2023/01/24 のログ
ご案内:「無名遺跡」にドラゴン・ジーンさんが現れました。
■ドラゴン・ジーン > 無名遺跡。昼夜を問わず、変わらずにほぼ一切の陽射しの差さない閉塞的な空間が維持されている。数多くの遺跡特有の怪物だけならず、生きたトラップ類が作動する事も在り、安全性だけを考えるならば活動に適している場所とは到底には言えない。
しかしながら、怪物の棲息数が多いということは、即ちにおいてはその遺伝子も多種多様に渡っているという事に他ならない。よって、その採取を目的として、此処に足を運んで来る者が居る事も在った。
「………」
薄暗く、照明は壁際に立て掛けられている松明の類だけ。周囲を焼き締めた煉瓦の壁で構築されている人工回廊内を徘徊する巨大な蜥蜴のような生き物が一体散見される。表皮粘膜の腹部に位置する場所が破れ、そこから黒々とした体粘液を垂れ流しにしながら。
街でぬくぬくとしている一般人や、油断した対象ならばまだしも。生存競争の著しい環境下での強敵を相手に遺伝子を採取する事はこういったリスクも在るという事だ。手痛い反撃を受けて命からがらに情けなくも逃げ出した怪物は、回廊内を廻っていた。
そのように今も肌に感じ続けている猛獣や、それに類する危険な生命体の気配から身を隠しつつ、辿り着いたのは回廊の端に設置されている宝箱となる。
■ドラゴン・ジーン > ぬるん、と、間も無くしてそこに手足をかけてとりつき、閉じられている箱の中にへと入り込んだ。施錠をされており閉じた箱も鍵穴やその他僅かな隙間さえあれば侵入するのは非常に容易だ。本来は不定形である我が身を生かして一抱え以上もありそうな豪奢な装飾の施された宝箱の中にへと逃げこんでしまう。
あたかも、この手のダンジョンにはありがちなミミックのような有様だ。そのまま内包されている財宝類に紛れ込んでその底に身を隠し、周囲の危険をやり過ごす為の休眠に入り始める。
潜り込んだ粘液の分だけ嵩増しのされた箱の容量は満杯になり、見目においては内圧によってみちみちと箱を構成している木目の板や金属部品が窮屈気にしているようにも見えるかも知れない。だが、そのような些細な変化は周辺に居る怪物達も気にしないだろう。
遺跡内に座している財宝など、食えも飲めもしないのだから。
ご案内:「無名遺跡」にソルトさんが現れました。
■ソルト > 冒険者としてパーティを組んで無名遺跡を訪れた少年。
他の仲間たちがキャンプを張って仮眠なり休息をとっている間に、周辺の簡単な探索に出る。
所謂斥候と呼ばれる役割。パーティで一番素早く、身のこなしの軽い少年がその役割を担うことは多く、慣れたもの。
「………ん?」
そう遠くまで単身で足を伸ばすのは危険。ということで、キャンプを中心に文字通り周辺を見て回っていた時のこと……
回廊を通過しようとしたところで、視界の端に宝箱を発見する。
迷宮というのは奇妙なもので、誰の手に渡ることを想定しているのかも不明な、こうした宝箱が時折見かけられる。もちろん、それが何者かの善意などではなく、罠がかかっていたりすることも多いが。
シーフたちのようにそちらに特化した専門技能は持っていないけれど、自分の手に負えるものかどうか、調べて情報を持ち帰るのは仕事のうち。
そうして少年はひとつ腕まくりする仕草をして、宝箱の傍らに片膝をついて座り込む。
正面から相対する形で、まずは間近から顔を近づけて、目を細めてじっと表面を観察するのだった。
■ドラゴン・ジーン > 潜伏している状態で認識したのは、迷宮内に立ち入って来るその気配となる。休眠状態から即座に蹴り付けられるように覚醒した。踏み鳴らす足音が近づいてくるまでには然したる時間も掛からない、己の入り込んでいる箱の目の前で膝を降ろす体勢になっているのを認める頃合いに。
「………!」
その観察視野に最初に飛び込んでくるのは鍵穴より泉より懇々と湧きたつかの如く溢れ出して来る大量の黒く混濁した粘液の氾濫となる。
窮屈な出入口から噴き出すといってもいい程の勢いで散開したそれらは網目状に互いを繋ぎ合わせながら拡がり。それは一個のウェブネットと化して直ぐ側に居る相手の屈んだその足元にへと吹きかかり、吸い付く粘着力はその下半身を捕らえてしまおうと。
■ソルト > 最初に気付いたのは、耳に聞こえる音だったか、目から入って来る映像だったか、わからない。
少年が何か第六感めいたものに突き動かされ、はっと目線を下に向けると、何かが宝箱の鍵穴からだくだくと溢れ返り始めているではないか。
「うわっ、何だこれっ?!」
あまりに予想外の出来事に、少年は思わず目を見開いてその場で固まってしまう。それほど機先を制される、意表をついたタイミングだった。
