2020/05/06 のログ
ライヨウ > とある事情で知り合った少女を成り行きで保護する事になった男は彼女が目覚めたという遺跡へと訪れていた。
ギルドで最低限必要な情報と準備を整え、ついでにと最近の遺跡内部の情報収集の仕事なども請け負い、いざ遺跡の探索へと乗り出したのが数刻前。

「何だこれは‥? 罠がどれもこれも破壊されているな」
探索を始めた遺跡は自分より先に探索している者でも居るのか
罠やモンスターの残骸が散乱している。
先に進むには楽だが、先行者の目的が判らないのが困ったもの、
何だか判らない粘液を吹き散らかして死亡している魔物の死骸を尻目に進んで行けば、どうやらその先行者らしき気配を通路の先に感じた。

レムリア > このダンジョンの傾向の変化は、侵入者の排除から捕獲へと設計思想が変化しているのか。
今のところ、実害と呼べるほどの被害は服のダメージぐらいだがこのままだと貞操の危機ぐらいは感じた方がよいのだろうか。
トラップやらモンスターの傾向の変化を考えるに、そういう危険はありそうだが。危険とか脅威を感じるほどのレベルかというと――

「……あ、これ媚毒か」

ふと、浴びたローションのような粘液を指先でひと掬いして舐めてみたら案の定。
自分には多少影響を感じないでもないという程度だが、ただの人間だったらとっくに発情して大変なことになってるレベルではなかろうか。常人基準だと、やはり危険なのではと首を傾げ。

「…………ん?」

脅威度の見積もりをどうするか。ちょっと足を止めて悩みかけたところで、背後に気配を感じ。
モンスターの新手でも出てきたかと向き直り。通路の真ん中で腕を組んで、堂々と待ち受ける。

ライヨウ > 薄暗い通路を慎重に進んで行けばやがて通路の真ん中に待ち構えるかのように立つ人影
「遺跡を探索に来た冒険者か?」

人型の魔物という可能性も有るのだろうが、ギルドでの情報では
まだそう高度な魔物の発見はされていなかったと記憶している。
相手の目的は判らないが、まずは探索者同士の潰し合いなどと言う
馬鹿げた事態を避けるために此方から声を掛けてから近付いて行く。

「……随分と酷い格好だな、道の途中の残骸も其方の仕業か?」
姿が確認できる位置まで近づけば相手の衣服が随分と傷んでいるのが見えた、ここまでの道程の罠やモンスターの残骸を見ればかなりの数の障害を突破してきている事は想像できるが、それにしても
衣服のダメージは中々の物…しかし、当の本人の立ち姿からはダメージは感じられずに不思議そうに首を傾げている。

レムリア > 「ん? あれ、モンスター……では、ない?」

近づいてくるのが触手系のモンスターではないのは、割とすぐに察知し。では、人型のモンスターかとも思ったが見た目は人間。
だが、擬態系のモンスターならば人の姿を象るぐらいはする。
正体を見極めてみるとするかと、待ちの姿勢のままに目線を鋭くしたところで声をかけられて。混乱したように、首を傾げる。

「うむ。とりあえずは、その問いかけの答えはその通り。小賢しい罠などは、踏み砕いた」

罠の探知に解除。やろうと思えばできなくもないが、気にせず罠は踏み潰す物とやったほうが面倒が少なく時間もかからないという怠惰な理由を裏面に隠して、堂々と胸を張った態度で問いかけに頷きをもって答える。
その結果。考慮してなかった服へのダメージが酷いことになって、微妙に精神と財布にダメージを与えてはいるが本人そのものには傷ひとつない。
そして、首を傾げる相手に、何が不思議なのかと首を傾げ。

「このような所に来るとは、いわゆる冒険者というヤツか?」

服装的には、この国の者っぽくなさそうだが。何者だろうかと、向けるまなざしには疑問の色。

ライヨウ > 「成程な…ここまでの行程、だいぶ楽をさせて貰ったのは有り難いが、随分と大雑把な探索をするのだな、先程も魔物の体液がそこら中に飛び散り大変だったぞ」
自信満々に罠を踏み砕いたと答える相手、その結果で自分は楽が出来たので感謝なのだが、ボロボロになった衣服の方は気にならないのだろうか…その大雑把な絵探索により自分もしっかり通路の天井まで飛び散っていた魔物の粘液が垂れて来たりとある程度の被害は受けていた。


