2018/08/19 のログ
ご案内:「タナール砦」にカインさんが現れました。
カイン > 数刻前まで激しい戦闘の起きていた砦。
今は王国側の旗の翻る門の前で、億劫そうな表情を隠しもせず番をしている男の姿があった。
幸い死傷者はそう多くはない物の、先ほどの戦闘で被った被害はそれなりのようで、
結果として外様の傭兵までもが門の前に駆り出される始末である。

「……しかしこいつは、まずいんじゃないかね?」

そう独り言を漏らす物の、それを聞く者は誰もいない。
騒々しい声の聞こえる砦の内側に視線を向けると、
多くの人影が右往左往している所が見て取れる。

「砦をとったはいいにしろ、維持できないんじゃお話にならんなあ」

そう、ぼやいた言葉は風に消えていく。
ただっぴろい砦の前の殺風景な景色を詰まらなさそうに眺めて肩を竦めた。
もう一戦、などとなったらそれこそ尻尾をまいて逃げるか籠城でもするかだろう。

カイン > 「ま、そうなったら殿でも買って出るか。
 他にできそうなのも数がおらんだろうし、
 今の国軍に手練れが居るならそれでいいんだが」

雇い主が消えてしまっては報酬がおじゃんだし、
何よりも肩を並べた相手がくたばるのは目覚めが悪い。
仕方がないと流す程度の感傷とはいえ、酒が不味くなるのは宜しくない。
顎に手を当てながら剣を軽く叩くと、息を吐いて少し気合を入れる。
何せ相手は魔族である。何を仕掛けてくるのか分かったものではない。

カイン > 「…お、交代要員か。遅かったな?
 全く、このまま一日中立たされるものかと思ったぞ」

漸く現れた二人組の見張りにそう声をかければ手を挙げて、
そのまま横に振りながら入れ替わりに砦の中に去っていく。
持ってきた酒でもとりあえず飲んでしまおうと頭の中で算段立てながら。

ご案内:「タナール砦」からカインさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」に紅月さんが現れました。
紅月 > ーーーかつ、かつ、しゃら…

本日も無事に一仕事終え…砦の見張り台の柱を背凭れに、のんびり夕涼み。
見廻りの兵士に軽く手を振り「お疲れ~」なんてユルいエールを送りつつ、ぼんやり夜景を眺める。

…えっ、そこに居るなら見張りやれ?
いやいやぁ、それは担当外ですし。

「魔族領は今日も瘴気が満ちてるねぇ…」

なんて呟いたところで、それをこの距離で視認したり知覚できる人間がどれ程居るやら。
だから、というわけではないけれど。
辺りよりも、魔族領の夜空…飛空偵察の類いが居ないかの方に注意を向けてみたり。
とは言え、あくまでも時間外…気が向いた時に周辺に異物がないか気配と魔力反応を探るのみである。

紅月 > 「……ふぁ…はふ。
一時期は国が潰れるんじゃないかって思ったけど…取り合いに戻ってくれて、ほぉんと良かった」

本来それも喜ばしくはないのだが…遠征だの何だのと、あの頃の地獄の交戦猛ラッシュに比べたら天と地の差。

この砦で取り合いをしている分には、まだ平和…そこから出すぎても引っ込み過ぎても面倒。
そう認識しているのは、きっと己だけではないはずだ。

煌めく星を眺めつつ、ほんのり涼しい夏風に紅の髪を揺らして…砦の石柵にもたれかかり、のほほんと。

紅月 > 「さて、今晩は泊まっても帰ってもいいんだったか…
……んぅっ、はぁ…王都戻って散歩でもしようかしら…」

石柵に突っ伏す…冷たさが気持ちいい。
先日魔導機械のトラブルにあってから、身体が疼いて疼いて仕方ない。
仕事中は目の前の事にのめり込んでるから良いものの、一段落してしまうと…まろやかに言って、人肌恋しいというか、なんというか。

「…はしたない、なぁ」

突っ伏したままに苦笑する。
自分で言った言葉にすら身体が熱を帯び始めるのだから、どうにもならない。

紅月 > 「…ん、のんびり帰るかぁ」

気だるげに立ち上がると、背筋を伸ばす。時折不自然にピクンと身体が震えてしまうものの、職務に忠実な見廻り兵がそれを見る事はなかったようだ。

ご案内:「タナール砦」から紅月さんが去りました。