2016/01/01 のログ
ご案内:「無名遺跡」にタマモさんが現れました。
タマモ > 遺跡の奥深く、1人の少女がのんびりとした歩調で進んでいた。
来た理由は気紛れでもあるのだが…お宝探しも含まれている。

懐を暖めてくれるだろうと思っていた魔術鉱石は新しい能力の一部となって消えてしまった。
王都も王城近くにはまだ寄る気にはなれなかった。
知っている仕事というと…以前、無理矢理働かされた酒場もあったが、あれは嫌だ。
他にもあるが、色々と理由があってそろそろ懐具合がよろしくなくなってきていたのだ。

「ふむ…遺跡というからには、古めかしい価値のある物の一つや二つは落ちてると思ったんじゃがのぅ…」

左手に持つ唐傘、肩にかけたままくるりくるりと回し、右手に広げた扇子はぱたぱたと扇いでいる。

タマモ > 更に深い場所を目指し進んでいる少女。
その目の前に大きな扉、そして…左右に佇む2体の石像。
ぴたりと足を止め、ぐるりと周りを見渡した。
再びその視線を、右に左にと石像へと向ける。

「………これは…あれじゃろう?
門に近付いたら、侵入者発見!とかいう感じに動き出すあれじゃろう?そうじゃろう?
どうしてこう、あからさまにそういった感じの物を置いてくれるのかのぅ…?」

はふん、溜息をつく。
少女はこういった遺跡の類はここにきて初めてだ。
前に1度入った事があるのは採掘場であり、この手の物とはまた別物だ。
それでも、その程度の知識はある。

………主に己の世界で読んでた漫画や見てたアニメの中でだが。

タマモ > こういった時こそ、これの出番だろう。
唐傘を肩に預けたまま、左手を懐へと伸ばし、ごそごそと漁る。
………ごそごそ…ごそごそ…ん?
かくん?と首を傾け、ちらりと視線を下へと向ける。
手を懐から出し、しばし考えるような仕草。

「………あ」

ぽつりと声を漏らす。
そうだ、今探していた物は…そういえば使い切ってしまっていた。
その手を再び唐傘へ戻せば、やれやれ、といった感じに肩を竦めて足を踏み出した。

タマモ > 扉の前にまで近付けば…うん、予想通りだ、2体の石像は動き始めた。
侵入者を排除しようと近付いてくる石像だが、それをそこまで意に介してない様子で扇子を口元にあて、再び考える。
名前は何といったっけか…?
こう、人型で、どう見ても岩みたいなごつごつした硬そうな体。

「そうそう、あれじゃ、ゴーレムじゃったか?
それとも、ガーゴイルじゃったかのぅ?」

とりあえず、石だか岩っぽいもので、人型に近いものを思い出し呟く。
思い出せた事にちょっと嬉しそうである。

そんな事をしている間にも動く石像…ゴーレムはすぐ目の前だ。

タマモ > 2体のゴーレムはお互いに腕を振り上げ、今にも少女に殴りかからんとしていた。
しかし、少女は動かない。

「魔法で動く門の番人というのは、以前の妾だったらちと面倒だったじゃろうな?
…今の妾を前にしたのが運の尽きじゃ」

顔を上げ、ゴーレムを見上げる。
意思のない、魔法によって侵入者を排除しようと動く石人形。
表面心理を読み取り動く己にとっては、無駄に力を使わされる面倒な相手だったもの。
振り上げたその腕を、少女に振り下ろそうとするゴーレム。
…が、ぴたりとその動きが止まってしまった。

「まぁ、相性の関係じゃ。
さて…せっかくじゃ、守っていたその門を開けて貰うとするかのぅ?」

にこーっと笑みを浮かべ、声をかける。
いや、声をかける必要はないのだが、その言葉に従うようにゴーレムは扉へと向かっていく。
そして、重そうだったその扉を、ゆっくりと開き…少女が入れるスペースを作る。
そこまですると、役目を終えたと言わんばかりに…がらがらと崩れ去り、石人形だったそれは、大量の石の塊となった。

ご案内:「無名遺跡」にディン・タウロスさんが現れました。
タマモ > さっそく、と少女はその開いた扉を抜けて部屋へと足を踏み入れようとする。
その際、ちらりとゴーレムだった意志の塊を見遣った。

「魔法ではなく、妾の世界のように機械仕掛けだったらちと難しかったんじゃがな?
いやはや、残念じゃ…本当に残念じゃ、お主達はのぅ」

くすりと小さく笑い、ぽそっと呟けば、そのまま中へと入っていった。
ネタをばらせば簡単な話だ。
ゴーレムの動力である魔力を消し去り、ただの石…自然物となったものを術で動かしただけ。

扉を抜ければ、そこは…大きな部屋だった。
長い年月が経っているんだろう、足を踏み出すごとに埃が舞う。
その部屋の奥には、こう…明らかに怪しい宝箱とか、ぱっと見分からないけど装飾品やら、装備品っぽいもの、書物が見えた。

ディン・タウロス > 遺跡の探索中、がらがらという何かが崩れ去る音が響き聞こえてきて。
何事かと慌てて音が聞こえてきた方へと駆けてくればゴーレムと思わしき石像があり、それ以上の侵入を諦めていた扉が開き、その上ゴーレムのものと思わしき残骸があることに目を丸くする。

「おいおい、いったいどこの誰だ、ゴーレムをこんなに完膚なきまでに壊しやがった奴は…まぁ、いいや、おこぼれに預かれるかもしれねぇしな。
これをやった奴は…この向こうか?罠はなさそうだが…」

ゴーレムという守護者を置いてある以上はこれ以上の罠はないだろうと判断して。
扉を潜りその奥の部屋に入れば目に飛び込んできたのは余り目にしない変わった傘を持った、狐の尻尾と耳をもつ少女。
驚きながらも後ろから声をかけて、こちらには敵意がないことを示すように両手を広げてあげて見せる。

「なぁ、そこの変わった傘を持ったお嬢ちゃん。入口のゴーレム、あれはお嬢ちゃんがやったんだよな?
いや、あのゴーレムをあそこまで壊すなんてどうやったんだい?
よっぽど名の知れた力のある魔法使いなんだろうな、あのゴーレムを簡単にあんな風にするんだから。
ああ、俺は妖しいもんじゃないよ、冒険者っていうのをしてる、ディンってもんだ、宜しくな?」

あくまでも無害を装いながら感心した、感服したという顔をして埃っぽい室内を少女の方へと近づいていこうとする。

タマモ > うん、何かあるのは確かに見えるのだが…
あからさまに怪しい宝箱と、価値のよく分からない物や本。
あの宝箱の中身に期待するしかないか…そう思い近付いて。

ぴくん、耳が小さく揺れた。
体を傾け、その音を立てた張本人を確認しようと後ろを振り返る。
人間の男性だ。見覚えは…無い。

「なんじゃ、他にも人間が居ったようじゃのぅ?
魔法使い?いや、妾は魔法なんぞ使えんぞ?
ともあれ、あれをどうやったかは企業秘密というものじゃ。
しかし、ふむ、冒険者か…妾はタマモ、覚えて得も損も無い、覚えておくも忘れるもお主次第じゃ」

