2019/05/16 のログ
ご案内:「無名遺跡」にカインさんが現れました。
カイン > 「…全く持ってついてない。落ちた先がまさかこことはな」

時折雨音が響く以外は己の発する音以外、シンと静まり返った遺跡の中。
ランタンを片手に少し濡れた金属音を響かせながらさ迷う影があった。
仕事で訪れた山中、目当ての魔獣を探索中に間抜けなことに足を滑らせた先がこの遺跡だった。
右を見ても左を見ても同じように見える通路に困った様子で足を止め、
状況の知れぬ様子に大きな息が知らず知らず吐き出され。

「どっかに出口はあると思うが…ここまでノーヒントだとどうにもな」

言いながら腰の剣を鞘ごと外すと地面の左半分を軽く小突く。
ガシャン、と金属音が響き渡ったかと思えば目の前で観音開きになる床、
そしてその奥に続く奈落に思わず顎に手を当て。

「…毎度思うんだがこういう場所に住んでた連中はどれだけ特殊な性癖してたんだろうな」

歩いてるだけで落下の危険のある家。自分であれば死んでも願い下げな物件である。
おまけに底に槍でも敷き詰めてあるならまだ可愛げがあるが、
どこに繋がってるともしれぬシュートとなればなお気味が悪い。