2020/08/30 のログ
ご案内:「タナール砦」にレムリアさんが現れました。
■レムリア > 恒例とも言える争奪戦での砦の所有者は移ろい。
砦の主が魔族から人間へと入れ替わった制圧戦の直後の砦の中で、勝者となった人間側が勝利に浮かれて乱痴気騒ぎを繰り広げる中。
屋上へと降りたち、気配を殺す努力をしつつも特に忍ぶ様子も見せずに歩く姿がひとつ。
乱痴気騒ぎの生贄として弄ばれてた同族を回収したり、遭遇した兵士を叩きのめしたり。適当に術を仕込んで魔法仕掛けのトラップを敷いていったり。
「やはり、本命は地下牢か」
そんな工作員のような作業をしながら、思ったより地上部分で回収できた同族の数が少ないなと小さく呟きを漏らし。
争奪戦の後始末も面倒だとぼやきつつ、捕虜になった同族の回収すべく地下へと目指す。
ご案内:「タナール砦」にシルクさんが現れました。
■シルク > タナール砦の争奪戦は、こちらの勝利に終わった。
勝利を祝う宴の騒ぎを遠くに聞きながら、私は落ち着ける場所を探していた。
宴には参加しない。戦に参加していたとはいえど、何も手柄をあげられなかったから。
そもそも、お酒、飲めないし。
「はあ、ちゃんと報酬は貰えるのかな。」
ため息が漏れる。ギルドの依頼を受けて参加した戦だけれど、報酬が貰えないのならば、ただ血生臭い戦いを見せられただけになってしまう。
「覚悟してたけれど、ちょっと辛い光景だったなぁ
──っ!?」
俯けば、視界に映るは、甲冑の兵士が倒れた姿。彼の前に屈みこみ、頬を叩いてみても反応はない。
血色は良い事から、死亡した訳では無いようだが。
スパイ?残党?それとも新手?
戦況を覆そうと?捕虜を解放しようと?
──様々な可能性が脳裏を過る。
助けを呼ぼうかと考えるが...戦で成果があげられなかったのだ。ひとつくらい、私に手柄は必要だろう?
自分にそう言い聞かせて、直感のままに、砦を数分、歩けば。見覚えのない女性の姿が目に入る。
■レムリア > 自分の存在を教えるように気配を垂れ流しているつもりは無かったが、やはり斥候などの本職ではないという事だろう。
単純に能力の高さに任せて押し通っているだけの弊害として、見つからずに探索を進めるという事はできず。本日何度目かの砦側の人間との遭遇。
発見、即殲滅の流れにならなかったのは相手の見た目に攻撃性が抑えられた結果。
「……エルフの子供?」
近づく気配を感知して目を向けてみれば、人間ではなくまだ幼い感じのエルフの少女の姿。
どちら側の所属だと、即座の判断に迷い。同族でないなら、状況的にとりあえずは敵として見るかと一瞬の戸惑いを経て捕縛へと結論を下し。
観察し、見定めるように目を細めると同時に、周辺の空間が揺らめいて粘液に濡れた触手が射出されるように勢いよく飛び出して、エルフの少女を絡めとるように捕縛にかかる。
■シルク > 女性が振り返り、こちらと目が合う。
警戒した様子が感じられる彼女は、やはり侵入者であると結論付け。
かといって、すぐさまこちらから襲いかかる事はしない。ベルトから短剣を引き抜き、戦える者であることを示したのちに。
「お姉さん、ニンゲン側じゃ無──ふっ!」
まずは目的を聞き出そうと。交渉の余地があるならそれが良い。しかし、私の質問は言い終えることはなく、ぬちゃ、と嫌な水音に遮られて。
何かが私に向かって放たれた、と認識すれば、獣のように四つん這いになり体勢を落とす。
頭上で何かが空を切る音。首元に粘液が降りかかり、気持ち悪い。
「ったく、危ない、でしょっ!」
そのまま、四肢を使って地面を蹴り、女性へと飛び掛り短剣を振り抜こうと。