2019/06/13 のログ
ご案内:「タナール砦」にラボラスさんが現れました。
ラボラス > (戦いは常に熾烈であった
人も魔も入り乱れ、明日にどちらが砦の覇権を握っているか
最早、誰にも予測なぞできはしない。
今は、人が砦を占拠して居る様子、だが其れも、永劫ではないと
人間たちも良く理解しているのだろう。)

『――士気の低下は見られぬ模様。』

「――――持ち直したか。」

(傍らに現れた男の報告に、表情を変える事無く応じる。
人間側が、壮絶な戦闘の果てに砦を奪ったのが2日前の事
治療と休息、更には後方からの援軍や支援を経て
漸く軍隊としての機能を取り戻したと伝達されたなら
砦から僅かに離れた、深い森の奥にて、木造の椅子より腰を上げた。)

「――往け、"正面から"陥として来い。
久方ぶりに、狩られる恐怖を思い出させてやれ。」

(――号令は、静かに発せられた。
刹那、森の奥より爛々と光る無数の、眼、眼――
血に飢え、闘争に飢えた者共の歓喜の気配が
爆ぜる寸前の火薬の如くに、殺気として膨れ上がる。)

「貴様に総指揮を任せる、前線での統率は貴様が取れ。
だが――何か起これば、俺が往く。 ―――視ているぞ。」

(告げれば、傍らの男二人が、静かに頭を伏せる。
そして、右後方に居た男の、前進の号令に従って
死、其の物となった軍団の行軍が――タナールへと向けて、開始された)。

ご案内:「タナール砦」にハーティリアさんが現れました。
ハーティリア > 人と魔が、のべつくまなく取り合う最前線の砦……よく原型が残っているなと、たまに感心する程頑強な砦に居る一人の魔。
美女と呼んでも差し支えないだろう風体のそれが人間の冒険者に混じって砦の警備依頼を受けて砦にやってきたのが昨日のこと。
欠伸混じりにぼんやりしていると、「敵襲ー!」と見張り台から声がする。

「おや……今回は早いのか。」

トトトッ、と手早く外壁に登って眺めてみれば……なるほど、行軍めいた群れの殺気を頬にピリピリと感じて…楽しげに目を細める。

「前は魔族【そっち】を手伝ったから…今度は人間【こっち】ってことで…。」

そう言って、背中に背負った金属製のホウキをくるくると取り回すと…迫りくる魔族の群れを横目に、柄の先が不規則に宙を舞いながら、謳うような呪文がこぼれだす。

『第二の天の放浪者 彷徨う無数の塵芥 我が導きにより星屑となりて 来たりて此方へ降り注げ あぁ、滅びと再生よ、礼賛は今なり……星屑落とし【スターダストストライク】』

恐怖と闘争と歓喜が入り混じり、準備を整えた人間側と魔族側がぶつかろうとする直前……上空に突如魔法陣が浮かび…魔族側の先頭集団やや後方、直径60mの円状範囲に、大地を引き剥がすような轟音と共に混沌の魔力を纏って招かれた星屑の雨が降り注いだ。
さて、出鼻をくじくくらいは、できるだろうか…?

ラボラス > (風の如くに、病の如くに、行軍は往く
所属を示す軍団旗も、統一された武装も無い
各々が最も”得手”とする獲物を携え、統率された動きで砦へと駆ける
其の光景は、普通で在れば砦側からも一目瞭然となるだろう

真っ先に気付いた監視兵が、恐怖に戦きながらも警鐘を鳴り響かせる
平穏を享受していた砦に、緊張と警戒が駆け巡り――
そして、伝達される筈だ。 統率された行軍、把握出来る限りの戦力構成
"突然出現した"と言う、特徴的な情報、それらを統合すれば
今や人間達には、現れたのが、何であるかを理解するだけの情報が在る。

奇襲――そう、表現しても差し支えない、好機では在ったろう。
だが、唯一想定を上回っていたのは、向こうがこの距離から先手を打った事だ。)

『――――総員、突撃。
前線は城門を崩せ、飛行部隊は物見櫓を襲撃し、
弓兵と魔術師を無力化せよ。』

(宵闇に紛れるでもない、陽の下で、火蓋は切って落とされる。
軍団後方へと飛来した星屑を確認した指揮代理が、進軍を早める為突撃指示を出す
後衛が防御魔法を展開し、直撃を防ぐ、が。 防御壁の一部を貫通した星屑が
戦士の一部を地面へと深く減り込ませる事と為った。

