2020/11/12 のログ
ご案内:「無名遺跡」にロイスさんが現れました。
ロイス > [待ち合わせ]
ご案内:「無名遺跡」にフリージアさんが現れました。
ロイス > 馬車で一日、歩きで半日。ようやく辿り着いたのが、森奥深くに不自然に存在する、地下へと潜る石の階段。
事前の情報では、大型のカタコンベらしいとの事だった。
当然、二人とも先んじて聖水を瓶に入れて持ち込んでいるが――

「何があるか解らない。気を付けていこう。
俺が先行する。フリージアは何時でも魔法を使える距離から、ついてきて」

そう言って、先に進む男。
慎重に階段を降りて、恐らく地下一階であろう開けた場所まで辿り着く。
壁には頭蓋骨がところどころ、まるで装飾品の様に埋め込まれている。
この程度で怖いとは思わないが――しかし、気味の悪さは感じる

「(当時の人からすれば、立派な葬祭の仕方だったんだから、偏見を持つのは寧ろ失礼なのだろうけど)」

取り敢えず、この部屋に敵はいなさそうだ。
手を上げて、後ろのフリージアに来ても良いと合図を送る。
しかし――扉もなければ副葬品も見当たらない。
どうやら、何処かに隠されている様だった。

フリージア > ロイスにお世話になるようになってからほぼ初めてという遠征。
馬車で1日の移動はよかったが歩きの半日は意外に堪え、森奥深くにある不自然な下り階段に到着する頃には息も荒く。
聞いた話ではカタコンベらしいという事。
なので重くはなるが聖水は忘れずに準備していて。

「こういう場所はアンデットが多い。
ゾンビよりもレイスやスペクターに注意して。
ん、そうする」

先に進んでいく男に一応の注意を告げると言われたとおりに距離を開けて後に続く。
杖で階段をつつきながら念入りに階段を下りていき、彼が先に開けた場所につけば階段の途中で足を止める。
壁に埋め込まれている頭蓋骨は装飾か罠の結果なのかは判らないが近づないのは鉄則。
静かに男からの大丈夫という合図を待ち、合図があれば階段を降り切り隣に並んで。

「何も……ない?定番だと…隠し部屋?」

パッと見ると敵も埋められていると思うものも何もない。
ならそういうのが定番だと思えば…杖を前に出して身近な呪文を一つ。
本当に小さな音が響く探索魔法を使用して探り……。

「多分あそこ…」

微かな反応の合った壁を見てはロイスに告げる。
ただそこは罠なのか、それとも隠し部屋かまでは判らないとも告げて。

ロイス > ほう、と男は少女の助言に感心する。
聖職者がいないこのパーティでは、物理攻撃の効きにくい霊体系の敵は難敵になりうる。
当たり前といえば当たり前だが、しかし当たり前の事に気付くのには知識と機知が要る。

「了解。あんまりアンデッドが多かったら、撤退も視野に入れよう」

そして、フリージアが探索魔法で部屋を精査すれば、まずロイスが先んじてその場所の近くまでゆっくり歩く。
そして、まず床や壁を目視で確認。スリットや穴があれば、飛び道具や針が飛んでくる罠が考えられるが――それはなさそうだ。
故に、壁を軽く押してみると――壁にかけた力が、少しではあるが奥に逃げた感覚があり、

「フリージア。ビンゴだ。これ、多分隠し扉……だっ……!」

ぐぐぐ、と真っ赤な顔になるほどに力を込めて奥に押していくと、壁がズレてその奥に扉が見えた。

「ふぅ……腕が疲れるなコレ……」

そう言いつつ、取り敢えずフリージアに手招きをする。
扉には、何か異国の言葉で文字が書いてある――フリージアなら或いは読めるだろうか。

フリージア > 実戦経験というものはほぼ皆無ではあるが知識だけはそれなり。
ロイスが戦えない、予想外に危険ならば撤退も視野にする必要があり、余計に慎重になってしまう。
そしてそんな自分のいう事を信じてくれる男の様子に本当に小さく笑みを浮かべて。

「それがいい。一体二体なら…どうにかできるけど、それ以上は無理だし」

そして探査は出来るはそれ以外は専門外が多く、見つけた後はお願いし。
男が告げた場所に向かう間周囲の警戒は密にして見回し。
壁とロイスの背中しか見えずに大丈夫だろうかと、あっていたかと心配に見守り。

「本当?よかった」

男が言葉と共に壁を押していけば壁がずれ動いていくのが見えて。
そして手招きをされると静かに駆け寄り先の扉を見る。

「文字……?ちょっと待って」

そして扉の文字に気が付くとどこかで見たようなと首を傾げ。
荷物から小さな手帳を取り出すと中の文字と扉の文字を見比べていき……。
「あった」と呟けば別の手帳を取り出し、扉の文字をなぞる様に指を這わせて手帳と交互に見ては読み進め。