冒険者…その言葉に、なにやら不思議そうな表情を浮かべる。
そうそう、そういえばこの地の職業の一つだったか?
あんまり聞き慣れてない言葉だったからか、そこまで頭に浮かべるのに少し時間がかかってしまった。
ちなみに、企業秘密なんて言葉があるのかどうかは知らない。

ともあれ、向ける視線は男性をじっと見詰める。
その瞳がうっすらと鈍い輝きを放ち始めた。

ディン・タウロス > こちらを振り返った女性が思ったよりも幼いことに一瞬だけ驚いた顔をするものの、すぐにその表情は消して。
手は上にあげて広げたままで少女の方に近づいていって。

「この近くを探索してたんだけどな、お嬢ちゃんとは行き違いになってたんだろう。
魔法じゃない?へぇ、それなのにあのゴーレムを壊すとか凄いな?
まぁ、企業っていうのがなんだか分からないが、自分の手の内をほいほい人に晒す訳もないか。
あんな凄いことが出来るんだから、覚えておいて得にはなっても損にはならないと思うぜ?
それじゃあ、タマモって呼んでもいいか?呼び捨てが気に入らなかったら、タマモさんって呼ぶけどよ」

冒険者と名乗れば不思議そうな表情を浮かべられてしまい、そうは見えないだろうかと自分の格好を見て。
どこからどう見ても冒険者的な恰好だと思えば大きく頷いて。

「それで、別にお宝を横取りしようなんて不埒なことは考えてないけど、見学させて貰ってもいいかい?
もしかしたら、意外な掘り出しものを見つけられるかも知れないからよ…って、そう怖い目をしなさんなよ。
あんな凄いことが出来る相手に俺なんかじゃとてもじゃないけど敵わないに決まってるからな」

こちらへと向けられた視線、瞳の中にどこか危険な兆候を感じて手と首を振り、あくまでも敵意と害意はないとアピールをして。

タマモ > 男性の言葉に偽りは無いだろうか?これといった強い警戒もなさそうだ。
ふむ、と頷くとまずはこれだけを言っておきたかった。

「…やはり企業とかは無かったか、今のは気にせんで良いからのぅ?
後はさん付けは不要じゃ、タマモで良い。
二の次にはちゃん付けをする者が多い、さん付けはちと新鮮じゃったがのぅ?」

次いで自分の格好を確認する男性に、はて?何か変わった事を言ったか?とむしろ無駄に考え込んだ。

「別に構わん、どうせ妾には細かいものは分からんからのぅ。
………?…あぁ、これは妾の癖じゃ。
別に敵意を持ってやっておる訳ではない、気にするでないぞ?」

とはいえ、こう、お宝漁りをして変な事をした時にそれを見られるのは気になるところだが…それをしなければ良い。
そう考えれば、無碍に突き放す事もないだろうと、勝手にさせておく。
なるほど、表面心理を読むのを何か変な風に感付いたか。
ひらりひらりと手を振って言葉をかけ、こちらも少なくとも今は敵意がない事を示す。

と、そこまですれば、奥へと進んでいった。
見てそのまんまの装飾品や書物はいい、立ったのは宝箱の前だ。
無造作に手を伸ばすと、がしっ、と宝箱の蓋を掴んだ。
いや、だから少しは慎重に…下手な事をいきなり行う。
開こうと手に力を込め…うん、固くて開かない。

ディン・タウロス > 「俺が知ってる限りはキギョウっていうのは聞いた覚えがないけどな。
ああ、確かにこんなに可愛らしいお嬢ちゃんじゃ、タマモちゃんって呼びたくなる気持ちも良く分かるがよ。
あんなのを見た後じゃあ、流石にこれだけ可愛らしくてもタマモちゃんって呼べねえわな」

入口の崩れ去ったゴーレムを親指で指して、可愛らしいだけじゃなく、強い力も持っている相手をちゃん付けで呼ぶなんて無理だと笑い。
そして自分の姿を見ている間に空いても何やら考え込んでいるのを見れば今度はこちらが首を傾げて。

「細かいものは分からないって、こういう遺跡で封印されてた部屋のお宝なんだから、貴重なものも色々とあると思うんだけどなぁ。
見ても良く分からないんだったら、鑑定しようか?この仕事も長いんで、それなりに見る目はあるつもりんだんだが…まずはそれだよな」

相手も敵意はないと手を振るのを見ればほっとしたように大きく息を零し、安どのため息をついて。
息を吸えば埃を大きく吸うことに気付けば口元をタオルで覆って吸わないようにして。
埃のかぶった諸々のもの、価値のありそうなものもいくらかはありそうだが、意味ありげに置かれている宝箱に近づいていく少女に後ろからついていって。

「なぁ、そういう宝箱っていうのはトラップが仕掛けられててもおかしくないんだが、あれだけのことが出来るとトラップなんて怖くないのかね。
…開かないんだったら、俺が開けてやろうか?罠、ないんだろう?」

罠の存在を心配したものの、少女が余りにも無造作に開けようとするもので罠がないんだろうなと勝手に勘違いをして。
もし少女が変わってくれというなら、蓋をこちらも無造作に力づくで開こうとしてしまう。
もし、宝箱が開かなかったのが鍵もかかっておらず単純に力不足なら、細身ながらも鍛えた力で強引に蓋を開けて。
宝箱にトラップが仕掛けられていたなら、もろにそのトラップに引っかかるだろう。
たとえば、室内に一気に充満する勢いで噴きだされる強烈な催淫性のガスなどに。

タマモ > その言葉に、やはり企業なんて言葉は無いか、と思う。
さん付けの理由を聞けば、それでまた考え込んでしまう。

「そうか、企業に関してはどうでも良いとして…
妾に会うた者は、力を見ようが見まいがちゃん付けがそれなりに居ったぞ?
ふぅむ…あれか、冒険者ゆえに、というものかのぅ?」

そう、冒険者だと名乗る相手に出会った事が少女には実はない。
なるほど、きっとそういう事を気にするのが冒険者なんだろう。
少女はそう結論付けた。

「うむ、やはりそうじゃよな?
鑑定か…そうじゃな、ならば出来るなら任せるとしようかのぅ?」

どうせ自分が見てもさっぱりだ、他の者に任せた方が良いだろう。
必死に開けようとするが、開かない。…理由は簡単だ、ただの力不足。
これはもう、力でも使って無理矢理に…そう考えた時に、後ろからの声にくるりと顔を向けた。

「トラップじゃと?はて…そういうものなのか?
よく分からんが、固くて開かん。開けれるならこれも任せてよいか?」

罠の存在、少女の言葉を聞けば間違いなく無警戒に開けようとしたのが分かるだろう。
そして、開かないのは蓋が重いのか、鍵がかかっているのかのどちらか。
そちらに関しては、前に言った通りただ蓋が重いだけだった。

開けてくれるようなので、任せると後ろに下がる。
罠の有無…それはさり気なく仕掛けられていた。
ただ、その仕掛けは複雑なものではない…ゴーレムが居たと油断して無警戒に開けた相手に対する嫌がらせみたいなものだ。
その中身は…予想した催淫ガスではなく、睡眠ガスであったが。

