2022/08/07 のログ
ご案内:「タナール砦」にフリージアさんが現れました。
■フリージア > 今、アタシはマグメール内で一番危険と思われる場所にいた。
報酬に釣られ、タナール駐留部隊の数合わせに雇われたのだけど、
なんと到着して早々に魔族一団に襲撃されることに。
双方の部隊が魔法、弓矢でやり返している最中。
砦内と言うこともあって王国側は大砲も使っているのだけど、
それでも戦局は五分五分って感じ。
アタシはまだ正式な配属場所とか決まる前に巻き込まれたから、
とりあえず空いてる部屋で様子を伺っている。
「はぁ~~、どうなるのよ一体。」
■フリージア > 『ギャーーース!』
うわ、リザードマンの一団が壁をよじ登っているみたい。
アタシの居る部屋は丁度壁際だから、窓をぶち破って入って来てもおかしく無い。
「全く、いきなり実戦とか。
後で絶対割増貰わないと!」
アタシは自前の杖を魔法で取り出すと、意を決して窓を開けた。
眼下のリザードマンの一団に杖の先を向け、火球を連続してお見舞いする。
着弾したリザードマン達は火だるまとなっては、周囲を巻き込んで落下する。
どうやら他の場所ではまだ一進一退の攻防が続いてるみたい。
といっても指揮系統から外れているアタシの所に詳細な情報は来ないけど。
■フリージア > とりあえず、アタシの居る区画への攻撃は止んだみたい。
火球で一通り焼き払ったのが良かったのかな?
一息つくことができそうだから周囲の状況を確認。
といってもそこらじゅうで激しい戦が行われているからはっきりとはわからないんだけど。
…どうせなら大物とか出てきてほしいよね。
■フリージア > 結局、この日は王国側が首尾よく魔族を追い返すことに成功する。
アタシは応戦に貢献した分を主張し、割増報酬を多少頂くのだった。
ご案内:「タナール砦」からフリージアさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にゼロさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」にアマーリエさんが現れました。
■ゼロ > タナール砦、人間の国である、マグメール国と、魔族の国が、日夜争いを行い、場所を奪い合っている場所。
この場所こそが、橋頭保と言うべき場所であり、最前線とも言うべき場所である。
今、現状で言うならば、マグメールの国がこの場所を手にしている。
魔族の部隊が此処を制圧していた所、急襲して、奪い返したのは第七師団。
新生したとは言えども、タナール砦の近くに基地があるからこそ、奪われた時は一番最初に駆けつける部隊。
益になる魔族を見極めると言えども、襲ってくるならば、それを撃退するのは、その道のプロフェッショナルとも言える。
強襲部隊だからこその、一気呵成の攻撃で、魔族たちを蹴散らし、混乱している所に、常駐していた部隊が、捕らわれていた兵士が。
逆襲の攻撃を行い、砦を奪い返すのは、よくある光景とも言える。
そして、戦闘によって破壊された場所は、工兵達が速やかに修繕をし始める。
そんな中で、戦の勝利に酔う事もなく、少年は何時もの動きを行う事にしていた。
それは――――北の門、魔族の国に一番近い、門に移動する事。
何故なら、魔族は馬鹿ではなく、愚か者でもない。
勝利して油断した所を突くという戦略など、だれしも考える所でもあるから。
それに対して行うべきなのは、防衛だ。
愛用の鉄の槍を握り、蒼い鎧の少年は、一人、門の前に立つ。
これでも、雑兵よりは戦歴は長い、砦に襲撃が伝わるまでの間程度、魔族を押しとどめることが可能だ。
魔族を見極めるというのは苦手だが、だからこそ、魔族を撃退する方を、防衛任務を望み、此処にいる。
他の隊の仲間からも、変人と言われようとも。
何時ものように、兜の尾を締めるのが、ゼロと言う、兵士の皮を被った駒なのだ。
■アマーリエ > ――もはや何度目か、というのも馬鹿らしい。
記録し続ける者も、いい加減そろそろ飽き飽きしているのではないだろうか。
そんな内心をありありと隠すことなく表情に出すのは、将にあるまじきことと誰かは言うかもしれない。
其れに返す言葉は一つ、知ったことではない――だ。
