2018/11/25 のログ
タピオカ > 「わー、ほんとに。まったくどの口がそんな調子いいこと言うのさー?
ここかな?ここかなー?イケメンさーん?」

天幕の脇で聖剣持ちながら。相手の言葉に大げさに呆れたとばかりにぐるりと目をまわしてみせると。ここかなここかなと言いながらサーベルの柄のあたりをこしょこしょさわさわ、くすぐってみせる。

「えへ。冒険者ギルドの友達に自慢できそう。
一瞬で魔族蹴散らしちゃうイケメンな聖剣とお話してきたー!ってさ。――へえ、そうなんだ。うん。わかったよ内緒にする。
いいなあ。男の人同士の友情みたいな感じがする。ふふっ!
バスカード、ザイヴァーの事が大切なんだね。
ザイヴァーがマスターだって認めてるんだね。
普段はあんな冗談のやりとりしながらさー?」

剣の体裁でありながら、人としての人格があって。
主と楽しそうに軽口かわして、からかうのに。そんな主のことを密かに配慮したり。そんな配慮を本人の耳に入れないようにと釘さす様子も愛らしくなってしまう。きっとサーベルは鞘に入れられてるだろうから、その鞘ごとぎゅーーっと抱きしめてしまおう。

「そ、っか。……やっぱり、とっても立派な人だね。
そんな清い人に、……、田舎者の僕が触れてもいいかわからないけど……。わかったよ、バスカード。僕が……、その……。
ザイヴァーのこと、ぬくめてあげるよ。あたためるよ。
……初めて会ったただの傭兵の事を信頼して、頼んでくれたのが僕は嬉しいな。バスカード」

肉体があったらイケメンだったろうな、との言葉がじわりと脳裏に浮かんだ。もしかしたらほんとにそうかもしれない。聖剣の言動、主を親身になって思う様子に瞳を細めて見下ろして。気恥ずかしそうにしながらもゆっくりと頷いた。

「あは、政治と恋愛と宗教のお話してたよ?
うん、ありがと!じゃあそのお部屋使わせてもらうね!」

バスカードの語調に影響されたのかしれっと軽口叩いて。
聖剣を相手へ返せば、にこやかにお礼を告げてその部屋に向かう。
――そして、その数刻後。
彼が自室でくつろぐ頃合いになると、そっと扉をノックする音が響く。
「ザイヴァー、起きてる?……僕だよ、タピオカ。
中へ……、入れてもらっていい?」

ノックをする遊牧民は湯浴みを済ませたばかりで短い髪からは香料の匂いを漂わせ。着替えのかわりに世話役から渡された、下士官が着用する男性ものの大きなシャツを1枚羽織るのみだった。

ザイヴァー > 【継続予定です】
ご案内:「タナール砦」からザイヴァーさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」からタピオカさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にラボラスさんが現れました。
ラボラス > (其の日、砦は無人で在った。 ――つい先刻までは。
魔族と人間との熾烈な争いの結果、双方退却と言う結果を以て空白となった城の中に
ゆっくりと姿を現した男は独り、司令官が座ったのだろう、他よりも頑丈な椅子へと腰掛け、脚を組む
砦の中は、今も尚戦いの爪痕が深く残り、資材も乱雑に積まれた儘と言う有様
果たして、次にこの場所を制圧するのは、人か、魔か、どちらかは判らぬが

――少なくとも、今この一時だけは、静寂に包まれていた)。

ラボラス > (砦を攻める事――即ち戦闘にこそ目的を置く自軍にとって
占拠し、制圧し、其の後統治をする事に然程の興味は無い。
何故ならば、この砦が人間の国を攻める上での重要な拠点で在る事に疑いは無くとも
其処より先を攻める為の術が存在しないのだ――例え廃れても尚残る神の加護故に。)

―――……其れほどの価値が在るか、人の神よ。

(双眸を細め、誰に届く訳でも無い声を響かせる。
未だ、ありとあらゆる魔王を名乗る強力な存在ですら打ち破れぬ絶対の加護
己もまた、其れは例外では無い。 須らく彼の聖なる呪いに絡め取られる。
故に、此処を防衛する意味は薄いのだ。 ――王都を攻める、其の時が来るまでは)。

ラボラス > ――――戦いの舞台は其処に在る…だが、未だ踏み入る事叶わず、か。
其れでも尚、試行を繰り返す『奴』の方が、我らより余程利口なのかも知れん。

(――其れは独り言だ。 誰に向けた物でも無い。
次にここを占領するのが、魔か、人かは判らぬ、が。
其れまでの決して長くは無い時間を、一人、静寂に包まれながら
今暫くの間は、ゆっくりと考えを巡らせるのだろう。

そして、他の誰かが再びこの砦に踏み入る其の時には
既に、其の姿は消え失せて居る筈で――)。

ご案内:「タナール砦」からラボラスさんが去りました。