ディン・タウロス > 「ああ、冒険者ってのはどういう形であれ力のある奴を敬うからな。
まぁ、力があっても横暴な奴とかは普通に嫌われるけどな?
タマモは可愛いから、外見のこともあってちゃん付けされやすいんだろうな」

少女の言うことは当たらずとも遠からずで、実力主義の冒険者社会では力があるものは当然敬われる。
力はあっても敬われないものもいるのは当然だが、それはきっとどこの世界、業界でも同じであろう。

「ああ、それじゃあ宝箱が開いたら鑑定の方をさせて貰うよ。
何かいい物か面白い物があるといいんだけどな。
トラップっていうのはたとえばドアの鍵穴だったり、曲がり角の死角だったり、こういう如何にもな宝箱に仕掛けられてたりするもんだよ。
多段トラップっていう、罠を避けた先に罠とか、簡単な罠の後に本命の難しい罠があるってパターンもあるけどな」

場所を入れ替わり、宝箱を力任せに開ければ吹き出すガス。
埃を吸わないようにタオルで口元を覆っていたのでかろうじて吸わないで済んだものの、そんな対策をしていない後ろの少女は大丈夫だろうかと慌てて振り返る。

「おい、タマモ!ガスだ、息を止めろ!吸ったらどうなるか分からないぞ?!」

しまったと内心舌打ちをして、こんな初歩的なトラップに掛かった自分を心の中で罵倒して。
忠告をしながら少しでも宝箱から離れようと距離を開けて少女の方に駆け寄って。

タマモ > ふむふむと、男性の説明に頷いた。
その辺り、やはりどの世界でも共通しているのだろう、と。
外見を見てちゃん付けするのだという理由も。

「ほほぅ…何やら仕掛ける方も無駄に凝っておるんじゃのぅ?
それで?そのトラップとやらにも種類はあるんじゃろう?
どんなものがあるのか、ちと興味が沸いたのじゃ」

宝箱を前にする男性、力任せにその蓋は開かれた。
そうか、己の力が足りなかっただけか…そう考えている中、男性の声が響く。
…その声を発せずとも、少女の瞳はまだ力を発したままだった。
トラップ、吸い込むと何かが起こるだろうガスが発生するらしいのは理解する。
しかし、同時にそれには魔力が込められているのも理解した。
そうなれば、少女にとってこれ以上ない対処の楽なものだ。

「なるほどのぅ…見ただけでは、こういった物は何が起こるのか分からぬのじゃな?
………仕方ない、興味はあったが消しておくのじゃ」

かくん、と首を傾げて問いながら…次の瞬間、噴出したガスは広がる以上の勢いを持って消え去った。
後に残るのは宝箱から距離を置いて立ったままの少女と、その側に駆け寄ろうとした男性の姿。
…気を利かせずに己の保身だけを優先するならば放置をするつもりだった。
が、どうやらこの男性はその辺りはしっかりとしていたらしい。
だから、力を使った。

ディン・タウロス > 「トラップの種類か?そうだな、扉や宝箱なら針が飛び出てきてその針に致死毒や麻痺毒が塗られてたりするな?
後は爆発したり、罠が作動してモンスターが召喚されたり…後は、テレポーターだな。
発動したが最後、どこに飛ばされるか分からない。
最悪は石の中にいる、ってことになって即死したりな」

他にも定番、落とし穴や吊天井があるとダンジョンの床と天井に設置されるタイプの罠があると説明して。
そして宝箱からガスが吹き出し慌てて少女の方へと駆けだせばあっさりとガスが消滅していくのを見て駆け出す脚がとまり、宝箱と少女を見比べて脱力したように肩を落として。

「なるほど、あのゴーレムがあんな風になる訳だよ。
ガスを一瞬で消去するとかなぁ…タマモがもし、あの時にいてくれたらあいつらも…いや、言っても仕方ないことか」

かつて、宝箱に仕掛けられた罠により仲間を失ったことがあり、少女がその時にいてくれたらと一瞬思ってしまうものの首を振って。
改めて少女の方へと近づいていき、頭を深々と下げる。

「すまなかった。罠の可能性も考えずに迂闊に宝箱を開けて危険に巻き込んで。
それから、ありがとう。あのガスにどんな毒性があったか分からないけど、そのガスを消して助けてくれて。
タマモは命の恩人だ、何か困ったことがあったら俺に出来ることなら協力させて貰うよ」

麻痺、睡眠、即死、石化、ガスの罠は様々な効力を持っており、それはダンジョンの中で発生すれば死を意味するもので。
それから助けてくれたことに礼を言いますます深く頭を下げる。

タマモ > 「………お、おぉ…そんな物があるんじゃのぅ…
いやはや、トラップとは恐ろしいものじゃ」

罠というと単純に草で足を引っ掛けたり、落とし穴を掘るとか、悪戯程度しか想像してなかった。
それだけに、その説明された内容に少しばかり引き気味になる。

ガスが消えたのに気付いたのだろう、目の前で男性が脚を止めたのが見える。
その脱力した様子に、くすりと小さく笑うとぽんぽんと肩を叩いた。

「今の話から考えれば、トラップといっても妾には消せぬものもあるようじゃ。
今回は偶々に妾の消せるものであった、それだけじゃのぅ」

あくまでも今のように簡単に消し去れるのは魔力を込められたものだけだ。
もしそれが魔力に関係ないものだったら、今だって自分は普通に吸い込んでいただろう。
その辺りは細かくは説明しないが、そういった可不可がある事は伝えておいた。
何もかもを完璧にこなす万能なものなんぞ、ありはしないのだ。

「トラップとやらがある可能性を妾に説いたのはお主じゃろう?
それが無ければ、妾とて警戒なんぞ出来やせんかったのじゃ。
そもそも…その箱が開けれんかったんじゃ、気にするでない」

とは言うものの、その一部は真実ではない。
教えられずとも、それに本当に危険性があるならば己の勘が伝えてくれる。
開かないのであれば、破壊なりして無理矢理に中身を取り出す事も可能だった。
…後者は中身が壊れる可能性を否定出来ないが。

頭を下げる男性に、よいよい、と気を使わせぬように言葉を並べ扇子を揺らす。
…実のところ、あんまり感謝されるのは…慣れない上にかなり照れ臭い。
なので微妙に顔を見え難くするように扇子は口元に添えてある。

ディン・タウロス > 「百戦錬磨の冒険者でもあっさりと殺せるのがトラップの恐ろしいところだからな。
油断からトラップにかかって死んだ冒険者の話なんてそこらじゅうに転がってるしな」

苦い顔をして言い、笑いながら肩をぽんぽんと叩く少女に違う意味で苦笑いをして頷いて。
そういう意味ではまだガストラップで良かったのかも知れないなとため息を零す。

「確かにそうだな。何にでも万能なんてことはないからな…でも、タマモのおかげで助かったのは事実なんだ。
ありがとうな?全く、こんな可愛いのにこんなに強くて力があるなんて反則だな。
不用意にナンパでもしようものなら石にされそうだ、タマモみたいに可愛い子は結構タイプなんだけどな?
さて、取りあえずもう罠もないだろうけど…油断したらいけないな。
きちんと調べてから中身を確認するか。これはタマモに所有権があるから、タマモのものだからな。
まぁ、それを言えばこの部屋のものは全部タマモのものなんだけどな」

