2019/01/26 のログ
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 結局、この日砦から『回収』したのは辛うじて息のあったリザードマンの雄が3体とサキュバスが一匹。
査定額を下げねばなるまいな、と馬車に積み込まれる魔族達を眺めつつ、用意されていた豪奢な馬車で王都への帰路へとついた。
ご案内:「タナール砦」からギュンター・ホーレルヴァッハさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」に高位古代竜シュトルムさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」にバルベリトさんが現れました。
■バルベリト > ダイラスで交わした契約、プラスα。
昼間は人目につきやすく、砦が王国軍――将は何かと王都を騒がす将ではない為に警備の目は盗みやすい。
自己申告の数百メートルクラスのドラゴンと言うものを考えた場合に、砦直近では騒ぎも大きくなる。
自分はまだもう少し、手紙を届けてもらった後身を潜める心算であり、騒ぎが大きくなり警戒が厳重に為っては少々。
否、相当面倒になる。
その為魔族側の領地に足を踏み入れ――呼吸をするたびに白銀の霧が煌き、瘴気を無害化してくれる恩恵を噛み締めつつ。
【戦闘には関与しない】契約でもある以上、万が一の際には地力でなんとかしなければない。
最低限、身を守る白銀の霧を維持しつつ。
ショートソード程度のサイズにまで縮んでいる精霊銀の剣を実体化させていた。
「この辺で良いか。万が一もあるけど、流石にこの付近まで今の守備隊はこねぇだろうし…。
確かアッシェ、お前さん魔族にも酒を売ったりで顔、んー。身なりは知られてるんだろ?
どっちからも不干渉で済むならこの辺りが良いとは思うが。」
森の奥、開けた草原のようにぽっかりと木々が無い地点がある。
竜に変化した際の衝撃等によっても変わるだろうが、遠目には森の木々と見分けもつきにくく。
見上げた夜空は幾分曇り模様。――明るい月の下ではないのは僥倖ともいえた。
頼りない灯りのランタンを地面に置いて、代わりに手紙をもう一度。
……それと、アレはアレ。コレはコレである。
ちゃんと取り決め通りのゴルドが詰まった皮袋を推し渡そうとした
■高位古代竜シュトルム > 図体でかすぎの王国軍災厄級警戒存在【ネームド】の高位古代竜シュトルム。
昼間はとんでもなく目立ち夜間も月明かりの下では目立つという、隠蔽とか諸も役に立たない部類の物体。
自己申告は全長500mちょいの筈、と申しておいたが、多分それは自重しての大きさなので、本当は…。
現時点で砦の警戒空域ラインからは見えにくい角度に竜形態でしゃがんでいる状態。
移動に際して 位置探知の魔法が作動したかもしれないが あれはあくまでの位置探知なので悪さをするわけもない。
契約上は【戦闘には関与しない】なので、戦闘可能な古代竜に扮している自身、
万が一は尻尾による薙ぎ払いや見た目に反してホーリーブレスも咆哮する事も止むをえまいと思って居る。
≪うん。位置探知の魔法は作動しているくさいんけど。
魔族は適当に買ってくよ、身なりはどっちかっていうと赤い方が売れているかな。
竜は独自の勢力扱いでね、どっちにも干渉していないから、中立扱いになってる。
下手に下の世界に手を突っ込んで ぐちょぐちょの混沌になりたかないっしょ。≫
綺麗に着地したので 着陸に関しての地響きや木々の薙ぎ倒しは最低限であった筈。
曇り空に近い夜空で助かった、これが明るい月の下だったら 大きさ的に速攻でばれる。
遥か下に見えるバルベリトの様子を 鋭い視力で見ている。
竜視点からするとこまごまとした人の動きだが、きちんと見てる。
皮袋…小さすぎてそれは受け取れるのだろうか?人の姿に戻ったほうが良いのではなかろうか?
