2015/11/04 のログ
■スヴェン > 魔王と名乗る女の申し出にふむ…と首を傾げる
悪い話ではない、悪い話ではないのだが納得は行かない
「…陛下は砦を幾らかの金品と物資で奪還できる、更には敵に情けをかけたとなれば、
王の度量をお示しになれる悪い話ではないと思うのだが?」
面子があるのはわかる
王と一度名乗ったからにはそういうものであろう
ただ、ここで幾らか人間に譲歩したからと言って、嘲笑する者がいるようであれば、
それはその者こそ狭量ではないだろうか?と続ける
「―――まあ、それでも、譲れぬというなら血を見るほか無いですが…」
緊張が走る
ニコリと笑顔を浮かべながら頭の中は恐ろしく冷えていくの感じる
■クラリッサ > 「…王と言いましても私、領民なんていないんですよ」
目の前の人間に内部事情を話してもしょうがないが腕を組んでため息をついて
「私と外の私はは分身みたいなものでして、私が死んだからってどうってことはありませんし、外の人数もいくらでも増やせます」
脅しをかける
だがこれで引くようならこんな交渉必要ない
だからこそこの人間はそれなりの覚悟を持っているだろう
「そうですね、なら…」
クラリッサが3人ほどやってきて宝箱を一つ置いて去っていく
「私の領地に置いてある人間から接収した金品です、これをあげましょう…ただし、こちらから条件を一つ追加します」
宝箱を開けるとそれなりの価値がある金品が詰まっている
「私が砦を取り戻したことを後詰めに話さないこと、魔族は退却して今はもぬけの殻だということにしてください」
にこりと微笑んで
「そうすれば私が砦を瞬時に奪還したということになります、貴方は儲かる、私は面子を保てる、これなら文句ないですよね?」
彼が予想どうりの人間ならこの話に乗るはず
そう思っての提案だった。
■スヴェン > 「それは、お辛いでしょうな…」
民を持たぬ王が何故、王足りえるか
そんな疑問が浮かばぬではないが、さして重要ではない
王とは言えずとも魔王足りえる何かがあるのだろう
「我ら傭兵如きには過分な力かと思いますが…?」
消耗戦は論外である。既に砦を落とした以上、此方も損耗していたし、無駄に流れる血など以ての外である
特に金にならないような失血など、無駄以外の何物でもない
脅しに怯えるでもなく、此方の条件を譲るでもなく、ただただ困ったように首を傾げていれば
魔王と瓜二つな女が姿を表し…宝箱を開く
その中身と女の顔を交互に見やれば、ふむ、と一度頷き…
「良いでしょう。もう1つの条件も飲みます、既に『砦は落とされた』我々はその後の守備も保全も任されてはいない」
報告に関しても『砦は落とした』と本隊に伝令を送り、金を受け取ればそれまでである
再度、魔族側に砦が占拠された事まで教えてやる義理はないのだ
「交渉は成立。それでは、陛下…部下を待たせているので」
宝箱を閉じ、脇に抱えるようにして石階段まで歩いて行く
途中、思い出したように女へと振り返り―――
「…そういえば…我々と共に先行した正規軍が、幾らか国境を超えて追撃をしたようでしたなあ…」
恐らく、彼女の知る所ではあろうが黙っておくよりは後腐れがない
女が借りだと感じてくれれば良し、黙っていてあとで因縁を付けられるよりはマシである
再度、恭しく頭を下げれば階段を降り、部下に金品物資を城門前に一箇所に集めさせれば、手早く部隊を率いて
退却していのであった
ご案内:「タナール砦」からスヴェンさんが去りました。
■クラリッサ > 「はい、ではお気を付けて…」
去っていく男を見送る
中々引き際を心得ている男だ
「さて…ではメインディッシュですね」
追撃部隊は言われるまでもなく察知していた
300ほど向かわせて殲滅して触手の餌にする
そして後詰めの正規軍派砦に全軍入ったところで3分とかからず消滅
少数ではあるが女性もいたため残らず捕らえて苗床として一生を過ごすこととなった
ご案内:「タナール砦」からクラリッサさんが去りました。