口元を扇子で隠しながら気にするなという少女に頷いて。
少しからかうようにタイプだと言いながら、開けたままの宝箱を思い出して。
基本的に、依頼を受けてきたのでもなければ遺跡やダンジョンで発見したものは発見者のものになる。
場合によってはその土地の所有者やギルドに上納する必要があるが、この遺跡ならそれは関係ないだろうと所有権が少女にあることを説明して。
今度は慎重に近づいていき、罠がないことを丁寧に確認してから手鏡を取り出し宝箱の中を覗き、直接見ても危険がなさそうであれば取り出していこうとする。

タマモ > 「なるほどのぅ…いやはや、そういうのはまったく気にしておらんかったのじゃ。
続けていたら危うく二の舞になるところじゃったのぅ」

さらりと今までの無警戒っぷりと暴露した。
どれだけ腕があっても危険は危険、これからは少しは注意せねば…今だけはそう思っていた。
多分、また彷徨う機会があったら忘れてるかもしれない。

「ふふ…見た目だけで判断するのはお勧めはせぬぞ?
やはり、可愛らしい相手というのは中身もしっかりと確かめてからモノにするものじゃ。
あー…どうじゃろうな?中身次第ではあると思うのじゃが…
それを確かめてから決めると良いか、ともあれ…確認は任せたのじゃ」

けたけたとおかしそうに笑いながら、そんな事を言いのける。
少女が相手とする対象を可愛らしいとかいうのは如何なものか?と思われそうだ。
宝箱の側に散らばっている物ならばともかく、宝箱の中身はそれ次第である。
頑丈な物ならば残っただろうが、壊れ物であったならば間違いなく少女にやらせたら壊していた。

どうやら確認した限りでは、二重に罠は仕掛けられていなかった。
中身は…結構手の込んだ硝子細工が何点かであった。
何か効果がある訳ではない、値打ちのある芸術品といった感じか?

ディン・タウロス > 「それだけ力があれば多少の事態はどうにかできるだろうけど、油断するとその尻尾が一本残らず毛根が死ぬとかあるかも知れないからな。
毛根殺しっていう毒ガスの精で全身の毛が抜け落ちて二度と生えなくなったって話もあるからな。
見た目が可愛くて強力な力があるっていうのは分かったし、ナンパっていうのはまずは見た目からだろ?
それで付き合い初めてからお互いに中身を少しずつ知っていくことになるんだろうしな。
まぁ、いきなり肉体関係から始まる関係っていうものもあるけどな…ん、これは魔力的なものは詳しく鑑定しないと分からないけど、価値の高そうな細工物だな。
観賞用にいいかも知れないし、売っても結構な価格で売れるんじゃないか?」

中から出てきたガラス細工、割れてたりかけているところがないことを確認してから少女に手渡していって。
売れば相当の高値が付くだろうと言いつつ、埃をかぶっている他のものをいくつか見ていって。

「こういうところにある書物って、意外と値打ちのあるものがあったりするんだよ。
特に古代の魔道書とかだと、自分で読み解いて魔法を身につけるもよし、魔法使いに高く売るもよしだからな。
失われた魔法が乗ってたらもう値段のつけようがないくらい高くなるんだぞ」

書物の埃を払っていき、そのタイトルを見て読めない文字が混じっているのを見ればこれは専門家の鑑定がいりそうだと首を振って。

タマモ > 「………なんじゃとっ!?そ、それは…それは何と恐ろしいトラップなのじゃ…!
お主…普通に話すとかはないのか?いきなりナンパなのか?
むむむ…そういうものなのじゃろうか…
…?それから魔力は感じられぬぞ?
しかし、価値はあるのか…そうかそうか…」

毛が抜け落ちる、それは少女にとってはもう生きていけないくらいの屈辱を味合わされる出来事だ。
当然、それを知ればびくーんっと肩が跳ね、がくがくぶるぶると震え上がった。
ナンパに到っては…まぁ、少女自体はそんな事をするのでもないからか、いまいちピンとこないようである。
小さく唸りながら考え込んでしまう。
そして宝箱に入っていた硝子細工にしては、価値的なものはともかく、魔力に関してはきっぱりと無いと言い切った。
実際に、まったく感じれないのだから仕方ない。

それらを受け取ろうと…唐傘と扇子が邪魔だ。
それを手元から消したり、裾の中にしまったりして両手で受け取る。

「う、うむ…しかしじゃな?
色々とあるようなのじゃが、妾はこれだけで手一杯じゃぞ?」

残った書物や装飾品の説明を後は受けていくのだろう。
だがしかし、少女の両手は今渡された硝子細工でいっぱいである。
他の物を持つスペースなんてありはしない。
それらを詰めていくような袋も少女は持っていなかった。

さて困った。そんな感じで首を捻った。

ディン・タウロス > 「まぁ、今でも現存してるかどうかは分からないトラップだけどな?普通に話しをしてるふりしてナンパしてたりとかな?
タマモが可愛いし、話してるとけっこう楽しいからな、ナンパもしたくなるんだよ。
お持ち帰りして可愛がりたいくらいだしな。
魔力がないんだったら、芸術品としての価値しかないだろうな。
まぁ、それでも十分な価値はあるんだろうけどな」

毛根殺しを教えればがくがくと震える少女の様子に楽しそうに笑って、さっきのゴーレムやガスをどうにかしてしまった少女とは思えない可愛らしさに頬を緩めて。
そっと手を伸ばしては優しく頭を撫でていき、耳の付け根をくすぐるように指先で撫でようとして。
魔力に関しては自分では良く分からないので、少女の言うことを信じることにする。

「まぁ、色々とあるうちで価値がもう全くないのを選別してあるものだけを持ち帰るしかないかな?
そのガラス細工だけでも一資産になるだろうから…持てないんだったら、俺がいくらかもつよ。
今からちょっと俺の特技を披露するけど、驚かないでくれよ?落したらいけないし、そのガラス細工は懐にでも締まっておいてくれるか?」

完全に壊れてしまっているもの、かけてしまえば価値がなくなってしまうものとまだ価値があるものを選り分けていけばどうにか裏技を使えば運べる数になって。
少女に驚かないでくれよ、と注意をしてガラス細工を直すように促して。
それから、鎧を脱いでシャツを脱ぎ上半身裸になって。
体内に寄生している生物を起動しては数十本の触手を背中から生やしてみせる。

タマモ > 「そ、そうか…それならば良いのじゃが…?
…えぇい、笑うでないっ!妾にとっては生きるか死ぬかの大問題なのじゃっ!
まったく、そう言われて悪い気はしないが、今はそれどころではないからのぅ?
ふむ…ならば持ち帰る価値は十分ありなのじゃ」

震え上がる様子を笑われれば、ぎろりと睨み付け頬を膨らませた…うん、まぁ、見た目だけなら怖くは無い。
伸びる手には…害意は見られないからか、避ける事はせずに撫でられる。
ただ、耳を弄ろうとする指は少し頭を揺らして逃げようとするが。
両手で抱えた硝子細工、壊れない程度にしっかと抱き締めた。

