2016/01/06 のログ
ご案内:「無名遺跡」にリーゼロッテさんが現れました。
リーゼロッテ > 魔導機器を探しての仕事は、こうして遺跡に入ることになるものの…一人釈然としない気分で人工的な洞窟を歩く。
確かに森林や山岳などは自分の庭とは行ったけれど、ここは全く違う。
しかし、探索というのは大体似通ってくるからと圧されて今に至るわけで。

「似てるかもしれないけど…人工物の罠の対処とか、即興で教えてくれただけなのに」

組織の主が数日につめ込むように教えこんでくれたが、やはり自信はない。
彼曰く、大丈夫だろうというのだが。
深くため息を吐くと、不意に前方の石畳をじっと見つめる。
ブロックが一部だけ浮いているように見えたのだ、一歩二歩と後ろに下がれば、ライフルではなく、腰にかけた拳銃を抜く。
魔力の弾丸をビシュっと放ち、そこを小突く。
すると上から岩が落下し、地面に激突して砕けていく。
そこを足で踏んでいたら頭を潰されていたであろう、ほんの少しだけ表情が青ざめていた。

「ほ、ほんとに大丈夫かな…!?」

心強い鳥の友達はここに入るには難しい。
少しだけ丸い瞳が潤みながらも、岩を避けて更に奥へと進んでいく。

リーゼロッテ > そうして遺跡を奥へと進んでいけば、たどり着いたのは分かれ道。
直進と左右へ別れる十字路、これは迷いそうとか思いつつもポケットからチョークを取り出す。
そして自分が来た方角を示す印を地面へ書き記すと、再び分かれ道とにらめっことなる。

「……左かな」

どっちがいいかなんて思いつきもしないので、最早勘である。
思案顔のまま独り言をつぶやくと、左の通路へと入り込んでいく。
薄暗さが増していく遺跡の道筋、そして徐々に荒れ果てた道へと変貌していき、並ならぬ何かを感じれば、子供っぽい顔立ちに引き締まった緊張の色が浮かんでいた。

「何か…いそうな」

一旦拳銃をしまうと、ライフルへと持ち替えていく。
狭い場所なら小さい武器のほうがいいと言われたものの、力の弱さが心配になってしまい、使い慣れた銃を握ってしまう。
じっとりと手のひらに汗が滲み、ゆっくりと一歩ずつ進んでいく。
じわじわと足元は水に濡れた領域となり、周囲の壁に走る怪しげな蔦の量も増えていた。
カンテラの明かりが唯一の光源となり、ゆらりゆらりと踊る影と光の向こうを見通そうと目を凝らしながら歩み続ける。

ご案内:「無名遺跡」にヴァレリィさんが現れました。
ヴァレリィ > 通路の闇の向こうから、ひた、ひたと足音が響く。
暗がりに目を凝らせば、小さな人影が近づいてくるのが見えるだろう。
やがてだんだんとその像が明らかとなる。

それはしくしくと泣きながら裸足で歩いてくる、
茶褐色の長い髪を三つ編みにした小さな少女だった。
連れとはぐれてしまったのだろうか? 襤褸をまとい、手で涙を拭う姿がいかにも痛々しい。
しかしこのような遺跡に一人現れる人間としてはいささか不自然であることは、
少し考えればわかることだろう。

リーゼロッテ > 「……っ!?」

何かの足音、それが進路の先から聞こえると丸い目がいっそう丸くなる。
魔物か、それとも先に来た探索者か。
不安になりながらも、いざというときのために魔法銃の準備を行う。
銃口から広がる光が魔法陣となり、岩の礫を射出できるようにすると、そのまま構えの体勢をとりつづけた。

「ぇ…なんで…?」

ボロをまとった幼い少女が現れれば、更に驚きが顔に浮かぶ。
こんな幼い娘が迷いこむ場所とは思えず、矛盾じみた何かを感じるところで…けれど、本物だったらどうしようと思えば、少しだけ銃口を下げた。

