2016/04/13 のログ
ご案内:「北方帝国シェンヤン「帝都シェンヤン」」にハーディさんが現れました。
ハーディ > 「うむ、美味い。軽食に最適だな、この饅頭は」

手のひら大の饅頭。脂が滴る肉がたっぷり詰まったものを片手に、ターバン頭が満足そうにうなずく。
商人の一行は取引の大方を終え、さて食事でもとってから出立の準備をするかというところであった。
地都の一角、様々な屋台が並ぶ中を、買い食いしながら歩く。

「……ところで、さっき小耳にはさんだんだが。
東のとある地域に、上質の酒を造る蔵があるそうだ。誰か、心当たりのある者はいないか?」

振り返って同行者に確認する。

ハーディ > 経験豊富そうな、老商人がしばらく腕組みをして、やがて
『おぼろげながら、そういう酒蔵があるという話は聞いた事があります。ただ情報をたどってみたところ、出所は魔族の国周辺でして』と遠慮がちにいった。

難しい顔をして申し出た老商人に、ターバンの男はため息をつく。

「そうか……。あっちだと流石に厳しいな。
情報の真偽は別として、俺たちみたいに、ただの商人がホイホイ向かって無事にたどり着けるとも思えん。
しょうがない、引き取り予定の奴隷、何割かを手土産に、話の分かりそうなところを探すとするか。」

そう言うと、列の中から一人を呼びつけ、言伝を頼む。

「予定変更だ、宿の者達にも伝えておけ。
中継地点をこことマグメールの中間辺りにある“花園”に変更し、そこを出発点として荒野を絨毯で南へ。
“花園”は縁故関係だから正直あまり行きたくないが、今はそんなことを言っていられないからな。
我等の国へ着いたら急いで荷物を整理し、再び北上する。
急行軍だが、何とかなるだろう。……わかったか?さあ行ってこい!」

ハーディ > 使いが足早に去ると、ハーディ達は南門へ向かった。
来た時と同じ門番を探し、よろしく頼むために。

「荷物検査等でいちいち引っかかったりしてられないからな、多少金子は必要だろうが今は時間の方が惜しい。
手早く出立できるように話をつけておくぞ」

周囲の商人たちもうなずき、彼の後についていった。

ご案内:「北方帝国シェンヤン「帝都シェンヤン」」からハーディさんが去りました。