だが――其れで怯む様な事は無い。 止まらぬ行軍が、突撃が
槍の切っ先を思わせるかに、砦の正門へと殺到する
其の突撃を補佐すべく空中を飛び回る、上級淫魔達の群れ

――其の様相を、木作りの椅子へと座り、遠見に眺めては
僅かに双眸を細め、そして、自らもゆっくりと森から離れ――

砦から、僅か離れた小高い丘まで、姿を現した。)

「―――――人間の魔法ではないな。」

ハーティリア > 「……ほんっと、ゴブリン帝国の奴ら思い出すなぁ……普通の下級魔族ってもっと好き勝手するもんじゃなかったっけ。」

突如降り注いだ星屑の雨に臆することなく突撃する魔族達に、感心半分呆れ半分…いや、群れでなく軍勢ともなれば指揮が違うのだろうか、なぞと考えているうちに、血みどろの白兵戦の幕が上がる。
「急に、急に敵が視界に!」「まさか、翼ある獣か…!?」
そんな情報が外壁の内側で錯綜しながらも、打って出た兵達の悲鳴と雄叫びが戦場に響く。

「さて……前線はまあ、あとは上手くいくのを祈るとして…どうしようかねぇ。」

呟く一方前線では……星屑に砕かれたはずの兵の屍がまるで巻き戻したように生前と同じ姿でむくりと起き上がり、目を開くと……いざ復讐といわんばかりの勢いで…『突撃した前線に背後から襲いかかる。』
殺害したものを下僕に変える魔王の権能が前線部隊を挟み撃つ。
まあ、人間側も同士討ちをはじめて多少混乱しているかもしれないが、そこはそれ、知ったこっちゃない。

そんな様子を外壁から眺めていたのを、空を舞う美男美女の淫魔の群れに見つかれば……おや、と目を細める。

「……ずいぶんとまぁ、贅沢な斥候だぁねぇ…えぇ、ごきげんよう。
……大人しく帰るなら追いはしねぇけど…まあ、無理だよなぁ。」

同族の気配に気づいたか、口々に裏切り者などと罵る声にクツクツと喉を鳴らして笑みを浮かべ…周囲を取り囲む淫魔の群れに。

「はっは!いやぁおかしい…顔も知らない他人に裏切り者呼ばわりされるとは、面白いこともあったもんだ。
 まあいい、面白いから、今なら許さんでもねぇ……が、まあ…『俺を殺す気ならこの場で死ね。俺の名において異論は許さん、疾く命を捧げるがいい。』」

一斉に淫魔達が魔術や呪いを放った瞬間、物見櫓から遠い外壁の上部を10秒の間、黒い霧が覆う。
霧が晴れれば……霧の中に居た己に敵意有るすべてが倒れふし、傷は一つもないが、例外なく事切れていた。
死の呪いを自分の周囲にばらまく魔王の術「ジェノサイドオーダー」…そして、上級淫魔達の攻撃魔術を浴びて傷ついた身体は、その死の呪いを取り込んで巻き戻したように再生を始める。

「……っふぅ。まあ、こんだけやれば上々だろうかねぇ。」

黒い霧になんだアレは!?と騒ぎ出す物見櫓の連中にバレないうちにと、外壁を飛び降りて、そそくさと陰に引っ込むと…息を一つ吐いた。
じきに、事切れた淫魔達も、従者化して蘇り、また戦線をかき乱すだろう。まあ、甦った従者の強さが変わるわけなければ、もう一度死んだらそれきり蘇ってはこないが。
まあ、こんだけかき回しても、戦線が五分五分なあたり、集団線は相手の方が上手のようだが……そして多分、見に徹していたいくらかの斥候が「淫魔の魔王が暇潰しに人間の味方してる」なぞと報告を持ち帰るかもしれない。

ラボラス > (――其れは大半の戦士にとっては、初めての経験だったろう
"背後から味方に急襲される"なぞ、中々想定しうる物ではない
其れは確かに一瞬、軍団に動揺を奔らせた、状況を即座に理解出来る者など居はしない
だが、この期において幸いなのは、集う戦士達が皆、"味方を斬る事に躊躇なぞ無い"事。)