「ごめんね、止まって…くれるかな?」

絞りだす声が震える。
こんな少女を疑わないといけないぐらい、自分は臆病だったのがとても情けなくなって、胸が苦しくなっていく。
不安を押し殺しながらどうにか少女へと微笑んで見せるも、銃を握る手も小さく震えてしまう。

「どうかしたの? 迷子…じゃ、ないよね。こんな危ないところだし」

悪戯に連れ込まれたか、それとも何か意図があってここに放り込まれたか。
どちらにしてもろくなことではない。
その場から動かず、笑みを崩さぬままに問いかけを重ねていく。

ヴァレリィ > 銃を構えた少女が声をかければ、襤褸の少女はびくりと震えて歩みを止める。
涙を拭っていた手をどけて、上目遣いに恐る恐るリーゼロッテの様子を伺う。

「えっとね……。
 わるい魔族のひとにさらわれて、とじこめられてたの……」

つたない口調でリーゼロッテの質問に答える。
そこから逃げ出してきた、ということだろうか?
銃口が自分の方を向いていることに気づくと、怯えたようにうつむく。

しっかりと観察すれば、あるいは、この襤褸の少女には不釣り合いな
邪なる魔族の気配を漂わせていることがわかるかもしれない。
カンテラの明かりでは判別しがたいが、肌は幽鬼のごとく青白い。

リーゼロッテ > 歩みが止まると、たどたどしく理由を紡ぐ少女。
それならありえそうな話でもあって、銃口をみれば怯える様子も見える。
魔物なら互いの顔が見える距離の時点で、襲いかかってくるだろうと思えば、苦笑いをこぼしつつ銃口に灯した魔法陣を消していく。

「そうだったんだ…ごめんね。 お姉ちゃんも怖かったから…出口まで案内してあげる、一緒に行こう?」

安堵の息を零し、ライフルのスリングベルトを肩に通し、背中へと回す。
両手を開けてから少女へと近づいていく途中、契約の際に刻まれた紋章が光とともに僅かに浮かび上がる。
おそらく少女の放つ気配に反応したのだろう、それに気づけば何故? と訝しげに自身の胸元へ視線を落とした。

ヴァレリィ > しまわれるライフルを目で追う。
リーゼロッテが武器を納めるのを見て、安堵したような表情を浮かべる。
案内すると言われれば小さくコクリと頷いて、ゆっくりと裸足で歩み寄る――
その途中で、伸びる蔦に足をひっかけてこてんと転んだ。

「おなかすいたぁ。もう歩けない。おぶってぇ……」

襤褸の少女はなんとか起き上がるが、ぐすぐすとべそをかきながらリーゼロッテにそう要求する。
彼女が近づくほどに紋章の発光も強くなるかもしれない。

リーゼロッテ > アイオーンの下僕であった契約獣からすれば、魔族は敵にあたる。
しかし、契約してから初めて魔族とか変わった今、それが魔族に反応しているとはきづけなかった。
なんだろうと思っていれば転げる音にビクッとしてそちらへと振り返る。

「…ふふっ、じゃあお家に帰る前に、お姉ちゃんの家でご飯食べてからにしようね」

今は目の前のことに集中しようと、警告を無視してしまう。
光が強くなったのも、もしかしたら外で何か起きているのかもしれないと思えたからで。
しゅるりとライフルを胸元の前に掛けるように流し、少女の前でしゃがみ込むと、どうぞと背を向けた。

「お家はどこらへんなの? 王都かな?」

背中を差し出したまま、優しい高い音色で少女へ問いかけていく。

ヴァレリィ > 「うん、たべるたべるー!」

リーゼロッテの優しげな微笑に喜色を浮かべる。
見かけの年齢よりも幼くすら思える少女の反応だった。
しゃがみ込み背を差し出されればいそいそとその背に乗る。軽い体重。
ぎゅっと嬉しそうにしがみつく。

