2018/09/02 のログ
ご案内:「◆無名遺跡(イベント開催中)」にカインさんが現れました。
■カイン > 九頭竜山脈に数ある無名遺跡への入り口の一つ。20mはあろうかという、
大穴が口を開ける森の中に、ズン…ズン…と大地を揺らす足音が響き渡る。
音を察知し逃げ出す小動物達の様子を見計らったように遺跡の中から光線としか表現できない現象が走り、
森の木々や大地を大きく焼き払い発生した衝撃によって土埃を巻き上げた。
「ど、わ…!?遺跡にダメージが入りかねん状況でもお構いなしか!
ええい、ついてない。魔族相手に反応する個体、噂には聞いてたが本当に居るものだな。…おっと、すまんな」
その土煙の中でいつの間にか咳き込む男の姿が一つ。
どうやら飛び出す時にとっさに拾い上げたらしい兎が手の内で藻掻くのを感じ、
地面に放り出して物陰の岩に隠れながら小さくぼやく。
そうして大きな音を響かせながら現れた影を見て一言付け加え。
「………。デカいな」
背に二対の翼を持ち、巨大な赤い槍と盾をもった巨大なプレートアーマー。
自分が着るのはごめんだが、謁見の間などで並んでいれば実に絵になる格好良さの鋭角的なデザインである。
そんなどこかの神殿に飾られていそうな御神体じみた代物の大きさ、目算で実に15m前後。
他の感想が出てこなかった。どうやら他の機兵郡とは違い遺跡の外に出てくる気はないらしく、
標的である男を探すように周囲を睥睨している姿はまるで門番のようだ。
■カイン > 「さあて、中に居た木偶の坊とは何から何までモノが違うと来たもんだ。
出てこない所を見ると遺跡のガーディアンの一つって所なんだろうが」
ギルドから受けた依頼は遺跡の中の探索である。
倒せば倒しただけ追加報酬が貰えるとのことで、出くわした機兵を稼働状態、
否稼働状態問わずに破壊したのが悪かったのか、あるいは男の出自に纏わるものか。
それは定かではないが巨大な機兵のみが安置された広場に出た途端、
可動した機兵に追われて命からがら逃げ出してきたのが今までの経緯である。
光背のみならず関節部からもまるで警戒色のように真赤な光を放ち続ける様はまるで怒っているかのようにすら見え。
「一人でやるのは骨が折れるよなあ。デカイってのはズルいよな、
動きが遅いように見えて全然そんな事はない」
歩幅も腕の長さも全然違うのだから自明の理である。
それに対処するには当然様々なものが足りない。主に手数や装備が。
「一度戻るにしてもあんなのが徘徊してる状態にしておけないしな、
せめて動きだけでも封じたいがなあ…。一人でどこまでやれるか」
■カイン > 「ま、やれることはとりあえずやっておこう。
入り口塞ぎさえすれば倒せないながらもいくらか時間は稼げるだろうし」
なんとも物騒なことを口に出しながら機兵が索敵を諦めたように振り返るのを見て、
道具を用意しながら物陰からこっそりと外に出ていく。
暫しの後、爆音とともに入り口が土砂に埋まっていくのを確認してからその場を去っていくのだった
ご案内:「◆無名遺跡(イベント開催中)」からカインさんが去りました。
ご案内:「◆無名遺跡(イベント開催中)」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 『遺跡で面白いものが見れますよ?』
そんな話を聞いたのは、己に従う式の一体からだった。
今考えてみれば、あの時の笑顔…どこか怪しげなものと感じるべきだった。
「うああああああぁっ!
おのれっ!何が面白いものが見れる、なのじゃあああぁっ!」
がつんっ!何かが少女の足元へと突き刺さり、どごおぉんっ!と見事に発破する。
気が付けば、その跡から離れた距離に姿を現す少女が、遺跡中に叫びを響かせた。
更に、その姿を現した場所へと、幾つもの何かが飛来する。
それ等は槍を形作るもので、少女を狙い定め放たれてきていた。
…が、それも少女へと当たる事なく、少女は姿を消す。
その場には、更なる破壊の跡が残っていた。
「言葉も通じぬ機械人形なんぞ、相手して面白い訳がないじゃろうに…!?
まったく、一体何が起こって…」
再び離れた場所に姿を現す少女だが、容赦ない攻撃は、少女の言葉が終わる事なく降り注ぐ。
何本もの槍が突き刺さって…そう見えるも、それ等は次の瞬間、すべて掻き消えた。
「………じゃからな、面白味もない相手なんぞ、願い下げじゃ!
さっさと諦めて戻れと…」
分かっているも、そう相手に言わずにはいられない。
広げられた扇子を手に、追って来たように姿を現す、幾つもの人影…鎧を着込んだような姿をした、魔導機兵へと視線を向ける。
懲りず、その言葉を遮るように、放たれた槍は少女を襲い…また掻き消えた。
■タマモ > 「あああぁっ!まったくっ!
これだから、機械人形と言うのは苦手なのじゃ…!」
これが式の言っていた面白いものならば、後で絶対にどついてやる。
そんな叶わぬ願いを考えながら、だむだむっ、と地団太。
まぁ、そんな事をしていても終わらないか…そう思えば、地団太を止め、はふん、と溜息を一つ。
己を包む不可視の結界から、何体もの魔導機兵達を改めて見遣る。
「ひ、ふ、み、よ、いつ、む、なな、や…八体か」
空いた手で、ずらりと並ぶ魔導機兵を指差し数えた。
そして、ふむ…と軽く考え込む仕草。
ちなみに、その間も槍を放つ魔導機兵達の攻撃は止まっていない。
己の周囲で掻き消える、それを理解してか理解しておらずか、知らないが。