「うむ、そうではあるんじゃが…妾はもう持てぬ。
おぉ、もってくれるか?では遠慮なく手伝って貰うとするかのぅ。
………驚く?…あぁ、それがそうじゃったのか…人間以外の匂いが微かにすると思うておったのじゃ」

硝子細工を抱えたまま、男性の言葉に不思議そうな表情。
上半身の鎧や衣類を脱げば、そこから生える触手を見せられる。
…が、異質な匂いはすでに感じ取っていた、その正体がこれなのだと気付いただけで、そう驚いてはいなかった。

「さて…とりあえず、ここがこの場所の奥っぽいようじゃ。
いや、そもそもこれ以上何か見付かっても困る、今日の収穫はこれくらいにして戻るとするのが良いかのぅ…?」

今日はダンジョンのトラップが何たるかを知る事が出来た。
それも結構な収穫だろう。
抱える硝子細工を壊さぬように注意を払いながら、視線を男性へと戻し声をかけて。

ディン・タウロス > 「確かにその立派な尻尾から一本残らず毛が抜け落ちでもしたら大変なことになるからな?
威厳的なことも含めて大問題になるな?
まぁ、今はそれどころじゃないのは確かだし、良かったら改めて今度、街で食事か一杯どうだ?
その時は奢るぞ?って、そういう顔をすると可愛いな、タマモは」

睨みつけられても頬を膨らませているのを見れば怖いよりも可愛いが先にきて、優しく良し良しと頭を撫で。
耳を弄ろうとすれば逃げるのを感じ、それ以上は弄らないようにとして。
しっかりとガラス細工を抱きしめたのを確認して触手を解放すれば余り驚いた様子もないのに、ほっとしたように笑って。

「普通はここで悲鳴を上げられたり驚かれたりするんだが、流石はタマモってところだな。
そんな風に感心されるとは思わなかったよ…て、人間以外の匂いがする、か。
それで最初は警戒されていたのか、まぁ、人間の見た目なのにそんな匂いがしたら警戒するよな」

触手を見ても驚かず、寧ろ納得した様子の少女に笑いながらも触手達を操り、無事な宝物類を軽々と抱え上げていき自分の腕には皮鎧とシャツを片腕で持って。

「ああ、もちろん戻るのには俺も賛成だよ。
触手を出したままうろうろも出来ないしな、モンスターと勘違いされて退治されてもいけないし。
何より、触手がタマモにエッチな悪戯をしてもいけないからな?」

荷物を持っていない触手の数本が、どこかじーっとみているかのように少女の方を向いていて。
もちろん、襲い掛かったり悪戯をしたりはしないようにコントロールはしているので無害であるが。

「まぁ、今度、良かったら今回のお宝発見を祝ってタマモと一緒にパーティもしたいし、タマモの都合の付く日を教えてくれないか?話をして中身を知って、その上でナンパ、するかどうか決めるからさ」

楽しそうに少し悪戯っぽく笑って、荷物を抱えて少女の方へと歩み寄っていって。
空いている方の手で、少女の頭をよしよしと撫でようとする。

タマモ > 「うむ、分かってくれればそれで良い。
むむむ…まぁ、妾は気紛れじゃ、機会があり気分が乗っておったら付き合わんでもないぞ?
………妾は物で釣られたはせんからのぅ?不本意ではあるが…それはよく言われるのじゃ、妾は怒っておるのじゃぞ!?」

撫でられて気持ち良さそうにしながらも、ふふんっ、とこう偉そうに。
奢る、の言葉に耳がぴくんっ、と揺れるも…言葉では何とか断ってみせた。
どうやら本心は耳や尻尾に現れる、それは分かるかもしれない。

「冒険者は色々と経験しておるんじゃろう?
この程度で驚くような者が居るとは…情けないのぅ。
あー…まぁ、そういう事じゃ、気付いておったようじゃな?」

やれやれ、といった感じに肩を竦める。
警戒の気配は見せてなかったはずだが…力を使っていたので警戒と思わせたか?
そう思えば、苦笑を浮かべた。まぁ、確かにそれは出来ない事はないか、仕方ない。

「よし、では戻るとしようかのぅ?
それは確かに困るのじゃ、妾まで魔物の仲間と勘違いされてしまうのじゃ。
………そういった触手というのはいつもそうじゃな!?」

後の言葉に、じとりと視線が今度は触手に向けられた。
こう…じーっと見ているのを睨み付けるように。

「うーむ…先も言った通りじゃのぅ?
妾は気紛れじゃ、いつこれどうこうと、はっきりとした約束は難しいじゃろう。
ふふ…まぁ、運が良ければまた出会えるじゃろうて、のぅ?」

うむ、と自分の言葉に大きく頷いた。
両手は塞がっているので撫でようとする手は止めれない、そもそも害意は無いから止めようともしない。
大人しく撫でさせながら、この場を後にして王都へと戻っていくのだろう。

…その際に、きっと買取をしている場所とかも教えて貰うのだろう。
前はそのせいで、色々と苦労していたから。

ディン・タウロス > 「それじゃあ、タマモの気まぐれが俺にいい方に向いてくれるのを祈っておこうかな?
ああ、もちろん物で釣られるような軽い女じゃないって思ってるよ」

偉そうにして見せる仕草や奢ると言ったときの耳の動きに子供っぽいというか可愛らしさを感じて優しげに笑って。
どうやら少女の本心をある程度、推し量るには耳や尻尾を見ればいいのだなと納得して。

「経験しててもな、やっぱり自分と本質的に違いすぎる相手や俺みたいに身体にモンスター飼ってるような奴はあんまりいないからな。
驚かない方が少数派だよ。ん、まぁ、こういう遺跡で知らない相手に出会ったら普通は警戒するのが当たり前だけど、ちょっとタマモの警戒の仕方が普通の警戒と違って感じたからな」

ダンジョンでも怖いのは同業者からの横槍や略奪行為で。
そういうことをするものもいない訳ではないので警戒は当たり前ながらも、冒険者でもない様子の少女の警戒の感じから冒険者の勘的なもので気づいていたと。

「タマモは可愛いから魔物の仲間だって思う奴はいないと思うけどな?
いつもそうじゃなって言うほど、触手についてタマモは詳しいのか?」

少女の突っ込みに不思議そうに首を傾げ、そしてじーっとみている風な触手達は視線が自分達に向いたのに気づけばふい、とまるで視線を避けるように横を向いて。

「ああ、それじゃあ運良くタマモを見つけることが出来たら声を掛けさせて貰って誘わせて貰うよ。
その時が来るの、楽しみにしてる」

優しく少女の頭を撫でながら同意するように頷き、王都への道を歩きだして。
触手を見ても驚かない自分の常連にしている鑑定や買取をしてくれる店へと少女を連れていくことにして、道すがら冒険の話をしたりとしながら帰路へつくことに。

ご案内:「無名遺跡」からタマモさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」からディン・タウロスさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にレイファさんが現れました。
レイファ > 「へっ?!………っ?!きゃぁぁぁあああっ!!!」

