2021/07/24 のログ
メルビレイ > 崩れた無名遺跡 地下3階層

メルビレイ
魔導機械製生体人形たる機械仕掛けは、何もしない間は広場でよく
道化師の一芸を眺めていることが多い 笑いもせず 声にも出さず ただ眺めている
そんな人形的無機質な表情は、道化師と絡むことが度々あった

コメディアンが、反応をもらえない相手を、反応をもらおうとアプローチをする
笑わない相手を笑わせようとする そんな一幕がある

しかし、それが主と共に歩き出す場所では、無表情こそが好ましかった
現在この崩れた地下3階層に於いて、主との分断 及び この場からの再合流の不可能を確認

先んじて主との合流を約束し、その場から合流地点を洗い流す
嘗てこの遺跡で造られたメルビレイの内部では、あらかじめ把握している遺跡内の地図が描かれている


ガツン ガツン ガツン

無機質な、機械駆動を思わせる内部の音が滑らかなに鳴らされているメルビレイ
手指の関節から、肩や膝に至るまで どこか動きは硬く機械歩行を思わせるもの
瞬きを必要としていない丸い瞳は、明かりの無い場所であろうとも明確な造形を表示させる。

白い装甲で包まれる、腕から指先への駆動 右の掌がウィンと小さな音を立てて武装グリップを握る。

「射程内 警告不要」

その瞬間、暗闇の中を、3点バーストの魔弾が放たれる
遺跡内部での触手による生体トラップは無意味と言えど、その粘液に塗されたままでは
主への守りに不祥と判断

ウィィィ と狙いを換えた右腕が、真っ直ぐに真横に延ばされ、今だ動いている古びた魔導機械の
錆びついた関節駆動へと 3点整列射撃を二度放った

首と片足を落とした対象を確認したメルビレイは、エネルギー消失
駆動源停止を確認したのち、主との合流を目指し、その足取りは重量を感じさせながら、歩き出す。

メルビレイ > 魔導機械への恐れもなく 生体罠からの侵食もないメルビレイ
重量を感じさせる二足歩行の一歩一歩の音と共に、その足取りは機械的
とても短いが、一拍ずつの間が存在している動きが彼女にはあった

片手には黒い、単発式の火薬と鉛玉で構成されるフリントロックとは違う
ハンドグリップと黒い箱型の単純な外見はどこか未来的
やや大型の魔銃を片手に携える儘、自らの身を隠すこともない 潜むこともない
主の元へと前進を続けている。

「前回データーとの相違を確認」

途中、主の元へとたどり着く前に現れた遮蔽物
目の前まで近寄れば、それは鉄の左右に開く扉のような外見。
もう一度マッピングを内部で確認するものの、其処に塞がれた場所は確認できず
新造かトラブルによるものと認識したメルビレイは
右手に携える魔銃を、引き金を囲む輪で3度回転させてから、右太腿に取り付けられた収納へと納める

「開閉 ハック不能 マスターキー 入手不明」

魔導機械が通れる道筋かの確認も、実らず
ならばと、アナクロなやり方で通り抜けようと、メルビレイはその指先から肘まで
白い装甲で覆われた機械腕の五指を、扉の左右を掴むようにして食い込ませる

「充填魔力の10%消費を承認」

そうして、ゆっくりと 足場を踏切、ゆっくりと
確実に、開けるというよりも、ひしゃげ、広げるかのような力任せのやり方
龍の首を絞めて殺した騎士がいるのならば 鉄の扉を強引に開き、壊す魔導機械がいても
何ら不思議ではなかった 動力さえかなっていれば。

「両椀の損耗率0」

そうして、再び前へと歩き出す
主との合流地点までもうそこだろう。

ご案内:「無名遺跡」からメルビレイさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にビザールキャリアーさんが現れました。
ビザールキャリアー > 遺跡で凌辱された”獲物”から生み落とされどこへなりとも姿を消した幼体。
数多くいるうちの一匹はそこにたどり着いていた。

本来であればパーティを分断し、退路を断つ等をして侵入者を前に進ませる仕掛け扉を備えた回廊。
だが長い年月の中での破壊工作か、回廊は曲がり角の先で崩落しており、
結果として”獲物”を捕らえるのに都合のいい袋小路を形成する地形となっていた。

ここで何度も”獲物”を捕らえ、精気を吸収して成長したその個体は
その構造や地の利を把握しているわけではない。


ただ無数にいた幼体の一体がたまたまそこで成功しただけのこと。

悪意のない偶然は、その個体に着実に”獲物”である雌を狂わせる手管を多く積み重ねるに至らせていた。