2016/07/24 のログ
ご案内:「タナール砦」にアシュレイさんが現れました。
■アシュレイ > タナール砦を巡る攻防戦。
時刻は昼過ぎ。
先程まで魔族側が支配していた砦を王国側が取り返した所。
現在は砦内に残る魔族の残党を一人残らず掃討すべく、各部隊が各々砦の至る所を虱潰しに回っている。
たまに隠れていた魔族居たのか、剣戟の音が響くと、次いで魔族と思わしき悲鳴が轟く。
その中を指揮官連中に混じりながら歩いている娘。
魔族の捕虜の中で気に入るような者が居れば己の所で引き取ろうかと。
とはいえ、本日の戦闘は思いのほか凄惨を極めていた。
無事な捕虜など果たして見つかるであろうか。
■アシュレイ > 砦の中には最早生存者はおらず。
居ても脱出した後なのだろう。
娘は溜息をつくと、砦を後にする。
ご案内:「タナール砦」からアシュレイさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にマーラ・パーピーヤスさんが現れました。
■マーラ・パーピーヤス > 今、タナール砦は守り手が人間側であり、魔族側の攻撃を受けていた。
今回の守りはそれなりに堅い、攻めも悪いものではないのだが、幾度となく押し返されていた。
そんな中、一人の少女が戦場へと現れる。
どう見ても戦う気の欠片も見られない、そんな怯えた表情に仕草。
魔族側の指揮官らしき者は、そんな仕草を見せる少女であるにも関わらず、熱心に何かを語り掛けていた。
時に怯えさせぬように注意を払い、話を続けていた後…渋々と少女は頷く。
「あ、あの…ほ、本当にちょっとだけなのです、ちょっとだけなのですよ…?
うぅ…なんだか怖いのです…」
再突撃に備え並ぶ魔族達、その後ろに位置取り、何かを念じる少女。
胸元に手を添え、大きく広げ…タナール砦の付近一帯を覆う目に見えぬ強大な力が解放された。
それに合わせ、次々と魔族達の力は増加されるのは目に見えて分かる程、そして突撃が開始された。
一斉にタナール砦へと迫る魔族達、それに対する人間側の反撃は…なかなかその動きが見られなかった。
正確には、砦の中に居る人間という人間が、ある者は同士討ちを始め、ある者は何かに必死に耐え、苦悶の表情を浮かべていたりした。
少女の力、魔族には強化の恩恵を与え、その他の生物には強制的に欲求を高めるもの。
今回、人間に与えた欲求は、己の力を示すというものだった。
誰かに己の力を示したい、それをするにはどうすれば良いか、見せ付けたい相手を攻撃すれば良い…思考は黒く歪んでいた。
力がある者は何とかその欲求に耐えてはいるが、力の無いものから欲に支配されている。
ご案内:「タナール砦」にカレリアさんが現れました。
■カレリア > 「これは酷いですわね…」
もう何度目かも分からないタナール砦攻防戦
劣勢ではないが攻めあぐねていると聞いて少ない手勢を連れて
来てみれば…相手は砦の中で楽しく同士討ち
戦闘訓練も兼ねていたのに…と少し残念に思いつつ報告を受ける
「魔王の増援…ですの?」
魔王自身が戦力として参入した結果の惨状
面白そう…お目通りでも叶えばいいのだがと戦線に向かう
デイウォーカー2人を引き連れ魔族側の拠点へ
「楽しみですわね、力の片鱗でも理解できればいいんですが♪」
■マーラ・パーピーヤス > 「え、えっと…これで、良い…のですか?
そ、その、これ以上は、私に出来る事は…あの、ありませんですし…い、行きますですね?」
頭を下げる指揮官らしき魔族に、ぱたぱたとお礼はいいのだと必死に両手を振ってみせる。
おずおずと今度はこちらから頭を下げれば、ててっと小走りに砦の方へと駆けていった。
ちなみに、余り足は速くない。
少女が遅いから、という訳ではない。
砦へと少女が駆け寄った頃には、あれほど苦戦していたのが嘘のように簡単に勝敗を決していた。
当然だ、普段の実力以上を出す魔族達と、普段の実力をほとんど発揮出来ない人間達、その実力差は明白である。
もはや砦を支配していた人間達はほぼ全滅、残った者も撤収を余儀なくされているだろう。
遅れてきた援軍、その者達がすぐに砦へと向かおうとするならば、遅い駆け足で向かう少女が見える頃合だろうか?
どう見ても、それだけを見ると力を持った魔王には見えないが…それは仕方ない。
■カレリア > 「さて、魔王…魔王…」
あれだけ苦戦した砦がここまで簡単に…
やはり魔王の力とは人知を遥かに超えている
少しだけ悪寒を感じつつ魔王を探す
「すぐに見つけられると思ったんですが…あら?」
どうにも魔王が見つからない
魔王らしい威厳のある者…居ない…
だが、一人…以前見たことのある少女を見つける
この場に居る者の中で魔力量の異常な彼女
増援とは彼女の事だろう
「随分お久しぶりですわね、魔王様?」
彼女の元へ近づき、頭を垂れる
魔王閣下への礼儀は尽くすべきである
■マーラ・パーピーヤス > 魔王でありながら、使える力はそれほど多くはない。
大層な感知能力も持たぬ少女は、近付く存在に気付かぬまま駆け続けていた。
と、その向かう前に現れた存在に、びくりと肩を跳ね吃驚しながら足を止めた。
一度だけ見た覚えがある、まさにこのタナール砦で。
かけられる言葉に魔王様との単語と、その丁寧な口調を聞き取れば、頭を垂れるその相手に慌てたように手を振った。
「ま、まま、待って下さいなのですっ…わ、私はその、そんな、大層なものでは…その、ないので…
えっと…で、出来れば、そういうのは…その…普通に、ですね…?」
確かに自分は魔王、だけど、周りの魔族にさえ劣りそうな普段の力は自覚している。
性格もあってか、どうしてもこうやって持ち上げられるような事をされるのは大の苦手だった。
もちろん、さっきの司令官との会話もそうであったように。
出来れば気兼ねなく話し合うようにしたい、なかなか難しいのだけど、それをしようとする。
今こうした発言を見るように、その話し合うのもそう得意ではなく、言葉も足らずで理解され辛いのだが。
■カレリア > 「いえいえ、貴方様のおかげでここの砦は落ちましたのよ?
