2016/11/05 のログ
ご案内:「タナール砦」にテイアさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」からテイアさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にテイアさんが現れました。
■テイア > 「生きているかー?」
目の前に空いた落とし穴に向かって声を張る。
咄嗟に後方に飛び退いた女を除いて、捜索隊の1班の騎士たちは落とし穴へと落ちていった。
声が地下に反響するなか、『大丈夫です!』と穴の中から複数の男の声が響いてくる。
怪我も動けなくなるほどのものではないとの声に、密やかに安堵の息を零す。
落とし穴は深く、登るのは不可能であること、道が続いていることなど報告を受けて女と捜索隊の1班は別行動をとることとなった。
「まあ仕方ないだろう」
砦の地下に空いた穴は思ったよりも深く、中にはアリの巣上にダンジョンが形成されていた。
もとからあったものなのか、魔族が所有した際に悪戯に作ったものかは不明だが、様々な罠が仕掛けられていて捜索の上で厄介なことこの上ない。
ほかの班との合流を目指すか、と女は一人歩き始めた。
ご案内:「タナール砦」に魔王リュウセンさんが現れました。
■テイア > ガリガリと短剣で壁部分を削り、小さく印をつけるとそこに触れて魔力を流す。
ふぉんと小さくほのかな光がそれに一瞬灯れば作業は終わる。
道程でつけてきた印同士に魔力が繋がり、上部でモニターをしている魔術師が描く地図が繋がっていく。
他の班も同様に印を刻んで進んでいるから、もどる分に関しては迷う心配はないだろう。
こつこつと、硬い靴底が硬い地面を叩く音が響く。
ダンジョン攻略を専門とする冒険者ではないが、そこは年の功といったところか素人ではない程度の知識と経験に基づいて、先へ先へと足を進めていく。
■魔王リュウセン > 夜陰に紛れ込み 目標物を即断殺致す。
そんな狐面を被り、意外と黒尽くめで妙な殺し屋?が砦にいつの間にか忍んだ。
それは仮面越しにも拘らず、砦内を移動するのだ。するすると罠は見えている風に避け、
時々通りかかる魔物や完全に別口の騎士とかその他諸々の影をするりと。
と、とある通路へと差し掛かった際に 思いついたのか 罠である落とし穴をまた 人為的に開けさせた―
《ズガァァァァン》
盛大に穴が開いた、その落とし穴はどこに通じるか―テイアのいる通路の前後か、はたまた捜索隊のいずれかか。
落とし穴の音に紛れて それは穴へと入っていった―。
■テイア > 印の距離が近ければ近いほど、上でモニターしている魔術師のもとに送られる情報は多くなる。
それゆえに、50mほど進むたびに一つ印を刻む作業を繰り返す。
足取りがゆっくりになってしまうが、捜索が今回だけで終わる筈がないことと、再びこの砦が魔族の手に渡った際次の搜索が再開できるのがいつになるか分からないことから、より繊細な情報が後々の役にたつことになる。
また一つ印を刻む最中
「――っっ」
上の方で鈍い音が響き渡り、がたごとと仕掛けが動く音とともにすぐ後ろ側の天井部分が崩れた。
道が塞がるほどではないにしろ、崩れた岩が転がり土煙が巻き上がり女の視界を塞ぐ。
咄嗟に左手を顔に掲げ、土煙から目を守りながら右手は腰にさげたものを抜剣して警戒をするか。
■魔王リュウセン > ヒト族に化けた一見すれば斥候に見えなくもない狐面の殺し屋は、
崩落する罠の音に紛れて 一つ下?の階層へとまんまと入り込んだ。
一先ず 一か所の罠を態と崩落させたが、これが一気に崩落させれば一角のみならず 盛大に 砦地下は混乱するだろう、と
その混乱に乗じて 一閃してもよいのだが、此度の仕事は 殺し ではないので、
落下した穴から通路へと 岩の上から すとんと降り立った先に見えたのは。
