2017/01/27 のログ
ご案内:「無名遺跡」にレイファさんが現れました。
レイファ > (てく、てく、てく…。一定のリズムを刻む軽快な足音がダンジョン内に響く。
遺跡群の端、すでに朽ち果てた石柱だけが風雨に晒されていた地上部分から、地下へと続く階段を下りて広がる空間は、カビと埃臭さが鼻を突き、暫く人の出入りがなかったことを示している。
地上部から地下へと降りると、そこは正しく迷路であり、石造りの入り組んだ通路が幾重にも交差する場所であった。
そこを歩く少女の右手には妙に可愛らしいステッキともう一方の手には少々重そうな本とそれに挟んで半ばはみ出ている羊皮紙のメモがあり)

んーと。…たしか、この地下にあるはずなんだけどなぁ…。

(そこで漸く足が止まる。しん、と静まり返る迷路のようなそこは、魔法によって作り出された光球が、少女の頭上から照らしているため、視界はよかった。その光のもと、手にした本を開き、挟んだメモに視線を落とすと)

うーんと、魔法薬に使用する「きのこ」をダンジョンから採ってくること。その際、魔法の使用歴も報告すること…って、宿題多いっ!

(羊皮紙に掛かれたメモ、すなわち学院で出された宿題メモ、なわけで、それを見てがっくりと肩を落とし、再びあたりを見渡す。
光球が照らす範囲には、きのこどころか、草も生えていないから、アテが外れた感が否めず)

ご案内:「無名遺跡」にアシュトンさんが現れました。
アシュトン > この辺の調査は十分か……降りてもう一回りするか、戻るか、微妙な所だな

(腰に提げたランタンの明かりは極と絞ったモノであり、男の周囲は薄暗いと言ってもいいレベル。
もっとも、夜目がきく分、自分にとってはこれで十分なのであるが。
受けた仕事は遺跡調査――といっても、ここは全くの未踏破という訳でもない。
遺跡に生える薬草やらキノコの類を探しに、冒険者や魔術師がちょいちょいやってくるような場所だ。
そんな訳で、内容も危険な罠の存在、魔物の棲息、植物の分布、なんてのがメインになってくる。
遺跡関係で言えば、楽な方だろうか)

まぁこれと言って厄介な魔物がいなかったのが救い――ん?

(どうするかと決めあぐねながら、出口に向かって歩いている矢先。
通路の離れた辺りから見える光に目が留まれば、一度と脚を止め。
考えるように首をかしげた後に、其方へと向かって歩いてゆく)

おい、そこの。迷子か何かか?

(比較的小声ではあるが、反響の関係で聞く分には問題はないだろう。
本や紙とにらめっこしているのが、どうやら道にでも迷ったのかと思ったらしい)

レイファ > まぁいいや。とりあえず書いとこ。

(きのこが見つかるアテがあるわけでもないが、魔法の使用歴、なる宿題の方をすべく本に羊皮紙と共に挟んであった羽ペンを手にする。
インクはなくとも文字がかける魔法の羽ペンらしく、羊皮紙にここまでの道のりで用いた魔法をいくつかメモをしているが、時々手が止まるのは、使用した魔法をうっかり忘れている模様。唸るように記憶をたどっていた矢先、静寂を破る声に)

ひゃっ!!…痛っ!!

(声は反響して、どこからかけられたか、一瞬解らなかったこともあって、びくりと肩が震えた拍子に、手にしていた分厚い本が手から零れ落ち、足の甲を直撃。
驚いたのと痛いのとで、続く言葉が出ないまま、顔を上げて視線だけはきょろきょろとあたりを見渡し。
ついでに、魔法使いの卵とはいえ、反射的にステッキを構えたところで、薄暗くとも淡い光が己が進む前方に見えて)

まだ、迷子じゃないです。たぶん。

(不確定要素たっぷりな返事は、少し小さくもしっかりとした声色でであり。
屈んで足元に落ちた本を拾うと目を凝らすように双眸細めてこちらへと近づいてくる光と、そしてその人物を見ては、少し警戒を解いたのか、構えたステッキも下ろして)

アシュトン > 随分とまぁ呑気だなぁ
気をつけろよ、何が出てきて何が起こるか分からんからな、こういう遺跡は。

(小さな悲鳴を上げてから周囲を見回すような仕草に、喉を鳴らし肩を揺らした。
手元に意識を集中していたりと、もう少し警戒しておくことをお勧めしたくなったようだ)

