳴き声をあげると同時に、地面へと舞い降りてきた。

大きな羽根を羽ばたかせるだけで、周囲に炎の渦が舞い上がり、たっているだけで猛烈な暑さで皮膚が焼けていく。
さらに相手は常に空を飛んでいるため接近戦に滅法強い。
しかも羽根には神獣の加護が宿っておりかなり硬い鎧となっている。
一筋縄ではいかない魔物だろう。

カナム > 「っ、鳥のくせに偉そうに」

威圧されてしまいそうな鳴き声に歯噛みする
勝てるのか…そう思ってしまう
目の前に居るだけで呼吸も苦しく肌もチリチリと焼かれる
本当に何で魔法を練習しなかったのか後悔してきた

「で、どうするハナビ?
正面から言ったらこっちが晩御飯になりそうだけど」

身体強化を駆けながら尋ねる
ハナビなら何か良い案があるかもしれない

ハナビ > 「ん、相手より高くジャンプして叩きつける。が楽かな・・・ボクは空飛べるんだけどね」

ハナビが持つ最大のチート技、『イメージを具現化する』能力。
相応の精神力は使うものの自由度が異常なまでに高くどんな状況でもある程度対応できてしまう。

「ただまだ空中戦が苦手でさ・・・知り合いのグリフォンに協力してもらって修行してるんだけど、その成果を見せるときがきたみたいだよ」

トントン、とステップして足場を確認する少女。どうやら空は飛ばずに温存してジャンプによる空中戦を挑む気らしい

カナム > 「うっはぁ、ものすごい分かりやすい作戦だね」

一応やってやれない事は無いがもう少し具体案が欲しかった
こうなると僕はハナビの援護をするしかない
油断した所にデカいの叩き込んでやる

「グリフォンに比べたらあいつは弱そうだね、じゃぁ…やろうかハナビ」

小さく笑ってしまった
空の覇者と鳥なら比べるまでもない
ハナビの動きに合わせられるよう腰を落とす
ハナビの後に仕掛け隙を突くつもりだ

ハナビ > 「ボクが地面に叩き落とすから、カナムは浸透勁でトドメをお願い。緊張しなければ失敗しないから」

ウィンクまじりにそう告げると地面を蹴って空へと飛び上がる。
この修行の最大の難易度-緊張してはいけない-。言葉からわかるように非常に難易度の高い試練である。

人体が最高のパフォーマンスを発揮するには程よい緊張感は必要である。今回ハナビが問題視しているのは緊張に伴う硬直のこと。
発勁とは魔法でも秘術でもなければ気功なんて曖昧なものでもない。
自身の力を100%余すことなく発揮するタイミング、動作の要訣のことである。
心技体を1つに集約させた瞬間の一撃こそが発勁であり、その衝撃を分散させることなく相手の体内へ伝えるのが浸透勁・・・。

帝国武術の奥義の1つである。

ハナビは教えるべきことは教えた、と言わんばかりに任せきりにすると、空へと飛び上がりスザクと空中戦を広げていく。
時折、広範囲に巻き起こる炎のブレス。
崖の性質上熱が溜まり周りの温度は50度を越えている
時折カナムの周囲にも近寄るが、鋭い鉤爪で威嚇しながら人間がもっとも反撃しにくい頭上から攻撃をしかけてくるのであった