2022/08/10 のログ
ご案内:「タナール砦」にダイモンさんが現れました。
■ダイモン > 全身甲冑
その姿は目立つ一方、金属を全身に使用するため、継ぎ接ぎのようにいろんな鎧の一部を使用する者から
一点物と思われる、全身が揃ったものならば裕福な見た目まで想像されてくる。
軍、いわゆる国が資金を出して、行き渡らせていく一団など以外は個人が所有するには、不釣り合いに見えるかもしれない。
複数人が同じ鎧ならば国の所有する力と金を魅せる。
一個人がそれぞれ全身甲冑を行き渡らせているならば、個々の力の強さを魅せられる。
継ぎ接ぎの、死体漁りから生まれたような鎧や使いまわしとは違うもの
それが、全身甲冑の魅力であり、使用する者が 力も金もなければ限られるもの。
タナール砦 魔族国側門前
アスピダという異常事態の発生から、国の力の随所が弱まりを見せ
そしてその弱まりをついて侵略を進めようと思う者は当然のようにいる。
地図の表面を、水を落とすようにして端がじわじわと吸われていくようなそれ。
タナール側も同じく、一段と進行を強めてくる者らが後を絶たない。
今ならば奪えるという意識を持たせてしまえば、勢いも付くというものだろう。
その門前に、全身甲冑と大盾を備えた群れが増えていた場合、魔族国たる敵側はどういう反応を示すのか。
騎乗しているわけでもない歩兵 歩みは重く見え、鎧の音がガシャガシャとうるさい。
しかしおもりを背負った人間と甘く見られたのなら、飛び掛かってくる勢いはそのままに。
重装歩兵団 傭兵 弓兵
人間側の群れと獣のような敵と会敵の際、使い捨ての素槍を手に、重装歩兵団は構えを見せる。
支持する団長の元、放つ合図とともに前方へと一斉に投擲された投げやりの数
前に揃ったそれは槍の群れ 針の山 貫かれる者達 弾き飛ばす者達
しかし転倒ともに足を乱れさせたのならば、各々が足元に突き刺していた、己の柄武器を手に
一個人ずつ毛色の違う全身甲冑と盾を手に、その重量級をまるで衣のように扱うような
全力の走行と共に襲い掛かり始めた。
声が、兜の中で変質し、重なり合い、獣のような 人のような 性別すらわからない声が一色で
戦場を塗りたくる。
■ダイモン > 片手柄武器 大盾 全身甲冑
独特な形状から、丸みを帯びた者まで様々な者が、整列ではなく散り始める。
互いの間合いを守るために突き進みすぎず 広がりすぎず 前面を削り続けるかのように。
ダイモンも又、片角の折れた兜 蛇腹の全身を纏い、陸竜の骨格彫刻が施された首下から膝まで覆うような
大丸盾 ラウンドシールド を手に、大身と柄の長さが均等な、長巻を思わせるバルディッシュをふるい出す。
「―――ッッっ!!」
兜にこもった声は、白く熱のこもった吐息が、そのW型に刻まれた兜中央の視界と思われる刻みからこぼれ出る。
袈裟斬りに断ち切った重い一撃が、片手振りで赤を噴き出させる。
柄を後方に滑らせ、間合いを伸ばした一突が目の前の胸元に貫いたのなら、引き戻す隙を与えないよう
体の左半身を前へと寄せ、次の敵の貌に叩きつけるは、大丸盾。
シールドバッシュ
代表的な盾技の一端が、響いた音と共に折れた歯を白く幾つも散らさせ、転倒させる。
そして、振りぬくようにして躯を横転させながら、各員が、柄武器と大盾による
切り裂く肉 貫く苦悶 弾ける鋼 各所で聞こえる耳慣れた音と共に
動きはまるで鋼の重みと疎外を感じさせない。 裸体か衣でも纏っているだけのような
稼働領域と重量感の無さ それが、鎧の工夫と筋肉による出来栄えだと言えど 狂気じみた発想。
重く感じなければどうということはないと言わせるような、人間のイカレの所業。