2023/04/08 のログ
ご案内:「タナール砦」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
■メイラ・ダンタリオ > ◆
雨と曇り空の、気まぐれな天候
午後のタナール砦 暗い昼過ぎ
雨が強く背中に叩きつけられもする 鎧に弾ける音が聞こえる
しかしそれがいつのまにか消えている。
そんな日の、戦場。
「―――ヴォヴァアアアアアアアアアアアアアッ!!」
グレートソード級の、非大剣武器を手に、黒い渦が出来上がる。
右へ、左へと振う度、両翼マントが尾を伸ばし、全身駆動の行く先を知らせる。
魔族も、魔物も、魔獣も、全てが攻撃対象。
久しぶりのタナール砦奪還に対し、真正面から乗り込んで振るわれる大剣の振う先
重く振われる剣風は耳に重く乗る空気を利かせる。
弾け飛ぶ敵も、受け止める敵も、全て、全て、振っていればその内動かなくなる。
―――何も考えなくていい
―――行きつく先は全てが同じ。
ギザ歯 赤い瞳 黒い嚙み 覇気
返り血と汗と雨が交じり合う姿は、喉を鳴らす魔貌人体に漏らさせる。
―――在れこそ鬼か魔だろうと。
「ジィィィアアアアアッ―――!!」
幾つも絡み合う剣撃の先で、撓んで弾む巨大な鉄板の音
重なり合うそれはまるで何度も顎を動かして咀嚼するかのように打ち合わせていく最中で
最後の上段からの唐竹が、向こう側で太い柄付きの斧を構えていたそれを
真っ二つにひしゃげながら貌にめり込ませて絶命させたのなら。
余韻なんていらない 次だ、と両足の爪先が革を巻き込んでギチリと悲鳴を上げる。
貌を向けた傍から突っ込んでくる戦餓鬼に対し、好戦的な者ほど向かっていく。
しかし俗物的な奴らほど、飲まれれば一度引くしかないほどの、メイラを含める人間側の責め立て。
全員の表情が死ねと向かってくる、群れ。
ご案内:「タナール砦」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。