2019/04/27 のログ
ご案内:「無名遺跡」にカインさんが現れました。
カイン > 「…全く持ってついてない。落ちた先がまさかこことはな」

時折雨音が響く以外は己の発する音以外、シンと静まり返った遺跡の中。
ランタンを片手に少し濡れた金属音を響かせながらさ迷う影があった。
仕事で訪れた山中、目当ての魔獣を探索中に間抜けなことに足を滑らせた先がこの遺跡だった。
右を見ても左を見ても同じように見える通路に困った様子で足を止め、
状況の知れぬ様子に大きな息が知らず知らず吐き出され。

「どっかに出口はあると思うが…ここまでノーヒントだとどうにもな」

言いながら腰の剣を鞘ごと外すと地面の左半分を軽く小突く。
ガシャン、と金属音が響き渡ったかと思えば目の前で観音開きになる床、
そしてその奥に続く奈落に思わず顎に手を当て。

「…毎度思うんだがこういう場所に住んでた連中はどれだけ特殊な性癖してたんだろうな」

歩いてるだけで落下の危険のある家。自分であれば死んでも願い下げな物件である。
おまけに底に槍でも敷き詰めてあるならまだ可愛げがあるが、
どこに繋がってるともしれぬシュートとなればなお気味が悪い。

ご案内:「無名遺跡」に黒須さんが現れました。
カイン > 「ひょっとしたら誰かが後付したのかもしれんが、
 明らかに趣味に走ったトラップも大量に見かけるしなあ」

げんなりした表情を隠しもせずに、壁から湧いて出た触手を切り払う。
見るからにむさ苦しいこの男が引っ掛かるのなら苦行にしか見えないが、
見目麗しい女性が引っ掛かるのであれば傍目にはさぞ都合のいい代物だろう。
仕掛け人の趣味が知れるという物だ、大多数の罠が命の危険というよりは捕縛を
目的にしていそうなのがなお質が悪い。

「風の流れ…と考えてもそれを辿っていけるかどうかというと怪しいよなあ」

凌ぐだけならいくらでも、だが出られるかどうかはまた別の問題である。

黒須 > 「…よっと」

(着地した地点から少しの周囲に軽い振動が走る。
穴の開いた床から飛び降り、下の階へと移り周りを見渡していた。)

「さてと…調査に行けと言われたのは良いが、どうしたもんか…。」

(師団よりの指示でここの遺跡の調査に行ってもらいたいとのことである。
聞く噂によるとどうやら魔族軍の隠れアジトになっているとの話らしく、時折タナール砦の崩壊計画を企てているとのことであった。
それを阻止するべく一戦闘員である自分が出向いたことであった。
ひとまず、状況を知らないため頼りになる鼻と直感をもとに暗い遺跡の中を歩き始める)

カイン > 「うん?」

何やら進行方向から音がする。
はて、と声をあげて近づいていくと確かに気配はある様子。
腰の剣の柄を指で軽く鳴らしながらゆっくりと目を細め。

「そこに誰かいるかい?」

誰何の声を上げて見せながらも油断無くゆっくりとわざと音を立てながら近づいていき。

黒須 > 「…あ?」

(早速調査中に何かと出くわしたかと思い、進行方向を見ながらも軽く振り向くように頭を動かした。
まさか、魔族の見回り役と出会ってしまったかと予想を立てては眉間にシワを寄せて、きっちりとした戦闘態勢を整え、振り返った。
カインの目の前には大きな体をした獣人が姿を現すだろう。
太い腕に、大きな尻尾、鋭い黄色と灰色の野獣らしい目に鋭い牙。
一見すれば魔族の様にも見える。)

「……カインか?」

(目の前に現れた男の様子を見れば一度片眉を上げて問いかける。
知り合いの相手であったため警戒を解いて、その場に立つ)

カイン > 「おや、見たことのある顔だな」

出てきた相手に少し驚いた様子を見せながらも目を瞬かせ、
はてと顎に手を当てる。とりあえず獲物は良かろうと放置しながらに、
首を傾けながら不思議そうな様子を隠しもしない。

「旦那はこんな所で一体何を?
 俺はまあ、迷子ってやつなんだけど」

入り口ならともかく裏口とも呼べない隙間から滑り落ちたとなれば方向感覚すら当てにならない。
肩をすくめて苦笑いしながらに問いを投げかけ。

黒須 > 「…ああ、そうか。この姿じゃわからねぇか…。」

(そう言うとポケットに手を入れながら近寄る。
途中で強い光に包まれると、巨大な黒狼の獣人は人の姿となり、以前知り合った人の姿になる。
以前、どこかの街で出会い、共に酒を交わした男の姿に)

