2016/01/14 のログ
ご案内:「タナール砦」に魔王アスタルテさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 「そうと分かれば心配するところもないじゃろう。
さぁ、まずはどれじゃ?どれにせよ、弱い物は抜きで願うのじゃ。
酔う前に腹が限界で飲めぬ状況になるなんぞ、なりたくはないしのぅ?
ふふ…互いに楽しもうぞ?」
問題点が無くなれば、後は酒の到着だろうか?
いや、酒だけではないのだろうが、目的は今やほぼ酒である。
「うむ、もちろんなのじゃ。
別に寝ずとも膝枕でも良いのじゃぞ?あれはあれで、結構良いものじゃからのぅ」
確かに気持ちよいのは認めるが、寝る前にやったらお酒が飲めません。
微笑む相手に、にこーっと笑みで返した。
「うむ、そういえばロトがそう言っておったのじゃ。
あー…いや、話の流れはあんまり気にしなくても良いじゃろう。
ロトとの話で、お主のジュースの話題が出た、と…まぁ、そういう事じゃな」
首を捻り、不思議そうにしているアスタルテ。
まぁ、自分もはっきりとは思い出せないし、そう気にする事でも無い。
ぽんぽんと肩を叩き、笑顔で誤魔化した。
…と、ふと言葉に今度は己が首を傾げた。
「勿体無いのぅ…飲めないというのは、苦手なのか?
ともあれ、考えようによっては飲めぬお陰でジュースが出来たのならば…それはそれで、かのぅ?」
うんうんと頷き、その内にそのジュースとやらも飲んでみよう、そう考えているのであった。
「そうじゃのぅ…一言でいえば、まさに妖怪、といった感じじゃ。
今の妾を見たら、こう、なんじゃ…色々と言われてしまいそうじゃのぅ…
むむむ…どうせまた人間の都合じゃろう?まったく、困ったものじゃ」
妖怪や己に関わる者以外を獲物や玩具としか思ってないのだろう、その姿を思い出す。
己に向けられた温もりと、他人に向ける冷たさ、その温度差をよく知っている。
そして、ミレー族に関しては…まぁ、うん、多分そんな感じだと適当に考えた。
「ふふ…そうじゃろう、やはりそうであるじゃろうな?」
納得された。うん、あれだ…その辺りやはり似たもの同士だった。
「じゃろうな。まぁ、覚悟と…油断無ければそれなりにやれるものじゃろう。
この地には、まだまだ色々とありそうじゃからのぅ?」
そう、己がやれる事は結構多い。当然、知らない事も多い。
どうやっていくか、どうなっていくか…それはまだまだ分からない。
「ふふ…そうじゃな、とはいえ頼り切るのも妾の性に合わぬ。
持ちつ持たれつ、妾も同じものじゃろう」
それは当然、己も個人的に言えばアスタルテの味方である。
だからこそ、もしアスタルテが己を何かで頼るならば、同じように力を貸すだろう。
まぁ…ただ、果たしてこちらから何か出来る事があるかどうかは、別なのだが。
「あれなのじゃ…それが苦手なのじゃ。
妾はあんまりそう、大っぴらに…何じゃ…えーっと…褒められたり、のぅ?
確かに、あの誤解が解けたのは良かったのじゃが…」
ティルヒアの件については…そう触れないようにし、心の奥にしまっておく。
だが、この…あの時の演説とやらを、真正面から突かれるのが非常に辛い。
心が痛むとか、そういうのではなく、少女にとって別の意味で羞恥プレイみたいなものである。
後悔しても後悔し足りない、こう、大袈裟に頭を抱えたりして。
■魔王アスタルテ > 『無論だぜ!
《冥嶺酒造》産のとっておきを飲ませてやらぁ! 楽しみにしてな。
そうは言ってもタマモよ。もちろん、酒だけじゃねぇぞ。
宴は毎回、我が《魔王軍》の優秀なシェフ達により作られた、魔族の国産の美味しい料理も待ってるんだぜ』
(お酒は既に、このタナール砦の食料倉庫に保管してある。
前もって《冥嶺酒造》から注文していたところを見るに、アスタルテは元々宴をやる気が満々だった事がうかがえる。
そして、宴と言えば料理。
魔族のシェフによる妥協のない自慢の料理が大広間に並ぶ事になる。
なんにしても、アスタルテの指示で現在も宴の準備が進みつつある)
『それではタマモちゃん、今日は私の膝枕で寝てみる?