『前線後方、扉の破壊に参加出来ぬ者は後方を"処理"せよ。
飛行部隊は距離を取り、情報収集と伝達に回れ。』

(指揮代理からの指令が下る、最も冷徹で冷静
だからこその己が片腕であり、参謀でも在る。
強いて言えば、指揮経験が己程数多くない、と言う所だが、些細な事だ
想定内の人間戦力相手ならば、問題無く対処出来るだろう。

――だが、アレは別だ。
地上の白兵戦力よりも、飛行部隊の損害が激しい
サキュバス達に被害が出た事以上に、それら全てが例外無く復活し
"敵として"動き始めたならば、戦力差は思うほど開きはしない
拮抗、と言うべきか。 残る飛行部隊と寝返った飛行部隊が応酬を繰り返し
始まるのは、熾烈な戦線維持、そして如何に早く門を破壊出来るか、否か。

そして、其の最中に。 其の現況たる淫魔の王が、影へと身を隠した刹那。
其の隣から、湧き上がったかの如くに突然、声が響くだろう。)

「―――――……それで満足か。」

(何も無い空間に、突如浮かび上がる黒い巨躯。
影の如くに歩み寄り、元凶たる相手を見下ろす金の瞳が
其の咽喉元目掛けて片手を振るい、壁面へと押し付け、捕らえようとする、か)。

ハーティリア > 「ん~、対処が早い…相手さん、相当手慣れてるなぁ…俺が指揮官だったら…いや、無駄なたらればはやめとくか。」

即座に対応し、地上戦を盛り返していく魔族側……寝返ったサキュバスで乱戦になる空中戦……んん、微妙…としか言いようが無い戦況。
相手がよっぽど巧いのか、こちらが下手くそなのか…まあ、それは気にしても仕方ないこと。
あとは扉に強化魔法でもかけて、そろそろ高見の見物に回ろうかと、影に潜んだ時だった。
己の隣に、まるで影から出てきたように姿を表した男。

「おや……ごきげんよう?」

金の瞳、浅黒い肌の巨躯が伸ばす手に喉は捕まらず…まるで重さなど無いかのように、太い腕に腰掛けるようにするりと抜けてじゃれるように笑い、足を揺らしながら挨拶を投げる。
亜麻色に似た髪をなびかせ、人形のように白い肌の美貌が、笑みを浮かべる。

「あぁ、久々にでっかい魔法ぶっ放してそこそこ暇は潰れたからねぇ……なぁに?俺と遊んでくれるの?」

性欲と自我をかき乱すような、上級淫魔とはまた別格の、蕩けんばかりの甘い香りを纏って、囁くように尋ね。
この香りを前線にばらまけば、おそらく尖兵が一人残らず骨抜きの虜になっていただろうと、思わせる程の。

ラボラス > (戦力的な拮抗、ならば戦況を左右し得るのは指揮の有効性。
加えて、"どれだけ覚悟が決まっているか"に他ならない。
そして、何よりも、どれほどに自らに、戦力に自信を持てるか、だ。
"己がやらねばならない"ではなく"己ならば可能だ"と信じる方が精神的に優位
なればこそ、守る側と攻める側、千日手となる事は、恐らくは、無い。

――戦況を左右しうる強力な介入が無ければ、の話だが。

壁面へと、皹が入るほどの強烈な腕力。
其の侭叩き付けられていれば、生身であれば唯では済まぬだろう
だが、風に舞う羽毛の如く、するりと舞い上がり、己が振るった腕へと座るなら
見上げる金の瞳が、遊女の如き蟲惑の笑みを、静かに一瞥し。)

「―――なら、暇潰しは延長戦だ。
戯れで部下を屠った代償、払って貰うぞ。」

(――刹那、ぶわりと周囲を包み込む強烈な魅了か、或いは催淫か。
淫魔特有の、しかし、上級淫魔ですら生温いほどの強烈な気が纏わり付く。
先刻の、強烈な攻撃魔法が非効率だとすら思えるほどの力。
――だが、ただ真っ直ぐに、淫魔の王を見上げる金の瞳に揺らぎは無く。
揺らぎは無いままに、椅子代わりにされているのと反対の腕が
其の体躯を捕らえる様に。

ただ、先刻と異なり、其の身を傷つける様な其れではなく
ただ、腕の中へと納める様に、捕まえて仕舞おうと。)

