2019/07/11 のログ
ご案内:「無名遺跡」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 地下深くまで続く遺跡。
外の陽の光など当然届かぬその場所で、男は一人見回りをしていた。
此処は既に探索済みであるが、街道の割と近くにある為、此処を魔族や盗賊が拠点とする事が度々あるという。
そういう不届き物が居ないかどうか確かめるのが、今日の男の仕事であった。

「危険は少ないし見回るだけの楽な仕事だから良いんだけどさ。
こういうのって普通、軍の仕事じゃないのかなあ……」

それが何で場末の冒険者ギルドなんぞに転がっているのか。
或いは単に、十中八九無駄な所を探索するコストを、外注することで抑えようとでもしたのか。
それは解らないが、とにかく見回り――である。

「えーと、地図によると割と古代の遺跡っぽいな。
無駄にスペースが大きい部屋が幾つもあるとこを見ると、魔術施設だったのかな。図書館っぽい部屋が幾つもあるし」

そう呟いては見るが、今や苔だらけ土埃だらけのこの遺跡から、嘗ての様相を推測するのは難しい。
とにかく、さっさと終わらせようと、男は歩き続ける。

クレス・ローベルク > 「……しかし、何もいないな」

ゴブリンやコボルトといった繁殖力の高いモンスターが居てもおかしくはないのだが。
不気味なほどに遺跡は静かだ。
無論、ただの偶然ということもあるが……

「うーん。まあ、出ない方が良いと言えば良いんだけど」

しかし、これだけ深い場所なのだし、探索済みと知らない冒険者が一人ぐらい居てもおかしくないとも思う。
それぐらいなら別に放っておいていいし、寧ろ暇潰しの相手になってくれるかもしれない。
尤も、暇どころか自分の身体が潰せる程の実力者の可能性もあるが。

「でも、こういうのは考えるとかえって出るよな……」

クレス・ローベルク > ――男の仕事は続く
ご案内:「無名遺跡」からクレス・ローベルクさんが去りました。