2023/01/05 のログ
ご案内:「タナール砦」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ > 勝手に憧れを抱かれて
勝手に恐れを抱かれて
勝手に悪魔と罵られて
勝手に化け物と蔑まれる。

メイラ・ダンタリオの人生はどこまでも両極端すぎる見方をされ
それ以外の評価は知らない他人で終わる。

けれど今ならメイラは自他に認めているくらいの心境だった。
今の自分は、どこまでも怪物扱いされる奇々怪々恐々が丁度いいと。
それくらいに、ブっ壊れている。


「硬すぎて並じゃあ斬れないのでしょうっ!?」


ギザ歯 トラバサミのような白い歯をガパリと開けて吠えるメイラ
黒いあの男の打った鎧に身を包み、両手で携えるもの 今日は鉄槌。



「―――ならブッ叩けば死にますわよねェッ?!」


  ガッ  ガンッ   と二度の衝撃音
両手で握る鉄槌の先 平たい面打ちの部分で叩いた衝撃
人間鎧とは違う強い外骨格や硬い角質皮膚の感触 又は 鱗。
それを刃ではなく打撃武器で応戦する姿。

膝 胴 肩 肋骨
砕くか潰れるか もしくは頭を“マルゲリンダピッツァ”みたいにされるか選べというかのように
今日のタナールでのメイラは、取り回しの良い鉄槌で敵を砕き、殺しきれなければ砦の壁に叩きつけて
メイラと群れている残りが槍と剣で“ブスの間”に変えていく。

その顔は愉悦も真面目もない 獣同然 一言で表すのなら 飢え という文字が募っていた。
殺す血潮でもなければ、捧げる躯でもない
自身に対する若い頃のようなどこまでも足りない飢えに満ちていて
そう ジッと立ち止まっていればどうにかなってしまいそうなほど。


―――こんなものじゃ あの御方に対してなにも捧げられないと わたくしはそう思っている。

メイラ・ダンタリオ > 血が 肉が 強さが 足りない
心の内側で満ちて足りていると感じるのは忠義だけ。
強大な魔術師の両手指を見たとき 特別な剣を握りしめた偉大な戦士
あれらを眼で焼きつけたときと同じような飢えがメイラの中を襲って 今タナールで使われている。

もうどちらが奪っていた側なのかすらわからないくらいの乱れ 混じり
勢いと赤が増えていく状況は、メイラのようなワンマンプレイできるようなイカれや
巧みに条を捏ねて結び示すような狡猾な者が作り出す。


「砕けろォ゛ッッ!!」


握る魔族国側の武器が折れる ちりばめる金属片ごと、片手を空けて爪を立てた
それを顔面に捩じりこみ、握力と手首の力で半回転。
聞こえる悲鳴 喧嘩殺法すぎるやり方 メイラの頬と額に二筋の触れる爪痕
次のそれの前に、自身の手の甲に思いきり頭突きをかます。
押し込まれる金属片と打撃 見えずわからずになった誰かを、両手で振り上げた鉄槌が頭蓋から
ズボンッと鉢植え形の陥没を作りこむ両腕 ミシリっと黒真銀が包むつなぎ目を悲鳴にさせる。


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あァァァァァァアアアアッッッ!!!」


人も魔も ヒュッ と息を呑めば終い
向かってくる肝が太い者らが動くのと同時に、メイラも定めて動き出す。
一人に向かって鉄槌を、片手で右側から大ぶりに投擲した瞬間、一匹が鉄塊の突進と共に後方へ消える
一人と全身鎧という素手のような何かの姿で絡み合うと、大柄な体躯
太い首をチョークなど全く現実の撃じゃない。
両腕で円を描くように 手のひらは顎に二つ 脇で頭部を挟み込み ボグンッ と骨が回る音。
顎を頭部に据え置いたような見た目になった魔者から降り立った後は、手を広げた。
ウォンッ と舞い込む、不思議な金属音 音叉のような音と共にバシリと手の内側に戻る鉄槌。

ご案内:「タナール砦」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にアクラさんが現れました。
アクラ > 人と魔族の争いが絶えないタナール砦
今日も趣味と食事を兼ねて例の悪魔が出たと噂の砦にやって来た
以前に痛い目に合ってから少しだけ慎重に動くことを覚えはしたが自身が圧倒される強者が居ないと分かれば後は早かった

「魔法が使えて近接戦も強いと言うのはやはり珍しいのだな。
人間が皆強くないと最近忘れそうだったぞ。」

ガチャンと音を立てて牢の鍵を閉める
砦に残っていた兵士達の生き残り、彼等は少しの間保存食になってもらう
突如砦の中に現れ斬っても死なない化け物に襲われた兵士達は即座に逃げ出した者を除いてアクラの腹か牢の中に納まった

一仕事終えた疲れも有るが今日はまだやる事が有る
牢屋を離れ砦の一室へ向かう

アクラ > 「ここ…か?
他の部屋より豪華だな。」

やって来たのは執務室
この砦で一番偉い奴の部屋は何処かと牢の兵士達に訪ねた際にここを教えられた
ここを使っていた人間はどこだと聞けば一早く逃げたとも

「むぅ…難しい言葉が沢山…」

部屋の中の資料を適当に引っ張り出し眺めて行く
文字は完ぺきとは言わないが覚えている
問題は妙な言い回しや複雑な言葉はすぐに理解が出来ず目的の情報を見つけ出すのには時間がかかる

アクラ > 「お?」

1つの単語が目に留まる
やっと見つけた探し物、もう頭脳労働は限界であった

「疲れた…持って帰ってから読む。もう無理…」

砦を襲った時よりも疲れてしまった
資料をフードの中にしまい込み満足気に、しかしかなり疲れた様子で執務室を離れた

ご案内:「タナール砦」からアクラさんが去りました。