「んっとねー、お家はねー。
 マグメールのお店屋さんでねー……」

そんなふうに話しながら、おぶわれた襤褸の少女が
リーゼロッテの薄茶の長い髪を掻き分け、
うなじの匂いを鼻を鳴らして嗅いだ。

「もう我慢できないな。
 ――おねえちゃん食べちゃおっと」

口をあんぐりと開ける。
背負うリーゼロッテには見えないだろうが犬歯というには尖り過ぎた牙がのぞく。
それを一思いにリーゼロッテのやわらかそうな首筋に突き立てた。
牙が抉れば、そこに《夜歩く者》の甘やかな毒液が流れ込み――その動きを鈍らせるだろう。

リーゼロッテ > 「じゃあ早くここを出ようね」

はしゃぐ声に微笑みながら少女を背負う。
子供らしい軽い体重をしっかりと支えながら立ち上がると、来た道を戻るように歩いて行く。

「そうなの? じゃあ、だいぶ遠くに連れだされちゃったね…」

店がありそうなところといえばやはり王都だろう、そこからだとすればだいぶ遠い。
ザムくんがいてくれてよかったと、一人心の中で呟きながら、笑みが溢れる。
大きな隼たる彼なら、ひとっ飛びですぐの距離だからで。
歩くたびに薄茶の髪は絹糸の如く滑らかに揺れ、甘い香りを漂わせていた。
髪に触れられ、首筋にかかる息にビクリと体が跳ねれば苦笑いに歪む。

「くすぐったいよ。――ぇ…っ!?」

妙な言葉、それとともに首筋に牙が突き刺さる。
毒液に体の動きが鈍らされると、がくりと膝から崩れていく。
そして紋章の光った意味を理解するのが遅すぎたのも、今になってわかる。
おんぶに回した掌を腰元の拳銃へと回すと、治癒の魔法弾を放とうと魔力を集中させていく。
先程とは違い、緩慢な動きで魔法陣が銃口から広がり始め、どう見ても遅すぎるそれが見えるだろう。

ヴァレリィ > 「トロいな」

裸足の裏が素早くリーゼロッテの手を強く打ち付け、拳銃を落とさせ、術を中断させる。
毒の回り、よろめいたリーゼロッテの身体を遺跡の通路の床に組み敷いてしまう。
小さな体躯のどこに隠れているのかと思えるような膂力であった。

「気づく機会はいくらでもあげたのに。バカなおねえちゃん。
 助けたか弱い女の子に、逆に食べられそうになっている気分はどうかな?」

言葉遣いは幼いがその声に含まれるのはまぎれもない嘲弄であった。
そのまま、首筋から流れる血を丹念に舌を這わせて味わう。
襤褸の少女の素肌は屍人のように冷たかったが、舌だけがじっとりと熱い。

リーゼロッテに与えられたのはただの毒ではなく、催淫作用が含まれている。
血を啜られ奪われる行為ですら快感となってしまうだろう。

リーゼロッテ > 「っ……」

拳銃が地面に転がると、銃口に広がっていた魔法陣が消えてしまう。
想像外の腕力で地面に組み伏せられてしまうも、どうにか逃げようと四肢を暴れさせようと弱い力ながらに抵抗しようとしていた。

「……ほんとうに困ってるのに、見捨てたら…きっと後悔するから」

紋章が反応した時に、もっとよく考えればよかったかもしれない。
けれど、確証のない疑いでずっとモヤモヤしてしまうよりは良かったというのもあって、苦しげに彼女を見やる瞳には子供っぽながらに珍しく強い意思がこもっていた。

「あと…馬鹿というほうが馬鹿なんで……っ!?」

冷たい肌の体温とは異なる熱の篭った舌が肌をなぞる。
血が奪われるたびに、ゾクリと背筋を駆け抜ける甘い痺れに声が詰まってしまう。
先程の毒になにか混じってたのかとも思うも、ぎゅっと目を閉じて唇を閉ざし、声をこらえていく。

ヴァレリィ > 強すぎる力でリーゼロッテを押さえることはせず、暴れる余地を残す。
しかし決して逃れることを許さない絶妙な力加減だった。
唾液に濡れる首筋に柔らかい唇を押し当ててちゅうちゅうと血を吸っていく。