ずざざざっ!と砂や埃も舞い上げて、闇を劈く悲鳴と共に、身体が風を切って、まるで滑り台みないな傾斜のある砂地を滑り落ちていく。

「いっ…いたぁいっ!」

どってーん、とよくある定番の擬音をくっつけたみたいに、滑り落ちた身体が止まった先は、どうやら石造りの地面であった。
お尻をしこたま打ち付けたことで、暫し動けない身体。
突っ伏した身体は、落っこちた反動で前のめりになってしまったようで、幸いにも摩擦を受けたお尻は、スカートもぱんつも、当然素肌も無傷だった模様。

よた、と身体を起こし、手近なところを手さぐりで探らなけばならないほどの闇が包んでいて、どうにか手の感触が見つけた愛用の魔法の杖と魔導書を引き寄せ、一息つく。
明かりを灯す魔法程度なら暗唱しているから、その呪文を唱えると、ぽっ、と拳大の光源が生まれ、辺りを照らす。
フツウに歩いていたはずの地面が突然ぱかっと割れたのは、おそらくうっかりトラップにでも引っかかって階下へ落ちたのは理解できるが、どのくらい落ちてきたのか、頭上も見てみるがよくわからなかった。

レイファ > 「冬休みの宿題が…よりによって魔導機械の発掘なんてついてない…」

はぁぁぁ、とこれ以上ないくらいのため息が零れてしまう。
冬休み前の試験の結果が、これまた頗る悪かったため、ほかの生徒とは別メニューの課題が出たわけで、この遺跡にやってきたわけだが。
そもそも、魔導機械がそう易々と手に入るとは思えず、ただ闇雲に歩き回っていればこの様である。
ランタン要らずの魔法の光源のおかげで、辺りは明るいから、さほど恐怖はないが、かといって現在地不明のため、さすがに視線があちこちに彷徨う。

「………はぁ。ええと、こういう時は、どの魔法がいいんだっけ?」

困ったときは、魔導書である。ぺらぺらとめくって目的のページを探していく。
応用力をつける、という意味で、教員方によって出されたこの課題は成功しているとはいえるが、そもそも目的のページにたどり着かないから、生徒の低レベルっぷりが発揮されているともいえる。
ぺらぺら、ぺらぺら。
暫くページをめくっていく音だけが、静寂の中響く。

ご案内:「無名遺跡」に『触手ちゃん』さんが現れました。
『触手ちゃん』 > 触手の魔物の棲地として良く知られるここ、無名遺跡では、
少しばかり頭が良い所謂高位種族系の触手の魔物こと、『触手ちゃん』という無名遺跡のマスコットキャラクターを自称するソレが徘徊していた。
…といっても、今のところは無名遺跡の魔物として、であるが故にその姿は人型ではなく、
無数のうねる触手の魔物の見た目。
少々グロテスクといって差支えない、所謂ワームだとかローパーだとかイカやタコなんかのアレやコレを
ごった煮にした、見た目大型犬くらいの色とりどりの奇妙な魔物である。
魔族くらいの知性があるのかもしれないが。

魔物や魔族は人よりも感覚が優れ、石張りの壁面に鳴り響いて消えた可愛い少女の悲鳴を聞きつけて、
滑った体を地面に這わせ、ぬる、ぬると彼女が作り出した魔法の光源の隅っこの方へと寄って行って。
なるたけ迂回して死角に入りながら、直近までこちらが見えぬ様にと言う算段。

「―――。」

本日はお口チャックモードのままに、本を読んでいる少女を伺う様にして近づいていくが、
果たして、少女はその異形の所在に気付くだろうか。

レイファ > 「うーん…。やっぱり初級の魔法少女の友には載ってないのかな、魔法」

ぺらぺら捲りながら、がっかりしたように呟く。いや、明らかに載っているのだが、探し出せないだけなのに、初級だから、という若干小馬鹿にした言い方をしたのはご愛嬌。
それでもぺらぺらめくっているから、何かが近づいてくる、などとは気付かず、無名遺跡に住まう生物がどんなものか、という知識もないのだろう、壁際に座り込んだまま、片手に本、片手に一応魔法の杖は持っているが、無防備極まりない状態で本を読んでいる。

「こうなったら………歩くっ!そして宿題終わらせるっ!」

魔法に頼らない、という魔術師見習いにあるまじき解決策がひらめいて、ぱたんっ、と勢いよく魔導書を閉じ、気合をいれる辺り、やはり周囲に人の、いや、それ以外の気配にも気づいていない様子。

『触手ちゃん』 > 距離を近づけても、と見れば、魔物はより距離をゆっくり近づけ始める。
また、他のところからも大小色とりどりの様々な触手の魔物が増えてくる。
壁際に爛爛と照る魔法の光と、遺跡の暗がりの境目をなぞるように、大凡5匹ほどの触手の魔物が取り囲んでいこうとする。
遺跡に住まう魔物がどういったものかも知らない彼女にとっては、目に劇物であろう光景が為されていく。

壁際に無防備を晒した少女を知らず知らずのうちに、魔物が群れをなして追い詰めようとしていって。
さて彼女が元気を入れたところを可愛いなあとか思うのが、『触手ちゃん』の変態的精神なわけだが。
取り敢えず、今の状況は壁際に如何にも駆け出し魔法少女な女の子にじわじわ詰めよって言っている状況。
言うまでもなく結構まずい。ともすればいつ襲いかかってくるかといった具合。

レイファ > 最後にこくっ、と自分に言い聞かすように気合を入れ直したところで、魔法の杖を手に、魔導書を小脇に抱えて、よいしょ、と立ちあがったところで、漸く周囲の異変に気付く。

「………ん?なんか、動いた?」

立ちあがった際、魔法の光源は、発動させた主の動きに合わせて上下左右動くから、ゆらりと揺れた光の範囲で、何か蠢いた気配を察した次の瞬間。

「ひっ?!」

悲鳴らしい悲鳴にもならない呼気を吸い込むだけのそれ。恐怖に足が竦んで、腰が抜けたみたいに呆然と立ち尽くしたまま、光源が捉えたその触手の一端を見つけてしまう。
大きく目を見開き、その姿から目が離せず、逃げ出すことさえ忘れたみたいに立ち尽くすのみ。

「………きゃぁぁぁあああっ!蛇ぃぃぃっ!」

半歩遅れて上げた悲鳴は、思い切り間違っているが、触手の具合をそれと見間違うあたり、かなりのうっかりさんだが、恐怖に慄く悲鳴は、静寂を引き裂いて遺跡に響き渡る。
と、同時に、手にしていた魔法の杖をぶんぶんと振り回し、

「こっ、こっち来ないでっ!こっち来たら、叩くんだからっ!!」

杖を使って追い払うという、やはり魔術師見習いとして、あるまじき方法を口にして威嚇するが、当然魔力も何ら生じていない状況のため、捕えようと襲い掛かれば、容易に捕まってしまう状況のはず。

