2015/11/18 のログ
ご案内:「タナール砦」にマーラ・パーピーヤスさんが現れました。
マーラ・パーピーヤス > そびえ立つタナール砦、それを遠目に眺める少女が1人。
魔族の国を目指していた少女はやっと目的の場所へと辿り着いたのだ。

「や、やっとついたのです…!」

どこかぱぁっと輝くような笑顔、珍しい。
結局、街道を沿って歩いていたら港湾都市に着いてしまったのだ。
どうやら分かれ道の選択を間違えたらしい。
その後、それを知れば慌ててまた道を戻り、ここまで来た訳である。

もう見える距離だ、もうちょっと歩けば砦、そこを抜ければ魔族の国である。
さすがに結構な距離を歩いて来たからか、手近にあるちょっと大きめな岩に腰を下ろし、休憩をする事に。

マーラ・パーピーヤス > 岩に腰をかけたまま、少女は空を見上げる。
今まさに光り輝く少女のような晴々とした…否、雨雲に覆われた薄暗い天気だった。

「あ、あれあれ?出た時にはあんなに晴れてたのですよ?
このままではそのうち雨がざーっと…」

そんな事を呟いていたからなのか、ぽつり、ぽつりと水滴が地面に落ちる。
どうやら雨が降ってきそうな感じだ?

「ま、まままま、待って下さいなのですよ!?
わ、私、まだこんな場所なのですよ!?
もうちょっと、もうちょっと待ってなのですーっ」

ぴょこんっと岩から降りると、慌てた様子でぱたぱたっと砦へと駆けていった。
まだ砦をどちらが占領しているのか分からないというのに。

ご案内:「タナール砦」にカレリアさんが現れました。
カレリア > 少女が砦に到達して暫くした後…砦の中根静寂が唐突に打ち壊される

「うっしゃぁぁぁ!!野郎共、金目の物血眼で探せやぁ!!」

絵に描いたような荒くれ者、そんな集団が砦の扉を打ち破り砦内に侵入してくる
数は12…山賊が可愛く映るほどに血気盛んで今にも暴れだしそうなそんな者達
そしてそんな荒くれ者には似つかわしくない少女が一人…

「五月蠅いですわね…暴れるのは構いませんが貴重品は壊さないでくださいね」

呆れ半分に漏らしながら男たちの後方から紫髪の少女が砦の中へ入ってくる
妙な組み合わせだがどうやら男達は少女に従っているらしい…今の所は

マーラ・パーピーヤス > やっと到着した砦、どうやら今はどちらでもなかった。
恐る恐るといった感じに扉を抜け、こっそりと中へと続く廊下を歩いて行く。
…と、いきなり砦内に響いた破壊音、当然少女はびくーっと肩を跳ねて吃驚しているだろう。

「な、ななっ…な、何事なのですかっ…!?」

音に続いて響き渡るのは男性の声。
声の感じから…なんだかあんまりよろしくなさそうな感じを受けるかもしれない…かもしれない、というか受けた。
ついいつもの癖で、その小さな体を近くの開きかけていた扉の中へと滑り込ませ、ぱたりと扉を閉じる。
…中はどうやら休憩する場所か何からしい、棚やテーブルやソファーが並べられている。

扉に身を寄せ、耳を澄ませる。
どうやら結構な人数が居るらしい、見付かると面倒かもしれない、来ない事を祈りつつどこか隠れる場所を探して。

カレリア > 「無い!無い!!お宝ちゃぁぁぁん!!!!」

ドガ!ゴシャ!と何かが倒れたり壊れる音が響いてくる
金銀財宝等あるはずもない砦に何を期待しているのか、男達は叫びながら部屋の一つ一つをしらみつぶしに探していく

「だから暴れすぎないでくださいと言っていますのに…」

そこに加わる少女の声完全に男達に呆れている
男達は男達で特別報酬…この砦で見つけた財宝とやらを文字通り血眼で探す

「あぁ?なんかここの扉だけあかねぇぞ…」

そうこうするうちに男の一人が扉に手をかける
砦の開かずの扉…そんなものを見つければ男達は我先にと殺到するわけで

「おらぁ!!さっさと開けろぉ!!」

殴る蹴るタックルの応酬で少女のいる部屋の扉を必死に開けようとする

マーラ・パーピーヤス > 砦に響く男性達の声、当然、部屋に隠れている少女にも聞こえている。
徐々にその破壊音が近付いてこれば、自分の隠れている部屋の前についに辿り着く。
そして、開かない扉に集まってきているのは音で簡単に理解出来るだろう。