「俺は師団の事情があってここに来たわけだ。
噂だが、魔族の軍がここを根城にして作戦会議だがなんだかしているみたいでな?
めんどくせぇが…それの始末?をすることになった。」

(作戦とは関係ない一般人だが、傭兵である彼ならばいざというときに力になるだろうと思い、自分も隠さずに事情を話した)

カイン > 「………。なるほど?」

相手の話を聞けば少しだけ困った様子を見せながら後頭をひっかく。
さて、そういうことならばととりあえず男にとっての本題をまずは切り出し。

「ということは帰り道というか出口は判る?」

そうであってくれれば非常に助かるのだが、相手も迷ってるとなってないことを祈りながらに問い。

「魔族の軍隊ねえ。そんな物好きが…まあ居てもおかしくないな」

否定しようと思ったものの、ご同輩のことである。
そういう輩がいることはおそらく相手よりもよく知ってるだけに、
思わずげんなりとした表情を浮かべながら漏らして首を横に振り。

黒須 > 「いいや。俺も適当な穴から侵入して来たからな。出口はわからねぇ…。」

(相手の期待に応えられなかったように、口の片方の端を下に下げてめんどくさそうに顔を歪めた。
ご自慢の鼻はしっかりと起動してはいるがこの遺跡はどうにも出口が多過ぎであり、更には道中から香る血や獣臭等により、余計に道がわからない。)

「とりあえず、俺の調査の仕事もしませてぇ…。
一番匂いの少ねぇ道を選んで歩くか。」

(獣も罠も少なそうな匂いのする方向を指さし誘導させる。
古かろうが新しかろうが匂いはきちんと残っており、重なればより一層濃いのがわかる。
薄いと言うことはそれほど何もない事を示しているに違いないのであった)

カイン > 「そりゃ困ったな…あー、とはいえ俺が自力でどうにかするよりかははやいか」

渋い顔で言いながらも首を横に振り、文字通りの意味で鼻の効く相手のほうが出口探しは早いだろうと考え。

「わかった、そういうことなら手伝おう。
 手早く片付けてさっさと外に出てくれればそれで言うことないんだがね」

黒須 > 「おうよ。もしもの場合で敵に出くわしても…数が多い方が有利だしな…。」

(相手の傭兵としての手を借りようとしながらもそのまま鼻を頼りに歩き始める。
静かな遺跡の中、壁に手を付きながら歩き、静かに鼻を動かす音を響かせながら歩き出す。)

「…にしても、迷子とはおかしな話だな?
こんなところに…何の用で来たんだ?」

(迷子になってしまったと事情は聞いた物の、わざわざこんな所にやってくる様子がわからなかったために聞いた。)

カイン > 「ま、どういうルートで行くかとかは任せるよ」

そのへんは全く判らんとさじを投げて見せながら肩をすくめる。

「俺は滑り落ちてきただけでな、あいにくとこんな所に用事なんかない。
 化け物退治の依頼を受けてそれを片付け終わった後に、
 たまたま足を滑らせ先がここだっただけさ。
 そっちこそいろいろご苦労さんだな」

わざわざこんなところまでと少し苦笑いめいた表情を浮かべて告。

黒須 > 「そうかい。そっちも中々にひどい出来事だったみたいだな?」

(相手の不幸に対して気休め程度に言葉を投げかけた。
帰りがけにこんなことに出くわしてしまうとは、何ともめんどくさい出来事に会ってしまったなと思った。)

(しばらく歩いていると、徐々に血の臭いが近くなっているのがわかってきた。
何かあるだろうと思い、周りを警戒しながら歩くも、案の定失敗する。)

「あ?なんだ…。」

(一歩歩き出すと、何やらスイッチのような感触を足裏から感じる。
足の方に目線を向けると自分たちの進む方向の先から空気を裂く何かの音が聞こえ、近づいてきているのがわかる。)

「…すまねぇな。面倒ごとだ。」

(そう言うと、目の前からは無数の矢がこちらに向かって飛んでおり、特見れば、ところどころの弓先には紫色の液体が付着しているのがわかる)

カイン > 「ま、たまにあることだ。命の危険何てほどのことはここじゃあんまりないしな」

元々仕掛けられてあるトラップはなんとも言えない命に直結しないようなものが多い。
肩をすくめて苦笑いを返した所で相手の反応を見れば、腰に手を当て。

「…そのようだな。こっちのトラップってわけでもなさそう、だっと!」

物憂げにぼやいた後に腰に置いたのと反対の手を奮ったと思えば通路に向けて大きく作り出された火球が放たれる。
空中で矢の一つにぶつかり爆発した衝撃でいくらかの矢の勢いを殺しながら、地面に叩きつけつつも一番早く到達する矢を剣で弾き。

「これはそっちのお客さんっぽい感じか?」