≪それ 今のうちの姿じゃ受け取れないかも…小さすぎるわぁ≫
声は彼にのみ通じているかのような念話みたいな小声だったという。
竜の形態で人の言葉をしゃべると大声過ぎて 即 砦の警備兵が大騒ぎするので。
■バルベリト > こういう時は自分のスキルの被読心術がありがたく思う。
念話とは又違う形式且つ、一方通行だが自分の心理と言葉を相手に流せるのだから。
……尻尾のなぎ払いやブレスは色々と魔族にも人にも、彼女自身にも何かしら面倒事が及ぶ。
極力今だけは封印してもらいたいものである。
『王城からこの辺まで探知できるって、やっぱアイツすげーんだなぁ。
や、探知されてる事に気がつけるのも凄ぇから、どっちもすげぇんだが。
いやーオジさん混沌とした世界で騎士団長とかやりたくないわー。』
最初。竜の姿を見せてもらった時は腰が抜けたどころではなく、チビった。
翼竜や小型の火竜(それも彼女曰く蜥蜴みたいなものらしいが)は見慣れていたが。
流石に存在感と威圧感。荒れ狂う魔力に局所的な天候変動すら起こしかねない乱気流。
少女が直ぐに押さえ込んだ物の、あれ放置してただけで都市1つや2つ消し飛ぶんじゃなかろうか。
等と情けない心情心理まで相手には聞こえていた事だろう。
将軍やら師団長と言えど人の子である。
『んー、じゃぁ戻ってきたら俺を運んでもらう時に背中に括り付け…て大丈夫なのか?
俺は少しこの付近で野宿をしているから、合流場所も此処で大丈夫か?』
最初の依頼は手紙を届けてもらう事。
魔族領、都市を治めるとある魔族に事前に話を通じやすく、混乱を出来る限り避ける為に。
……まぁ、最初にドラゴン見たらあっちも腰抜かすんだろうなぁと。
『地図は渡してるし、今んとこ大規模戦闘は行なわれてねぇ筈だから大丈夫だと思うけどな。
ドラゴンってか、アッシェにこういうの言うのは失礼かもしれねぇけど、手紙より自分の身大事にな?あれだ。子供とかいるんだろ?』
■高位古代竜シュトルム > 図体でかい時は人の言葉では喋らない。念話通信みたいなものを
その都度繋ぐ事になるが、繋いで会話のみに徹している。
じゃないと隠蔽スキルが全く役に立たない竜の図体の為、会話もままならず無言に成り果ててしまう。
薙ぎ払いはよければ事足りるが、ブレスは聖属性の為 魔族の国の中では浴びたくない部類の筈だ確か。
≪うちが単にでかすぎて見つけやすいんやと思う。
別にコソコソできる図体でもなかね、むしろつけてて気にせえへんし。
これから混沌な世界になるかもしれへんな、分からんけど≫
その辺のワイバーンや火竜はせいぜい大きさが10mとか50mの筈。
大して全長(自重)500mの図体デカイ部門で大きい方に当たる。
ネームド一発扱いされたのも頷けよう?魔力も自重せず、色々と動くだけで存在感が半端ないそれは隠蔽無駄だった。
色々と自重してかれがちびらぬ様にしても図体でかさは変わらず。
都市はおろか 前に島を群島レベルで吹き飛ばしましたすんません。
これは黙っておこう、王国から離れたとある無人群島だったが。
≪ああ、うん、大丈夫大丈夫。暫くうちもここ付近にいるし。
人になって動いていれば分らんしょ。合流はなんかあったら移動するかもしれへんけど それまではここでOKぇ。≫
最初の依頼 手紙を届ける事だが、自重なしの飛び方の場合、
色々とあるが高高度移動して、そこからの爆撃機レベルでの急降下と着地で数分で終わりそう。
地図はざっくりと前回見たが 移動だけでどれもこれも数分で終わる。
背中というか掌に彼をのせて移動した方が、背中にくくりつけて息もできないよりはましの筈。
背中に括り付けていいのは 自身ではなく娘とか普通のドラゴンによる輸送だろう。
尚、魔族の国にいるドラゴンにこんなうちみたいなでかい竜は今の所見たことはない。
多分 事前に 先触れをしないと迎撃される恐れがふと。
≪自重しないレベルで飛んだ場合な、数分で移動完了するで。
今日はゆっくり飛んできたけんど、普段やったらもっと早く飛ぶん。