まだ、ね。
大方、学院の生徒――魔術師か魔法使いの卵って所か。
一人で魔物退治に来たとは思えんし、採集か何かの宿題を押し付けられた、って所だとは思うんだが。

(暫くと歩いた後に、幾何か距離の開いた場所で立ち止まる。
術師と思われる相手の方が、少しとばかり有利な距離だろうか。
この比較的安全な部類ではあるものの、危険が無い、という訳でもない。
せめて同行者でも連れてくるべき、に思えた。特に相手の年頃から考えて。
杖やら何やらの様子から、魔術師か魔法使いの卵であるとは、予想はついたが。
フリフリな服装に『そんな装備で大丈夫か?』と突っ込みたくもなったが、ひとまずは呑みこんでおく事にした様だ)

俺の予想が当たってて、まだ目的のモノが見つかって無い状態、だってんなら。
こっちは調査仕事の次いでなんでね、手伝ってやってもいいが。

(折りたたまれた羊皮紙をポケットから取り出せば、ペラリと広げて見せる。
どうやらこの遺跡の地図らしく、赤文字に関してはつい最近かきこまれたモノの様だ)

レイファ > (拾い上げた本の表紙と裏表紙を掌で叩きながら、呑気だという彼を見て、まるで学院の先生に注意されたみたいに、えへ、とか言いそうな笑いを顔に浮かべて首を竦めると)

使った魔法が思い出せなくなっちゃって。ちょっと忘れっぽいんです。

(と、これまた学院の先生にでも話すみたいな調子で、反射的にステッキを構えた様子とは異なり、視界の先に現れた人物が、人間であるということと、親切にも忠告してくれる様に、折角のその忠告をあっさりスルーするかのように警戒心のない表情で答えて)

わぁ、お兄さん、すごいですね!そうなんです、宿題が出ちゃって。きのこです、きのこ!

(間合いなどというモノは、すっかり思考から抜け落ちて、相手が足を止めて距離があれば、こちらは、弾むような声と共に軽やかな足取りで相手との距離を削ぐように歩み寄って。
彼の親切な申し出を聞くや、おおっ!と目を輝かせて相手を見上げると)

手伝ってくださいっ!宿題、クリアしないと進級できませんっ!

(かなり切実な状況を告げる言葉と縋る瞳。その瞳に映ったのは、相手が取り出した羊皮紙のメモ。おおっ、と歓声めいた声を上げてから、相手の隣へと回り、ひょいっと背伸びするようにしてその手のメモを覗き込もうとする)

お兄さんは、この辺の調査をしているんですか?いろいろ書いてますけど。
あ、忘れていました。私、レイファです。将来は魔法少女になる予定です。

(質問と自己紹介とを、恥ずかしげもなくにこやかな、まだ子どもらしさの残る笑顔と共に口にしては、背伸びして手の内を覗き込んだ態を直して、相手に向き直って)

アシュトン > 魔法を忘れるって、だいぶん危なくないか……フィールドワークはまだ気が早い様に思えるがね。
あと、こういう場所で出会うヤツは、例え人間でも危険な場合があるからな。少しは警戒しておくべきだろうな。

(微かな苦笑混ざりに、肩を竦める仕草。
ぶっちゃけた話、この少女の目の前にいる男も危険な部類ではあるのだけれど。
彼女にとっては運が良かった事に、安全な日を引いたらしい――仕事中だったというのも、大きい所だが)

キノコね、キノコか。
そう言えば群生地は調べてなかったな。

(無邪気というか不用心というか、敢えて開けておいた距離をあっちから気軽に詰めてくる様子に、一瞬とだけ微妙な表情を浮かべた後。
地図を一度と見直せば、軽く頷いてみせた)

相当切実なのは分かった。何となくそう言うタイプに見えるし。
あぁ、仕事でね。大体は見て回ったが、危険な魔物やらトラップも見かけなかったし、歩き回るには問題はない筈だ。

(興味深そうにコチラを相手が覗きこんで来れば、見やすいように描かれた面を向けてやる。
チョット手間を掛ければ手に入るレベルの地図であるし、書き込みについても仕事が終われば後に更新されるモノだ。
別に隠すようなモノでもなかった)

アシュトン、冒険者だ。
レイファね……ま、まほうしょうじょ?まほうしょうじょ?
魔法使いや魔術師ではなく、まほうしょうじょとは一体……

(次いでコチラも名を告げたものの、聞きなれない単語に僅かと首を横に傾げ)