「―――刃を交えるか、交渉に乗るか、選べ。
人間への味方が気まぐれだと言うなら、貴様の眷族にした部下を、返すか、退かせろ。」

(乗らぬなら、遊んでやる、と。
変わらぬ低い声音が、問うた)。

ハーティリア > まあ、よしんば自分が指揮したとて、どうにもならないだろう。だって己は魔王ではあっても指揮官ではない。
冒険者パーティくらいの規模ならともかく、軍団規模の戦場指揮は、また全然質が違う。

避けた掌が壁面に罅を入れるのを目にすると、ほう……と目を細め小さくつぶやき。確かにこれは危なかった、人ほど脆弱ではないが、小柄で柔らかな肢体だと、椅子にした腕からでもわかる柔さと、冷たさで。

「おっと……ふむ、代償、ねぇ。」

どうしようかと、考えるように視線をそらした時、揺らがぬ瞳が淫魔を捉える。それは傷つけるようなものでなく、腕の中へとただ捉えるような動きだったせいか、あっさりとたくましい腕の中へ。
捉えられても暴れるでもなく、ただゆるりと…愉しげに溶けたチョコレートのような甘ったるい色合いの……それだけでも魅了と支配の効果を持つだろう瞳が彼を見上げた。

「……その交渉じゃ、俺に返すメリットが無いように聞こえるんだけど……?」

低い声に目を細めながら…腕の中、まるで甘えるように首を傾げて、聞き返す。戦場の中とは思えぬ程、暢気な仕草。だが、淫魔の祖に等しい身体は、匂いも仕草も視線も声も、全て雄の脳髄が溶け落ちそうな程の魅了の力を含んでいる。

ラボラス > (現状で、もし相手が眷属にせしめた戦力を退かせれば
其れだけであっさりと均衡は崩れ、戦場は魔族に蹂躙されるだろう
早いか、遅いかの違いだ。 相手が魔術師として戦場に舞い戻るなら兎も角
初手のような大砲が存在しない今、人間の側に逆転の余地は無い。

全ては、この淫魔の王の気紛れ次第、と言った所か。
腕の中へと囚われた姿に、見下ろす瞳は相変わらず揺るがぬ
淫蕩な魅了の気を受けて尚、惑わされる事無く其処に在る。
――要するに、腕の中へと捕らえたのも、あくまで、自らの意思。)

「―――――一方的に奪ったのは貴様だがな。
だが、奪われた方が悪い、と言われれば其れまでだ。
……何を望む? 地位も金も、力も得る貴様が、何を望む。」

(――戦場には未だ、魔法の炸裂音と、怒号と、剣戟の音が響き渡る。
だが、其の中で、余りにも戦場とは掛け離れた光景が、在る。
そして――其れが、皮肉な事に、何よりもこの戦況を左右していた。

腕の中、其れまで椅子にされていた腕で、相手の顎先を柔く持ち上げる。
如何する、と、選択を問うかに)。

ハーティリア > 己の魅了の只中にあって、一切揺るがぬ気配に…はぁ、と溜息一つ。
それは単に、自分の魅了をあっさりかいくぐる男の多さに少しだけ自嘲してか…だがしかし、それはそれで悪くない。

戦場の騒乱は刻一刻と移りゆくというのに、ゆったりとそれでいた、どこかピンと張った空気の中……魔将と魔王が見つめ合い……言葉を交わす。

「はっは、俺が居るところに軍隊けしかけたんだから、火の粉くらいは払っても許されるだろう?ただ襲いかかったところに俺が居たくらいで文句言われちゃたまんねぇなぁ。」

襲いかかられたらはねのけるだろう?まあ、何か起こるの期待してたのは否定しないが。 そう言ってクックッと喉を鳴らすような笑みを零した顎が、くい…と柔らかく持ち上げられ、問われる……何を望むか、と。

「…そうだな、じゃあ……アンタが欲しい。そしたら全部、返しても良いかな…?」

選択を示されると、愉しげな笑みを交えて…そうのたまう。己の背後を取り、魅了をはねのけ捕まえた彼が欲しい、と。

ラボラス > 「――――淫気に気圧されるなら、この場には居ない。」

(ため息を、不意に零した相手へと一つ――まるで、宥める様に。
数多の上級淫魔を軍団に抱え込むのだ、魅了に弱ければ上になぞ立てぬ。
其処に到っては、冷徹に、淡々と、諦めろ、とか言い放つだろう。
其れを、フォローと取るか否かは、微妙な所だろうが。