子供いるけど、図体はでかくないけどそこそこ強い竜や 大丈夫や≫
■バルベリト > 目の前に突如として山が現れた様な物である。
ネームドに指定されたのも判るが、動くだけで色々とヤバイのは身をもって実感していた。
いや、少女姿で色々動くのもあれはあれでやばかったが。
あれでゆっくりなのかと。流れる景色の早さは翼竜等とは比べ物にならない。
軍として利用したくなる悪人もそりゃいるんだろうなぁ、と。
もっとも、子供もいて魔族とも人とも付き合いの出来る性格の人物。
混沌とは真逆の世界が訪れた時に彼女は特に輝くのだろう。
『んじゃすまねぇが頼んだ。
向こうの領主、都市伯なんだが。まぁ攻撃しない限り手は出さねぇはずだし、あっちもあっちで領民思いなんだ。
警戒はされても手出しはされない筈だからな。』
手紙の内容は簡潔。
『1週間後目安くらいでそっちいくわー』
等と記されている。名前付き。
夜営の準備を行いながら、いらぬお節介かもしれないが。
旅の安全を祈願するように、聖印を切る。彼女自身神にも近い存在かもしれないが、そこはそれ。
気分という物である。
『一応手紙を届けてもらった後、1週間目安で出発するつもりだ。
それまでもし何かあればお互いに連絡取るとするか。』
■高位古代竜シュトルム > 単体でもヤバイ部類だが ミリーディア嬢に睨まれた件は、
古竜1匹(アッシェ)+ドラゴン100匹の群による宙域行軍が発端だった。
アレをこの空域でやったのだ、それは一発でネームド登録だろう。
少女姿でもおんぶして飛ぶことは可能だが、見た目がいたいけな少女におんぶされる師団長になる。
色々な意味で誰に精神的にダメージを追ってしまうか。多分師団長は陰でこっそりひそひそされるだろう。
数分で長距離を数分で移動する自重なしの行軍の速度。
ソニックブームで地上すれすれで飛んだ場合 衝撃波を伴うため色々と吹き飛ぶだろう。
それが嫌なので高高度を飛ぶしかないのだが 空と雲しか見えないので風景は全く楽しめない筈。
≪んーもう行くん?多分数分で着くで。
都市伯。そこそこ立派やん。まぁうちいろいろとでかいからなぁ。
もうあきらめてるわ…往復と輸送とやったな…≫
ここはタナール砦近くの某所だ、
すぐ裏手(ドラゴン的に)は魔族の国に接敵している。
地図通りに行けば、数分で着く。ついた後は彼を下ろし、自身は待機場所であるこの地に戻って待機する。
で、呼び出しを魔法で受けたら再度飛んで、彼を受け取り此方に戻ってくる。
これで行程的には問題はない筈なのだ、何か起きないことを祈ろう。
≪で 行くん? うちはいつでもええで。≫
何か彼はやったようだ。 その文化は知らんので見守るだけ。
ほれほれと彼の目の前にどんと掌を置いた、此処に乗れと言っているかのよう。
■バルベリト > おんぶをされた場合、ひそひそされる以前に手の置き所が危険です。
足がしっかり腰にしがみつくとか以前に手を何処に置いても変態確定なので。
『肩書きに寄らず、人物面でも立派な人物、いや魔族だから人物じゃないのか?あり方として、立派だと思うぞ。』
手順としては先に手紙を送り届けてもらう
その後戻ってきてもらい、1週間程度の後、自分を運んでもらう。
なので実際には1度目の手紙の配送から1週間は此処に居る。
『いや、今日のところは手紙だけ届けて戻ってきて貰えるか。
数分で着くなら往復10分ちょいか。軽く夜食とツマミを造っておくから、その間にちょいっと届けてきてもらえると助かる。
……ちなみに、デカすぎるから食事とかには不向きだろうし。
戻ってきたら人間形態になってくれりゃ助かる。』
鞄から見えるかは判らないが、瓶詰めにされた果実や干し肉。
乾燥させた野菜や野草等を取り出している。
10分なら丁度、ちょっとした食事位なら造れるだろう。
■高位古代竜シュトルム > おんぶした場合 彼女は師団長の妾か性奴隷かとあらぬ噂や
あらぬ疑いが色々と積み重なる恐れが孕む。手の置きどころ…肩とか腰とか?