「あわ、わわっ…ど、どどど、どうするですか?
どうすれば…え、えとえと…」

結構頑丈な扉だ、簡単には開きはしない。
それでも限界はきっとくるだろう、少女はどうするか考える。

確か、この男性達は金目の物を探していたはず。
つまりは物欲…考えて、考えて…あんまりやりたくはないのだけど、仕方ない。

少女は意識する、物欲…それが広がっていくのを強く、意識する。
と、ふわっと音も無く、風も無く、何かが広がっていく感覚…それが少女を中心に一気に広がっていく。
その感覚に巻き込まれた、扉の向こうに居るだろう男性達…そして少女。
その瞬間から、非常に強い物欲に苛まれ始めた。
そして、その物欲に苛まれれば、そこから更に別の思考が頭をもたげる。
近くにある手短に金になる物、例えば他人の持ち物。
それを手に入れる為には他人が居ては邪魔、それが邪魔ならばどうするか…排除する。
強靭な精神力が無い者ばかりであるならば、各々が持つ金目の物を狙い殺し合いが始まるやもしれない。
ただ、半分が魔族に近い少女が居た。
その相手には逆に負の干渉がどう働くのか、魔の方が強いのならば、その影響で少女の能力が増してしまうかもしれない。

カレリア >  「はぁ…はぁ…開かねぇ……がっ!!??」

扉に一番近かった男、その男のせに深々とナイフが突き刺さる
正確に心臓をとらえた殺すための刺突
それがいま男の仲間によって放たれた

「へへ、へへへ…おめえが一番乗りして全部ひとり占めするきなんだろぉ?
……させっかよぉ糞がぁぁ!!」

一番に暴れだしたのはもっとも欲深かった男、それにあてられたのか数秒も持たずに男達はお互いに殺しあうというスプラッタな光景を展開

「…もういいですわ、皆様お疲れさまです。」

しなかった
強い魔力反応と同時に壁を突き破るいくつもの槍型の魔力
魔法や魔術ではなく魔力をそのまま固めて突き刺したといったのが正しいそれが男達を貫き全員が動かぬ肉塊となった

「元々欲深い連中でしたが、いきなり発狂と言うのも…おかしいですわね?」

扉に近付いていき、スカートをたくし上げ…蹴破る!
魔力強化された脚力が男達の拳を上回った結果の光景

マーラ・パーピーヤス > 扉の向こうから聞こえる声、その雰囲気が一変する。
部屋の中の少女が想像したのは、まさに扉の向こうで中にあると思われる宝を我が物にと殺しあう光景。
そして、終わったその後には欲が満たされ1人生き残る男性…後は、その魂を。
そのはずなのに、一気に静まり返ってしまった。

「あ…あ、あれ…?」

不思議そうに首を傾げる少女、何があったのだろう…そう思い、ゆっくり、ゆっくりと扉へと近付いていき…
そこで目の前で扉は蹴破られ、砕け散っていった。

「は、はわわわぁっ!?」

二度目。びくーっとまた肩を跳ねさせてしまえば、ぺたんっ、とその場で尻餅をついてしまった。

カレリア > 「…あら、可愛らしいお嬢さん。こんな所で一体何を?」

見下ろす視線は警戒一色
壁を突き破った槍に触れ魔力を再吸収し次に備える
先程の男達の発狂十中八九この少女が何かしたのだろう。そう本能的に理解する

「ここは現在魔族が所有している訳では無かった筈ですが…貴方、人間ではないですわよね?」

滲む様な笑顔を浮かべる
弱みを見せないようしかし警戒されすぎないよう…

マーラ・パーピーヤス > 尻餅をついている少女、見上げれば、見た目は今の自分に近いだろう少女が見えた。

「あ、あのあの…私はここをただ通り過ぎようと思ってただなのです。
そしたら、えと、大きな音がして…つい、なのですよ」

見下ろす視線はどう見ても警戒されてる感じか。
それはそうだ、ついさっき自分の力を広げたばかりなのだから、それは感じているだろう。
…でもおかしい、この少女も力を受けているはずなのに、平然としている?

「え、えと、あの…そ、そうなのですか?
その、それは知らなくってですね…で、でも、ただ通れれば良かったのです」

実際に、今どちらが占領しているのかなんて知らなかった。
ただここを通れれば良かった。
それは事実だ。
正直にそれは伝えながら、疑問は押し込む。
相手から見れば、警戒よりも怯えが見える少女の姿と見えるだろう。

カレリア > 「つい、精神操作で殺し合わせたんですね?」

相手は怯える少女に見えるが警戒は死を招く
今までそうやって死んでいった冒険者を何度も見てきた

「…ですが、通り際に脅かしてしまったようですわね?
申し訳ありませんわ♪」

そう謝罪する
たとえ相手が魔族でも女性なら礼儀を払う
そしてカレリアに力が及ばなく見えている理由…

「ごみ掃除もできましたので私からは特に報復行動に出ようなどという気はありませんわ♪」

ニコリと微笑む
男が居ないこの砦の中でカレリアの欲望…<<男の殺戮>>は満たされない
0をどれだけ増やそうと0のまま、他の欲望が湧かない限り精神支配は受けないだろう