『触手ちゃん』 > 気付かれてしまったのは、はて、それでも取り囲んでいる一つの動きを見られてからの事だった。
「蛇じゃないよ!」と訂正したい気持ちを内心で山々に募らせツッコミながら、
ただただ恐怖に立ち尽くして、叫びながら可愛い杖を振りまわす少女に、見られた触手の魔物が襲いかかる。
彼女の威嚇や願いもむなしく、ニュルニュルしてぬめりけのあるその魔物は、こっちへやってきた。
また、見た目に反して結構な強靭さだった。
少女の杖での打撃が当たったにして、成人男性さえ弾き飛ばせるソレを女の子の腕力で叩ききれるかは少々難しい所。
杖を必死に振りまわして叫ぶ彼女に対し、触手はのほほんとしているかのようにゆっくり近づていていき、
半透明色の液体が滴る腕…こと、触手を彼女の方へと伸ばす。
出来ることならべしんと弾き飛ばすか、それとも絡め取るかして、彼女の抵抗力をそいでやろうと。
それが出来たなら彼女の四肢に、ごつくて生暖かく、ほわんと何かの香りが立ち込める触手が絡み付いて、
立ち上がった姿勢のままさっき彼女が座りこんでいた近くの壁面に押し付け拘束しようとしていく。
縛りつける力はこれまた相当強くて、色んなところに苦しさは感じるやもしれないが、
それでも決して潰れたりはしない様に丁度良い程度の力加減。

レイファ > 魔法の杖…だが、現在は単なる棒扱いのそれを振り回すと、クリスタルがついているせいで、やや重みのある先端が空気を切る音が微かにする。
ぶんぶん振り回して蛇を追い払おうと必死だが、がつっ、とやや鈍くも柔らかい刺激が杖越しに返ってくる。
そこそこ硬いクリスタルが触手を叩くも、それが何らダメージを与えていないことは明白で、さっと血の気が引いたみたいに、一瞬動きが止まった刹那。

「きゃっ!」

伸びてきた触手が己の肢体を捕えた衝撃に、手にしていたステッキと魔導書が零れ落ち、短く鋭い悲鳴を上げて。
ぬるり、と粘液めいた雫にまみれたそれは、見た目以上に力がある。

「いやぁっ、やだっ!離してっ!こっち来ないでって言ったのにぃぃぃっ!」

駄々っ子めいた悲鳴をあげながら、身じろぐ身体。到底腕力では敵うわけがなく、むしろ身じろぐするたびに肢体に絡みついてくる感覚に、ぶんぶんと髪が弾むほどに首を振り乱しながら逃れようと必死。
蛇じゃなかった、と今更気付いたが、その訂正は脳内でしたところで、現状を覆せる情報にはならないし、僅かに足をじたばた動かすが、革靴の爪先が触手に当たりはすれど、やはりダメージには至らないようで。
壁に押し付けられながら、痛みはないが、生暖かく滑る感触と圧迫感と恐怖、そして何か鼻孔を擽る香りに眉を寄せては、やだやだ、と声だけは一生懸命上げている。

『触手ちゃん』 > 魔法の杖が触手を叩くと、まるでゴムの中に水が入っているかのようにぐにんとした変な感触と、スリップしてしまいそうな変な感覚が手に伝わる筈。
地面に零れ出た彼女の持ち物には目もくれず、すぐさま第二波が彼女に迫って行く。
必死に体と髪を振り乱してはいるけれども、手足ともにぐぐ、と縛り付ければ、触手がそれを不意に引き上げて、彼女を宙吊りの状態、より辛い姿勢を強いて。
甲高く鋭い叫び声が石の間にこだまするけれど、助けは来ない。寧ろ壁際に追い詰めた彼女を喰らわんとするかのような、
そんな数の幾多の触手の魔物がそこに群れ始めていくだろう。
足元をソックスごしに縛りつけても、尚も少女の両足は必死に動いている様で。
少し、窘める様に足を縛るソレの力が強くなった。

ついで、太い男根を思わせるような形に、いくつか細い触手が跳び出たなんとも気味の悪い赤紫色のソレが、
彼女を囲む魔物の群れから伸ばされて、口内へ入って行こうとする。
口を閉じて拒むなら、細い触手が入りこんでこじ開けようとするだろうか。
口の中にそれが入れば、生臭くて生暖かい触手の粘液の絡み付く様な感触が彼女の舌へ伝わる筈で。

レイファ > ステッキと魔導書を落とした所為で、自由になった両手が、絡みつく触手を引き剥そうと掴むも、ぬるぬるとしたそれは、掴むだけでも容易ではなかった。
それに、その手足も拘束されてしまい、自由を奪われてしまうが、それでもなお抵抗を示すように、指先が空を引っ掻くように動いている。
軽い身体とはいえ、視界が揺らいで、足元がフラついた感触を伴って身体が宙吊りにされてしまうと、焦りが表情にも表れ始め、少しばかり泣き出しそうな顔になってしまう。

「ぃ、…やぁっ!やだっ、やだよぉっ!きもち、悪いっ…!」

失礼ながら、目にも毒、と言わんばかりの光景だから、素直にそう口にしては、嫌悪感を露わにし。
周囲に蠢く触手の数々。幾筋もの触手が身体を這うと、その場所は粘液によって汚されていく不快感。

「食べないでっ!食べても絶対っ、美味しくないよぉっ!絶対絶対マズイのっ!だから、だからっ…ひうっ!」

怪物=捕食者、という認識でいることを伝えるような悲鳴を上げたものの、少しばかり身を捕える力が強くなったことに、より強い怯えを含んだ悲鳴が上がる。
と同時に、目の前に出てきた奇妙な…いや、少なくとも見たことのある形状をした触手に目を見開く。

「いっ………ふ、ぅぐっ?!」

嫌だ、と顔を背け、形の良い唇を結び拒むが、まるで器用な指のように唇を割り開いてくる触手の動きに抗えたのはほんのわずかな間のみ。
あっという間に唇を割って侵入してくる長大なペニスのような触手が、歯列を、舌先を、口蓋を撫でて行く。

「んぐっ、ぅっ!んふぅっ!う、ぅっ!」

生臭さが鼻孔を抜ける。吐き出そうと必死で舌を蠢かし、首を振るが、粘り気のある粘液の所為で思い通りにはならず、むしろ動かす舌先が、おあつらえ向きにペニスに粘液をまぶすみたいに動いてしまう。

「うぅっ、んうぅぅぅっ!んふっ、うぅっ、うっ…んくっ!」

苦しげにくぐもった声。鼻孔に抜ける吐息。
舌先にたっぷりと絡みつく粘液と唾液を、無意識に喉を鳴らして飲み込んでしまうが、飲み切れなかったそれらが口端から滴り、顎先まで濡らす。
苦しさもあるためか、それとも別の要因か、目元は紅潮しはじめている。

『触手ちゃん』 > 食べるは食べるでも、この場合物理的ではない意味での食べるである。
寧ろおいしそうだよ!と内心でニッコリ微笑ましく思う触手ちゃんだが、今日は魔物モードなので捕食者宛ら彼女を追い詰める。
触手ちゃんの持つ疑似的な精液の様な汁は、男性のソレの様に青臭くてマズくて。
飲み込んでしまったら喉に異様な感覚が残って気持ち悪いかもしれない。
基本的に、飲精と変わらないけれど、雌として、発情させて成熟させていくような、発情と感度をあげる効能。
それから、魔物特有の、異形と交わることへの快感を覚えさせ、ただマズいわけではなくクセになるようなまずさを教え込んでいこうと。
媚薬めいた効能があり、染み込んだ粘液のところから、じわじわと熱を持って高揚していく感覚が、
まるで寒い日に御風呂に入った時のあの快感を数倍にした具合に彼女の中を駆け巡るかもしれない。
しかし、まだこれは触手の表面についている液が、彼女の蠢く舌に触れて付着しただけ。