大丈夫大丈夫、一瞬の目撃なので、そんなに目撃されない…筈。
≪そか。魔族も色々と居るしなぁ、まぁ 依頼に関しての物事は突っ込まんで。≫
なんかちょっと訂正があったようだ。
一回目は手紙だけを届けるようだ、まぁぶっちぎって行って来よう。
戻ってくるのも数分なので 今夜は砦付近は暴風に注意といったところ。
≪手紙だけでいいん?ドラゴンでなくても良かったんやん。
まぁ いいか、行きはドラゴンで行ってくるわ…
帰りはドラゴン形態解いて人で帰ってくるわ…その方がええやろ。
ほな行ってくるで≫
残念ながら 竜の形態では細々な彼の鞄の中身までは見えなかった。
嗅覚はあるのでそこで大体のものは瓶詰めされてても分かる。
手紙をのせられた感覚があるので 掌でぎゅっとそれを包み、
羽ばたきもそこそこに翼を広げて 爆風とドンとかのソニックブームをまき散らして 一目散に魔族の国へと飛び去って行った―
数分ほど ドカンとかドゴーンとか空を叩く衝撃波特有の音が辺りに轟いたという。
ご案内:「タナール砦」から高位古代竜シュトルムさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にアッシェさんが現れました。
■バルベリト > 「ドラゴン形態の方が安全だからなぁ…悲しいが人間もき……って早いな!?」
ドラゴン形態で頼んだのはまぁ、正直。
彼女自身の安全を鑑みての面はあった。いやあんな規格外とは思わなかったのもある。
あの衝撃音については――砦は若干の騒ぎになるだろうが実害はない。
夜間の寝ずの番が多少大変になるだろう。頑張れ騎士団。
さて此方も手早く済ませよう。
手早く大小様々な石を積み上げ即席の竈を造る。
枯れ木と落ち葉を集め火種を絶やさぬようにして、釜の上には水で洗ってある細長い石板。
十分に熱しておいて、それから干した肉を乗せていく。
じゅわり、という脂が弾ける音が聞こえてくる頃に、瓶詰めされた蜂蜜と香草。香辛料を混ぜた調味料を薄く振り掛けた。
蜂蜜の甘さを幾分残し、干した肉の表面に焦げ目を付けて噛んだ時の充実感を大切に。
そのままじっくりと焼き、清潔な木の棒に小麦粉、卵、蜂蜜を練りこんだ簡単なパン。
これを竈の傍に置いてじっくりと焼成する。
干した野菜のサラダと合わせれば、人間なら十分な栄養にはなるだろう。
戻ってくるのが早いか、それともキャンプ料理が出来るのが先か!
人知れず行なわれる競争が始まっていた。
■アッシェ > 彼と別れて数分 10分もかからんで魔族の国某所 都市伯のすむ都市に到着。
色々とちびられました、この世の終わりの様な顔もされました。
阿鼻叫喚の都市でしたがまともに応対したのは 彼が言う都市伯その人でした。
その人以外真っ当な神経しておりませんでした。
手紙を届けたのでお使い御仕舞いとばかりに 災厄なドラゴンは早々に帰宅開始するのです。
途中までドラゴン形態で飛んでいたが 忘れるところだった、人の姿でないと色々と問題があるという事に。
『へぇーんしん!』
飛んでいる最中にくるりとドラゴンは回転するようにくるりと身を翻す。
と、途端に光り輝き姿が瞬く間に人の姿に変化した。
…黒い姿の方ではなく赤いゴスのような短い丈のドレスに身を包み
色々と露出度は低いが太ももが眩しい外見だった。
人の姿になったが翼はなく その状態で飛翔魔法なのかきちんと浮遊して空を翔るように移動していく。
彼が料理を作り終えるのが先か 少女がすたぁんとテント付近に華麗に着地をするのが先か!
