2017/06/18 のログ
ウィルバー > さて、これで家の管理もだいぶ楽になった。
仲が良いわけでもなさそうなので3交代で頑張ってもらうことにしよう。

僕はこの後もめぼしい遺体がないか、砦の中を探し回ることにした。

ご案内:「タナール砦」からウィルバーさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にカインさんが現れました。
カイン > 夜とはいえ、否。夜だからこそか煌々と明かりの炊かれた砦の下部。
用水路に通じる川に半身を浸し、蠢く影があった。
現在砦を掌握している王国軍の見張りに気づかれぬよう慎重に、
内部へと入り込もうとする人の形をした影たちの一つが内外を隔てる鉄格子の一つへと手をかけた刹那――

「全く毎度毎度、芸がないな、っと!」

暗がりから躍り出た男の声と共に振り下ろされた白刃が手首から上をスッパリと切り捨てる。
慌てて逃れようとする影に追撃を一撃を今度は脳天に食らわせて、
人影の統率が一瞬乱れた直後に男が手を振るえば周辺に砦を照らす光にも勝るとも劣らぬ光が生み出され、
白日の下に晒されるのは砦を襲おうとしている魔族達の姿。

「後はよろし――うおッ?!」

慌てふためき、水に浸かった事で思うよう動けない魔族達へ向けて砦の上部から無数の矢が雨あられと降り注ぐ。
離脱が遅れた男も巻き込まれかけたのを手にした刃で切り払いながら切り抜ければ、
後に残るのは動くものの何もない死屍累々の有様。夜間に時折起きる戦闘の一幕。

カイン > 「上の奴ら、明らかに俺巻き込んでも良いってつもりで打ちやがったな…
 後でカネの一つも巻き上げにゃ割に合わんぞ。というか、これ俺が一人で片付けるのか?」

文句を漏らしながらも文字通り惨状というに相応しい有様に剣を収め、腰に手を当てる。
どうやら前回の陥落の際にこの手を使ったらしく、警戒要因として配属されたのだがろくでも無い役回りだ。
それ以上にろくでも無いのは、前回と全く同じ手を使ってきた魔族側かもしれないが。

「これが失敗したら多分大きな攻めがあるよなあ。今の兵力はそう多くないし、
 適当な所で逃げに走るかね。全滅覚悟でっても最後まで付き合う義理はないが、よっと。
 息のある女の敵でも居りゃ少しはやる気になるんだがなあ」

今の砦の中身をざっと思い浮かべ、あんまり長く状況は維持できないかもしれないとは考えつつも
川の中で死体と化した連中の体を引き上げ始める。気は乗らないが、
命砂の一つである水場を死体が占領したままというのは気分が悪い。

カイン > 「ふう。こんなものでいいか、後は他の奴に任せるとしようかね。
 というか俺の仕事じゃないよなコレ」

何で誰も来ないんだと恨めし気に砦の上の方へと視線を向けながらも、
文句を言っても始まらないのもまた事実。誰もいないのを良い事に、
誰憚ることなく嘆息を吐き出して軽く肩を回しながら砦の入り口の方へと足を向けていく。

ご案内:「タナール砦」からカインさんが去りました。