2016/07/11 のログ
ご案内:「タナール砦」にレティシアさんが現れました。
レティシア > (勝利は人間側にあるのか、魔族側が得たのかは判らぬが、既に静かになっている砦の戦場。
星が煌めく夜空の一角が咲裂けると、そこから、ゆらりと姿を現すフードを被った女の姿。
そのまま、ゆっくりと地面へと舞い降りると、ゆっくりと周囲を見回して――)

…静かねぇ……嗚呼、今日は一体、どちらが勝ったのかしらね…。

(周囲には、魔族や魔獣、人間と色々な死体が転がっている。
そんな血生臭い光景を目にしても、顔色一つ変えずに歩いてゆく女の足取りは、まるで公園を散歩しているかのよう。
そして、気紛れに口ずさむのは、死者の為のレクイエム。
女の低い歌声が、風に乗り、戦場へと流れてゆく――)

レティシア > (相変わらず唄を口ずさみつつ、右手を握ると、そのまま口元へと寄せる。
ふぅーっと息を吹きかけ、掌を開けば、そこから無数の瑠璃色の蝶達が生まれ。
女の使い魔とも言える、青白い光を放つ蝶達は女の周りをユラユラと飛びまわる。
瑠璃色の蝶達を従えつつ、歩いていれば、ふと足元に転がる死体が目に入った。
まだ、少年とも言えるあどけなさが残るその遺体に、女は、すぅっと菫色の瞳を細め。
小さな溜息をひとつ、零した後、再び鎮魂歌を唄いだし――。
再びゆっくりと歩きだすと、次第に砦へと辿り着き――)

レティシア > (さすがに砦の中には、人か魔族か、何等かの気配を感じ、
己の姿を見られてが面倒だとばかりに、くるっと方向転換、再び荒れた戦場を歩き出す。
暫くすれば、再び空間の裂け目を作ると、女はその中へと姿を消して――)

ご案内:「タナール砦」からレティシアさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にレイアードさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」からレイアードさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にレイアードさんが現れました。
レイアード > 絶えず人と魔が争い続ける砦。こんな殺伐とした地に、興味本位で訪れるものはそうそう居ないであろう。…例外があるとすれば、どさくさに紛れて兵士などの装飾品や金銭目当てに行う死体剥ぎなどかもしれない。……一見、武装しており騎士然としたこの青年もその一人であった。

「フン!何が騎士だ、姫騎士だ。見てみろ、この無様な姿を。こっぴどく敗北した挙句無残に犯され、命も何もかも奪われるだけの無能どもだ」

斃れた騎士たちを次々と物色し、血や死臭に満ちた戦場で執念深く金目のものを探る。男性兵士の装備をも剥ぎ、財布やアクセサリーの類がないか物色を繰り返し、なければ粗大ごみの如く乱暴に死体を蹴飛ばした。

「これは売れそうだな。腑抜けの癖して立派な武装は与えられるのか…」

魔力を秘めたアクセサリーや小物類をひたすら物色する。血、酷いと腐敗した肉片らしき汚れも付いているが、盗みや略奪を働く身の上が今更そんなものを気にするようではやっていけない。

「……これ……まだ使えるな…?……使い捨ての魔道具だろうが……」

銀色の鎖で繋がれた小さな呪符。…表裏を何度もひっくり返して注視するが……。

「……こんな腑抜けた事に現を抜かしているから負けるんだ…騎士が魔道具で淫行の趣味とはな」

レイアード > 「……」

拾い上げた呪符を手に、邪で具体的な想像が膨らむ。単なる催淫の類で済む代物ではないようだ。呪符の印は幾多の気色悪いうねりのような模様がびっしりと書かれた禍々しい文様をしている。不思議な事に、ぺらぺらの呪符はなんだか生きているようにも感じられ、青年の興味をしばらく惹いた。

「………流石に此処まで滅茶苦茶になっているとその気にもならん」

斃れた兵の中には、女も紛れている。無防備な女がいれば良心が痛む事なく進んで犯しにかかる彼ですら、凄惨な死を遂げた女兵士を目にしても何の感慨もわかず、興味を引く事はなかった。

「……生き残りの1人や2人でも居れば面白かったが、こんな負け方をする奴らに期待するだけ無駄か」

先ほど手に入れた玩具こと呪符をちらと見つめた後、乱暴に服の中へ仕舞えばまだ飽きていないのか死体剥ぎを再開する。

ご案内:「タナール砦」からレイアードさんが去りました。