さて勝敗はどちらに!
「戻ったえ。どうや?」
降り立った際に ドレスというかスカート部分がめくれて黒い紐下着が見えたかも知れないが それの判定も宜しゅう。
■バルベリト > パンを準備した時点で15分程は必要。
パン生地自体は準備されていた種を使っているので時間は其処まで掛からないが。
バターを練りこんでいない分、簡素な卵と小麦の焼ける香に、蜂蜜を甘く焦がした香は満ちていく。
ふわりと脹らみ、表面極ごく一部が少しだけ黒ずんだ狐色に焼きあがる。
中の生地もふぅわりとした広がり具合を見せるので、適宜火の当たりやすい場所を変えながらの調理。
石板の上で焼きあがった干し肉は大振りな塊と、小さく切り分けた2種類を準備。
大振りな塊は肉にかじりつく楽しさを満たす為。
小さく切り分けた肉はもう少しカリカリになるまで焼き、パンに乗せるなりサラダに混ぜるなりの食べ方でも食べやすくなるように――。
「うん?」
光った、様に見えた。当然視界は其方に向くだろう。
夜空の為若干は見え難く、更に曇り空と言う事も有ったが。
有ったが、見えてしまう物は見えてしまっていた。健全な男ではある為に。
少女が地面に降り立つ時に、まだデザートの準備は出来ていないが。
何が見えたかは言わずもがな。顔を赤くした男が出迎えてはいたことだろう。
パン、肉、サラダは出来ている!だがデザートは出来ていないので――痛み分けにしておこうと心に決めた。
「早ぇな!?いやまた雰囲気変わったか?アッシェだよな?」
赤い顔色の理由から逃げるように、一応確認を。
少女の変化が上手いのは知っているが、それでも念には念を入れておく。
黒い煽情的な服装は目の毒ではあったが、それはそれとして捲れてしまって危険な箇所が見えていたのでこれもまた目の毒ではあった。
■アッシェ > [1d6→2=2]
■アッシェ > 往復10分以内。正確には5分そこそこでやり遂げた計算になる。
彼が料理を用意している間 移動をしつつ人に変化するという芸当をやり遂げてしまった。
ドラゴン形態から人になるとどうしてだか黒い小悪魔形態ではなく赤い艶やか姿になってしまう。
これはこれで派手なので 色々な意味で露出度は低くなるがそこそこ仕草を変えれば骨抜きも夢では。
「諸に見えてしもーた。どやろ」
しくしくと泣きまねをしたように両手で軽く覆う仕草だ。
どやろ、の部分で泣きまねとかしておらず、どやどやとにやにやとする顔を浮かべ始めるという有様。
降り立ってしまったので普通に歩いて彼の元へと。
「これの姿が赤い時や。まぁ一週間はこの姿でいよか。
この姿だと髪の色が一定やないんや、感情で諸ばれや。
うちはアッシェや。魔力は変わらへんから覗いてミイ。」
彼にさらした姿は 竜と小悪魔黒姿と今の赤姿。
黒と決定的に違うのは、赤髪の端っこ部分が時折揺らぐ様に橙色になる点だ。
炎を宿しているかのような自然な揺らぎが髪の毛に発生している。
下着は総じて黒です 特に意味はありません!
まぁ、彼には下着どころか全裸も見せているので今更感が少々。
■バルベリト > 「どやろ、じゃねぇ!泣き真似でオッサンが簡単に負けるとは思わないことだな!