戦場において、命が失われるのは当然の事だ。
故に、相手へと個人的な復讐心を滾らせた訳ではない
軍団を統べる長として、そうするのが当然であるだけだ。
奪われたならば代償を払わせる、余りにも単純な話
ただ、其の払い方も、払わせ方も、十人十色なのは否めないが。)

「―――――……即物的だが、貴様らしいと言うべきか。
……なら、先に退かせろ。今でなければ、交渉の意味が無い。
――それと、"どっちつかず"は止めるんだな。」

(戦況は、この会話の最中も動いている。
今すぐだ、と、そう告げれば。 抱き寄せていた腕を解いて相手を自由にしながら
掌で、相手の其の下胎を、鷲掴む様にして示すだろう。
――女とも、男とも付かぬ其の身を。 雌に、寄せろ、と
それとも、其れも自らの望みに加える気か、と)。

ハーティリア > 「むぅ、十把一絡げにされた気がするねぇ。」

なだめるような、突き放すような言葉に少しばかりぶぅたれては…拗ねるような仕草を少しだけ。
ぷい、と視線を反らして鼻先を上げて。
奪われたなら代償を、対価には対価を…弱肉強食、まさに魔族の理か、いや…世界の真理だろうか。

「……まあ、そうか。…ん?んっ…あぁ、そうだな…できればこのままのが、俺が楽だ。」

今のままを望みに加えるかと問われると、頷いて返そう。搾精のための孔と柔らかで甘い肢体、むっちりと肉感的についた脂肪は女性的ですらあるが……それが受諾されたなら……。

『砂薔薇の名において、汝らの捧げた命を差し戻す。』

そう宣言し、指を鳴らして……命を奪われ、魔王の従者と化していた魔物達が、開放されるだろう。

ラボラス > 「他の例は知らん、俺の場合だけだ。」

(偶々相性が悪い連中が続いた可能性もある、が、其処までは知らぬ事。
相手の拗ねた様な仕草にも、然程反応は見せず淡々と見下ろすだけの金の瞳ではあったが
――性を、どちらに寄せるかの望みには、敢えて否定も、肯定もしなかったろう。

相手が、其の身に捕らえた眷属と言う名の鎖から、部下の命を解放すれば
ふと、其の瞬間、戦場の雰囲気が一気に変化するだろう。
其れまで味方同士で討ち取りあっていた中で、正気に戻った者達が一度戦線を離脱する。
其れまでの間に、完全に命を、魂を喪ってしまっていた者が居れば
きっと、元に戻る事は無いのだろうが――少なくとも、人間側の戦力は
これで大きく削ぎ落とされた事だろう。)

「―――……負担が掛かるのか。 其れとも後が面倒なだけか。
……まぁ良い、確かに解放された。 ……なら、後は好きにしろ。」

(――鷲掴んでいた下胎を、柔く揺する様に圧してから、手を離す。
前進に纏っていた黒の鎧が刹那、影の様に、灰の様に霧散して行き
現れるのは、鍛え上げられた精悍な体躯、其の、生身。

ふと、代わりに後方へと、木造の椅子が現れる。
其処へ、ぎしりと軋む音を響かせながら腰掛ければ
今度は、逆に相手の瞳を、静かに見上げながら――己が上へと、招く、か。
肌着の如く、纏っていた黒き布地もまた、次第に霧散し失せて行く
程なくして――肌は、晒されるだろう。 無防備のはず、だと言うのに。
一向に無防備さの欠片も見えぬ、堂々たる姿、を)。

ハーティリア > 「一応、俺って割と格が違うはずなんだけどなぁ。」

ぶつくさとぼやくのもつかの間……金の瞳を見上げれば愉しげに目を細め…解いた契約に、人間の悲鳴が大きくなる、しかしそれは……もう己の気にする所ではなかった。

鷲掴まれていた下腹部をぐり、と揺する大きな手に小さくうめきを零し、身体を震わせながらも……鎧を、下着を霧散させながら木の椅子へとこしかける巨躯の上に招かれれば、目を細めて……するりと、服を脱ぎ落としていく。
服で抑えていたかのように、甘い匂いがより濃密に…透き通るような白い、柔らかく吸い付くような淫魔の肌を晒し……堂々たる巨躯に招かれるように、膝に跨がれば、ひやりと…冷たく吸い付く艶めかしい感触と共に肌が触れ合う。