一人の騎士だった。右手に抜刀した剣を握っている。
此方も手に持っている拵はそのまま、抜きもしないが構えもない。
「…騎士の方か。」
必要最低限の感情を籠らせない喋りを騎士へと投げかけたい。
表情はあいにく狐面で見えにくいかも知れないが。
■テイア > からからと、小さな小石が上から転がり落ちる音が続いている。
土煙は暫くは周囲を覆い尽くして、次第にその色が薄くなっていくが埃っぽさは消えずに。
岩や音とともに、ひとつの生命の気配を敏感に感じ取り襲いかかってきた際にいつでも応戦できるように、神経を研ぎ澄ます。
漸く視界が戻ったその先、降り立ったのは狐面をつけた人らしき格好の女性だった。
「ああ、そうだが。随分と奇怪な格好をしているようだが、何用があってここへ?」
騎士かとの問いには、頷いて答えたもののまだ名乗りはせずに、狐面をつけた相手へと二色の瞳を向ける。
罠にかかったのだとしても、わざわざダンジョンに入ったということだ。ダンジョンを住処とする魔物であれば、罠にかかるような間抜けな真似はしないだろうと、外部からの侵入者とみて問いかけを投げかける。
■魔王リュウセン > 罠を人為的に態と開けたのだ 暫くは小石とか砂とかは落ちる音は続くだろう。
土埃も放置しておく。これら諸々止めたり消したりすれば かなりの意味でうさん臭さに拍車が掛かる。
今でこそ 胡散臭い状態なのに一層 胡散臭さ+不審者に成果てるのだけは! 避 け た い 。
まだ襲い掛かるとか お仕事的に 即断殺ではないので いきなりは 先制されれば別だが しない。
「斥候なのでこんな格好です。…任務により 罷り越しました。」
狐面とかは隣国シェンヤンに似たものだが、それとは違う文化より取り寄せたものだ。
服の模様とかはシェンヤン風だが後が違う。問いかけには正直に?答えてみよう。
どう判断するかは 目の前の騎士がくみ取ってくれよう。
■テイア > こちらも、相手が攻撃してこなければ先制して攻撃をするような事はなく、剣の切っ先を相手へと向けるのみに留まり。
「随分と正直な斥候だな…。」
彼女の纏っている格好や狐面。シェンヤンのものに近いが、少し異なるように感じる。
この国よりも遠い遠い遥か東の果てにあるという国。ルミナスの森に根を下ろす、薄紅色の春の花を咲かせる木の精が纏っているものに近いような気がした。
しかしながら、正直に答えられた内容から読み取れるのは魔族の斥候ということか。
ここがハテグであればシェンヤンを疑うところではあるが、この砦を取り合う相手といえば、まず思い浮かぶのは魔族だった。
先日、この砦に魔を拒む結界を施したわけだが、それすらも気にしないほどの魔の気を持つものか、それとも魔に仕える人間なのか、そこまではさすがに女も見通せず嘘か誠かは分からぬが、素直に答えたことに半ば呆れた声が出た。
■魔王リュウセン > 一撃必殺位の技はあるが 忠実にお仕事をこなす身としては攻撃されないと正当防衛という
理由付けが使えない以上 構えもしないが手に持っている拵は下げないという―即居合斬りを致す為に。
シェンヤンよりも遥か東の果て、それは多少あっている。
自身の出身はそこだからだ。が纏う服装諸々がシェンヤン等取り込み過ぎた為に不明な事に成りはてた。
魔族の斥候処か その正体が魔王が一柱なのは黙っている。外見だけを人にしたが魔の気や―結界?
とある一人分の穴を人知れずあけて入り込みましたが何か。一応魔王なんで、と問い詰められれば答える積りだが。
「隠し事は出来ない性分なもので。…意外と、猪突猛進が多そうな騎士にしてはきちんと応対が出来る様で。感心してます。」
こういきなり 斬りかかってくる方が多くて、と肩を透かしたような仕草と溜息をこぼす仕草もつけて
■テイア > 「では、問おう。そなたは魔族側の斥候ということで違いないか?この地下へはなんの目的で入った?
