2018/08/07 のログ
■ユール > (送られた娘の数には限りが有る。やがては彼女自身も、連れ去られる事になるだろう。
腹の次は欲を満たす…その為の供物として。
けれど、仕方がない気もする。砦に駐留する兵士達は、紛れもなく、死と隣り合わせで。
そんな死を遠ざける為にも、恐怖を紛らわせる為にも、死とは真逆に位置する行為に、逃げたがるものなのだろうから。)
「 ん………… 」
(また悲鳴が一つ。それとも、次は嬌声かもしれない。
それ等の中に紛れ込み、微かに流れる、兵達の不安。
次はいつ、何処から、何によって襲われるのかと。人では無い者達との戦いを恐れる声。
聞きたくないが聞こえてしまう。覚えてしまう。
刻みつけられて、処理しようもなく抱え込む、彼等の恐れ。
同時に、熱を。欲を。ぶつけられ、焼き付けられる時間も。もう間近に――)
ご案内:「タナール砦」からユールさんが去りました。