2015/11/22 のログ
ご案内:「タナール砦」にアーヴァインさんが現れました。
■アーヴァイン > (砦の深夜、攻め込んでくる敵もないが警備を絶やすわけにはいかない。戦いで壊れた砦の修繕、新たに用意された生け贄という名の新兵の鍛錬、警備……戦場での立て直しになる仕事をこなし続けていた。心の中で、すべき事を決めた。あとは詰将棋の様に1つずつ終わらせていくだけ、この何気ない仕事もそうだ。見張り塔から何も言わず外の景色を眺め、変化がないかと見張っていた)
……あぁ、それでいい。みっちり扱いてやってくれ、俺たちの仕事の質の証拠になる。
(見張り塔に、明日の訓練スケジュールの相談と部下がやってくる。静かに耳を傾け、何度頷いた。何時もよりも過密気味だったスケジュールに、不安そうにしている部下の表情を見やれば苦笑いを零す)
明日か明後日か、もしかしたら今直ぐかも知れない。戦いになった時、生き残れるかは訓練の質によって異なる、規則通り剣を振ればいいわけじゃないのは知っているだろう? あまり余裕はないと見ていたほうがいい、だからきついと思うが、急ぎで頼む。
(そういうことならと頷いた部下は塔から降りていく。弟のせいかはどうだろうか、一人手負いにしただけでも十分だが…出来ればあと二人は欲しい。一人物思いにふけりながらも、見張りの仕事を続ける)
■アーヴァイン > (ティルヒアの情勢は現地にいる別の仲間から、逐一情報を送ってもらっている。どちらが勝つにしろ、都や街、村に戦火が広がる可能性は十分あるという事だった。逃げるための護衛、その需要が大きくなり、現地の仲間では仕事を捌ききれなくなりそうなほどだとか。もっと大掛かりな仕事も必要になるかもしれない、真っ暗な世界を眺めながら、この世界の先を…自分が願った未来の道筋を考える)
……レティと向こうで合うかもしれないな
(直ぐ戻ると言っていたが、寧ろ自分が戻ってこれなくなりそうだという皮肉に、苦笑いが溢れる。別の部下が再びやってくる、交代の時間…なのだが、男にはまだ仕事があった。塔を降り、倉庫へと向かっていく)
■アーヴァイン > (装備品などが収められた倉庫、そこで訓練中の新兵に支給された装備品を確かめていく。軽装の防具に盾と剣、だがどれもこれも荒い作りで、数だけ揃えられた粗悪品ばかりだ。どうせここの兵士は死ぬと思われているのだろう、自分が戦う中、権力ばかりの司令官が逃げ出した夜を思い出す)
手入れ用の道具を運ばせてくれ、元の悪さは俺と他の奴で対処しておく。
(処置を施せばどうにか使えるであろう。装備品の状態を確かめると、物資の搬入を命じる。どうせ死ぬと思っている輩に、装備を大事にする道具なんぞ準備していないだろう。地下室へと装備品を部下とともに運んでいく)
■アーヴァイン > (こんな深夜に金属音で睡眠妨害も酷だと、少しだけ気遣い、地下室へと運び込まれた装備。防具を分解し、金具や革紐の作り、体へフィットさせるカーブラインなどを丁寧に仕上げ直す、地道な作業が始まる。流れ作業で分担し、防具が少しでも長く効果を発揮できるように、作業をすすめる。担当した新兵はかなりの数だ、慣れた男達が数人がかりで始めても、結構な手間である)
剣も酷いものだな。
(部下も全くだと呆れたように頷く。柄と芯が密着していなかったり、そもそも歪んでいたり、曲がっていたり。他の熟練していた兵士達の支給品とは大違いだ。安物にするにしても、せめて使えるものにしてほしいものだと、ため息を零しながら作業は続く)
■アーヴァイン > (防具の修繕を終えると、今度は剣の修繕に入る。最早刀身自体が異常な個体はこちらでもどうしようもない、幸い数も少なかったのもあり、予備の装備品として運び込んでいた槍を渡しておくことに。剣の分解もなれた男達ならば些末な作業ではあるが、数の多さには頭が馬鹿になりそうな気分である)
■アーヴァイン > (作業を終えると、再び装備品を倉庫へと搬入し直す。分かりやすいように装備品にちょっとした印を入れておくのだが、これは後になってこそ効果がわかる仕掛け)
ご苦労様、休むとしよう。……あぁ、君はそうだったな。
(解散となるも、部下の一人はまだ眠れない。明日の食事の準備をしなければならないからだ。こうも入れ替わりが早い場所だと、簡素なものしか口にできないが、こうして戦える要員の中に給仕技術がある者がいれば、食事にも困ることはない。食事は人を動かす大切な要素、軽んじる訳にはいかない)
じゃあまた、朝には俺は離れるが後は頼む。
(こうして派遣人材達の仕事は終わった。その数日後、魔族との戦闘が起きた時だが…生き残った新兵の殆どは印のついた装備を持つ者、つまり彼らの指導を受けた者たちだ。生き残る戦いかたの技術、歩が金に成るように、その動きは一歩ずつだ。チェーンブレイカーの名をじわりじわりと軍へ染みこませるような、瑣末な仕事はこれからも続く)
ご案内:「タナール砦」からアーヴァインさんが去りました。