「ん?…内緒。……ん、ぅ…っ。」

彼の疑問に囁くような声で嘯きながら…彼のたくましい膝に乗り上げた身体、しなやかな指が今度は彼の頬を捉え…チュク、と音を立てて口づける。ヌルリと、そこらの媚薬が水に等しいような、甘い淫魔の唾液を舌に絡めて差し込み、絡めようとしながら…ちゅく、じゅぅ…クチュ、と音を立てて口付けを深めていく。

「ん、ふ…は、ん、む…っん。」

ラボラス > 「だろうな、だからこそ、俺が"抵抗する必要が在る"」

(逆に言えば、普段上級淫魔の魅了ですらも、抵抗する必要が無いと言う事だ。
其れほどまでの抵抗力を持ちながらも、敢えて抵抗しなければならぬ時点で
紛う事無く相手が、淫魔として桁違いの力を兼ね備えていると言う事に他ならない。
其れは、己個人は防げても、軍団としては致命的な脅威にも為り得る力だ、が。

己が上へと身体を寄せ、口付けを重ねられるなら、其れを拒む事無く受け入れる。
唇を開き、相手の舌先を受け入れて招き、自らも舌を絡め、戯れてやりながら。
ゆっくりと、相手の下腹へと押し付ける様に――豪胆たる熱杭を、押し付けて感じ取らせよう。

流し込まれる淫気を、常人ならば一瞬で発狂しかねぬ淫魔の王、其の蜜を
僅かながら受け入れ、自らの身体に巡らせた様に――凶悪なる威容を、見せる其れを
雌の身体であったならば、其処に仔を孕む器官を兼ね備えるだろう場所へ、ぐちりと押し付け。)

「――――……甘いのが好みか。」

(口付けの僅かな合間、眼前にて問う言葉が響いたろう。
戯言か、或いは単純な興味か、口付けを熱心に重ねる姿を指摘しながら
両掌が、其の背筋へと触れ、腰元へ向かって、緩やかに肌を撫ぜ下ろした)。

ハーティリア > 「……それ、褒めてるのかい?」

多分、称賛なのだろうとは思うのだけど、抵抗されてる時点で割と業腹である、が……自分も自分で、まだ「術」として魅了を行使してない段階なので…機会があったら勝負でもしてみようか、なぞと考えつつも…唇を、身体を重ねて彼の熱を感じとる。

「ん、は……ぁ、んっ…ぁ、っ。」

分厚い舌をなぞるように、赤く冷たく、甘い舌がぬるりと彼の舌に絡みつき、チュゥ、と吸って離れ…甘ったるい匂いを残した銀糸をぷつりと舐め切る。
ぐちりと、押し付けられる硬い雄肉に、ゾクリと背筋を震わせ、甘い声を漏らす…押し付けられた場所はつるりと柔らかな肌に覆われているが……こちらから、少しずらせば、ぬちりと…排泄の孔とも、生殖の孔とも違う…いや、双方の「快楽を与える部分をより集めた、性のための孔」が、ぐちゅりと……収縮しながら先端をはむようにヒクつき。

「ん、は…そうだねぇ。…甘いのは大好きよ?激しいのも好きだし…俺に溺れて、貪ってくれるのも好き、だねぇ…ぁ、はぁ、っ♡」

緩やかに、背からなでおろす大きな無骨な手に、ブルルッ、と身震いすると…熱く太い、凶悪な亀頭の先が触れた孔が、啄むようにキュゥッ、と入り口が締め付けて。

ラボラス > 「評価はしている。 ……俺の手を焼かせる奴は、歓迎だ。」

(――例え其れが、淫魔であろうとも。
自らを脅かす可能性を孕んでいるならば、等しく歓ぼう。
謀略も策謀も、房中術ですらもが戦争に於ける"手段"に他ならない
無論、相手にそう言う意図が在るとは限らないが――己にとっての価値は、其処だ。

だから、そう、褒めている。
自らに魅了を掛け得るほどの桁違いの力を、賞賛している。
口付けの合間に、僅かに口端が弧を描いただろう。)

「……選り好みはしない性質か。
貴様がどう身体を創っているかは知らん、だが、精々堪能しろ。
"都合良く"創った胎なら――存分に、愉しめるのだろう?」

(身を震わせる相手に、告げる言葉。
煽り立てる様でも、挑発する様でもある台詞と共に、腰元へ降りた掌が
其の腰を、其の身体を、熱か井上へ、ゆっくりと沈んで行く様に促すだろう。
雄とも雌とも異なる、淫魔だからこそ為し得る、快楽を得るための身体。
雄を、受け入れる為だけに創られた快楽の孔へ、砲身が、焼け付く鉄杭めいて押し込まれれば
締め上げる粘膜を、強烈に押し開き返しながら――蹂躙が、巻き起こる事と為るだろう)。

