2021/12/21 のログ
ご案内:「タナール砦」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ > 黒の髪

黒の鎧

そして黒い剣

なにもかもを黒で埋め尽くす

そんな姿は男であれ 女であれ 刹那でも目は留める

メイラ・ダンタリオは愛用する鎧に身を包み、この冷気が詰まる砦の外
黒い特大の剣を肩に担ぎ 右手にショートソードという出で立ちでギザ歯を剥き出しに活動している

騎士 見習い 傭兵 冒険者

使える者達は好まず総て使う
勝てればそれでいい 消耗しなければ尚いい

―――我が王に貢献という形が どうか よりよくなりますように

メイラの思考がどこまでも どこまでもそれだけで支配されている中で
剣を振るい続ける

歩が重く 遅くなりそうに思える装備も 通りの名が示す様に鈍重にならない二振りの撃
斥候に砦を開けさせた上で 寝静まった深夜の攻めは 静かに 猫の足音 ネズミの通り道のように
静かに入り込み 扉さえ開けられれば後はどうでもよかった。

短い剣を持ち込んだものらは砦の中をしらみつぶしに追い立てる
殺せるものは殺し、外へ出る者は外へ逃がす
限られた出口から 弩の連射 一人一人を近くに射るのではなく
広がってから射れば数も足場も淀まない

「第二射 構えなさい。」

第二射装填済みの列と共に、ショートソードの剣を水平に
切っ先をどこへ的にするか示しては

「放ちなさい。」

とろりとした赤い瞳 三日月の笑み
深夜 赤も黒く見える中の射る音は ゴスリ ブスリ と 骨に触れた音すら聞こえるような中だった

メイラ・ダンタリオ > 黒い血が見える
壁の向こう側で見えるシルエット
月明かりと満天の星の下はどんな赤だって黒い

メイラのような赤い瞳だけが、濡れるているかのように
その赤を示すだけ

砦の内部から聞こえる悲鳴
魔族の駒程度ならば数人がかりで一人ずつ確実に仕留め
無理とあらば即座に逃げる。

無駄な騎士道 無駄な英雄心
総てが要らない 不必要

おびき出し、残りを射るならば、それだけで済ませる
矢の山になった躯から抜き取って再利用の回収をする余裕すら感じられる。

殺せるだけ殺して逃げる先
曲がり角 足音次第では斧を構えた一人の横振りが屋内で首を一つ回す
耳に聞こえるありとあらゆる手を使うそれ

狭い廊下で長い槍で突撃し、壁に突き立てた濁音の悲鳴
釘を貫かせた木板を数か所置くだけで足を勝手に貫かせる魔族兵の首を
頭半ばに食い込ませる人間達

逆に倒れ込んで道塞ぎの役割だって担える

「暗闇の中の悲鳴
 嗚呼 痛快ですわ わたくしたちの砦を 奪って 奪い返されて
 やり返しているという充実感 この砦だって

            我が王のものですのに。」

砦中央広場 肩に担いだ黒の特大剣
右手のショートソードをぶらりと下げた姿で、仕留めきれない者らを
重装な者が 重い武器を持つ者らが 相手をしていく

間合いを殺すような槍で貫き 後ろから仕留める槌の頭部を砕く音
足を転ばせるように鎖分銅で数人が狩りで転ばせ、首を貫く両刃剣

「皆よくやってくれていますわね
 人間の本質はこうでなくては。
 なにもかもしてやる という気概が 鬼も悪魔もしてやった実績を造るのだから。」

そうして、自身もまた、ガタイのいい者らを中心に
剣撃を繰り広げていく

硬い剣撃の音 ぶつかる 重い 大きい 衝撃音
一対一など、名乗り上げればともかく
そうでなければメイラは6割7割動きを減らしてしまうほどに食らわせれば
あとは他のが仕留めていく

「 ア ハ ハ ハ ハ 
 ア ハ ハ ハ ハ ハ  ハ ハ ハ ッ 」

高嗤うメイラ
逃げ場を無くし 向こう側の国へと敗北を知らせるそれだってさせずに
なんでもかんでもしてやった
砦を損傷させる行為以外 誰でも彼でもしていた。

ご案内:「タナール砦」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。