2021/05/19 のログ
ご案内:「北方帝国シェンヤン「帝都シェンヤン」」にピッグマンさんが現れました。
ピッグマン > 「真っ当な取引でしたよ、お客様。これはマグメール基準でなくそちらシェンヤンの適正価格と照らし合わせての商売だ。言い掛かりは止して頂きたいですな。一体何を根拠に取引が不当であったなどと仰るのですか?」

天都の富裕層に住まう豪商相手にシェンヤンでは入手が困難な品を基本拠点としているマグメールから足を運んで卸し、商売人同士金銭面にはシビアながらも互いに妥協点と着地点を探り合いながらの価格設定で新たな卸し先を確保する事に成功した豚頭の商人はほくほくと話し合いの場を離れて黄龍大路へと差し掛かり。

そこで、先日取引を行ったこの辺りを彷徨するには如何にも不釣り合いな人相も柄も悪いシェンヤンの民奴隷商が声を荒げて此方へ訛りの強く聞き取りづらいが食って掛かってきた。
地都で奴隷を購入した時の奴隷商であったか。
そこまで旧い記憶でもなくすぐに思い出すが、今頃になって者の価値も分からぬ奴隷商は自分が購入した奴隷の価値に気づいたのだろうか。
だが、元々向こうが最初に提示していた価格よりも少し上乗せして購入してやったのだ。
文句を言われる筋合い等ない。
ぽよんぽよんと肥えた己相手なら暴力に訴えればどうにかなると思っているのか、この黄龍大路が皇城に近く衛兵がいつやってくるかも分からないのになおも食い下がり襟を掴んでくる奴隷商を醒めたつぶらな眼で見据えながらふうぅ、とわざとらしく大きなため息を吐き、自分の襟を掴む奴隷商の手をぽんぽんと軽く叩き放すよう促して。

ピッグマン > 少しばかり商売に暴力を持ち出す野蛮な者に躾をしてから衛兵に突き出すか。
そう考えていた矢先に奴隷商の肩越しに騒ぎを聞きつけた衛兵がやってきた。

早すぎる気がするが、偶然でなければもしかすると何か見回りを強化するような事件でもあったのかもしれない。或いは、誰かが報せにいったか。

奴隷商に引き離された奴隷商へハンカチを翳して軽く振ってから、話を聞く為に自身も拘束しようとする衛兵の袖の下に賄賂を忍ばせてから後は任せる事にした豚頭の商人は宿に戻る前にシェンヤンの娼館の視察に向かうかと少しささくれ立ってしまった心を落ち着かせる為その場を後にして。

ご案内:「北方帝国シェンヤン「帝都シェンヤン」」からピッグマンさんが去りました。