ですが…魔王様がそういうのであれば仕方ありませんわね。」
彼女の性格上あまりよそよそしく接するのはよろしくない
ただ、周りの眼もあるのであまりフランクすぎるのは良くないので程々に
「あぁ、いつまでもこれは失礼でしたわね。
ふふ…お久しぶりですわマーラ様♪」
人間側の連中にばれないようにつけていた仮面を外す
必要であっただけで自分としては鬱陶しい
■マーラ・パーピーヤス > 「あぅ…そ、それはですね、皆様の力あっての、ものなのですよ。
わ、私の力なんて、そんな…私だけでは…えっと…余り、その、意味がありませんので…
うぅ…も、申し訳ないのですっ…」
ふるふると首を振ったり、両手を振ったり、あれやこれやと忙しくジェスチャーを交えて語る。
少しの妥協を示す相手に、へにゃりと頭を下げた。
「は、はいなのです…えっと…カレリア、様?
その、お、お久しぶりなのですよ」
会ったのは結構前、仮面を外せば記憶は正しかったのだと再認識すれば、少しだけ安堵の表情。
ただ、そこまで自信がないのか、名前を呼んだ時は少しだけ不安気だったのだが。
改めて、ぺこりと頭を丁寧に下げた。
■カレリア > 「そうでしょうね。相手が居なければ…意味はありません」
なぜこんなに申し訳なさそうにしているのか
自己評価が低すぎる気がする…魔王なのになぜ?
「お久しぶりですわ。にしても、こんな場所で再会というのはあれですがね」
苦笑を浮かべる
まさか再開の場が戦場だとは思わなかった
さて…周りの眼もある、一度場所を変えたほうが良いかもしれない
「お話しもしたいですし一度場所を変えませんか?
丁度休める場所もできましたし♪」
奪ったばかりの砦を見る
■マーラ・パーピーヤス > 「そ、そうなのですよっ…」
こくこくっと頷きながら、理解して貰ったと思ったからか、一呼吸して落ち着く。
他の種族が相手ならば強い力も、同族には強化にしかならない力だ。
同族同士のいざこざにはまったくの無力、性格も災いしてこんな感じであるのだが…まだ知る由もないか。
「そ、そう…なのですね。その、あの…前も、あちらに…行こうとして、お会いしました、なのですので」
思い出しながら、ぽつりぽつりと言葉を紡ぐ。
ただ、前の時は戦いも終わり鎮まった時であり、今は真っ最中という違いはあったが。
「わ、私と…お、お話…なのです、か?
え、えと、あの、その、わ、わわっ…私なんかで、よろしければっ…」
いつもは力を利用されて去るだけの為に、誰かと話し合う機会なんてそうなかった。
いや、自分と話そうという相手もそう居なかった、たまたまなのかもしれないが。
そういうのがあってか、相手から話をしたいなんて言葉を向けられ、ちらりと見上げる。
本当?本当に?そんな何度も問いかけてくるような雰囲気を纏っていた。
■カレリア > 「ですが…いえ、これ以上は不毛ですわね」
魔王としてその力を過小評価するのなら仕方ない
分かった事も多いのでこれぐらいで切り上げるのが一番だろう
「そうですわね。それと、余り緊張なさらないでください?
魔王様なのですからもう少し堂々とした方が皆も喜びますわ。」
戦闘も終わり今は士気も高い
後の防衛線に備える意味でも魔王という印象を強めていたほうが良い
だれだって頼れる者に着いて行きたいものだ
「えぇ、折角の機会ですしお話しでも♪
迷惑えなければよかったですわ。」
強く頷き砦へ向かう
部下の二人には少し調査に出てもらおう、これも経験だ
魔王と二人きりというのは色々と邪推されるかもしれないが、自分なら大丈夫だろう
いざという時は護衛の真似事だってできる
ご案内:「タナール砦」にネスさんが現れました。
■マーラ・パーピーヤス > 「は、はい…なのです?」
続きそうな雰囲気に区切りをつける言葉、かくりと首を傾げた。
もちろん、考えていた通りに区切らなければ、いつまでも続いていたのだと言っておこう。
「あ、あぅ…わ、わ、分かったのです…!
が、頑張りますなのですよっ」
気が付けば終わっている砦の攻略、言われてみれば、と士気の高そうな雰囲気に少々戸惑った。
ぐっと意気込むように胸元で両手を握るが、どう見ても、その見た目だけで考えれば頼り甲斐のある魔王、とは見えないか。
「い、いえいえ、そ、そんな、迷惑だなんて、ないのですよっ…!?
お、お好きなだけ、その、どうぞなのです」
相手はともかく、自分は特に時間に縛られているような事はない。
部下らしき者達が居なくなれば、二人きりとなった。
二人きり、そう意識する事もないのだろうけど、どう見ても緊張している様子だ。