「ああ、本業という訳では無いが今回は必要に駆られてな…
少しばかり知り合いに縁が有る場所らしいので探索に来たのだが、
どうやらギルドの情報通りに構造が変化するのは本当らしいな」
そうでなければここまでの罠の数々は説明がつかない、
運よく手掛かりが手に入ればと思って訪れてみたのは良いが
どうやら上手くは行かない様だ。

レムリア > 「ああ、それは……その、な? いちいち、探して解除するより気にせずに進んで踏み潰していった方が、早いから、な?」

本職の丁寧な探索に比べると、いかにも雑で力任せな進み方をしていたという自覚はある。最初は、実にいい考えだとは思ったのだが。
服はボロボロになるし、変な体液や粘液を浴びたりもして微妙に反省の心がないでもない。故に、本職っぽい相手に注意じみた台詞を口にされて微妙に目線を泳がし、口調も微妙に怪しくなる。

「その服装から察するに、本業は帝国の道士とやらか。
 その知り合いとこの場所にどういう縁があるのかは知らぬが、並の人間なら死んでるか苗床にでもなってそうな気がするぞ?
 構造の変化云々は分からぬが、自己修復か誰かが手入れをしてはいるのだろうよ」

そうでなければ、モンスターはともかくトラップなどがいまだに機能しているはずがない。
そして、知り合いを探してこの場所に来たのであれば、既に無事では無いのではないのかと、暗に言い。
モンスターでもなく、敵意も感じないために戦闘は無いなと微かにあった警戒の色を消し。

ライヨウ > 「気持ちは判る、確かにあの量の罠を丁寧に始末していたらキリが無さそうだしな…そちらがそんな格好になって迄切り拓いてくれた道だと思えば多少の不便は仕方無いだろうが…そちらは大丈夫なのか?」
相手の口調が怪しくなれば、責める気はないと首を振る。
むしろ先程浴びた粘液などは何やら身体に影響を及ぼす物で有る様だし、衣服迄ボロボロとなっている彼女の方は身体に異変は無いのかと気にしている様子で。

「道士…とは違うな、整体と言って通じるか判らないが、まあ治療師の真似事をやっているライヨウと言う者だ。
ああ、アイツも並の人間では無くてな・・・・ただ困ったことに記憶を無くしているらしく、一番最初の記憶がここだと言う事で調べに来たのだが…なかなか面倒な場所だな」
自分の名と職業、探索の理由などを軽く説明すれば
どうやら当たりを惹くのは難しそうだと唸って見せる。

レムリア > 「わかるか。ひとつひとつ、丁寧に対処していてはどれだけの時間がかかる事やら。
 肉体的なダメージは見ての通り、問題ないが。先ほどの粘液は、ちょっと……アレだな。気分的にはほろ酔い?」

こちらを気遣う台詞に、人の好いやつだなと目元を緩ませながら。両手を広げて、無傷アピールをする。その仕草にあわせて、ちらちらと破れ目から見える素肌には確かに傷のひとつも見えず。怪我を負っている様子は無い。
とはいえ、媚毒でちょっと発情してるかもなどと口にするには羞恥心が邪魔をする。結果として、微妙に目を逸らして曖昧に誤魔化した表現を口にして。

「整体と言うと、マッサージの親戚程度に認識しているが。治療師を名乗れるほどに、回復効果が?
 並の人間でなくて、記憶も無し。しかも、最初の地点がこのような場所というと面白そ……もとい、厄ネタの気配がするのだが。
 それをあえて、気にかけて。このような場所に探りに来るとは……さては、そいつ女だな」

整体とはなんぞ? と、具体的には把握していないのか小さく首を傾げつつも、どういう職業なのかはなんとなく把握したようで。
冒険者の方が本業と言われた方が納得の見た目だがと、しげしげと相手を眺めては微妙な表情を浮かべ。
下手すれば、ここで生まれたモンスターという線もありそうな者の為にこんな危険な場所にわざわざ探りに来る。ふむと、相手の顔を見やって考えるような間を置いて。よほどの善人でなければ、理由はその者が女だからだなと見当をつけ。