苦しげに見上げるリーゼロッテと組み伏せる襤褸の少女の眼が合う。
紅が昏い悦びに輝いていた。幼い顔つきには似合うはずもない厭らしい笑い。

「ずいぶんと見上げた心持ちだ。
 わたしはそういうのは嫌いじゃないよ。
 ……それで命を落とすようじゃ世話ないがね」

官能を堪えるリーゼロッテの耳元に顔を寄せて、そっと囁く。

「どうした。苦しそうじゃない……楽にしてあげようか?」

押さえつけていた力を少し緩める。
上に乗ったまま、うつ伏せになっていた少女の身体をひっくり返しつつ
その体を細い指先がなぞっていく。
背筋、尻、お腹、胸、太腿……感じやすい箇所を探るように。

リーゼロッテ > 暴れても逃れられない拘束具合に、体力だけが消費されてしまう。
離してと言葉を繰り返しながらひたすらに藻掻くも、首筋から血を啜られる度に快楽を覚えれば、瞳が嫌悪でうっすらと潤みながらいやいやと頭を振る。

「こんなことして…そんなこと言われても……」

命を落とすと言われれば、少しだけ悪寒が体を突き抜ける。
血を啜られているということは、いつか干からびるまで吸われるのではないかと、死のイメージが少しだけ浮かぶ。
体が小さく震える中、続く言葉にとどめを刺されると勘違いすれば、鼓動は早まり恐怖に耐えるように瞳を閉ざし続ける。

「っ…ん…ん…ぅ…っ」

体中を探るような手つき、殺すつもりではないとわかりつつも、好き勝手にされて楽になれるわけもないと、リーゼは思う。
ただ、背筋や脇腹やら内股といった過敏な神経が通っているところをなぞられると、体がどうしても跳ねてしまう。
乳房も反応はあるものの、くすぐったさが強いぶん、そこより性感帯から離れたところのほうが反応は大きい。

ヴァレリィ > 固く震える様子に苦笑して息を漏らす。珍しいタイプだ。
これはこれで可愛らしいが、この分では本当に命を取ろうとしても
大して面白いことにはならないかもしれない。

「なんだ、マグメールの娘は淫乱だらけかと思っていたけど。
 操を立てたものでもあるのかい?」

愉快そうにケラケラと笑う。

「こんなこと、ねえ。
 おねえちゃんみたいな迂闊な人が遺跡をうろついてりゃ、
 こうして襲ってくださいって言ってるようなものだよ、魔族にとっちゃ。
 いや説教なんてするつもりはないけど。
 ……さて、名前はなんだっけ?」

世間話でもするようなのんきな調子でそう喋りながら、
腿の内側を淫靡な手つきで五指が触れる。
油断しているのか、リーゼロッテの身体を味わうのに夢中なのか、
もはや拘束する力はなく、身体を上に乗せているだけになっていた。
力を入れれば振り払えるかもしれない。

リーゼロッテ > 「…っ、そういう、わけじゃ…」

ここの国出身ではないけれど、淫乱だらけという罵り言葉には少々むっとくるものがある。
嫌がる気配に不機嫌そうなものがまじり、表情にもそれは現れて、視線をそらしていく。

「誰が襲ってください…なんて…っ…ぅ…!」

そんな考えなんて微塵にもないとゆるやかに頭を振るも、不意打ちに内股をなぞる指に甘い悲鳴がこみ上げる。
寸でのところでこらえるも、下腹部の奥がどんどん熱くなっていくのが分かってしまう。
じわじわと流されていく中、手を拘束する力が緩んでいるのに気づくと、問いかける言葉に閉じていた瞳を開く。

「教え…ません…っ!」

体に力がうまく入らないが、抵抗するとすればこれが最後の賭けかもしれない。
それぐらいに心を決めて、手を振り払おうとする。
叶えばそのまま彼女へ掌を差し向けて、突風を叩きつけようとするだろう。
とはいえ、弱り切った状態で放てる風は、彼女をよろめかせるのが限界の弱いものだろうけれど。