私もタマモちゃんの寝顔を見て、一晩過ごしたいわ』
(タマモの説明を聞けば、アスタルテは納得したかのように首を頷いてみせる)
「そうだねー、ちょっと苦手かな。
普通の大人のようには、お酒を楽しむ事ができないの」
(幼女の身体は、味覚にも当てはまる)
「あははー♪ そうかもだねー。ロトちゃんの機転のたわものだね~」
(魔王はにこりと笑ってみせる)
「タマモちゃんもかなり妖怪らしく見えるけど、お母さんはさらにそれを極めているんだね。
色々言われてしまうという事は、お母さんはけっこー厳しい妖狐だったの?」
(だけど、娘に色々と言うのは、娘が心配だとも解釈できる)
「あははー。タマモちゃんのお察しの通りだね~。
今やマグメール王国は人間の国だからね。やっぱり、人間の影響力が大きいよ」
(だが、マグメールのもともとの民族はミレー族だった。
時代が変わり、ナルラートが王になれば偽なる神が信仰されるようになる。
そしてアイオーンを信仰し、かつては《神の声》が聞こえるとされたミレー族は差別される事になる。
ちょっと複雑な、人間の都合だ。
ミレー族は金なんぞではなく、愛して可愛がってペットにする。
タマモとアスタルテは意気投合した)
「そうは言ってもミレー族は、王都だとやっぱり奴隷として見かける事も多いかな。
過酷な環境で頑張るミレー族ちゃんも多いけどね」
「そうだねー。
この世界は、とっても広いからね。
オリアーブ島やマグメール王国だけじゃない。
王都の北西には、周辺諸国が広がっているし、タナール砦の向こうにある山を越えれば魔族の国がある。
この広い世界を眺めながら、タマモちゃんがこれからどうしていくかもじっくり考えられる時間もあるね」
(そう言って、アスタルテはタマモに柔らかく微笑んでみせる)
「あははー♪ タマモちゃんらしいね~。
それじゃあ、あたしが困った時はタマモちゃんを頼る事にするよ。
タマモちゃんなら、安心して頼めるからね」
(持ちつ持たれつの言葉の通り、アスタルテはタマモにそう返す。
安心して何かを任せられるタマモなのだから、凄く心強いものだ。
タマモじゃ大袈裟に頭を抱えている。
うーん……この話は、やっぱりあまり触れない方がいいかな?)
「そっかぁ。
その……ごめんね。あたしがちょっと不躾だったよ」
(タマモが嫌がっているようなので、
アスタルテは申し訳なさそうに頭を下げて、丁寧に謝罪する。
触れられたくない事は、誰でも一つや二つあるものだ。
だが、あの時のタマモがかっこよかったとか、すっきりしたというのもまた事実であり、
アスタルテの口からそれを伝えたかった)
■タマモ > 「よし、ではそれでいこうではないか。
そうじゃな、ではその美味しい料理とやらも頂かねばのぅ?
酒が入る程度にじゃぞ?あんまり大量じゃと酒が入らんから困るのじゃ。」
美味しい料理と聞いて、酒へと傾いていた思考がちょっと料理に傾いた。
とはいえ、お腹一杯で酒飲めません。では話にならない。
程ほどにで頼んでおく、程ほどにで、だ。
「………一つ聞くが、膝枕をしてお主は寝れるのか?
膝枕をすれば妾は見れるじゃろうが、している方は寝れぬ気がしないでもないのじゃ」
とはいえ、した立場になった事は一度もないのだが。
単に膝に頭を乗せた状態だと寝難いだろうな、と思ったからなだけである。
「やはり、身形がそうであると、酒もそうなるのかのぅ…
残念じゃ、非常に残念なのじゃ。とはいえ、無理なものは無理なんじゃから仕方ないじゃろうな?」
カクテルとやらはどうなのだろう?ジュースみたいに飲めないだろうか?
そうは考えるも、そもそもアルコール自体が駄目なら意味なかった。
「原材料が同じなんじゃろうか?ふむ…なかなかに考えたものなのじゃ」
その辺りはあれか、造り手でないと理解出来ないものだろう。
自分なんて、その辺りの事はさっぱりである。
「育ち自体が違うんじゃろう。母様は里で育ったと聞いたが、妾は人間と共に生きておったからのぅ。
うむ、妾に厳しいという訳では無いが…人間の扱いに関しては、厳しいどころの話ではなかったのじゃ」
前の世代には今のような環境は無かった。その違いが、母と子の差を生み出したのだろう。
ゆえに、人間と接点がほぼ無い母と、多かった自分の差はかなり大きい。
「いつの世も、どこの地も、人間は人間じゃな…大きな変わりは無いのじゃ」
己が一番、他は…少女はその考えをあからさまにする者がとても嫌いだった。
特に自身には力は無い癖に、数の多さで力押し。無理やりに色々と好き放題するからだ。
ミレー族とやらの扱いも…多分、それが該当するのだろうと、大方の予想はつけていた。
「奴隷か…うーむ…」
そんな環境で健気に生きる、それ自体は良いとは思う。
が、その環境は人為的に作り出されたもの…それは気に入らなかった。
小さく唸りながら、難しそうな表情を浮かべている。
「お、おぉ…なんと、予想以上に広い世界なのじゃな。
その場所も見てみたいものじゃが…それはそれ、いずれの話じゃのぅ」
…そのいずれ、がいつくるのかは分からない。
そもそも、この国の周辺だけでも色々と苦労させられそうであるのだから。
笑顔には、こう、にこーっといつも通りに返すのであった。
「ふふんっ、もちろんじゃ。何かあれば任せるが良い。
………妾に分かる範囲でのぅ?」
うん、なんでも任せろ、と言えないのがちょっと物悲しい。
「い、いや、良いのじゃ。気に病むような事でもないからのぅ?
ともあれ…そうじゃな、うむ、この話に関してはここまでなのじゃ」
逆に謝らせた事に悪いと思ったか、両手をぱたぱた振ってそれを止める。
そこまでされるような事でもないからだ。
ティルヒアとアスタルテの事を聞いていればこそ、どう思っているかは理解出来る。
その話を出されたくないのは、ただの己の我が侭なのだから。