ハーティリア > 「はっは、んなこと言ってると…また悪戯しに来るかもよ…?」

ククッ…と零すような笑みを浮かべ、淫蕩に微笑み…賞賛の言葉を投げる彼に愉しげに囁いて。

「…いいや、痛いのはあんまり好きじゃねぇからなぁ…おれは、甘やかされたいの…チヤホヤでも、いいけど、な?」

選り好みしないかと言われると首を振り、しかし彼の言葉を楽しむように言葉を返しながら、わずかに口角を上げる彼とは裏腹に愉しげに快楽を甘受する笑みを浮かべれば。

「はっは、もちろん……存分に、楽しんでおくれ?っあ、んっく……あぁ、あぁあっ♡」

挑発するような台詞にニンマリと笑みを浮かべ返せば…促されるままに身体が沈み、焼け付くような肉棒をズブズブズブ…と音を立てて淫孔が飲み込んでいく。
括約筋めいた入り口がキュゥ、と根本を絞るように…そして凹凸のある肉襞が膣のようにうねる中の肉が粘つくように竿に絡みつき、にち、ぐちゅっと杭を磨くように蠕動し…小袋を模した搾精孔の奥の子宮口めいた入り口で、亀頭にジュゥッ、と吸い上げんばかりにキスをして。
繋がった身体からは、匂いも視線も比にならぬ、濃密な淫気と魔力も脈動と締め付けと共に快楽を起こし流れ込んでくる。
そして、それを押し開いて砲身が肉を割り開いてくる快感に、甘い声を上げてビクビクと身体を戦慄かせ、喘ぐ。

「あ、は…んん、あっぁ…おっき、んっ♡」

ラボラス > 「――――好きにしろ。
貴様には所詮、裏切るだのと言った感覚も無いのだろう。
だが、程度を過ぎると交渉では済まんぞ。」

(今回は、交渉で解決…或いは、妥協できた事だ。
だが、必ずしも同じように済むとは限らない。
相手が悪戯を仕掛けて来るのが戦争である限りは
次に交えるのが言葉であり、刃でない保証は無いのだから。

――だが、少なくとも今は、交えるのは刃ではない。
甘やかされたい、なぞと口にして笑う相手に、ふん、と小さく鼻を鳴らしては。
己が上、熱塊を飲み込み沈み往く身体を、ゆっくりと両腕で抱え込んで遣り。
普通の雌とは明確に異なる造りの粘膜を押し開きながら、奥底を、押し上げる。)

「――――甘やかす、なぞ碌な事に為らん。
無償で与える物ほど不確かな物は無い。
だから、俺は得た物に対して応える。 応えて欲しいなら…俺に、齎せ。」

(自ら、流れ込む魔力を堪能し、享受する余裕すら見せながら。
馴染ませる様にしばし、動かずに己が形を覚え込ませようか。
そうして、揺る蚊帳に腰を揺らせば、奥底の輪を小突くように、そして、熱杭全体で絞り上げて来る粘膜を逆に擦り上げながら
相手へと、快楽を与え、刻み込もう。

奥底を、子宮孔を抉じ開けるような殴打で、深く口付けを繰り返す)。

ハーティリア > 「おや、失敬な…人並みの倫理観は俺にだってあるさ。…多分?」

裏切るってのは、そもそも仲間との間に成立するものだろう?と首を傾げる。同じ血族ならまだしも、顔も知らないただ同族というだけの存在を無条件で仲間認識する方がおかしいだろう、と言いたげに。

もし砦に親しい人間、好ましい誰かの一人でも居たら、刃と魔術を雨霰と交えてこんな遊びに興じることはなかったろう。
でもまぁ、今回は……居なかったのだ、守ってやろうと思える誰かが。それだけのこと。

「あ、くっぁ…んぁ、あっ♡は、奥、ごりって、ぇっあぁっ♡」

小さく鼻を鳴らしながら、ボコリと…凶悪な雄肉を咥えこんでわずかに膨らむ腹…グチュゥッ、と押し開くそれを絞るようにうねり、締まる雌肉は押し開かれ、擦れる硬さにビクビクとか変えられたしなやかな身体を戦慄かせながら甘く鳴く、ぴったりと寄り添った浅黒く熱の宿る肉体に震え擦れる白く冷ややかな淫魔の肌は、ふれるだけでも絹で身体を撫でるような心地よさを彼に齎し、中性的とはいえ、しゃぶりつきたくなるような肉の柔らかと胸尻の膨らみが在る。

