2021/01/23 のログ
ご案内:「タナール砦」にマクガフィンさんが現れました。
マクガフィン > 戦を終えた夜の砦、その見張り台のような塀の縁。今にも足を滑らせて落ちてしまいそうなそんな足場に、黒い服に黒い髪に褐色の肌の少女は立っている。

「うん……血の匂い……負の香りだな……」

戦場の後、争いの後、殺しの後、そんな場所で高さに恐怖を感じている様子もなく少女は立ち、夜風を浴びてひとりごちた。

マクガフィン > 「にしても……存在したのはいつぶりだ?……この国は相変わらず有るようだが……。」

自身が存在を自覚できたのは、いつぶりだろうか、少し記憶が曖昧なほど長い期間、夜になっても自己の存在を認識できていなかった気がする。ここに人がいれば今がどのへんの時代なのか暦などを確認することもできるのだが。

「国か……世界か……終わりが近いか……それとも、厄災の前兆か。」

自分の存在が実体化するときはなにかが起こるときか、あるいは起こす時か、なんだかんだ特に何も起こらないか、結局は一貫性がないので自分でもよくわからないのだが。

高い砦の塀を両手を広げてバランスを取りながら楽しげに歩きつつ。

マクガフィン > 「まぁ……どうでもいいか……それよりも久方ぶりに……カフェでもいただきたいものだ……」

呟けばゆらりと落下するように砦から飛び降り、中空でその姿は頭の上の黒輪に吸い込まれるように消えていった。

ご案内:「タナール砦」からマクガフィンさんが去りました。