2016/06/20 のログ
ご案内:「無名遺跡」にイーゴリさんが現れました。
■イーゴリ > 入り組んだ遺跡の中を身軽な足取りで進んで行く。
罠の設置された石畳やら壁やらを器用に避けながら奥へ奥へと進み。
「ほい、ほい、ほいっ……とな、」
最後は空中で一回転してからの着地。十点満点である。
すたっ、と華麗にポージングまで決めては、漸く辿り着いた深部にある扉の前、ペタペタとそれを触ったりノックしたりを繰り返し。
■イーゴリ > 「ふむ。仕掛けらしい仕掛けもしとらンし、鍵かのー。」
扉や周囲の壁にも耳を当てて音の確認をしたり、魔力の痕跡を視てみたりと繰り返す。
どうやらギミックがある訳ではないらしい。
ここに来るまでがトラップ三昧だっただけに、拍子抜けと言うかなんと言うか。
然し鍵が必要なだけなのであれば話は簡単である。
鍵穴へと人差し指を宛がえば、大気中の水分を指先へと集め、魔力を込めて形状を固めながらその穴に合う形へと氷結させてしまえば良い。
くるりと指を回せば、かちん、と微かな音を響かせながら錠が開き。
「ほいきた。」
ご案内:「無名遺跡」にハナビさんが現れました。
■ハナビ > 少年が閉ざされた戸を開き中を覗き込めば、聞こえるのは水の流れる音。それもチョロチョロと流れるのではなく、ザパーン、とまるで湯を流してるかのような音が聞こえる。
そして香る水と、花のような香り。少年がその正体を探るべく部屋の中に視界を向けるならば…そこには一糸まとわぬ姿で水浴びをしている、ミレー族の少女の姿があるだろう。
幼い顔立ちだが体つきは大人のもの。綺麗な白い尾と耳を持ち、薄褐色の肌の、大きなお尻を突き出すような格好でのびー、っと体を伸ばしている。
脇には水桶があり、そこから水を浴びていたのだろうか。
「ふぅーっ、気持ちいい♪ 鍵もかけたし休憩タイム休憩タイム♪」
■イーゴリ > 中々に分厚い扉ではあるが、然程苦も無く押してやり、隙間を開けて中の様子を窺い――窺いかけて、人間やら獣やらより遥かに優れた嗅覚と聴覚が水に気配を察した。
今は尾も耳も収納してはいるが、感覚が衰える訳ではない。
続いて聞こえた少女の声に怪訝そうな顔を浮かべながら隙間からひょっこり顔を覗かせ。
「――――…、」
中の様子を見て、周囲を確認し直す。
ここは間違い無く遺跡であった。
「…住みよるンか、あの小娘。」
ここに。遺跡の中に。風呂て。
珍しく混乱しつつ、取りあえずは気配を潜めた儘観察である。
■ハナビ > 「やっぱ冒険してても水浴びはしないとねー♪ 可愛い人とかに出会った時に、臭いなんて言われたらショックだし」
香水代わりに花を敷いて寝転びながらのんびりだらだら。
遺跡の中だというのにホテルのような空間である。尻尾を揺らし、耳を動かし、すん、と鼻を鳴らす。
「ん? 空気の流れる音がする……どこだろう?」
うつ伏せに寝転びながら、キョロキョロと視線を動かし、同時にしっぽが左右にぶらぶらと揺れていく。
■イーゴリ > ここに棲みついている魔族も驚きの快適空間へと変わってしまった一室。
否、ここまで快適空間へと変えているのなら彼女もまた魔族なのかもしれない。
などと適当な事を考えていれば鼓膜が捉えた少女の呟き。
ふむ、と一つ相槌を打ち、
「なぁーーーご」
ベタな感じで猫の鳴き真似をしてみたり。
■ハナビ > 「…なぁんだ、猫か」
そうかそうか、猫か。納得して再びごろん、と横になる…が。
「……猫抱いたら気持ちよさそうだなぁ」
ティン、と何か思いついた少女は、一糸まとわぬ生まれたままの姿のまま起き上がり、鳴き声がした方向を振り返る。
「よし、捕まえよう♪」
振り向きざま、シュパッ、とダイビングキャッチの不意打ちをかますべく、飛びかかった。
■イーゴリ > どうやら誤魔化せたらしい。そう思った矢先、立ち上がる少女。
何事か、と思うや否や此方の方へととびかかって来る素っ裸の少女に片眉を持ち上げ、
「せいっ」
開いていた扉の隙間を勢いよく締めてやった。
停止やら着地やらのタイミングが悪ければ、顔面を強かに打ち付けかねない勢いである。
■ハナビ > 「ふぎゃっ!?」
ゴイーン、と扉におもいっきり頭を叩きつけた。
グラグラとした振動が遺跡全体に響いていく。
「あいたたたた……もう!今の絶対猫じゃないでしょ! ほら、怒らないから出てきなさい!」
扉の向こうにいる何かにむかってぷんすかと声をかける