「え、っと……これで開くから」

そうして読み終えれば手帳をしまい、扉の隙間に荷物から取り出した液体を流し込んで操作をして開く様にしていく。

ロイス > 「これ、扉の開け方だったのか――ってことは、これを読めない限り、扉を開ける事は出来ないわけだ」

と、感心した様に言い――しかし、少しばかり思索の中に入る。
自分達の言葉が解らなければ開けられない、という仕掛けは一種の排他性を感じる。
人間同士であれば、あまり意味のない仕掛けだ――文字を学習するなり、読める者に読ませればいいだけの話なのだから。

「(となると――魔族相手、か?)」

屍を弄ばれないようにした、とかそういう話だろうか。
ともかく、扉は開いて、中に入れる様になったのは確かだ。
再び、ロイスを先頭に、奥に進んでいくと、突如、空気が冷えた。
地下に向かっているから、気温が下がるのはある意味当たり前ではある、が――

「ちょっと、下がり方が急だな。少し待ってて」

そう言うと、剣を抜いた上で聖水を左手に構え、慎重に歩いていく。
暫くした後、男はゆっくりと戻ってきた。
それも、後ろ向きに階段を登ってきていて、

「……いた。レイスが二体。
こちらの存在には気付かれてないけど、ずっと動いてなかったから、多分地縛霊か、この遺跡の番人なんだと思う」

と、小声で話す男。
このまま進めば、戦闘になる事は間違いないが――

フリージア > 「開け方…よりは封印の解除かも。普通は読めないから」

偶々見覚えがあり、そして解読法があったから読めた幸運。
もしどちらかが欠けていると開ける事が出来なかった扉。
ただ扉の仕掛けから内側から開ける仕掛けがあるのかは判らないので何とも言えないのだが。

扉が開き中を覗き込もうとするがその前にと男が先に中に入り後に続く。
涼しいと感じる中を後に続くがロイスの言うようにして。
その場をで待っていればしばらくして後ろ向きに男が戻ってくる。

「番人なら…ゴーレムを使うと思う。
先に入った人か埋葬された人かも…」

もし倒すならいきなり奥の手を男にかける事になるが…。
今はこの通路しか見つけていないのでどうしようと、戦闘は頼るしかないので判断は任せると見返して。

ロイス > 他に出入り口の情報が無かったことから、おそらくは入った所から出られると考えてはいるが、万一にも出口がロックされたら、その時は扉を破壊するしか無いだろう。
壁の材質自体は脆い為、フリージアの魔術で何とかなると信じたい所だが。

「確かに、番人ならそっちのが確実か……。となると、やはり未練があったって感じなんだろうかな」

或いは、自発的にこの墓所を守っているという可能性があるが。
何であれ、見る限りに於いて理性は無さそうだった――交渉が成立する可能性は低い。
このまま放っておけば、或いは外に出てしまう可能性も考えると、倫理面からしても討伐するしか無さそうだった。

「OK。それじゃあ、戦ってみよう。
精神防護系の支援魔術をお願い。
攻撃魔術を使う時は、同士討ちを避けるために、最初に一声掛けてくれ」

そう言って、剣に聖水を塗り込みつつ、彼女に支援をかけて貰って、、部屋に踏み込む。
中には、二体の白い霊体が、ふよふよと浮いている――その姿は皮と骨といった感じで、男なのか女なのかも見た目からは解りにくい。

「墓暴きの分際ではあるけど、悪いが通らせてもらうよ……!」

そう叫び、レイスに斬りかかる男。
二体の霊体は、今の所目立つレイスに夢中で、フリージアの方には意識が向いてい無さそうである。
ロイスに追加で魔術をかけるのも、レイスに攻撃するのも容易に出来るだろう。

フリージア > 時間を掛ければ他の出入り口もあるかもしれないがそれはそれで大変そう。
ならこの通路から行くほうがいいと考える。
壁の素材は元はしっかりとした石材であるが時間と共に脆くもなっていて、たぶん大丈夫と思う事にして。

「だって、霊を番人にするメリット…ないから。撃退した分だけ他の例を食べるから…制御できなくなる」

どうしてあそこにいるのかは考えない、考えても仕方がないから。
ただ邪魔になるのなら押し通ればいいだけ、それに交渉が通じるアンデットは大抵は危険すぎるものしかいないものあり。

「危ないと思ったら引いて、逃げるだけなら大丈夫。
ん、それじゃ……それだけかける。
魔術、いらないと思うよ?」

男の言うとおりに精神防護魔術を掛ければ行ってらっしゃいと肩を杖の先で軽く叩き。
攻撃は必要ないと思う事を告げると一歩下がって邪魔にならないようにする。

そうして叫びをあげてレイスに切りかかる男を見守るようにして。
知性が低いと思われるレイスはロイスに夢中でこちらに来も配っていない。
ならばと……さらに男に向けて反応速度向上の魔術をかけて支援を重ねていく。

