2018/06/16 のログ
ご案内:「タナール砦」からフォーコさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にバルベリトさんが現れました。
■バルベリト > 「んー、入れ違ったか。まぁしょうがねぇしょうがねぇっと。」
奇妙なほどにすんなりと行なわれたと聞く砦の奪還作戦。
彼我の兵力差、砦についての構造については幾つかの断片的な情報は持っていた。
それでも極めて短時間で出動命令が掛けられた第八師団の足よりも素早く制圧出来る様なモノは無かった――筈だ。
魔法で魔族を強制的にあちら側へ転送でもしたのか、だとすると第2師団の少女が真っ先に思い浮かぶが、少女がそれを行なうかといわれると難しい。
事実魔族はこの砦から外には出て来てない。つまり領土を侵した事にはならず、彼女が動くには根拠が乏しいとも思える。
だから、導き出される解答は【なかった】
本来なら、だが。
「ケイ。――周辺小隊に連絡。断片的でも良いから情報収集しといてくれ。あんまし頭使うよーな真似はしたくねーけど。最悪の最悪までを想定するなら情報はある方が良いだろ。」
ケイ、と言うのは誰の名前か。闇の中、砦をやや遠巻きにする様に眺めていた己の近くの闇がゆるり、と揺らめきを生み、そして音もなく一つの気配が遠ざかっていく。
「魔族が食料にでも困ってるってーなら話は楽なんだが、んなわけねぇしなぁ…」
■バルベリト > 「あんましこーいうので使う技じゃねぇんだけどなぁ。」
ひゅん、という短く小さな風斬り音。自分の周囲を取り巻いていた白銀の霧が右手に集い、物質化すると凄まじい重量が、負荷が腕に掛かる。
反射的に筋力の強化の為の魔法が発動され、その負荷を軽減させた。それでも地面を踏みしめる足は少しばかり地面に沈んでいるのが見て取れる。
「あんまし、人間が優勢取りすぎると魔族の側が結託する理由が出来っちまうからなぁ。勝つなら適度に。それくれーが一番ベストなんだが。」
机上論だが、魔族が結託し、魔王級とされる固体が戦略や戦術を用いるようになれば人間は不利になる一方とも思える。
確かに魔王殺しとされる勇者や騎士は話には聞くが、だからといって魔族を全て駆逐できるかといえば難しい話だろう。
騎士にも様々な思考の持ち主がいる。
例えば義務感から魔族を滅ぼそうとするもの。
例えば宿命として、他者のために魔族を滅ぼそうとするもの。
例えば――ネガティブに戦況を判断して、防戦主体で人の数を維持し、反攻の機を待とうとするもの。
他にも無数の思考が入り乱れているだろう、どれが正解かは判らない。
それを話し合う場もないのだから。
■バルベリト > 「―――出番だぜ、先祖共。」
紡ぐ言葉は短く。そして本来は不用な物。
剣を大地に刺すのは大地に直接自分の言葉を届ける為のアンテナの様な物。
――砦を強固にされすぎては魔族の攻める矛先が砦以外に向う可能性もある。
程々に城壁を崩すのが今回の自分の目的であり―――自分に依頼を出していた貴族はここではない別の場所に領地を持つ貴族。
多方面から攻め込まれる位なら、今のオセロ状態のこの砦を其の侭活用し、お互いにこう着状態を生み出しておきたい。
利害さえ一致するなら、後は動くだけだ。
第八小隊を念のため周辺情報の収集に当たらせたのは今から行なう行動を見られないようにする為の小細工。
「其は古代の記憶。蘇れ無塁の古代城壁――」
古代城壁は地面よりせり上がって来る。下から上へ。つまり――支柱が深く突き立てられているならそれを浮き上がらせ――城壁を脆くさせる箇所を作るくらいは出来る。
地中より地表に城壁が顔を出しそうになる所で解除をする。
ある程度はなれた距離からでも、城壁は狙った場所に生み出すことが出来る。……支柱の1本、2本と。浮き上がらせ、安定感を失わせれば十分だろう。
あくまで魔族と人間の交戦の場は、この砦にさせておきたい。目を集めるのはこの場所が一番望ましい――。
■バルベリト > 「―――いきなり崩れても困るし、こんなもんか。」
支柱の何本かを浮き上がらせるようにした時点で大剣を霧状に戻す。
他に比べ明らかに高く迫出した支柱は見るものに不安感を抱かせるだろう。
そして浮き上がらせた原因の城壁は綺麗さっぱりと消えうせている。
地盤の変化の様には見えるだろう。ただ、沈むのではなく浮き上がるような形の地盤の変化は奇妙に映るかもしれないが。
「―――見つかる前にトンズラっと。少し急用取る為にどっかの村にでも身を寄せるかねぇ。」
声から失われる若さと張り。活力。
手と顔に刻まれた皺は城壁を生み出した代償。限定的な使い方をしている分消耗は極めて少なく済む。これなら1両日もあれば回復するだろう。
少し離れた場所に繋いでいる馬に飛び乗り、付近の小さな村を目指し駆け出して行った騎士の姿一つ。
砦の情勢は再び不透明と化して行く事を期待して――。
ご案内:「タナール砦」からバルベリトさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にグラスシエルさんが現れました。
■グラスシエル > 「はーん、やっとるやっとる――うっわ、すげー数やん」
予想以上の魔族の集まりに首をまわしたまま後方から戦場をみる
人間が押してるようだが、その実、魔族は無傷の左翼を中央に突貫させるかといったところか。まえがかりになりすぎた中央全然はこれで分断、孤立といったところだろう。
さて――そうなると【お仕事】が発生しそうだ。孤立した最前線の奴らを撤退さられれば売り込みには十分だろう
さて――と、陣形を崩れていく様をみながら、少し思案する