「……と、名乗られたならこちらの名乗るが礼儀。レムリアだ。
 そうだな……冒険者でもないし……通りすがりの怪しい者だ」

さすがに、ここで通りすがりの魔王ですと言うのは面白そうだが無い。その程度には常識を働かせ。
では、どう名乗るかと肩書きに悩んで出した答えは不審者丸出し。

ライヨウ > 「ふむ、確かに問題は無い様だな…見た目はともかく。なるほど、ほろ酔いか…良い例えだな」
立ち振る舞いからも十分無傷なのは判るが、両手を広げて見せられれば
衣服の間から除く肌がしっかりと目に入り、先程天井から垂れて来た粘液の影響か人ならざる自分の身でも気が少し昂るのを感じて彼女の例えが中々的確だと感心して。

「そう、その認識で間違っては無いだろう…薬や治療の奇跡で治せぬ骨の歪みを整えてやるのが目的だが…まあ俺のは一緒に気を整えてやるのも合せて行う事で効果を上げているのだが…そう劇的な効果は傍からでは中々伝わらないだろうな…む、良く判ったな?
まあそう艶めいた関係という訳では無いが」
自分の行う治療の説明をすると彼女の予想に驚いた様子を見せる。

「レムリア、怪しい者か…確かにそうだ」
一人で罠を踏み倒しながら探索する相手、怪しい者と言われれば
否定する理由も無く、その表現に笑みを浮かべる。

レムリア > 「あの程度の罠でダメージを受ける気はしてなかったから、あのような突破の仕方をしたのだし。
 むっ……理解されるのも、微妙に恥ずかしいな。安心するといい。襲ったりするほど、本気で酔ってない」

良い例えだと言われて、しっかり状態を察しているなと理解して気恥ずかしい思いに襲われて頬を染め。まだほろ酔いだから、お前を襲うほどには理性をなくしていないと言ってから。
何と言うか、台詞回しが男女で逆ではないかという気がして首を捻り。

「ただの整体ではないと。話を聞くに面白そうで、受けてみたい気もするが……健康状態には問題が無いな。多少、肩こりの気があるくらいか?
 いや、男の行動原理として女絡みというのは割と定番だろう。
 ひとつ訊くが、中年の禿げオヤジと可憐な美少女。どちらも助けを求めてるとして、どちらかしか助けられないなら、どちらを助ける?
 そういう事だろう」

普通とは違う整体法に、好奇心をそそられた様子を見せたが整体を受ける必要がなさそうだしなと微妙そうな表情を浮かべ。
今はそうでなくても、艶めいた関係になれたらという気が欠片くらいはあるのだろうと。
男ってそういう生き物だからな、と分かったような口ぶりでうむうむと頷いて勝手に理解を示し。

「怪しい者と言っても、敵意は無いぞ。攻撃されたら、反撃はするが」

自分で口にする程度には、客観的に見て怪しい自覚はある。
とはいえ、怪しい奴めと攻撃してくるなら相応の対応はするぞと、相手の様子から無さそうだと思いつつ警告。あるいは、忠告の言葉を送る。

ライヨウ > 「大した自信だが、気を付けて貰わないと目に毒で敵わないな…ああ、なに自分も似たような気分だからな。 そこは安心するべきなのか残念がるべきなのか悩むな」
見れば衣服が粘液に濡れているのが判るだろう、彼女の言う通り襲い掛かる程理性を無くしはしないが、破れた衣服から覗く肢体に興味が無い程達観している訳では無い様で。

「ああ、肩こりにも効くぞ?興味が有るなら今度施術してやろう…俺の客は専ら肩やら腰やらが多いからな。 否定はしないがな、どう考えてもその選択肢なら女を選ぶだろうし」
罠を踏み倒してダメージを受けた様子も無い相手、普通の治療なら必要ないのは十分承知、しかし肩が凝るというなら自分の技で対処可能だろうと売り込みを忘れずに。
彼女が何やら納得したように頷いているのは敢えて否定しないで置いた。