ま、いいさ。
取りあえず案内してやる。

(チョイチョイと手招きをしてから、目的地に向かい、音のしない歩みで向かい始めた)

レイファ > 大丈夫ですよ、今までなーんもなかったし!それに、人間だったら大丈夫でしょ?お兄さんは大丈夫でしたし。優しいし。

(忠告に対する危機感も、この場所を始めとする遺跡群などの危険性に対する緊張感もなく、にこやかに大丈夫大丈夫、とばかりに首を振って。
武装している相手を見上げたところで、にこっと笑いかける程度に、目の前の彼を「危険な人間」とは認識していないことが明白であろう)

きのこがどこに生えてるか見つけたら、お兄さんの役に立つんならいいんですけど。

(間近で相手を見ていて、その表情の変化を見て取ったものの、それが自分の行動に起因するものとは理解していないようで。
見やすく広げてくれる相手に、ありがとうございますっ!と無駄に元気に礼を言ってから)

はい、アシュトンさん、よろしくお願いします。
可愛い感じの魔法使い、すなわち魔法少女になって、冒険者さんや勇者さまを助けたいんです。

(魔法の光球を、二人分の視界をカバーできるように、少しばかり光量を高めてから、手招きしてくれた相手と共に歩み出し。
彼が仕事柄なのか、足音を潜めていることに気付く様子もなく、てくてく歩んでは、やっぱり緊張感なく、口数多く話しかけていて。
一人で歩いていたときよりも、あちこち見渡す余裕はあるのか、光球が照らす通路の隅にも視線を馳せながら足を進める)

アシュトン > そう……まぁ、なんだ……良い所のお嬢さんなんだろうな、君は。
気をつけろよ、一番危ないヤツは、怒鳴って武器を振り上げながら迫ってくるヤツじゃない。
優しい顔をして、相手の警戒心を奪い去り、懐まで近づいてくるヤツだ。

(服装と性格も相まって、言い方を変えれば箱入り娘な印象である。
自分が仕事をする時の手口を明かしてしまうのもアレだが、微かに眉間に寄った皺を指で解しつつ、無邪気な笑みにもう一言付け加えておくことにした)

丁度後回しにしてたところだし、群生地なら使えるキノコも多いだろうからな。
俺にとっちゃ問題はないさ。

(図面を外側になるように折り始めれば、現在地から目的地までだけが見えるサイズに。
道順を確かめるように指を這わせてから、相手の礼にパタパタと手を振り返し)

可愛い感じの魔法使い……魔法使いって言うと、一般のイメージだと可愛いより神秘的とか不思議とか、場合によっては恐ろしげとかだが。
なるほど、まぁ『少女』って感じの夢だなぁ

(勇者については分からないが、冒険者なんてのは、言ってみればやくざ者のロクデナシが大半である。
年頃らしい、華やかな夢と幻想、といった感じなのだろうか。
言葉は気楽に返しつつも、此方と言えば、相応の警戒を維持したままに、位道の先へと進み)

(道を何度か曲がる間に、壁面が削げ落ち、天然の洞窟の様な景色へと変わってゆく。
近くに水源でもとおっているのだろうか、全体的な湿度も上がってきているようだ。
細い道を抜けた後、視界が大きくと広がって。
見回してみれば、様々なキノコが生える群生地へとたどり着いた。
発光性のモノもあるのだろうか、それなりに明るく見通しも利く場所だ)

気をつけろよ?
見たところ自然のキノコも多いが……魔族が品種改良したヤツも結構繁殖してるみたいだからな。
アッチの赤いのは、人間が一齧りでもすりゃ即死レベルの猛毒。余程のバカでもない限り口にしようとは思わない色合いだがな。
あの黄色いのは……麻痺性がある。一人の時に中毒起こしたら、キノコと魔物の苗床確定だな。
コッチの卵型は――珍しいのが生えてるな。なんでも魔族が遺跡の魔物を増やすために、強烈な催淫効果と妊娠誘発性を持たせたそうだ。ちなみに、女性だけじゃなく男性にも効く。
触ると爆発するんだが、その時噴き出す胞子もヤバイから、注意しな。

(自然に増えるトラップ、そんな様相である。
簡易な説明をしつつ、足取りは淀みなく。
生えているキノコを器用に躱しながら、群生地を奥へと進んでいく
危険ではあるモノの、いい薬の材料となるため、手慣れているらしい
目的のキノコが見つかれば、相手の方から声でも掛けてくるだろう)