2016/04/08 のログ
ご案内:「北方帝国シェンヤン「帝都シェンヤン」」にハーディさんが現れました。
ハーディ > 「毛織物は、それほど売れ行きがよくなかったな。
やはりこの時期は、もっと北方に行った方が需要はあったかもしれん。」

大路から天都側に、脇に入った通りをあるく集団があった。
3人の商人らしき者達が辺りを眺めながら歩き、その後ろには護衛の傭兵が3人、続く。
真ん中に居るターバンの男は皮袋を肩にかけただけの軽装であり、他の2人もそれほど大きい荷物は持っていない。
それもそのはず、毛織などのかさばる物は宿のロビーを借りて、あらかた取引を終えてしまったからであった。

「まずは天都側で、利益が出そうなものを探そうか。
この辺りにしかないものがあればいいが。」

碧色の眼が、出店の品物をひとつひとつ、眺めていく。

ハーディ > 巻物をいくつも積んでいる店に足を止める。

「書、か。
なるほど、あの有名な詩人の。
雲に上って仙薬を得るとか言って今は行方不明になっているらしいが、その後何か進展はないのかね?
……そうか。やはり簡単には成れんものなのだろう。惜しい人材だったなあ」

どうやらどこかの崖下から遺体が発見されたらしい。
天才の最期を嘆き、その場を後にする。
次に目に留まったのは、色とりどりの反物。

「ほう、これはこれは……絹ではないか。ちょっと触ってみても?
ふむ、ふむ。……非常に質の良い、良い布だ。
手触りもなかなか。これはいくらかね?」

ターバンの頭は店主に値段を訪ね、交渉し始める。
一見罵り合いとも取れる、いくつかの商人的なやり取りの後、渋い顔で帳簿を閉じ、2人の仲間たちのところへ戻る。

「……ん? ああ、取引は成功だよ。こっちの足元みてきたんで、ちょっと小突いてみたらほれ、こんな感じだ。
顔が不機嫌そうだって?演技だよ演技。周りの眼もあるんでな、上っ面だけでも相手を上げてやる必要があっただけだ。
そら、行くぞ。」