現状、かの要所を抜かれて直進してきた、という事例の覚えはないけれども、占領され続けると方々がうるさい。
そういう時に、第七師団以外でお呼びがかかる自信があると言えば、第十師団だ。
斯様な事態のために機動性と火力を両立した竜騎士を複数名擁し、即時出撃できるように態勢を整えている。
今回の出撃もまた、即時出撃と駐留の部隊の支援の事例の一つである。
長の次点として指揮権を与えている騎士ではなく、師団長直々に出撃をするというのは、政治的なパフォーマンス的な意味も強いが。
「思っていたより落ち着いてそう、ね。
……良かったと言えば良かったかしら。オチも何もない毎度ゴトだけど」
タナール砦に向かい、一頭の竜とその乗り手が空を進み、風に髪をなびかせながら嘯く声が風に溶ける。
白色の鎧と竜体は空がどのような色をしていても目立つだろう。
だが、それもある種弁えて先陣を切る。集団の率い手が率先して前に出なければ、諸々の騎士や兵に示しがつかない。
誰かを先にやって偵察に行かせるなら、自分で先に進む方が早い。面倒がない。
遠目から観測できる事項を通信魔術で後続の部隊に伝えつつ、向かう先は砦を超えた先。
乗騎たる竜に咆えさせ、何者が到来したかを示唆させつつ、上空から近隣を観測させたうえで魔族の国に面した側の門へと向かい、
「とぅっ」
気兼ねなく、ためらいなく。竜の背という高い処から飛び降りる姿は一見して無謀。
しかし、即時で発動させる魔術で落下速度を大幅に遅延させつつ、衛兵と思しい者の近くへと降下してゆこうか。
■ゼロ > 頭上で、大きな竜声が響き渡る、胎の底まで揺さぶられるような、猛き咆哮。
敵意は感じられないので、恐らくは合図だろうと言う事は認識するものの、体は自然と警戒を行う。
敵意が無いから見方、と限るわけではない、警戒の為に居るのであれば、警戒するのは自然な事だからだ。
そもそも、竜が人を敵とみなすほど、人が強い訳ではなく、彼等からすれば、玩具に敵意を向けるかと言う話にもなるのだ。
とは言え、王国軍には様々あり、竜を駆る師団もあるという。
遭遇したことはなく、だからこそ、それが敵なのか味方なのかを判別つかずに、警戒が融けない少年の弱さ。
―――上からくるぞ、気を付けろ―――
隣に戦友がいれば、きっと誰かが言っただろう台詞だ。
前方などに気配を感じなければ、視線と槍の切っ先は上の方に。
空から落ちてくる白銀色の鎧は―――一般兵ではなく、上官である将軍クラスの装飾を持ったものだ。
流れるように展開される魔術も、手慣れたものなのだと思われる、よどみのない魔力が見える。
落下速度を落としつつ降りていく間に物騒なシュミレートするのは性格だろう。
どのように迎撃するか、と。
ただ、槍を投げても恐らく弾かれて終わる。
投石、一発二発ではなく、雨あられのように投げても―――無理だ。
彼女の上で待機する竜が、迎撃を行うのが理解できる、此方の事を、警戒するように見ているのだ。
竜と、騎士が一体だからこそ、あのように降下できるのだと、認識する。
当然シュミレートするだけであって、上官にそのような事をするわけではないのだが。
仮面の兵士は自分の近くに堕ちてくる将軍から視線を放す。
安堵しているわけではなく、再度、周囲全体の警戒に戻っただけ。
無論、将軍も、その警戒対象から外れていないのだ、知らない人だからこそ、何をするのか解らないと、判断するが故に。
■アマーリエ > 第十師団か!?と。タナール砦の務めが長い、あるいは駐留しての戦闘に慣れたものであれば、そう思うものも居るだろう。
魔族の国側ではなく、王都側の方角から響いてくる竜の咆哮はワイバーンなどの翼竜の類とも違う。
間近で聴くとなれば力なきもの、弱きものはそれだけで威圧し、恐慌を齎す呪声とも呼ばれる其れは意味なく響かせない。
敵を威圧し、味方を鼓舞させるための意味で主に用いる。
竜騎士たちが真っ先に戦場に到達し、その後に早馬で支援の兵を送り込み、そして最後の後続で補給部隊を砦に入れる。
さて――、何だろうか。微かな虫の知らせめいた直感に基づき、最善の最前線まで出張ってみた。
わざわざ斯様な形で兵を置くのは、捨て駒か。それとも名の知れた英雄の類でも今回は詰めていたのだろうか?
(……――あら。あら? 何か狙いを定められている?)