ヴァレリィ > 「おおっと」

手を振り払われ、襤褸の少女は急な魔力の風に眼を丸くして体を揺らす。
しかしそれで終わりだった。

「涼しい風をありがとう。けど、今欲しいのはむしろ
 おねえちゃんの温かさかな。
 ……だからもう少しくれ」

にこにこと、今度はまさしく子供のような邪気のない笑い方。
身体を下へとずらし、何をするかと思えば今度はスカートの内側にすばやく顔を突っ込む。
恥ずかしがらせようとするようにすんすんと鼻を鳴らし、
太腿へと噛み付いて血を流させた。

リーゼロッテ > 渾身の反撃を放ったものの、弱り切った体で放てるものは、それこそ限界があるもので。
全く害をなさない風の力に、愕然と表情が曇っていく。

「嫌…っ!」

不気味にすら見える微笑みに少しだけ竦むのがみえるだろう。
そして、不意打ちの様にスカートの中に顔を突っ込まれると、恥じらいに少しだけ頬を赤らめながら力の入らない両手を頭部へと添えて押し出そうとするものの、触っているぐらいにしかならず、悲しく藻掻くばかり。
白地に薄い桜色のレースがかざされたショーツにはうっすらと染みが生まれてしまい、淫蜜の香りが届くかもしれない。

「ひぐっ……!?」

押し返そうとしている合間に、今度は太腿に鋭い痛みが走る。
瞳から涙がこぼれ、痛みに体が引きつっていく。
そのまま力が抜けると、くたりと地面へと横たわってしまった。

ヴァレリィ > リーゼロッテの反応がおかしくてたまらないと言った様子で、
スカートの中で、鼻先を濡れた布地にぶつけてくすくすと笑う。髪が太腿の内側に擦れた。

「悲鳴を上げたりしていいよ。
 わたしはそういうのを聴きながらするのが好きなんだ」

首筋にしたのと同じように溢れる血を音を立てて啜る。
手をもスカートの中に差し入れ、ショーツの端を掴んで下ろしてしまう。
そうすれば秘されし女性の部分が彼女の前で露となるだろう。

啜るのは血ばかりではないらしい。
秘所へ顔を近づけ、熱のある舌先が秘裂の周囲を舐り、味わう。

リーゼロッテ > 「それなら…嫌です…っ」

自分の声に喜ぶというのならばと、楽しげな笑い声に意固地に声を閉ざそうとしていく。
今度は太腿から血を啜られ、鼓動に合わさるような波で快楽が駆け上る。
曲げた指を唇に咥えて、必死に声をこらえようとした。

「ぐ…ぅ、ん…っ、んんっ…ぅ、ぁ……!?」

股ぐらが冷えた空気に触れていけば、何が起きているかはすぐに分かる。
視線を向けた先には降ろされてしまったショーツが見えて、処女の様に綺麗なスリットが晒されてしまう。
足を閉じて抵抗しようとするが、ぎゅっと挟みこむだけの力もなく添える程度。

「…っ…! んんっ…!!」

粘度の低い蜜がじわりと溢れ、彼女の舌の上に広がっていく。
スリットの周りを滑りが通り過ぎる度に体が小さくはねて、腰が僅かに浮くほど。
それでも指に僅かな痛みを覚えるほどにギュッと噛みしめて、快楽の声をこらえ続けていく。

ヴァレリィ > 「そりゃ残念だ。
 最後まで声をあげなかったら褒めてあげようかな」

さして残念がってもいなさそうな声。
顔に触れる脚は、抵抗と言うにはささやかすぎる力で、むしろ心地よいぐらいだ。
舐めとった秘蜜を満足気に嚥下する。

「ふふ……なかなか美味だ。誇っていいよ。
 なんなら、頭を下げて許しを乞うならやめてあげてもいいけど」

おそらくそうはならないであろうことはわかっていながら、そんなことを言う。
喋るたびに濡れて敏感になった秘部へと吐息がかかる。
焦らすようにリーゼロッテの湿りを舐めとっていた舌が、その中心部へと動く。

