2015/11/03 のログ
ご案内:「タナール砦」にレティシアさんが現れました。
■レティシア > (今宵の勝敗は既に決したらしい。魔族や人間の無数の遺体が折り重なるように放置されている戦場は、静かな空気に包まれていて。時折、血なまぐさい風が、ビュゥっと吹き抜けてゆく。不意に夜空に幾つもの蝶が現れ、それが直ぐに霧散した後に姿を現す、マント姿の女。本日は魔族の物となった砦の傍まで飛ぶと、砦の上部の塀へと腰を下ろす。両脚を宙に投げ出すように座りつつ、ゆるっと周囲を見回していて)
■レティシア > …よくまぁ、毎日毎日、飽きもせず……まるで子供の玩具の取り合い…(深く被ったフードを脱いで、フルっと頭を振れば、銀の巻き毛が揺れる。眼下の光景は、魔族の目には夜の闇も関係なく、鮮明に見てとれる。既に動いている者はおらず、勝利した魔族達は砦の中で祝勝でも上げているのだろう。女は溜息を一つ、つけば、ポツリと呟きを漏らした。今日も多くの血が流れたのであろう、周囲には血液特有の鉄の匂いが、そこはかとなく漂っていて。軽い酩酊感を覚えると、額を指先で抑えつつ) ……今日は、さすがに…っ…。(酒では酔わぬが、血には酔うらしい魔族の女。ふぅっと吐息も一つ、零し)
ご案内:「タナール砦」にオルヴァ・フォンロークさんが現れました。
■オルヴァ・フォンローク > (――唐突に目覚めた。死体の山からもぞもぞ這い出る。
ん、剣を振りすぎて眠ってしまったのかゆっくりと立ち上がる。)
ああ、体中が痛い。これは……負けたのか?。
いやはや、味方は全滅したのか。
(死体を見渡し、死体から装備を剥ぎ取る。少々たってから周囲を警戒する。誰かいるのか、…見張りか)
■レティシア > …ん?
(ふいに視界の隅に、何かが動いたような気もすれば、菫色の瞳を細めて、そちらを見やる。死体の山から長身の人影が立ち上がり、何やらやっている様子に首を傾げると、女はその場から立ち上がり。そのまま、ストンっと身体を落下させる。警戒している男より、3、4メートル程の距離をあけて降り立って)
…お前、命が惜しかったら、直ぐにここから、去りなさいな。
(戦場に不釣り合いな女の艶やかな声が夜の闇に響く)
■オルヴァ・フォンローク > (高位魔族か…。
あまり一対一で相手をしたくないんですがね。
月明かりでも有れば金髪が輝いて見えるだろう偉丈夫がゆっくりと剣を構える。)
ふむ、命ですか。
それは惜しいがここで何もせずに退くのも恥でしょう。
貴女でも下せばここで散った者の手向けにはなる
(じりじりと間会いを詰める。しかしどこか精彩をかく。
疲れているのだ、殿をつとめ精魂はてるまで剣を振ったのだ。)
そうは思いませんか?
■レティシア > (相手から返ってきた言葉に、女の眉間に皺が寄る。
己の命でも取るという相手。しかし、その満身創痍の相手の姿に、
女はヤレヤレと言ったふうに、大袈裟に肩を竦ませてみせて)
えぇ、思わないわ。
勘違いしてもらっては困るのだけど、あたしはこの戦いには無関係よ?
戦に無関係な者を、誇り高い騎士様は斬ると仰って?
(間合いを詰めてくる相手に対して、女はその場に佇んだまま、菫色の瞳を細めて、その様子を見つめていて)
■オルヴァ・フォンローク > ……ほう。
(それは気合か、それとも執念か。
無関係と称するこの目の前の魔族に圧を発する。)
貴様はこれまで王国人間をもて遊び、食い殺してはないと?
笑止、ここで散った者達は皆、強大な魔族に立ち向かった勇者達だ。
(女を睨みつける。疲れはとんだ、私は誰だ?そうオルヴァ・フォンロークなのだ。騎士の前に魂が腐る。)
魔族の女よ、此度の戦では関係なかろうと斬る。
■レティシア > (男から発せられる気迫を感じても、女はどこ吹く風。
否、女の表情はひんやりと低下する…それは、どこか相手を嘲るようなそれにも見えていて)
…そうねぇ…だって、あたしは獲物を殺さないもの。
勇者?
(相手の口上に、女は唇に指先を添えて、クスリと笑う。
そのまま、可笑し気にクスクスと笑いながら)
お前、皆が皆、自ら望んで、この戦場に来たとでもいうの?
…本当は巻き込まれだけ……仕方なく、ここに連れられてきた者もいるでしょうに…
それは、お前達みたいな大義名分を持つ連中にも、
勇者とやらの死の責任があると言うのではなくて?