……なるほど、姿ってか変化には法則みたいなもんがあるんだな。
安心しろ、魔力なんぞでかいかでかくないかでしかわからん。」
ぐっ、と親指を立てた。正直剣士の類であり、魔法については他師団長から見れば子供以下。
実際に魔法を使おうにも、既に見られている通り魔力の使い方が致命的に下手。
なので相手の言葉遣いと気配、自己申告で全てを信じ込んでいた。
流石に地べたに座らせるわけにも行かない。
夜営の準備している物の中から少しはクッション性のある寝袋を取り出し、マットのようにして其処に座らせようと。
「赤い姿は赤い姿で可愛らしいと思うけどなぁ。
腹は減ったかはわからんが、一応軽くメシとツマミは作ったから。
昨日の土産の酒もあるし、軽く飲むか?」
木の器、そこにサラダとスライスされたパン。
そしてカリカリにした肉を小分けにして並べていく。
それよりは少し大きな器に塊――大の男でも一口では口に収まりきらない程度に切り分けた肉が並んでいる。
蜂蜜を多目に使っているのは、まぁ、とある理由で体力を使ったので手早く体力補給をしたいというのもあった。
香辛料の類は甘ったるくならないように肉の脂を引締めさせる味付けの追加の為。
デザートは――今から造るよりは頃合を見て瓶を開けて、シロップに漬け込んだ果実で十分だろう。
つまみ代わりに余熱の残る石板の上にパンの種を小さく契り、クラッカーの様に焼き上げ。
塩をふりかけ、塩漬けにされた魚とご一緒に。
■アッシェ > 「ちっ これっぽちじゃダメか。せやかて168時間の耐久エロスで
うちの前でひぃひぃ啼いてたのはどこのおっさんや。今からでもやってもええんやで?屋外で卑猥な催しもよかね!
え、魔力で人の内面っていうか正体読めへんの??」
泣きまねは駄目だったようだ。舌打ちを露骨にして悔しがる少女。
ちょっと前の昼間の惨事の事を口にして あの時の事を記憶水晶に取るんやったと宣う。
記録水晶はその時は持参していなかった為 彼のあられもない顔は記憶にしか刻めていない。
惜しい 実に惜しい。 地べたに座ってもいいんだけど彼は用意してくれているようなので、
そのマットの上に正座?で座り込もう、足を崩したら女の子すわりになると思うが、
そこでしなを作れば色気ある?女の出来上がりだ。
「赤い姿より普段は黒い姿なん。
あんな距離 別に屁でもないわ。そかそか御相伴に預かろか。
まぁ、飲んで乱れるのも…あかん これは自重せな」
呑むのだけはあかん、酔って屋外なので人の姿でもドラゴンブレスをはける手前、はいたらその場が大惨事!
お酒を飲むのは遠慮しておこう、大惨事だけは避けなければ!
夜食が整っていく有様を視てはいる、うん、おいしそうな品々だ。
「一週間後 バルベリトはん 都市伯に相当怒られるで…。
あんなドラゴン遣いによこすなとか…ふふふ。」
一週間後が楽しみやわあ、となぜか嬉しそうなヒヒヒhな笑顔。
■バルベリト > 「流石に死ぬ。それ今やったら間違いなく死ぬ。
168時間は人間には過酷過ぎて無理だかんな?一瞬意識も飛んだし、なんならぬか喜びの野すら見えたわ!
まぁ目の保養になるからいいんだが、考えてみると衣服だとかそういうのも魔力で自作出来るのか?
……魔力で人の内面判ったり正体掴めたりするくらい器用な魔法の使い方できるなら。
あんな無様な回復魔法使わないだろ?」
正体がばれる前なら効果は絶大だっただろうが、人には慣れと耐性がある。
記録水晶――については。何故か男の部分の映像だけが乱れる様に砂嵐とはなっていただろう。
主犯はこの白銀の霧だが。
色気のある女性が目の前に座っている。
だが忘れるな、その目の前に座る少女は168時間というとんでもない時間で生命の危機を与え
音の壁を超える速度で移動し、ネームドの危険性すら孕むのだ!