舌先が、スリットにぐにゅりと捩じ込まれるようにして中に入り込んでいく。
内側の襞の感触を確かめるように、舌先がそれを掻く。
くちくちと淫らな水音と、抑えられた喘ぎが、静かな石造りの遺跡に響き渡る。

リーゼロッテ > 心にも思っていないのがわかる声の音。
仮に本当だったとしても、褒められて嬉しいことでもない。
見えないかもしれないが、羞恥に嫌悪の表情が混じっていた。
蜜をなめとり、満たされた様子を見ると一瞬だけ姉と慕う大切な人の姿が重なってしまう。
愛液を美味しそうに舐めとっているのが、そんな記憶を換気させてしまえば、違うと自身に言い聞かせるように頭を降っていた。

「嘘…つきさんが、約束…な――っ、んくっ…!!」

淡い刺激が吐息に掻き立てられ、そこへ一気に舌が襲いかかる。
中へと入り込んだ暑い滑りがぞぞっと快楽の大波を煽り、背筋が弓なりにそってしまう。
卑猥な水音が体を伝う必要が無いほどに聞こえれば、羞恥とそれでも濡れてしまう自身への嫌悪感にポタポタと大きな瞳から涙が溢れ、湿らせていく。
嗚咽がバレないようにと、一層指を噛みしめると、口内に鉄の味と痛みが刺さる。
歯が食い込んでしまうほどになっても、更に噛んでしまうのも快楽に流されまいと…痛みで打ち消そうとするから。
痛みと快楽を繰り返し、呼吸を荒ぶらせても、快楽のほうがそれを上回りつつあり、噛む力も失われ痛みを感じるほどの力が入らなくなってしまう。

「ぅ…ん…んぅ…く…ぅ……っ」

声のくぐもりも変わり、徐々に我慢の守りが剥げ落ちてきた。

ヴァレリィ > 顔を股座にうずめていても、相手の動きはある程度伝わる。
それに乗る感情も、もちろんのこと。
この魔族が人から啜るのは厳密なところ血でも愛液でもなく、
それに宿る苦痛や恥辱そのものであった。

陰部から舌を引き抜き、唇を離し、スカートから頭を上げる。
リーゼロッテに覆いかぶさるようにして鼻や唇に蜜の付着した顔を近づけた。
冷酷な眼差しが少女を捉える。

「涙ぐましいね」

指を強く食んで快楽の波に抗う様子をせせら笑う。
その恐怖自体を舐め取ろうとするように涙伝う頬に舌を這わせた。

「なんでもいい、声を聞かせてくれよ」

隠すつもりもない嗜虐性が笑みの端へと浮かぶ。
喘ぎか罵りかそれを押し殺したものか、そのいずれかを聞き漏らさんとするように顔を近づけたまま。
手が動き、それが外気に晒された秘所へと動く。
そして何の遠慮もなしに、中指がぐいと秘裂へと突き入れられ、かき回した。

リーゼロッテ > 耐え続けていると、再び顔が顕になったとおもいきや、蜜に濡れた顔を近づけられる。
少女の姿で偽った闇の姿を、涙で濡れた瞳で迫力なく睨み返す。
他人から見れば、じっと見つめているようにしか見えないだろうけれど。

「っ…あなたは…」

この人はどれだけ人を嘲笑すれば気が済むのか。
僅かに浮かぶ憤り、頬を舐める舌から逃れようと顔を背けるも遮るにはかなわない。
そして、指がとうとう体内へ入り込んでくる。
厚みのある膜が指に絡み、侵入した指をしゃぶるようにざらついた左右の肉壁が包み込む。
暴れる指に、快楽が嫌でも込み上がり、今まで耐えてきたものよりも強いそれに、血の滲んだ指が垂れ落ちていく。

