2015/10/18 のログ
■エルレストベーネ > はい、自分があるというなら、それを見せていただきたいです
貴女を私にいただけるなら、砦は守られますがどうしましょう?
既に主上に言われた挨拶は終わっておりますので、砦を落とすかどうかは私の一存です
(にこやかに優しく微笑みかけると、優しく抱きかかえてやって
その騎士然とした出で立ちでこれだけ動き回っていたというのに、血の匂いではなくいい香りがする
そして天使のような笑顔で、問いかける)
……どうなさいますか?
■ルーキ > 抱きかかえられれば、微かに目尻を染めるはその笑顔を見て故か、あるいは毒のせいか。
「――… わかっ、た。 ……それで此処が守られるというなら。……存分に持っていけ。わたしを」
深い息と共に。
砦を守ろうと考えたのは気まぐれか、あるいは王族の性か。
のみならず、己も目の前の女に興味を覚え始めていたのがあるのやも。
■エルレストベーネ > ……では、そういうことで
貴女は自分を売ることで砦を守ったとそういうことでよろしいですね?
(あからさまに屈辱にまみれそうな、そういう言葉を女は紡いだ
まるで、何かしでかしてしまったということを確認するかのように
その抱きかかえる人形の腕と体は、柔らかかった)
■エルレストベーネ > じゃあROM禁1でpass:kilで
■ルーキ > 「―――…っ、くそ……」
意図的か、それとも違うのか。
そういう言葉は、己に確かな屈辱を与えた。小さくはき捨てながらも、身体は自由が効かない。
人形ながら、女性らしい柔らかさを帯びた身体と共に何処へと――。
ご案内:「タナール砦」からエルレストベーネさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」からルーキさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にオーギュストさんが現れました。
■オーギュスト > 「てめぇで最後と――あぁ、もう聞こえてねぇか?」
タナール砦の城主の間。そこにいた魔族に大剣を突き立てながら、オーギュストはぼやいた。
懐の魔血晶が輝いている。そこそこの魔族だったらしく、力も蓄えられたようだ。アミュレットの魔力は通常魔法程度ではそんなに目減りしないが、用心に越した事はない。
「城内を制圧しろ」
部下に命じると、オーギュストは一人、城主の間の椅子に座った。
■オーギュスト > 「取ったり取られたり、キリがねぇなぁ」
面白そうに虚空にぼやく。
オーギュストにしてみれば、そちらの方が都合が良い。
万が一にも魔族が侵攻をやめてしまえば、彼の役目などあっという間に無くなってしまう。
狡兎死して走狗烹らる。
己の栄達の為にも、魔族にはまだまだ戦争を続けてもらわなくては困るのだ。
■オーギュスト > 「――何てこずってやがるあいつら」
この砦のめぼしい魔物は始末したはずだ。
残っているのは魔族側でも一般兵士たちのはず――
に、しては時間がかかっている。
さて、何が出たのやら……
■オーギュスト > 「てめぇら、なにてこずって――」
ようやく騒ぎの源、地下に下りた彼が見たものは。
腐りかけた巨大な肉体、骨と皮のみの翼、腐ったような臭い。
そう、それはドラゴンゾンビと呼ばれる巨大な魔物であった。
「魔族ども、なんてもの持ち込んでやがる」
そのあまりにも巨大な身体を見て毒づく。
■オーギュスト > 既に十人単位の兵士が犠牲になっていた。
まったく、とっとと逃げればいいものを。
おそらくコイツを倒して功績一位を狙ったのだろうが、相手が悪い。
ドラゴンゾンビはアンデッドの中でも特に厄介な相手だ。
「一旦地上まで退け! 体制を立て直すぞ、陣形を組め!
神官呼んで来い! 総力戦だ!」
オーギュストの指示でドラゴンゾンビを一階、エントランスまでおびき寄せる事にする。
ここからが対魔物軍団の本領発揮だ。
■オーギュスト > 一階エントランスでは既に陣形を組み終わっていた。
大盾を構えた兵士が最前列、その後ろに弓兵、魔法使い、神官が控えている。
「火矢を放て! 砦燃やすんじゃねぇぞ!」
次々とドラゴンゾンビに放たれる火矢。
しかし、たいしたダメージにはなっていないようだ。
それでも弱点である火を鬱陶しく思ったのか、ドラゴンゾンビは陣に向かって一直線に突っ込んでくる。
■オーギュスト > そして陣形の中心まで来た時、神官たちが一斉に魔法を放つ。
神聖魔法「バインド」。動きを止める魔法。
魔族やアンデッドに対し絶大な効果を発揮するこの魔法が、二重三重の網となってドラゴンゾンビを包み込む。
「かかったぞ! 前衛隊、抜刀突撃! 後に続けぇ!!」
言うがはやいか、己もアダマンブレードを構え突撃するオーギュスト。
第七師団の精兵は、荒れ狂うドラゴンゾンビを恐れもせず突撃を敢行する。
■オーギュスト > 何本もの魔法剣に刺されたドラゴンゾンビが苦悶のうめきをあげ、瘴気のブレスを吐き散らす。
だが、彼らは冒険者ではなく軍団だ。
ブレスに倒れ、爪に裂かれ、蹴散らされようとも、戦列はすぐに埋められる。
負傷兵は下げられすぐに手当てを受ける。
「おら、あと一息だぞ! 気合いれろ!」
■オーギュスト > そしてオーギュストの刃がついにドラゴンゾンビのコアを捉え、粉々に打ち砕く。
絶叫しながら土へと還って行くドラゴンゾンビ。
軍団から歓声が上がった。
「――ちっ、無駄な出費だぜ」
オーギュストは吐き捨てるように言う。
ドラゴンゾンビはその強さの割に見返りが少ない。
剥ぎ取れる鱗も皮も腐っていて役に立たないからだ。
今回の奪還戦、下手すれば赤字である。
■オーギュスト > 「――魔族どもの嫌がらせか、ったくよぉ」
兵達が再び制圧の為砦に散る。
今度こそ、砦は制圧されるだろう。
「ふぅ……」
エントランスでオーギュストは一人溜息をついた。
■オーギュスト > こうして第七師団はタナール砦を奪還した。
もっとも攻防の基点であるこの砦は、次はどちらのものになっている事やら……
ご案内:「タナール砦」からオーギュストさんが去りました。