「それは今まで話していて十分すぎる位理解している。それに怪しい者はお互い様だろうしな」
忠告の言葉に笑いながら首を振り、何ならと両手を上げて敵意が無い事を強調してみせる。

レムリア > 「ふふふ……気になるか。見るぐらいなら、許す。それ以上を望むのなら、好きにしろ。
 とはいえ、同じようなやり方で進むと最後には裸になってそうだ」

ここで興味が無いと枯れた反応をされれば、女心に傷がつく。興味や関心を向けられれば、恥ずかしさを感じつつも嬉しさを感じる。
容姿への自信も相まって、腰に手を当て胸を張り。視姦する程度なら存分にしろと、堂々とした態度を取りながらも恥ずかしさを殺しきれてない表情が、微妙に吹っ切れてない。
相してから、残念そうな表情になって自分の服の布地を摘み。肌の垣間見える裂け目をぴらぴらとして、溜息をつき。
無傷でここまでこれたのは予定通りだが、服へのダメージは想定外。もう少し、服にも気を使って進まないといけぬなと肩を落とす。

「何事も体験という。効くというのなら、施術を頼もう。
 可憐な美少女と幼い子供の二択の方が悩むか? なんにせよ、若く美しい女というのは助けを得やすい。特に、男が相手であればな」

積極的に、こんな危険地帯に男に足を運ばせる程度には魅力のある女なのだろうと見ず知らずの相手に思いを馳せ。
ライヨウを改めて眺めて、逞しい男という感じで悪くないし。その者もいい相手に拾われたなと、運の良さを感じ。

「怪しいだけでなく、実力もあるだろう?」

こんな所までひとりで来ようとしたくらいだ。相応の実力と自信があっての事だと思えば、どんな手札があるかもわからない。
実力を見定めるように目を細めて、じっくりと視線を送り。

「さて、と。そろそろ、先に進むつもりだが。そちらはどうする?」

通路の奥へと一瞥をやり、後をついてくるなら止めはしないがと問いかける。 

ライヨウ > 「寛大な事だな、魅力的な提案だが流石にそうも行かないだろう…こんな場所で裸になられても困ってしまうしな」
どこまでも自信に溢れたその姿勢に笑みを浮かべつつも首を振る、
魅力的な提案ではあるのだが彼女に任せて自分は高見の見物と言うのはどうにも性に合わないようだ。

「ああ、俺も客が増えれば助かると言うものだ。
…子供絡みの選択っていうのは流石に悩むな、自分は万能という訳では無いからな、まあ美女に弱いのは理解しているさ」
案外自分もお人よしなのかもなと苦笑を零し。

「む…それならば自分も手伝うとしよう、裸では帰りの道で苦労するだろうしな」
通路の奥を示す彼女に同行の意思を伝えれば一緒に
遺跡の奥を目指す事になるだろう…

レムリア > 「まあ、最悪。服を纏ってるふりぐらいは簡単だが……」

幻術ひとつで、まともに服を着ている見た目にはなれるが。それは幻影であり、まさしく見た目だけ。
別の服を引っ張ってくるか、今の服を復元するか。その気になれば、いくつか手は思い浮かぶが。
服のダメージを思い悩む様子からは、身の危険を感じてる様子はなく。それが己の実力への過信ではないのは、ここまでの道のりで実質無傷であることが示す。
最終的には、どうにかなるだろうと主観的な危険度の見積もりの低さを見せる結論に至り。

「それでは、ここから戻ったら一度は顔を出すくらいはしよう。
 とりあえずは、ここの奥を確認してからだがな」

ダンジョンを踏破してから、後の事は考えようと歩き出し。

「手伝ってくれるのは嬉しいが、さすがの我も街中を裸で歩いたりは……」

裸になるつもりはないし。裸になる事を前提で話を進めるではない――と、抗議めいた事を口にしつつ。
手伝いは歓迎すると、歩調を合わせて通路の奥へと。
その奥で何を見たのかは、何があったのかは当事者だけのお話。

ご案内:「無名遺跡」からレムリアさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」からライヨウさんが去りました。