「ゃ…ぃや…っ、や…ぁっ…ぁぁ…っ!」

悲鳴から嬌声へと変わっていく。
とうとう我慢の限界を突破してしまった肉欲に、鼻を鳴らしながら涙をこぼす。
抗った証を胸元に寄せ、彼を見ないようにそっぽを向くと逃げるように姉と慕う人のことを思い浮かべる。
ひび割れていく心が砕け散らないようにと、現実逃避のように瞳を閉ざして記憶の姿に縋っていた。

ヴァレリィ > 「いいね、盛り上がってきた」

視線を受けてのそんな言葉もからかい混じりのものでしかない。
仮にも幼気な少女を辱めているというのにその肌には幾許の高揚も見て取れない。
この人の姿を取る魔族の口にする言葉は、どれもが一貫して空々しいものだった。

「――ああ、せっかく我慢したというのにね。
 おまえはいけない子だ!」

善意は裏切りを以って、尊厳は冒涜を以って応える悪魔は、その努力を無駄と嘲け笑う。
その面は幼い少女のままであるというのにひどく厭らしく映る。

「だがそれでいい。おまえは賢いぞ。
 欲望を解放するならば、すぐさまこの苛みも終わるのだから」

今度はなだめすかすような声。
少女の最も柔らかい部分を探そうとするように、内側で指がくねくねと、
膣の形を覚えようというかのように、回りながら蠢く。
蛇のように流麗に、しかし、暴力的に速度を増しながら打ち込まれていく。
大事なものを残らずくしゃりと押しつぶさんとするように。

リーゼロッテ > 罵る言葉もどこか小馬鹿にされているかのようで、虚しさが胸を苦しめようとする。
そっぽを向いたまま、更に瞳を閉ざせば一層記憶の中に逃げ込もうとしていた。
無駄と言われようとも、彼女の口元に薄っすらと笑いが浮かんでいく。

「ぁ…ん、く…ぁ…っ、ふ…ぅ…っ」

溢れるように込み上がる甘声、男をあまり知らない膣内とはいえ、欲望を煽られ続ければ狭さもあって密着するように指を絡めとる。
一番弱いところに指がかすめると、一層蜜を滴らせ、奥底へと導き、ざらついた天井が指を包み込む。

「ひ…ぁ、ぁっ……ゃ、きちゃ…ぁ、ぁぁっ……ぁ――っ」

そこまで飲み込んだところで暴れられれば、耐えることもかなわず、悲鳴のような声を散らしながらあっという間に絶頂へと導かれていく。
指をきつく締め付け、さらりとした愛液が伝い落ちる。
腰をガクガクと震わせ、喉をのけぞらせながら惨めにも彼の手に踊らされた体は力なく地面へと沈んでいった。

「は…ぁぁ…っ」

荒げた息に淡く交じる淫声、心身共に一気に疲労が押し寄せると、少女の意識はそのまま闇へと沈もうとしていた。
こんなところで意識を失えば、どうなるかなんて分かっているが…それに耐えられるほど、余力は残されていない。
瞬きするたび、瞼が少しずつ沈んでいく。

ヴァレリィ > 尊いと言える気丈さだ、と魔族は思う。
その尊さを支えるものに、興味の湧かないでもなかった。
もちろん魔族にとって尊いものというのは損なわせるためのものであった。

嬌声を耳を近づけて聴きながら、石畳に溶けるように果てていくその姿を認め、
淫肉を揉みしだいて一通りその感触を味わうと、指を引き抜く。
うっとりと笑んで、糸を引くその指先をさもうまそうに舐る。

「グリムの子、ヴァイル・グロット。
 呪いとともにその名を唱えるがいい。
 次に遭うときはきっと別の姿だろうが」

ほうぼうで悪事を働き、高らかに叫ぶことを憚らないその魔族の名を
あるいはどこかで聞き及んだことがあるかもしれない。

次にリーゼロッテの目が覚めれば、五体満足で装備の欠けることもなく、
遺跡の入り口付近に寝かせられているのを発見するだろう。
乱れた衣服までもが整えられており、その丁重さが逆に
気味の悪さを感じさせるかもしれない。

ご案内:「無名遺跡」からヴァレリィさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」からリーゼロッテさんが去りました。