2018/07/05 のログ
ヴェルム > 「始めから大人しくさせておくつもりなんて無いだろうに」

寧ろロザリアにあの男の手綱を引かせてもらおうと頼むほうが遥かに難易度の高い話だ。
だが、これは彼自身が引き起こした事態である以上、終わらせるのもまたこちらの役目だ。

「うーん、あんな感じの頑なな女の子って、デジャブ感じるな」

どうにも、あんな感じの寛容ではない女性の知り合いが多いような。
少なくとも敵意や殺気を向けてこないあたりは穏健なほうだろう、第七師団の報告とはずいぶん印象が違ったように感じた。
ともあれ、ロザリアが月夜へと飛び立っていくのを見送れば、部下達が大丈夫ですかと駆け寄ってくるのだった。

その後、砦は第十三師団だけでなく他部隊も合流して、防衛線の再構築を行うことになる。
とりあえず、別の師団が交代しに来るまでは。

ご案内:「タナール砦」からヴェルムさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」に騎士アルダーさんが現れました。
騎士アルダー > タナール砦、其の魔族の国側へと其れなりに距離を置いた場所。
小さな丘の様な場所から砦を眺めている人影が一つ。
其れは騎士の鎧を身に纏う一人の青年だった。

「王国の軍に銃や砲撃を多様する部隊は多くも無い。
其れも内一つは先日の遠征で壊滅状態で現在は再編中。
結論は一つ、例のチェーンブレイカーと呼ばれる集団だろう」

砦で先日起こった、魔族の被害を被った戦術の報告。
其れを受けた青年はそう結論付けていた。
此れまでの戦歴を遡ってみても、類似点が多いのも在る。

「我々としても、余り調子に乗られていても困る。
君達も含め、他の人間達にも…もう一度考え直す機会を与えよう」

手を剣の柄へと添えて握る。
スラリと剣を鞘から抜けば、緩やかな動きで構えを取った。

騎士アルダー > 「空を駆れば無傷で済む等と、其れは君達の勝手な思い込みだ。
地も空も安全な場所は何処にも無い。
何処で在ろうとも、何時でも死は隣り合わせなのだ。
其れに…君達は不必要に動き過ぎた」

青年が向ける眼はタナール砦へ、更に其の向こうへと向けられている様に感じられるだろう。
その手にした剣が輝き始め、其れは時間が経つにつれ眩いものと為ってゆく。

「此れは…警告だ」

其の呟きを言葉の終わりに青年は剣を振り上げ、大振りに振り下ろす。
其の途端に剣に宿っていた輝きが一条の巨大な閃光と成って砦へと放たれる。
轟音を立て乍地面を削り、其の閃光は砦へと直撃…とは為らなかった。

騎士アルダー > 其の閃光は途中で其の進路を斜めへと変え、上空高くへと舞い上がった。
只、其の威力は凄まじいものなのだろう、砦も含む周囲へと大きな振動を巻き起こしている。

そして在る地点で一気に其れは直滑降をした。
着弾点は、ゾス村からタナール砦と山賊街道へと分かれる道から、大きく外れた位置。
周囲には大地を揺るがす振動を、其の地点には衝撃と爆風を巻き起こす。
其れが収まった後には、其処には巨大なクレーターが出来上がっていた。
然し、不思議な事にそれ以外の被害は見られなかった。

「気付けば良し、気付かず又続ける為らば、今度は更に近い位置に落としてやろう」

其れを確認した青年は誰に伝えるでも無く其れだけを口にする。
後ろへと振り向き、ゆっくりとした足取りで其の場を去って行った。

ご案内:「タナール砦」から騎士アルダーさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にカタナさんが現れました。
カタナ > 「――はてさて?何やら凄い振動があったが…戦…では無さそうじゃなぁ」

些か年寄りじみた口調の呟きを漏らし、砦の特に高い一角で刀を抱え込むようにして佇む小柄な人影一つ。
巷では、やれアンデッドの軍団がどうのと騒がしいようだが、世情に少々疎い剣鬼はいまいちピンと来ない。

故に、無知無謀に等しい気楽さで、傭兵の一人としてこの砦を訪れていた。
とはいえ、先日の仮面の将軍の襲撃には居合わせていなかったのは不幸中の幸いか。

「…ま、考えても仕方なかろうて。成るように成る、というやつか」

閉じた瞳を周囲へとゆっくりと向けながら呟く。血生臭さと魔の気配と…ここは様々な匂いが渦巻いている。

ご案内:「タナール砦」にカタナさんが現れました。
カタナ > なまじ、あれこれとしがらみが無いただの剣客でただの一般人…か、どうかはさて置き。

「力のある連中の考える事は正直よぅ分からんが…まぁそれは儂が分からんでもいい事かのぉ」

思考放棄ではない。考えても分からないだけだ。ちょっと特異体質で剣が得意なだけの男には此度の騒乱とそれに付随する各種動きはサッパリで。

「……しかしまぁ、出遅れたお陰で命拾いか。仮面の将軍が率いるアンデッドの軍団…うぬぅ」

目を閉じたまま唸る。実際に対峙していないのでいまいちどういう感じかが分からない。

ご案内:「タナール砦」にカタナさんが現れました。
カタナ > 「…さて、今宵は戦の空気も無し…と、なれば一眠りするとしようか」

酒があれば文句無しなのだがなぁ、と笑いながら立ち上がり。足音一つすら立てずに砦の内部へと一人消えていく。

ご案内:「タナール砦」からカタナさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にフォーコさんが現れました。
フォーコ > 遂に私が守備している時に魔族の襲来があった。
今回の相手は主にゾンビ歩兵と魔物による攻撃。

散発的な物なのか威力偵察なのかわからないが本気でこの砦を落とすには少し弱い気がする。
とはいえ、黙って城門を傷つけられるわけにはいかない。

私は砦内の兵に待機を命じると、単身城門から飛び降りた。
荒野に立った瞬間、私の左手は邪龍の顔へと切り替わる。
王都内では見せられない今の私の姿だ。

私は邪龍を取り込んだおかげで身に付いた脚力で地を駆ける。
一瞬で間合いを詰めると、オーガの顔を邪龍が食い破る。

周囲の魔物達が驚いている隙に私は炎のブレスを吐き出す。
瞬く間に炎は戦場を舐めつくし、魔族側は青い炎で黒焦げの灰になっていく。

「…ふふ。」

私はこの光景に高揚感を抱いていた。
戦闘に勝ったことが嬉しいと言うこともあるが、のたうちながら焼かれる者達を見ていることがとても気持ちが良いのだ。
邪龍は先ほど食らいついたオーガを咀嚼している。
隣で血や骨や肉をまき散らして喰われるのはかなり気持ちが悪い。私はいつものように顔を背けることにした。

フォーコ > どうにも簡単すぎる。
ひょっとしたら陽動かもしれない。

私でもその程度は頭によぎった。
しかし、左手に居る彼はそんな私の憂惧を他所に食事を続けていた。

ガリ、ゴリ、ボリボリ…。
どうやら骨まで噛み砕いているようだ。
オーガ一頭をまるまる食べただけでは満足できないのか、焼けた死体の中で生焼けの部分を探しては食らいついていた。

「早くしてもらえると助かるのだが。」

団長になった時、自分一人の身体ではないと言われたことがあるが今は文字通り私一人の身体ではなくなっている。
特に今のような戦闘の後は彼の食欲は留まることがない。

ご案内:「タナール砦」からフォーコさんが去りました。