第一、あたしを斬った所で、ここにいる者達は生き返らない…
それは、坊やの自己満足でしょうに……。
■オルヴァ・フォンローク > 自己満足?、そんなこと知ったことか
巻き込まれた?、そんなこと知っている。そこから足掻けば良いのだ。
(意志の力で身体を押さえつける。
獲物を殺さないという言葉に驚き、笑う魔族は人でいえば変態なのかと思った)
生まれた時から他を抜ける生物にその苦悩が解ってたまるか
…――くっ
私は弱さ罪だと思っている、だからそこからどうゆう理由であれ足掻く事は逃げるより勇敢だ。
(こいつ変態か…と思ったら痛みがぶり返した様に剣を地にさし休む)
だいたい獲物を殺さない、弄ぶことはするのでしょう?
■レティシア > ――足掻けばよい?弱さは罪?
そんな物、お前個人の思想の押し付けじゃなくって?
これだから、脳ミソまで筋肉の上官を持った、下の者達は可哀想だわねぇ…。
(目の前の男の言葉に、相変わらず女は嘲るような言葉を口にし。
死体の山となっている兵士達に哀れみの表情さえ浮かべる。
相手が己を変態等と思っているなんて、露知らず。
先程、回復したかのよに立ち上がった相手が、剣を下ろしてしまえば、
「あらあら」という風な声をあげて)
…弄ぶというのは、どういう風な事を言うのかしら?
あたしは、ただ夢を見せて差し上げるだけよ。
それも極上の夢……甘くて気持ちの良い……。
(にっこりと相手へと笑いかければ、女の身体はふわりと宙に浮く)
…あたしが求める獲物はここにはいないようだから、もう行くわ…。
■オルヴァ・フォンローク > 思想のぶつかり合いなんぞ人間の人間足らしめる部分だよ
たんに他より私が強く、道を行く過程で踏み砕いてしまったに過ぎん
(気迫を取り戻し魔族を見据え、力強く言う。)
ならば、だからこそ砕いて進んだ分だけ戻ることは許されない。
どだい貴様の極上の夢とやらもどんなに喜ばれたとこで思想の押し付けだろうに……
(魔族を見上げる。この構図が原因の一つだと再認する。)
人が魔族を隣人とするには力が足りなさ過ぎる、だから私は他者を踏みにじってでもここにいるのだよ、変……魔族の女
(去り行く魔族を見送る)
■レティシア > おバカさん。思想のぶつかり合いとは、同じ立場の者同士で成り立つもの。
お前の場合は、自分より下の者達への押し付けではなくって?
(空中で姿を消そうとした所で、女の片眉がひくりと上がる。
小さく首を傾げつつ)
あたしは思想の押し付けなんてしないわ。
色々な考え方があって当然…あたしは只の傍観者だもの…
あたしの場合は押し付けと言うより…そうね、快楽の交換…といった所かしらねぇ……
(笑いながら、更に上昇すれば、男を見下ろし…その姿は直ぐに闇へと溶けてゆく。
女の最後の言葉で、もしかしたら、変態疑惑を更に濃厚にしてしまったかもしれないが。
当の女はそんな事は露知らず……)
ご案内:「タナール砦」からレティシアさんが去りました。
■オルヴァ・フォンローク > 立場が違う?そんな人間の様なことを言うとは変態め。
傍観者などと一番罪深い
(姿を消した魔族に向けてそう言い放つ。
死体どもに向けて自身への呪いの様に言葉を送る)
ふん……立場に拘るのも弱さだ。笑わせますね。
そこで認め泣いて許しをこえと?器が無いから誰かに託せと?
強者の義務とは逃げない事。
道のりは遠く困難だが私が弱者を希望に変えよう
お前達は無駄ではなかったのだと。
(そういって身体をひきずり去っていった)
ご案内:「タナール砦」からオルヴァ・フォンロークさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にスヴェンさんが現れました。
■スヴェン > 払暁の砦に煙が上がる
最前線の砦では主が変わった事を知らすように歓声が木霊する
何度も繰り返され、これからも繰り返されるであろう風景を何の感慨もなく見上げた
城壁の傍を部下二名を伴い、生き残りの「後始末」をしながら壁沿いを歩く
「捕虜は武装解除させて、城門の前に集めておけ。
後発の正規軍本隊に引き渡す。手向かう奴は遠慮はいらん、殺せ」
淡々と後処理を指示しながら死んだフリをする兵士に向けて槍を突き刺す
「上等な服を着てる奴は轡でも噛ませて、馬車に押し込んでおけ…身代金を引っ張れるかもしれない」
こんなもんか、と砦の周囲の後始末を済ませれば、部下二人は数名を引き連れて銘々が指示された仕事にかかる
■スヴェン > 昨晩、正規軍先鋒の一角として行軍した
夜間行軍に慣れぬのか正規軍が遅れだすと見切りをつけて
自分の部隊を率いて先行し、そのまま城壁に取り付いた
劣勢であった
序盤の劣勢に此方も一時、城壁から引こうかと思ったタイミングで正規軍先鋒が合流し、
敵司令官が偶然、不在であったこともあって敵は敗走していった
正規軍先鋒は勢いに乗りそのまま敵を追撃
