2021/10/25 のログ
ご案内:「タナール砦」にマーラ・パーピーヤスさんが現れました。
マーラ・パーピーヤス > 人間と魔族の争いが絶えぬ場所、タナール砦。
純粋に戦いを求めやって来る者。
国の為に、報酬の為に戦いに来る者。
そして、支援や援助をする為に来ている者。
どちらの側にしても、その理由は様々だ。

しかし、それ以外にも、この場所に訪れるものが偶に居る。

「……き、今日は、どちらの方々が居るのですかね…?」

魔族の国側から、少し遠くに見える砦を眺めながら呟きを漏らす少女の姿。
最後の理由、戦いに関わる為でなくやって来た者の一人。
その理由は、ただ砦を通って人間の国に向かおうとしているだけである。
今、魔族の側が占領しているならば、きっと普通に抜けられるだろう…時々例外もあるが。
しかし、人間の側が占領している場合は、話し合いさえも通じない時が多い。
そんな時は、使いたくはないが、力を使い通り易くしてから抜けるのだ。
どのような力であるか…それは、今ここでの説明は省いておこう。
少女はその性格から、無駄な戦いは好まない。
しかし、その存在がそうはさせてくれない事が多いのだ。

とりあえずは進まねば話は始まらない。
意を決したように、砦への道を歩み始める。

マーラ・パーピーヤス > 砦へと続く道。
歩み続けて行けば、砦からもこちらを確認出来る距離になるだろう。
堂々と…とは、さすがに出来ないが。
それでも、なんとか砦へと向かう事は出来ている。

微風に、肩までの琥珀色の髪を、青白いチュールドレスの裾を靡かせて。
少女は、少々不安げな様子を見せようとも、砦を抜ける為に進むのだ。

「うぅ…さすがに、ここまで来ても、どちらか判りませんのです」

胸元に手を組みながら、物陰に隠れたい衝動を抑え続ける。
いまだ、砦の様子はしっかりと確認出来ない。
とはいっても、ここまで近付き動きがないのは、もしかしたら、どちらも居ないかもしれない。
蛻の空であれば、少女からすれば最も助かる状態なのだ。
後もう少し、その答えは、出る。

ご案内:「タナール砦」からマーラ・パーピーヤスさんが去りました。