そう思うのも、無理もない。目立つ姿が急に落下速度を減じつつ、髪やマントを靡かせて落ちてくるのだ。
熟練した射手や狙撃兵でもいれば、狙いをつけてくるのは確かに難しくはない。
ただ、的は自衛ができる的でもある。腰の剣や鎧の背に取り付けた盾は伊達でも何でもない。
乗り手がわざわざ降りて、空になった鞍を背負った白い竜は慣れた素振りで嘆息めいた息を吐き、上空を旋回する。
その気配と様子を見ることもなく、いつも通りの風情として感じる姿は、微かに土煙を上げて着地する。
「ご機嫌よう。落ちてくる途中で手を出してくれずに助かったわ。
砦の駐留兵かしら? それとも第七師団のヒト? 確か今の時期とタイミングだと後者かなと思うのだけど」
そのうえで、警戒を解かない素振りの青い鎧姿に声をかけ、挨拶を送ろう。
向こうとは逆に顔を隠さずに晒すのは、将として日常的に慣れたもの。
声を向ける己の鎧の襟や鎧の肩口に描かれたエンブレムは、向こうの属する師団とは別の師団のそれ。
好奇の色に蒼瞳を細めつつ、向こうの答えを待とうか。
■ゼロ > 「夜分遅くお疲れ様です。
自分は、王国軍第七師団タナール方面軍第一強襲部隊所属ゼロ、と言います。
先程、砦を奪還作戦を終了したので、情勢が落ち着くまで、此方で警備を行っておりました。」
挨拶を送られれば、直属の上司ではなくとも、上官に当たる人物、其れこそ、一般兵と将軍だ。
なので、敬礼を行い、彼女への挨拶と質問には、きちり、と返答を行う事にする。
兵士なのだから、それが当然の事、と。
「将軍の降下体勢有難う御座います、上空からの降下攻撃への対処の思考が捗りました。」
相手が将軍であったとしても、少年は、少年であった、不敬とも取られるが、それでもかまわない。
少年の中にあるのは、成長だ。
手を出す気が無かったとしても、将軍はは少年の思考に、意図に対しての反応を見せた。
思考訓練で漏れた弾道の気配を潰して回ったその動きに、どのように動けばいいか、と言うシュミレーションが捗った。
そして、手を出さないでいたという言葉に対し、確かに、その意図を見せたことを伝える。
少年の右の腕には、ぼろぼろの旧第七師団のエンブレム。
今の……新生した方のエンブレムは、未だ、将軍からもらえてはいない。
だから、今、少年を示すのは、旧第七師団と言う形だった。
新生して居る事自体は聞いているが、其れだけなのだから。
新たな辞令もないし、エンブレムも届いてはいないから。
「閣下は戦況の確認ですか?」
基本将軍職は、前線に出る事は少ないはずだ。
タナール砦ならば、前線もあるとは思うが、終わった後、此処に来る理由が少年には想像が出来ない。
だからこそ、好奇の視線を向けてくる将軍に、問いかける。
■アマーリエ > 「――王国軍第十師団長、アマーリエ・フェーベ・シュタウヘンベルクである。任務ご苦労。
さて、形式上の挨拶はここまでにしてっと。
……ゼロ、といったわね。それが名前でいいのかしら? それとも第七師団の符牒名<コードネーム>って奴?」
肩肘張った堅苦しい挨拶もできるが、この手の緊張は必要に迫られない限りはあまり長続きしない。
敬礼に答礼し、他所の師団の兵士の働きをねぎらうも沸いてくる疑問に、こてりと首を傾げる。
姓はなく名前しか持たないというのは平民や、他所の国等で珍しい事例ではないが、名前とするにはシンプル過ぎる。
それにその鎧に加え、バイザー、あるいは仮面と言っていいのだろうか。
一兵士、一兵卒としてみるには独特過ぎる装具の類は、何かかの師団で特別な任でも与えられてる者なのだろうか?
「どーいたしまして、とは言っておくけど、アレは攻撃時の速度じゃないからね。
降下と同時に攻撃に移るなら、あんな悠長な落ち方は出来ないわ。
……ん、そう。先陣切っての戦況確認と先触れ。そろそろ後続が届いて、向こうの門を叩いていると思うわ」
そんな疑問を脳裏に巡らせながら、真面目と云うには、どこかズレたような感もある受け答えに目を瞬かせる。
声色はまだ若い。少年から青年になりつつある、あるいはなりきれていない印象も受ける。
その声が紡ぐ内容には形のいい唇を苦笑めいた形に歪め、首を横に振る。
あのようなゆっくりとした降下速度では、急襲にならない。突入時の効果速度は落下と同然のものだ。それを各々の方法で耐える。
手管は告げないまま、見える向こうの紋章の形状と有様に目に疑問符を浮かべよう。
(……確か、向こうの師団――こっちのように再編していたわよね)
再編に伴って紋章が変わったかどうかは目録を見直しておきたいが、最新の其れと比べると随分ぼろぼろだ。
紋章が擦れるような程の激戦をくぐってきた古参兵、ということだろう。
先代の師団長に忠義を立てているがゆえにそのままにしているのか、どうか。
「そろそろ見張りも空に遣ってくると思うから、中に戻らない?
戦況確認もそうだけど、こんなところに突っ立っているのが気になったのよ」
先ほど響いたものとは違う竜咆が、さらにひとつ。ふたつ続く。
後続の部隊を指揮し、同時に上空を警戒していた竜騎士が到達したのだ。以降、砦の上空を巡回し、警戒を続ける。
こんな場所で立ち続けている必要も失せてくる。そうなれば休憩しても文句は言われない頃合いだ。