騎士とは、礼節を重んじるもの。それが敵対する者であっても。それに、何者かわからぬ者に、孟進するのは愚の骨頂だろう。襲ってこられれば、仕方がないが、な。」
実際に東の果てに赴いたわけではないので、彼女の服装がどこまでその国のものとシェンヤンのものが混じっているかまでは分からない。
隠し事はできない、という彼女の言葉がどこまで本当なのか女には知る由もないが、その言葉尻を捉えて答え合わせと質問を投げかけ。
肩を竦めるように騎士について語る彼女に、それは申し訳ないと苦笑を滲ませる。
■魔王リュウセン > 「ええ、まあ。魔族側の斥候で構いません。目的は…人族の構成調査という事にしておきましょう。
礼儀を重んじる、重んじていないものは騎士に非ず?知識と智慧を両立している騎士に出会えたのは 僥倖としましょう。
中々 この様なきちりとした騎士に出会えることが少なく。…今後お逢いした際は、貴女は狙わないようにしましょう。
会話が多少なりとも通じる騎士は貴重ですから。ええ、本当に」
東の果てに実際に領土を管理している人族に化け中の魔王としては、仮初の姿から正体を曝け出せば、
服装と外見的にシェンヤンのモノではないのは露骨に判明してしまう。
隠し事は出来ないが言葉を選んで喋る位は出来る、俗にいう含み言葉とか裏がある言葉というか。
その言葉的に気づかれるとしたら これが斥候ではなく違う立場の魔族というのは気づかれようか。
手に持っていた拵を腰に差すようにしてしまえば 両手は空くことに。
手ぶらになる事で 何かしらの行動はしやすい事に。
■テイア > 「構成調査でわざわざ地下まで、ね…。そうだな、騎士と名乗るには不十分といえるだろう。…とはいえ、近頃では昔と違い学校に通って騎士になる道などがあるようだから、そういった信念まで教えられている者も少なくなってきているだろうが…。
ならば、人間そのものを狙うのをやめにしてもらいたいものだが…。」
答え合わせは合っていたようだ。目的はどうもとってつけたように感じるが、と含みのある口調で復唱して。
騎士については、そうだと頷きつつも質の低下について嘆いてみせて。
狙わないようにしよう、と彼女の言葉の端々から自信が感じられる。今まで騎士に切りかかられたこともあるようなことも言っていたし、どうも魔族の雑魚という風には見えない。
まさか、魔王とまでは思わないが上位の魔族なのだろうとその隠された力にあたりをつけて。
相手が拵を腰に仕舞うのをみれば、こちらも向けていた剣を下げて鞘に仕舞う。
実際彼女がなにか仕掛けてきたとしても、それに応じる位の力量はある。
■魔王リュウセン > 「ええ、上がってくる情報からでは実際に目で見て耳で聞いた上で判断を致さねば拙いでしょう。
然し 降りかかる火の粉は払わねば 我々も生きている以上 狙われれば 報復を致さねば滅ぼされるのがオチです。
では その言葉を返しますが、魔族そのものを狙うのはやめにして頂けません?