ロイス > レイスは、手で触る事で精神にダメージを負わせるタイプの魔物だ。
防具の類は貫通するから厄介ではあるが、聖水を掛けた剣に触れると苦痛に悶えるので、剣で手を振り払う様にすれば回避はできる。

「でも、二体相手はちょっと辛い……か!?」

動きが緩慢であるが、それでも万が一が怖い所ではある。
だが、それもフリージアが反応速度を向上する魔術をかければ、相手の攻撃が読み安くなり、

「ありがとうフリージア!これで……っ!」

一体を剣で突いて核を破壊し、そのままもう一体も剣で大きく薙いで霊体ごと核を切り裂く。
二体は悲鳴を上げて、消滅していく。
男は、念の為暫く剣を構えていたが、何も起こらなければふ、と後ろを振り返り、

「支援ありがと。やっぱ、一人よりも格段に楽だったな……」

と、笑いかける。

フリージア > 何となくではあるがロイスならば心配はないと思っていて。
それでも支援を掛けたのは奥から別の物がやってくるかもしれないという不安もあったから。

壁などの障害物をものともしないレイスを二体同時に相手に戦う姿を静かに見つめ。
好きを見て掛けた支援魔術により動きが目に見えてよくなったロイスからの言葉に笑みを浮かべ。

「お礼は良いよ。それより…倒しちゃって」

そういう間に一体の核を破壊し、もう一体も霊体ごと核を切り裂き消滅させるのを見ると肩の力を抜く。
こうして気を抜けるのはロイスがまだ警戒をしているという事もあっての事で。

「支援だけ。倒してくれてありがとう。それより…」

笑いかける男に笑みを返すと杖の先で地面を叩き探査魔術を一つ。
そして考え込むような仕草を見せて、先に何もいないと小さく告げて側にと駆け寄っていく。

ロイス > 「支援だけでも十分だよ。……でも、先に何も居ないのか」

もう少し、霊体なりが居ると思ってたが、意外と少ない。
まだ此処が浅い階層である可能性もあるので、今の段階で変に勘繰るつもりもないが。

「それじゃあ、先に進もうか――」

部屋の奥には、宝箱と、人骨で作られた柱の様なオブジェが一つ。
宝箱には、恐らく弔いのための言葉なのだろう、先程の扉と同じ文字が彫られている。

「ちょっと待ってね。鍵穴と……蓋、と……」

手際よく、宝箱を調べて、それから開ける男。
蓋を開ける所に毒針が飛び出る罠が合ったが、それは仕掛けを外すことで解除として。

「どれどれ……」

中には、古い通貨と、指輪やネックレスが幾つか。
どうやら、これが副葬品らしい。
通貨の方は値が付くか解らないが、指輪やネックレスに使われている宝石は本物のようなので、それなりの価値はあろう。

「うん、これで暫くは生活できそう。
まだ、奥があるかもしれないけど――一旦、戻った方が良いかな。
入った所から戻れるかも、そろそろ気になるし」

フリージア > 「この辺りには…だけど」

あくまで今いる場所を中心とした一定範囲だけ。
それ以上は流石に判らないと静かに告げる、もしかすれば奥へ下へと進めばもっといる可能性はあると。

そして先に進むという事に異論はなく頷く。
男の後ろをついて歩くと悪趣味なオブジェと宝箱。
そっと見れば扉と同じ文字が見えるがロイスが調べ始めるのを見守る。
何か罠があれば支援魔術を使える準備をしておくが解除も問題なく開けて。

「良いの…ある?」

もう危険がないと思うと並んで宝箱を覗き込むと金貨や指輪、ネックレスなどが見える。
思っていたよりは少ない量を見るとまだ奥は深そうと男とは違う事を考えて。

「そうなの?だったらよかった。
それもあるけど……奥に行くなら呪いに対処できる道具は必要。
このオブジェ…嫌な予感がするから」

悪趣味なオブジェは魔除けか呪いをかけるかの二種が多く。
呪われる前に帰ろうと男の服の裾を引っ張ってきた道を戻ろうと。

ロイス > 「鑑定次第だけど……少なくとも、全く無価値って訳じゃない」

と言って、取り敢えず中に入っていたものを全て回収。
最後に、特に意味はないが念の為に手を合わせて。

「ふむ……ただの飾りじゃないって事か。
それなら、確かに備えが必要だね」

戻ろう、と少女の言を聞いて、くるりと踵を返す男。
そのまま、一度王都に戻って戦利品を売って、生活費や装備の更新費に充てる事になるだろうか――

ご案内:「無名遺跡」からロイスさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」からフリージアさんが去りました。