…と言うのがこの一戦の顛末である
自分の一隊が砦に残り、後方の本隊に砦を引き渡す手はずになっている
契約は「砦の奪還」であったから、砦を引き渡せばお役御免仕事は終わり…と、
言うわけにもいかずこの空白のタイミングで金目の物あらかた頂いてしまうつもりである
城壁の上で、部下の1人の魔族が此方に手を振って見せれば、それに応じるように手を上げて見せ、
自分もそちらへ上がる、と叫び砦の中へ向かう
■スヴェン > 石造りの砦の中を歩けば、金目の物を集める部下がいたり
砦の備蓄物資をせっせと馬車に運びこむ者、逃げ遅れた女を組み敷くミレー族がいたり、
と人種も種族も様々な顔ぶれが我が物顔で砦の中を闊歩している
「程々にな。本体が来たら直ぐに発つ」
息抜きの最中のミレー族にそう告げれば石階段を上がり、城壁に出た
乾いた風が血と鉄の匂いを乗せて吹き付ける
正規軍が追撃していった方向を眺めながら、真面目な連中だ、と苦笑を浮かべながら見張りをしていた魔族に
なにか見えたらすぐに知らせろ、と伝えれば砦指揮官の執務室へ向かい、豪奢な椅子に腰を下ろして、机に足を投げ出した
ご案内:「タナール砦」にクラリッサさんが現れました。
■クラリッサ > 白い修道服の女性が砦に向かってまるで散歩でもするかのように歩いてくる
そしてタナール砦の前までやってくると見張りがいるであろう
見張り台に向かって大きな声で
「済みませーん、今すぐ魔族の方を全員解放して略奪品も全部おいてさっさと帰っていただけませんか?」
普通なら頭の中身を疑われるような言葉を吐いた
■スヴェン > ―――砦に角笛が木霊する
見張りに立った魔族は即座に現れた人影の異常性を見抜いた
見抜いたというよりは、本能的にそうしてしまった、という方が正しいのかもしれない
「―――なんだ。敵襲か?」
執務室の重い扉を開き、部屋を出れば部下へと声を掛ける
「―――。―――。撤収の支度を急がせろ
準備が整った班から出発させろ。合流は西の街道が重なる場所だ」
手早く指示を済ませ、先程降りたばかりの階段を駆け上がる
城壁の上までくれば、見張りに撤収の支持を出し、
「元気な者を五騎残せ。あとは撤収…捕虜?放っておけ、捕虜の確保は契約外だ」
ここでも素早く指示を済ませれば修道服姿の女に視線を向けて
「上がってきてくれ、話をしよう」
と。
女に声を掛けた
戸惑う部下にそらいけ、と発破をかけつつ女の反応を待つ
■クラリッサ > 「あらあら、話がわかる方のようで」
どうやら話し合いの余地はある様だ
砦に一人で入って階段を上がって男のいる場所までやってくる
「まずは自己紹介を…私はクラリッサ、魔王クラリッサと呼ばれております」
ぺこりとお辞儀をする
「要求は先ほど言った通りです、捕虜の解放、それと砦にあったものは一切持ち出さないこと」
「以上です、断るのなら今すぐ総攻撃ですけど…いかがなさいますか?」
■スヴェン > 女が了承してくれれば部下の1人が女ですぜ?と駆け寄ってくる
そうだな、と頷きながら部下の肩へがっ、と腕を回し
「魔族は大概、理知的で話も通じる連中が多い。
けどなあ、あの女はどうも、頭の箍が外れちまってる感じだ
そうでもなけりゃ、のこのこと1人でやってくるか?」
巨人族の男とヒソヒソ話
戦闘後の事もあり互いの匂いもキツい
「…そんな連中に俺は心当たりは幾つもねえよ
あれはいっとう、ヤバいタイプだ」
見張りの魔族が角笛を吹かずにはいられなかったように
自分も背筋の冷たくなるものを感じていた
そらいけよ、撤収だ。と巨人族のケツを蹴りあげて急かす
あいよぅ、と今ひとつ納得していない様子であったが、階下へと部下も降りていく
―――しばらくして。
女が姿を現せば、此方も頭を下げて
「すまない、何分、殺し合いの後だ。碌なもてなしも出来ないが…」
恭しく告げ、彼女の自己紹介を受ければああ…とその肩書に納得した
「百獣旅団、ラテール隊のスヴェン。傭兵だ…早速だが、前者は結構、構わない連れ帰ってくれ。
砦も明け渡す、俺らは契約通り確かに『砦を落とした』、すでに契約は履行されている。
…だが、最後のは聞けないな、俺達も被害を受けているその補償が欲しい」
どうだろう、と彼女に提案する
話のわかる相手、と思えば此方も譲歩するのは吝かでない
とはいえ、実際に自分の隊にも傷ついた者がおり、
それらが隊を離れるとしても幾らか金を渡してやりたいのが心情であった
■クラリッサ > 「…つまりその被害が無ければいいのですね」
話を聞いてこちらも話を切り出す
「こちらも魔王を名乗る身ですので面子があります、人間に下手な譲歩をしては舐められますので」
そういうと砦のと外を指さして
「治療ならしてあげます、あなたたちは無傷で砦を落としたってことにしてしまえばいい」
外にはクラリッサと同じ姿の修道女が500人で砦を包囲していた
「これが飲めないなら外の500人突撃させます」