それでも目の保養には変わりない。見えている太腿には目が向かうがそこまでだった。
「野外料理だし、あんまし味には期待すんなよ。
あ、やっぱ酒は俺だけで呑む。今なんか嫌な予感がよぎった。」
酒を飲んで乱れる、その図式が違う方向を見ていたが、結論は同じだろう。
少女には飲ませず、温めた牛乳に残っている蜂蜜を少し垂らす。
疲労を少女が覚えているかは判らないが、まぁ普通のミルクより味はマシになるだろう。
「……えぇっと都市にどらごんぶれーす、とかそにっくぶーむとかぶつけてませんよね?」
思わず敬語になったのは、最後の言葉が原因である。
あんなドラゴンというか嫌な予感しかしねぇ、などと内心焦っているが、信用している面が強い。
だから冗談交じりの敬語になった。見た目がやばいのは確かだが、少女自体は決して危険な性格というわけではない。
自分から火の粉を招こうとする物好きは例外だが。
■アッシェ > 「死んでもうちが蘇生したるから大丈夫や。
7日間ぶっちぎり耐久やしねぇ。せやかて今こうしておるんは生きている証拠や。
うちのあのエロスに堪え切れたんや これからも無茶な事は耐えれるで!大丈夫や! たぶん
衣服は…まぁ魔力が元やね。自前で用意するのもあるけど大抵は魔力固定や。
ある一定のパターンを考えるンけど、そもそも竜化が本来の姿やし。
人の姿はおまけや …まぁ 無駄な回復やったねぇ…もう一寸出来そうなきぃはしたんけど」
記録結晶の事は今も持参していないので記憶に刻む以外ない。
竜の記憶がなくなるのが早いのかどうかだ。その内エロス内容は忘れるだろう。
…彼を覆う謎の白い靄はなんぞ?? まぁ いいか。
彼を先程肉体的に追い詰めたが、姿は所詮幻だ!
外見はいじくり放題のいたいけな少女が彼の前に座っている。
見た目は少女だが 中身は猛獣そのものです。うん、酒を飲むと猛獣が竜になります!
「酒は屋内やったらええん。屋外は酔ったら うち高い確率で竜になって ドラゴンブレスはくで?
ここらへんなんて砂漠になるわ!タナール砦付近の土地の属性は闇や。
うちのブレスは聖属性そのものやから 浄化してまうわ!」
酒を飲んだら制限がないので 人化が解ける。
そしてドラゴンになり先程の図体で 寝ぼけたままブレス放射だ。
結論は多分 大方の予想通り どっちにしても大惨事。
代わりにミルクと蜂蜜入りが手渡されるがいい決断だ 彼は出世するだろう。
「単に急降下して着地したら 阿鼻叫喚。それ以外してない。
真っ当な神経を保持しているのが都市伯一人。後は知らん。
うちの姿でかいから 先触れ したらって言うたやろ、知らへんで」
何もしていない 急に爆撃機並みに急降下し 着地しただけなのを正直に告げる。
そして足元がガタガタしていた都市伯に手紙を置いて即撤退しただけ。
ブレスもソニックブームもしていないが 存在がすでに威圧そのものだった。
「暫くは 楽しめそうやね…ぇ」
そう一週間は二人っきりの筈…さてさてどうなる事やら。
話はそのごも続いたとか続かなかったとか?
■バルベリト > 「つっても一応ここ魔族側の土地だかんな。あんまし目立つわけにもいかねぇし。
――なるほどな、魔力で服装も作れるのか。そうかー。」
少女は知らないが。その言葉は男にとって、己にとっては在るインスピレーションが沸いていた。
自分ですら知りえない白銀の霧の手掛かりの一つ、とでも言うべきか。
ともあれ、これ以上偉くもなりたくはないが。
ミルクを飲む少女の目の前で酒を飲むのも酷だろう、と。
自分も又ミルクにしてちびちびと。
そして食事と会話を続け――火を消しテントにもぐりこむ。
魔族の都市に向かうまで残り、6日――。
ご案内:「タナール砦」からアッシェさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」からバルベリトさんが去りました。