2021/10/19 のログ
■メイラ・ダンタリオ > 曇り空の昼 タナール砦 魔族国側にて
その日、メイラはゾス村を経由して再びタナール砦を訪れることとなっていた。
補給を連ねた隊に撚る現在の様子も逐一 王へと伝えるが為 そして有事の際の“暴れる為”に
砦を責め立てる際には情報が必要となる
奪われたものを奪い返さんがためにと、意気だけでは無駄なもの
王都側に送り込まれているだろう魔族国側と悟られぬようにされた者らが、砦が如何な状態かを探り
こうしてメイラを含む砦に掛かる者らがやってくるときを狙ってくるなど 最早無謀
しかし魔族国側では、逸る者がいたのか
その日補給を携え 有事の際に暴れる者らを含むメイラ一同
そして砦を奪還した際に捕虜 最早人質ではなく性の家畜となった者らを味見しながら砦を数日出向くだけで下がる
物好きな肥え豚貴族一同という構成
この腐りきった騎士という言葉はどこまでいっても拭えはしない それには狂人と謂われるメイラですら含む
砦の中に大事な者を取り残したか 最早汚され続けるくらいならば、共に死ぬまでとなったか
魔族国側の奪還とすら呼べるのか 大痛手を食らわせればそれでいいと言わんばかりの死兵らを前に
そう、まるで鬼でも相手にしているかのようにすら思える場面
メイラはそこに立っている 砦から弓を射続けるだけでは収まらない場
砦という一枚を挟み、魔族国側の領域にて狂人メイラを含む暴れ好きらが、赤をどこまでも咲かせていた
「ハハッ ハハハハハッ! アハハハハハハハハッ!!」
愉快だった
どこまでも殺してやるという殺意と
砦の中にまで食い込まんとしてくる死兵ら
忠を携えてきているのか 砦の中にいる心残りがそうまでなのか
砦自体を破壊するというところまではいかないのが最後の理性
それ以外の理性を捨てたとなれば、もはやそれはメイラ達振るう者と同じ
故に、黒長柄の大笹穂の剣身が先にある愛槍で
その怪力令嬢という名のままに剛腕で振るう
刃が当たれば幾人ものを斬りつける 長柄に当たれば一人の横が砕けて共倒れをいくつもつくる
そしてその狂ったように笑う声が 狂気を呑み続ける一同を続け
向こう側の狂気を薄れさせんばかり
また、メイラはドワーフ畜産と思える屈強な黒猪にまたがっていた
鎧を纏う猪に跨るなんて、聞いたこともないだろうか
しかし、前に上に出っ張った首がないということ
それだけで馬と同じほどの体躯の黒猪なれば、槍も真っ直ぐに前へと触れるというものだった
ご案内:「タナール砦」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。