2016/01/15 のログ
魔王アスタルテ > 『よしきたっ!
 “魔王陛下が嗜む酒”“酒の中の帝王”と呼ばれている絶品の酒も確か用意してるはずだぜ』
(ブルートに続き、アスタルテも笑顔で述べる)
「あたしもけっこー小食な方だからねー。
 食事量は程よくだね~」
(ちなみにアスタルテがどれ程小食かと言えば、その外見通りのお子様が食べる大体平均的な量程である)
「心配はいらないわ。
 私は一晩ぐらい寝なくても普通に問題ないわ。
 そんな軟弱な身体には出来ていないのよ」
(にっこりと笑うスライミー。
 というより、魔王も四天王も、たかだか一日や数日程度寝なくても別に何も問題ない。
 無論、寝る時は寝るけどね)

「そうなんだよねー。
 まあ、こう例えちゃうのはあたしとしてはすっごく不本意だけどね、
 子供にお酒を与えたらいけないぐらいに考えていてよー」
(冗談交じりに苦笑い。
 何気に、アスタルテは背が低かったり、胸がなかったりといった事がコンプレックスだ。
 さらに子供のようにお酒が飲めなかったり、小食だったりするものだから、不本意ながら余計にそれが際立ってしまう)
「あたしもお酒造りには精通していないから、詳しくは分からないんだけどね。
 やっぱり、何らかの職人技なのかな」
(さらにロトは、肥沃な土地たる『暴食』領にも農園を広げるとの事だ。
 あの魔族の国の生命線とも言える領土で畑をつくるのだから、良い実が育ってお酒もより美味しくなる事だろう。
 『暴食』領の食物は、我が《魔王軍》も大きくお世話になっている。

 タマモの説明に、アスタルテは一度大きく頷く)
「そっかぁ。お母さんは、タマモちゃんと違ってあまり人間とは関わってこなかったんだね。
 それはまた、タマモちゃんのお母さんが人間にどんな扱いをしていたか気になるところだね」
(親子で全く違った環境で育つ。
 それは、きっとよくある事だ。
 例えば、戦争を体験し戦争の恐怖を知る親が生んだ子が平和しか知らないなんて事はままある)
「あははー♪ タマモちゃんもまた、随分と人間に対して毒を吐くよねー」
(アスタルテは、好ましげににこりと笑った。
 己が一番。見方を変えれば、己を一番にしか見れない程余裕の欠片もない生物なのだから、
 それはそれで結構微笑ましいとも解釈できる。
 もっとも、その“己が一番”といった部分がたち悪く迷惑な形で現れる事の方が多いだろうけど。
 結局のところ、数で押すのも彼等には力がないからなのだ。
 しかも数を揃えても、今のマグメール王国を見れば分かる通り、その意思はばらばらだ。
 ただ、ちゃんと統率する能力さえあれば、数を揃えて勢力を拡大するのはそう悪いわけではない、というのがアスタルテの見解。
 同じ種で群れるのは、その種族を繫栄させる手段としてはごく当たり前なのだから。
 難しい表情で小さく唸るタマモに、アスタルテは口を開く)
「複雑な気持ちなのは分かるよ。
 あたしも、今の王都の環境で何も思わないなんて事はないかな。
 だけど結局のところ、人間の社会だという事なんだよね。
 だから魔族は、魔族のやり方でしか手出しが出来ないの」
(魔族のやり方……つまり侵略である。それが魔族としての筋を通したやり方だ。
 もちろん、人間なんぞを救うためだとかそんな押しつけがましいくだらぬ善行など考えていない。結局のところ、侵略というのも魔族の国に有益だから行うのだ。
 魔族の国にある魔王軍領の主都《万魔殿》は、人間やミレー族が魔族と一緒に暮らしていながらも、差別と言わる行為はほとんどされておらず普通に暮らしている。
 王都も、あんな都市に近づけたらいいな……とは思うものの、やはり理想論だ)

「タマモちゃんは、急ぐでもないんだよね?
 なら時間が許す限り、じっくりこの世界を堪能すればいいと思うよ。
 あたしは地理とかはけっこー詳しいから、案内ぐらいは出来るかな」
(気が遠くなる程永くこの世界に暮らしていれば、自然と地理や歴史には詳しくなるものだ。
 特にアスタルテは、各地に散らばる魔族の統率なんかでよく遠出をしている)
「それじゃあ早速、頼み事だよ~。
 今日の宴で《魔導カラオケセット》なる魔導機械を扱って、みんなで歌唱もするから、
 タマモちゃんも何か持ち歌一つ、披露してよ~」
(おそらくタマモが出来るであろう範囲で、早速頼み事をする。
 そして拒否権はない、と僅かに魔王のカリスマを滲ませた。

 ティルヒア動乱でタマモが演説をしたという話はここまでという事なので、
 アスタルテはそれ以上何を言う事もなかった)

ご案内:「タナール砦」からタマモさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」から魔王アスタルテさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」に魔王アスタルテさんが現れました。
魔王アスタルテ > 【続くよ~】
ご案内:「タナール砦」から魔王アスタルテさんが去りました。