「おっお゛ぉっあぁっ♡ん、く…はは、っあ、んっ!ふふ…存外、可愛い事を、言うんだな、アンタ……っあ、はっんんっや、おほぉっ♡おぐ、広が、るっいっひ、ぃぃんっ♡」

無償のものを信じない、という彼にクツクツと悶える合間に小さく笑い、彼を愛でるような視線が数瞬。
奥底の肉輪、子宮口を小突くようにゴチュッ、ゴリッ!と揺さぶるような腰つきに、膝の上の身体は声を上げてのけぞり、顔を蕩けさせ…ギチュ、グチュゥッと蠢く肉が入り口も、中も、奥も別々に締り、魔力と淫気を注ぎながら締め上げ、精を強請る。

ラボラス > (どくり、どくりと熱くいの脈動が、相手の粘膜の脈動に重なる。
互いが互いに、責め立てようとする加虐の気配を醸しながら
同時に与えられる物を存分に堪能し行く。
時折大きく相手の身体を抱え上げれば、熱杭が抜け落ちそうなほどまで引き抜き
反動めいて、抱え上げた其の身体を引き下ろせば
強烈な摩擦とともに、熱塊の全てを胎の奥底にまで叩き込んで
奥の輪を拉げさせ、鈴口を減り込ませて行く。

其の奥底が、何かしらの機能を持つのか、其れとも唯"創ってあるだけ"なのかは知らぬ、が
少なくとも、もし相手が如何に快楽を得られるかを考えているなら
其処が、無意味に作って在る筈は無い、と――其れは、核心めいた推測。)

「だが、見ず知らずの同胞を助けるといった感覚は無い…違うか?」

(人種、血族、そう言った括りで見ない相手。
其れが身内か否か、で全てが決まるのならば、敵にも味方にも為り得るのだろう。
今も、必ずしも友好的か、と言われれば否だ。
ただ、最も適した解決法が、これだっただけ、とも言える。)

「そう言う物だ、上に立つと言う事はな。
最も必要なのは感情ではなく、確かな物。 命を預け戦いに赴く者に対しての
其れが確かな義だからな。」

(ぐちりと、腰を突き上げる。
女の身体を抱き寄せ、己が身へと密着させながら、その胸の膨らみを押し潰せば

――次第に、始まるだろう。 熱塊の蹂躙が。
奥底の肉の輪を押し開く亀頭が、次第に奥へと減り込み
――その先へ、顔をのぞかせながら、蜜を吐き出す様に)。

ハーティリア > 「あ゛っひ、あっあぁっお、んんぅっ♡」

冷ややかな身体に打ち込まれる熱杭の温度と、焼けるような快感に、のけぞった身体がブルリと身震いして…ずるぅっ…と持ち上げられる身体から抜けていく肉が……グボォッ!と音を立てながら奥底まで叩き込まれる感覚に打ち付けられた身体がビクンッと大いに跳ねて震え。ミチィッ!と雌肉が淫靡に締まる。

「あ、はっ…別に、一人で困ってたら助けるくらいは、するぜ?…まあ、それは人も魔も変わりゃしねぇ、が…んんっ。」

通りすがりを助けるくらいはするだろう。まあ、気分にもよるだろうし、相手にもよるだろうが…。

「はっは、ご立派ぁ…俺より、魔王向いてるかも、なぁ?…んく、あぁっ♡あ、奥、開…お゛おぉ゛おっ♡」

抱き寄せられるようにグリグリと引き寄せられ、こじ開けられた肉孔の奥…子宮口にぐぶんっ!とめり込んだ亀頭に子宮を模した「搾精孔」が吸い付く。まるで亀頭に張り付くようにぐちゅりと子宮の形をしたそこが絡みつき、ジュゥ、ジュゥゥッ♡と孔が脈打つように蠢き、サキュバスのドレイン…気が狂わんばかりに強烈に甘美な快楽と共に、精と魔力を吸い上げる力が濃密に溜まった小袋の窪みが、ジュゥジュゥと鈴口から精を吸い上げようと。

ご案内:「タナール砦」からラボラスさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」からハーティリアさんが去りました。