口の中に無理矢理入れ込まれた触手は、ずるりとその体を喉奥まで滑りこませ、
彼女の舌を撫でる様にずるずると滑ったそれが蹂躙して、触手から放り出される液を押し付ける。

男根宛ら鈴口の如き穴から、ビュルルルルッ、と、男性の射精の様に。
しかし、勢いもその量も通常男性のソレとは比べ物にならない程多量に勢いよく口内に余すところなく発射すれば、
細い方の触手が彼女の口を、肉棒の如きソレを咥えさせたまましっかりと塞ぎ、
己の媚薬的な体液を飲み干すのを確認するまでぎっちり閉ざさせたままだろうか。
口からあふれ出んと沢山出されたそれの影響で、彼女のほっぺたが一時リスの様に膨らまされてしまうかもしれない。

続いて胸元に別の触手が数本伸びると、ブラウスの中へと滑った体を次々と入り込ませて。
彼女の肌に体液を塗りたくりながら、その下の平坦な胸を包むブラジャーの中に入れば、
それぞれの乳輪に沿い乳首に巻き付いて、擽る様に刺激を始めて、這い回る。
ぺたんこだけれど触手レベルになったら揉むことも出来るのである。うにうにとあると言えるのかどうなのか分からない乳房を圧迫しつつ、乳首を弾いたり、巻き付いて引っ張ったりする。
適宜何処から分泌されるのか、ぴゅるぴゅると粘液をかけながら、乳首の感度と疼きと火照りを高めて、
疑似的な性感帯の様なものに仕立て上げていく。

レイファ > 拘束されて、釣り上げられた手は血の気が引いて、じんわりと痺れてくるから、空を掻くように動いていた指先はいつの間にか動きがなくなっている。
それでも、身体は抵抗を示すようにもそもそと不自由な、大して動けるわけでもないが、身体を捩ってこの状況から逃げ出そうしていた。
しかし、咥内を蹂躙する触手によって呼吸が上手くできず、先ほどまで散々暴れていたことも手伝って、少々酸素が足りていないのか、眼差しがとろりと惚けたようになってくる。
抵抗を示す身体の動きは徐々に切なげにくねらせて、その逃げ出せない状況にも興奮を覚え始めているかのよう。

「ふうっ、ふぐっ、…んぅっ、んぐぅっ!…ううっ…んっ、ふうっ。んっ、んんんっ、んっ、うぐっ」

咥内いっぱいに広がる触手の感触と、滑る粘液、そしてその味。えづいてしまいそうなほどの嫌悪感があるが、それが喉へと絡みつき、味わったことのある精にも似た味だと身体は知っていて、それに気付いてしまったとき、明確な意思を持って、舌先がぞろり、とその柔らかく弾力のある生暖かい触手を舐めあげた。
生臭く嫌悪感を感じる味なのに、その粘液をこそぎ落とそうとするように、舌を擦りつけ、そして唇を窄めては、ちゅ、ちゅる、と粘液と唾液とを啜り上げる音が。
そうするたびに、不思議と身体の芯がじわっと熱くなって、じわじわと身体全体に広がっていく感覚に、不安と興奮を覚え、身じろぐ姿は、抵抗よりも、興奮を覚え始めて淫らに震えているようで。

「ぅぐぅっ!!うっ、ううううっ、んぐっ?!…ぅっ、うぅっ、んぐっ、んくっ」

喉奥を突かれ、一瞬えづいてしまったものの、その瞬間、一気に液体が迸る感触に大きく目を見開く。断続的に喉奥を、口蓋を叩く熱、吐き出そうと唇を開いてみても、到底吐き出せることは不可能で、結果、咥内へと溜まっていく。だが、そうなってしまうと、どうすればいいか、など判断はできず、身体は反射的に喉を鳴らしてその粘液を飲み下してしまう。

「んんぅっ!んくっ…んんんんっ!!」

くぐもった、少し鋭く悲鳴めいた吐息が零れたのは、滑る触手が、直接肌を這う刺激に耐え兼ねてのもの。人の手とは違う、いくつもの生暖かく滑る感触が這いまわる刺激に、嫌悪感とくすぐったさに一気に全身に鳥肌が立ってしまう。
もともと敏感なのか、それともその粘液を飲み込んでしまったからなのか、すでに乳首は、本来なら桜色の小さく慎ましいそれは、ぷくりと尖り、硬くなってしまっている。
ないも等しい乳房に触れられ、弄ってくださいとばかりに尖り切った乳首を刺激されれば、幼いはずの身体が、びくんっと大きく痙攣して。
その瞬間。じゅわっ、と愛液の雫が下着を濡らす感触。
咄嗟に、恥ずかしさに思わず強い抵抗を示すように身体を捩る。だが、そうやって動いただけでも、身体の奥底の火照りは強まり、愛液がとろとろととめどなく溢れてくるから、泣き出しそうな顔で首を振る以外になく、お子様らしいかぼちゃぱんつのクロッチ部分には、まるでオモラシでもしたみたいに大きなシミができ、更にそれは広がっていく。

『触手ちゃん』 > 彼女が体液を飲み下したのを確認すると、やっと口を無理矢理締め付けていた触手が口の塞がりを開放した。
ただ、この触手ちゃんも、彼女が自身の疑似的な精液を求めているのを知ったのか、口の中に男根の如きソレを置いたまま。
垂れる様に体の表面に滑った粘液が満ちれば、少女の舌に落下し。彼女が舐めれば唾液と交わりながらも、
よりその分泌を誘う様で。触手もただのんびりしているわけではなく、人間のディープキスでは到底不可能な技量で、
彼女の舌に絡まり体液を塗りながら、口の中を犯していく。
一通り彼女の舌への攻めをすれば、再び口内に膨れるくらい大量に体液を撒き散らして、彼女の身体を火照らせる。
今度は口に蓋もしていないから、吐くも飲むも自由にと言った具合。

彼女が愛液を漏らしたことに気付くのは早くて。
足元のソックスから、滴った太ももに、吸盤の様なものを宛がい、彼女の蜜を吸い上げる。
パンツの方にも迫っていけば、するりとスカートの中で宙吊りにされた彼女の身体からシミが付いたかぼちゃパンツだけが解け落ちて。
それをまるで食べる様に吸い、愛液を吸い取り。
何が美味しいのか、魔物の一部はそれに夢中。

胸への攻めを続けながら、ブラウスの中で触手が背中を弄る。
ビリビリ、と背中から胸元へと突いて引き破いて、彼女の衣服を投げ捨てる。
その中のブラジャーも無理矢理引っ張って引き千切って、上半身を露出させて、
尖って硬くなったそれを更に伸ばさん具合に程よく引っ張る。
乳首への攻めの極めつけに、注射針の様な尖った触手の一部分が右側の突起に迫り、
プスリと突き刺し、侵入する。直接体内血管に媚薬の毒素を流し、
よりよく性感を高めて淫らにすると共、更に乳首とそちらの胸回りの感度を上げて。