戦闘員は兎も角、非戦闘員たる女子供を攫ったり狙うのは如何なものかと。」
目的は所詮 場当たり的につけたのだ。上の立場が現場を知らないでは駄目だと宣って、現場に出ただけなのだ。
雑魚どころか魔族を束ねる一派の魔王だ、然しそれを滲みださないのがミソ。上位魔族に勘違いさせればよいのだ。
最後辺りに人を狙うのはやめて、と言われれば逆に言い返してみた、好き好んで吹っ掛ける魔族もいるが、
そもそも狙われたり攫われたりするのをやり返している派閥もいるので、
自身は少なくても 火の粉を払っているだけだと反論をしたい。
と、代わりに腰から抜いたのは 縄?とその先に括りつけられた引っ掻き爪。
■テイア > 「確かに、自身の目で見た情報ほど確かなものはないからな。
…そう返されるとなんとも言えないな。人間側も様々な思惑が交差して一枚岩ではないからな。
人間は魔族よりも脆弱な生き物だ。圧倒的優位に立つ強い力をもつ存在への怯え、恐怖から少しでも力の弱い者へと矛先が向くのだろうな。」
やはり、上の立場の者なのだとその言葉から確信を得る。
しかしながら、どの程度のものかまでは情報を流されなければこちらには知るすべはない。
言葉をそのまま返されれば、返す言葉はない。
過日、王国軍と魔族との戦闘の際非戦闘員の魔族の村を一つを王国軍が襲ったという報告を聞いている。
魔族と人とが分かり合えない理由の一つは、圧倒的な力の差だろう。
またエルフなど人外にも言えることだが、人間とは違う外見というのは人間の好奇心を擽り、結果として弱い者が奴隷として狩られる。
全く負の連鎖といったところか。
拵をしまった相手が取り出した鈎爪のついた縄をみれば、鞘にしまった剣の柄に右手が伸びて目を細め。
■魔王リュウセン > 「此度は 我が報酬としては 知識と智慧が両立した騎士に出会えた事。
そしてやはり ヒト族も一枚岩ではない事が立証された事。
分かり合えそうにない部分がある事。これらを情報として触れ回す事と致しましょう。」
ある程度予測と予想をしていたが 目の前の騎士は予想外だった。
種族性上、不可侵的な部分があるのは承知している、負の連鎖がある限り、
人の欲望が尽きない限り付き合い続けるだろうと。
色々と喋って何だったが そろそろお暇を致さねばならない。鈎爪の方をくるくると回し始め、自身が先ほど降りてきた穴へと投げた!
暫くして 上の方でかかったのか くっく、と縄を引っ張って。余った縄を降ろし。
「私は 帰りますので。 色々と有意義な時間ありがとでした」
■テイア > 「報酬とまで言ってもらえるのは有難いことだ。
不可侵条約でも結べたらいいのだが、結んだところでおそらくは無駄だろうな。」
おそらく不可侵条約を結んだとしても、穴を開けて奴隷狩りなどは続くことだろう。
人と魔族が交わってしまった以上、戦いは避けられないのだろう。
鈎爪へと警戒していれば、降ってきた穴のほうへと投げて上の方で引っかかったのを確認する仕草。
「ああ、気をつけてというのも変な言い方だが。また会うときは戦場でないことを祈ろう。」
柄にかけていた手を解くと、縄を登っていく彼女を見送り。
■魔王リュウセン > 「少なくとも 貴女だけは狙わないでおきます。
不可侵条約…わが派閥だけならまだしも 魔族全体は不可能でしょうな。」
ご興味があれば、と何処からか取り出した筒状の入れ物を彼女に向けて投げかけ
―飛距離が足りなかったのか コロンコロコロ、と地面を転がって止まった。
筒の中には紙が一枚入っており そこにはこの女の連絡先が明記してあるのだ。~の宿的な。
「ご興味があれば そちらの筒を開ける事ですね。では戦場…で逢うんですか??
…またですよ。ええ。」
するするというか 縄を上るというか 縄を使わずに 一気に跳躍していなくなってしまった。
鈎爪と縄はそのままだったという。
ご案内:「タナール砦」から魔王リュウセンさんが去りました。
■テイア > 「人間の方も何かと利害の不一致があって難しいだろう。」
不可侵条約というのは夢のまた夢だ。
アイオーンの加護があり魔族がこの国に入れず、国の人間もまた魔族に干渉しなかった時代に戻れる術がないかぎり。
ころころと足元へと転がった筒を受けとり。
「ああ、わかった。いや、戦場で会わないことを祈るといったんだ。戦場ではゆっくり話もできないからな。
名乗りがまだだった、私はテイアという。では、また…。」
縄を登るのかと思えば、そのまま一気に跳躍して見えなくなってしまった。
「わざわざ縄をかける必要なかったんじゃないのか…」
…と見送る女の口から、ぷらぷらと揺れる縄にそんなツッコミが溢れた。
■テイア > 「さて、もう少しだけ奥に進んでおくか」
受け取った筒を大事に腰につけたポーチに仕舞い、途中であった印に魔力を送る作業にもどる。
帰りは、彼女が残した縄を登れば上に出られるだろう。
帰路を短縮できる分、もう少し奥へと探索を広げるために歩き出して。