その硬直時間は長くても一秒から二秒の間といったところ。しかし、この状況下においては趨勢を決定づけてしまうには充分な時間だった。
その黒い濁った粘液はまるでひとつの命をもった何かであるかのように、機能的とさえ言える形状変化を見せると、少年の足元を一瞬で絡めとる。少年の表情に焦りが走り抜け、くっと小さく唸り。
■ドラゴン・ジーン > 捕まえた。吸着した粘液の糸は瞬く間に根を張るがごとくに正面相対している相手の足を中心にして浸食を開始、スパッツから伸びている下肢の裏側にまで拡散するようにして廻るべたついた感触は膝の関節や腰の背中にまで吸い付き出した。
その根元となる鍵穴部分から伸びている黒い粘液質はぎちぎちとキツく撓み、ゴムのような伸長から転じて部分的な収縮に及ぶ事であたかも捕まえた体の主に下半身を手繰り寄せる様な強靭な力を発起した。即ちにおいては目の前の宝箱の元にへと。
がちゃ、と、内部機構を弄って僅かに開く箱蓋の隙間に幾重もの黒い粘液糸が張り巡らされいるのがその目に窺えるだろう。収まっていた財宝類を覆い隠す程に並々と箱の中に満たされている膨大な量の粘液の塊も。
「………」
その当然の戸惑いと驚きの声に返して転じるのは無言の振る舞いだけとなる。草花が芽吹き立つかのように箱の内部より伸び出る幾本かの触手は、動きを制限しようとしているその合間において。
嗅ぎつけている男性的なその性の匂いの在処にへと擦り寄りつつあった。それを触診によって確認する振る舞いをもってその腿の付け根や、潜んでいる男性器の存在する股の辺りにへと、滑らかな粘膜皮の質感を、擽る手使いですりすりと擦り寄らせようと。
■ソルト > まるで枝に巻き付く密林の毒蛇か何かのように、一気に足元から這い上がって来る黒い粘液は、明らかにただの粘液ではない。
粘液の魔物に対して効果ののぞめる、火を準備する暇など欠片も与えられることはない。多くの粘液の魔物は近付くまでは動きが緩慢で、それまでに火を用意するのはひとつのセオリーになっているが、ことこの段階で出来ることは少ない。
もう少し時間があれば、革の手袋をつけていただろうが、その後であれば手で引き剥がすという選択肢もあったのに…今は完全な素手。仕方無くそれで何が出来るか考えるより早く、マチェットを引き抜き。
「なっ、ちょっ……っ?!」
それとほとんど同時、得物で軟化するより早く、体が、下半身からグンッと強く宝箱の方に引き寄せられる。当然刃物を振り回すどころではなく、バランスを維持しようとするので精いっぱい。
そうすれば見えるのは、音を立てて開く宝箱の蓋と…その中身。それは箱の形をした粘液溜まりというほかない状態だった。
そこから伸びて来る数本の触手。それが表現が難しい質感をともなって肌の上を這いながら、うぞ、うぞ…とゆっくり向かって来る。集まって来る。その先は、股間。
少年の瞳が、どんな声をあげるべきかもすぐには思い付けず、ぎょっと見開かれる。
■ドラゴン・ジーン > 骨という芯の欠落している手が撫で付けているかのような仕草だ。相手がその場に辛うじて身を支え、まだ反撃に転じる事が出来ていないのを良い事に。転がすような柔らかい仕草はあっという間に肉薄し、傷つけてしまわぬ様に精巣、睾丸のある場所を股下を軽く潜り抜けながらスパッツの生地を隔ててまさぐり回し始めている。
合わせて複雑に織り編まれたイソギンチャクのような大小の触手の集合体は箱の内側より外にへと駆り出され、ぱっくりと呆気も無くその見付け出した竿の形を生地の上から幹より咥え込んでしまう。
ぷちゅ。にりゅ。じゅるっ。そして粘りを孕んだ淫音が曇りながら幾筋も立ち昇り、やわやわと緩急をつけて揉み解すかのように竿の根本から雄の輪郭を確かめ回り、ちゅ、ちゅ、と、啄むような音を立てて、それらの粘液質は吸い付きすらもして刺激を開始した。
「…………」
腰背から広い手のように拡がった粘液糸は完全に固着し、そう容易くは相手を逃すような真似はしない。物騒な刃物を掲げ持っている相手の下半身を殊更に手繰り寄せて箱にへと密着させようとしている魂胆が透けて見えるだろう。
箱蓋によって武器を叩きつけられたとしてもガード出来るヤドカリか貝のような保守体勢を取りながらも。今もうねうねと無尽蔵の粘液質が露出している箱の隙間にへと、その遺伝子の射出穴として備えている股間を完全に手繰り寄せて拘束してしまおうと。
ご案内:「無名遺跡」からソルトさんが去りました。
■ドラゴン・ジーン > 『移動となります』
ご案内:「無名遺跡」からドラゴン・ジーンさんが去りました。